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DOMOTO RE9NT1RP コメント履歴 No: 100000
http://www.asyura2.com/acpn/r/re/re9/RE9NT1RP/100000.html
[経世済民134] 金融庁が、新型コロナの長期化に向けた「危機人事」を配置−日銀は、レッドラインを越えた(国際決済銀行)−
世界の金融当局者が集まるFSB(金融安定理事会)で目下、焦点が当たっているのは新型コロナウイルスの大流行が長期化した時、金融システムを維持できるかだ。破綻処理に関わったエキスパートを要所に配置した「意味深人事」をみると、金融庁の危機感が伝わってくる。
(中略)
今は安定している金融システムだが「マグニチュードは世の中が想像している以上。財政支援で繕い、台風の目に入っているだけ」と語る幹部もいる。金融庁は危機に敏感になっているのだ。

金融庁「振興銀チーム」が映す危機対応DNA
2020/9/1 22:00日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO63295570R00C20A9EE9000/

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今から思うに、「いくつかの中央銀行がかつてのレッドラインを越えた」とのBIS(国際決済銀行)の報告書(7月1日の日経新聞)が転機だったかもしれない。あきらかに日銀を念頭に書かれた報告書だろう。日銀の国債爆買いなしには来年度の予算は組めない。その金主がレッドラインを超えたのだ。

「いくつかの中央銀行がかつてのレッドラインを越えた」 2020年08月31日
https://www.fujimaki-japan.com/takeshi/10254

貸倒引当金、世界で2.3倍 国際決済銀が報告書
1〜3月、9.6兆円 コロナで不良債権化警戒
2020/7/1付 日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO60982950Q0A630C2EE9000/

http://www.asyura2.com/20/hasan134/msg/655.html

[国際31] プーチンのウクライナ侵攻の真の目的は、2024年の大統領選挙での再選−クリミア侵攻と酷似した行動パターン−
              統一ロシアの支持率の推移

(出典)2021年ロシア連邦下院選挙にみるプーチン政権の安定性と脆弱性
https://www.jiia.or.jp/research-report/russia-fy2021-05.html


プーチンのウクライナ侵攻の真の目的は、2024年の大統領選挙での再選−クリミア侵攻と酷似した行動パターン−


DOMOTO
ロシアの外交・軍事戦略
http://domoto-world.com/archives/cat_55728.html
http://domoto-world.com/


2年後の大統領再選のためのウクライナ侵攻。
現在、ロシア国内で日に日に増す反戦デモ。

2月25日、26日には、EUでロシアを国際的な資金決済網(SWIFT)から排除する金融制裁案が再浮上してきた。

対ロシア制裁、決済網排除が再浮上 EUで支持広がる(日経 2022年2月26日)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB2616H0W2A220C2000000/?unlock=1

プーチンは振り上げた斧(おの)をどうするのか。
米欧がSWIFT排除を決定すれば、大統領再選へのプーチンの目論見は、誤算となるだろう。


戦略国際問題研究所(CSIS)のアンドリュー・クチンス氏は、プーチンの2014年のクリミア侵攻を「リスクの高い政治戦略」と呼びましたが、2年後の大統領選挙で当選するための手段として、今回も彼には「侵略」しか選択肢がなかったようです。

近年はプーチン政権やその与党「統一ロシア」に対する支持率が低下しています。新型コロナ感染拡大の影響を受け、プーチンの支持率は2020年5月に政権成立後初めて60%を下回りました。
またプーチン政権の与党「統一ロシア」の支持率は、2014年のクリミア併合後上昇しましたが、その後再び低下し始め、新型コロナの感染拡大がロシア経済に打撃を与えると、2021年には同党の支持率は20%台にまで低下しています(下記記事一部を要約)。

2021年ロシア連邦下院選挙にみるプーチン政権の安定性と脆弱性 (日本国際問題研究所2021-12-21)
https://www.jiia.or.jp/research-report/russia-fy2021-05.html

また、ロシアの今年1月のインフレ率は8・7%に達しており、国民の生活は苦しい状態が続いています。


プーチンには、ロシア経済停滞による支持率低下の状況下で、大統領選挙を迎える3〜4年前になると、ウクライナへの侵略という選挙対策を使う行動パターンがあるようです。

2014年2月のクリミア侵攻時も経済が停滞していましたが、これは2018年3月の大統領選挙の4年前です。
2021年は原油価格上昇で一時的に経済成長率は上昇しましたが、ロシア中銀総裁は2022年から2023年にかけてロシアの景気はさらに減速すると見ており、今後インフレが加速することが予想されています。
今回のウクライナ侵攻は経済停滞下での軍事侵攻という点でクリミア侵攻時と似ています。
そして2021年4月にはプーチンはウクライナとの国境地帯に大規模部隊の集結を始めていますから、2024年3月の大統領選挙の3年前にプーチンはロシア軍の派兵を開始しているのです。

クリミア侵攻でも今回のウクライナ侵攻でも、大統領選挙を迎える3〜4年前、経済停滞下の状況で、ウクライナへ侵攻しているのです。さらに侵攻前の与党「統一ロシア」の支持率が非常に下落している点も共通した特徴です。

ロシア中銀総裁はロシア経済の成長率は2023年にかけて減速すると見ている(ブルームバーグ 2022年2月19日)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2022-02-18/R7IE9FDWX2PS01

2021年4月5日にプーチンは改正大統領選挙法を成立させ、2036年まで自身の任期を可能にする布石を打っていますが、同月8日、ウクライナとの国境地帯に、クリミアを併合した2014年以降で「最大規模」のロシア軍部隊の集結が確認されています。

ロシア軍集結、ウクライナ国境が緊迫…米政権の対応試す狙いか(2021/04/10)
https://www.yomiuri.co.jp/world/20210410-OYT1T50261/

バイデン米大統領もブリンケン国務長官も「プーチンはソビエトを再建したい」と言っていますが、現実主義者のプーチンがそのようなドン・キホーテ的な夢想家であるはずがなく、そのような回帰主義者の目で世界から見られることは、彼にとって逆に好都合です。それは大統領選で再選を果たし、2036年までの権力の座に君臨しようとする、権力の亡者としての自分の姿を覆い隠します。NATOの拡大阻止という彼の戦略的理想も二の次の話で、これは格好の口実になります。とにかく今は、ロシア経済が停滞するなかで、2年後の大統領再選のために功績を作り上げなければなりません。

以下の引用記事は、2014年11月に戦略国際問題研究所(CSIS)のHPで、ロシアが専門のアンドリュー・クチンス氏が、クリミア危機の当時、ロシア経済の停滞のなかでプーチンがどのように考えて侵略に至ったのか、その政治行動を分析した記事です。

題名の『プーチンのジレンマ』(Putin's Dilemma)の「ジレンマ」は、(解決が困難な)難問、窮地、困難という意味です。

そこでは、経済の構造改革と経済成長を断念したプーチンが、得意な軍事力の行使を選んで国外への侵略を活路にし、権力の延命を図る姿が解説されています。

Putin's Dilemma (「プーチンのジレンマ」 戦略国際問題研究所 (2014.11/13)  
http://csis.org/publication/putins-dilemma

記事の一部を抄訳します。

(抄訳開始)
プーチンは大統領に就任して以来、二期にわたって(2000〜2008年)、年に約7%の経済の成長をなし遂げてきた。ロシアの石油と天然ガスの生産高を飛躍的に増やしたことが、高い経済成長を支えた。世界的な経済危機の後でさえ、2010年と2011年には4%以上にまで回復させた。

プーチンに対する一貫した政治的に高い評価の基盤は、ロシアの人々の、経済の見込みが絶えず良くなっていくという認識であった。

プーチンが2012年5月に大統領の職に戻った時、彼は難しい選択に直面した。その時、経済の停滞の兆候がすでに明らかになっていたからだ。彼は増えていた中産階級を、彼らの経済的不安に対処することによって吸収し、構造的な経済改革に着手するか、または、彼の「垂直なパワー」と呼ばれる政治的な基盤を弱体化させる危険を冒すかの、どちらかの選択に直面した。

プーチンのジレンマは、1980年代初期のソ連政治局を思い出させる。

石油による多くのドル収入にもかかわらず、ソ連経済は構造的に非常に非効率であったために成長率はゼロに近かった。
ソビエトの経済停滞が深い底にあった時、ブレジネフと彼の後継者たちは、構造経済改革は政治的に危険すぎると判断して、改革をせずにどうにか切り抜けようとした。

もし、原油価格が高いままであったなら、その動きはうまくいったかもしれない。そしてソ連は持ちこたえていただろう。
しかし言うまでもなく、原油価格は急落し(訳注:1981〜1986年にかけて)、ソ連は改革を試み、ソ連崩壊は起こった。

プーチンは、クリミア併合とウクライナでの戦争の前でさえ、原油価格が歴史的に高かったにもかかわらず、(ソビエトの前任者たちのように)構造改革を避けてきて、ロシア経済は停滞を続けてきた。

それはプーチンが、政治的な人気と権力の基盤のための経済成長と繁栄を断念することを、すでに決心したように見えた。

このリスクの高い政治戦略は、彼の指導力を正当化する<新しい政治的な物語>を必要とする。経済成長と繁栄をもはや絶対必要なものではないとするならば(権力維持のために)、<新しい政治的な物語>を必要とする。

この新しい政治戦略(物語)は2012-2013年に形ができ始めた。それは「公式な愛国心」という19世紀のロシアの政策の中にある伝統的なロシアの価値観に重点を置くことを、(国民のあいだに)強化することとともに行なわれた。その「公式な愛国心」は独裁政治、正統性、ロシア人の愛国心の3つを中心に展開する。

ウクライナの危機は、この新しい政治的物語をさらに強化するための理想的な機会を提供した。

(抄訳終了)

※ この抄訳は、私のブログの下記の記事からのものです。

プーチンは経済成長を捨てて侵略する選択を―プーチンは何を考えて行動しているのか―(2015年01月11日)
http://domoto-world.com/archives/1960212.html


    了

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http://www.asyura2.com/21/kokusai31/msg/457.html

[戦争b23] 国際板リンク: プーチンのウクライナ侵攻の真の目的は、2024年の大統領選挙での再選−クリミア侵攻と酷似した行動パターン−
国際板に投稿しました。

プーチンのウクライナ侵攻の真の目的は、2024年の大統領選挙での再選−クリミア侵攻と酷似した行動パターン−
http://www.asyura2.com/21/kokusai31/msg/457.html
投稿者 DOMOTO 日時 2022 年 2 月 27 日 04:49:16: VRQtq/0DZtRLQ RE9NT1RP

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http://www.asyura2.com/19/warb23/msg/372.html

[テスト34] test
ffffffffffffffffff

http://www.asyura2.com/19/test34/msg/254.html
[戦争b25] 米国の軍需産業の重大な欠陥と脆弱性ー米国は中国との戦争の備えができていないー(CSIS報告)
画像: Dangerous Straits: Wargaming a Future Conflict over Taiwan(新アメリカ安全保障センター)から
https://www.cnas.org/publications/reports/dangerous-straits-wargaming-a-future-conflict-over-taiwans


 国際情勢と気候危機 (by DOMOTO)
 https://domoto-world.com/     

 目次

 第1節 史上初の米国の国家防衛産業戦略

 第2節 台湾戦争では米軍の長距離対艦ミサイルが1週間で枯渇する

 第3節 中国による米国のサプライチェーンの支配とその脆弱性

 第4節 米軍の「量的優位」の低下: 環球時報による論評

 第5節 日本は「防衛装備移転三原則」の運用指針を改正

 結 語


   ■ 第1節 史上初の米国の国家防衛産業戦略

2024年1月11日、米国防総省は史上初となる国家防衛産業戦略(National Defense Industrial Strategy)を公表した。

「ウクライナでの戦争は、現在の米国の防衛産業基盤の深刻な欠陥を露呈した。」(CSISのセス・G・ジョーンズ氏)

米国の軍需産業の縮小によって、ウクライナ戦争でのミサイル・弾薬不足が続いている。

米国の軍需産業は、冷戦終結以降その全体的規模が徐々に縮小している。このため想定される地域戦争において、「米国は大規模な戦争を長期間維持することが困難になっている」(セス・G・ジョーンズ氏)。

今回の史上初となる米国の国家防衛産業戦略は、この深刻な事態に対して、縮小している国家の防衛産業基盤を拡大し再活性化しようとするものだ。

国家防衛産業戦略の公表については日経が取り上げているが、戦略作成の背景までは触れていない。

米国、防衛産業協力へアジア同盟国と新枠組み 中国対処(日経 2024.1.12)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN110FP0R10C24A1000000/

一方で、中国は「米国に対する戦争を抑止し、戦い、勝利するための強固な防衛産業基盤を急速に発展させている」。

これは、CSIS(戦略国際問題研究所)のセス・G・ジョーンズ氏(防衛戦略、軍事作戦が専門)のレポートでの報告だ。

Built in China: Beijing’s Defense Industrial Base and Implications for the United States( 北京の防衛産業基盤と米国への影響 CSIS 2024.1.25)
https://features.csis.org/global-forecast-china-challenge/

米国の防衛産業基盤の脆弱性はウクライナ戦争が始まった2022年にはすでに指摘されていたが、この問題を提起したCSISのジョーンズ氏は、2023年1月のレポートでその問題を取り上げていた。

ジョーンズ氏のそのレポートは、公開された2週間前の1月9日に公表されたCSISの台湾戦争のシミュレーション結果での、大苦戦しながらも大半のケースで米軍が中国に勝利するという予測を大きく否定したものとなっている。

The U.S. Defense Industrial Base Is Not Prepared for a Possible Conflict with China(米国の防衛産業基盤は中国との起こりうる戦争への備えができていないー CSIS 2023.1.23 ー)
https://features.csis.org/preparing-the-US-industrial-base-to-deter-conflict-with-China/

Empty Bins in a Wartime Environment: The Challenge to the U.S. Defense Industrial Base(ジョーンズ氏レポート全文)
https://www.csis.org/analysis/empty-bins-wartime-environment-challenge-us-defense-industrial-base

冒頭で述べた通り、米国防総省は史上初となる国家防衛産業戦略を公表したが、ジョーンズ氏は前述の2024年の1月のレポートで、米国の防衛産業基盤に「緊急の変革がない限り、米国は中国軍への抑止力を弱め、対中戦力が低下する危険性がある」と警告している。

彼は前述のもう一つの2023年1月のレポートで、「ウクライナでの戦争は、今日の長引く紛争が『産業戦争』になる可能性が高いことを警告している」と述べている。

ジョーンズ氏は、防衛産業基盤の変革と再活性化は一朝一夕には行えないと危機感を述べているが、米国の防衛産業基盤が再活性化されるには相当な時間を要する。米国の「緊急を要する変革」が今後早急に進まなければ、アジアにおける軍事力は中国に逆転され、その中国とロシアの軍事協力の拡大と発展により、世界の軍事情勢は激変する可能性がある。


 ■ 第2節 台湾戦争では米軍の長距離対艦ミサイルが1週間で枯渇する

CSISのジョーンズ氏のレポートから、大規模戦争シナリオでの米軍の大量の軍需品不足を示す一例をあげよう。

台湾戦争で米軍は3週間で5000発以上の長距離ミサイルを使う。その内、中国海軍を攻撃するのに大きな役割を果たす長距離対艦ミサイルを、米軍は開戦直後の1週間で使い果たしてしまう(開戦初期は中国の防衛が激しくなると予想されるため)。

失った長距離対艦ミサイルを製造するのには2年近くかかり、不足分を補充するのにタイムラグが生じる。

そして米国のほか、イギリス、フランスでも軍需品不足の問題に直面している。

NATOのストルテンベルグ事務総長は2023年10月の記者会見で、「ウクライナに対するロシアの戦争でNATOの備蓄は尽きた」、軍需品供給の「スピードと量が重要になる」と訴えている(共同通信 2023.10.26)。


 ■ 第3節  中国による米国のサプライチェーンの支配とその脆弱性

CSISのジョーンズ氏のレポートでは、米国の軍需産業基盤の重大な欠陥の一つとして、サプライチェーンの寸断、とくに中国によるサプライチェーンの支配をあげている。

この問題については、以下にその要約を記す。

(要約開始)
現在、米国の防衛部門のサプライチェーンは、一部の企業が閉鎖したり、非友好国へ海外移転したりして脆弱なものとなっている。

加えて、様々なミサイルや軍需品の製造に不可欠なレアアースを中国がほぼ独占しており(世界での生産量約70%)、世界中の高度なバッテリーのサプライチェーンも支配している。また、防衛システムや軍需品の製造過程で必要になる鋳造製品も中国のほか外国政府に依存している。

さらに、サプライチェーンの脆弱性として以下のものがある。

チタン、アルミニウム、その他の金属、半導体、ミサイル推進、高温材料、各種マイクロエレクトロニクスなど。

こうした問題は、国防産業法の権限を拡大することで対処できるかもしれない。
(要約終了)

ジョーンズ氏は別の場で、中国はサプライチェーンを「武器化」していると述べているが、この事は非常に重要な指摘だ。


 ■ 第4節 米軍の「量的優位」の低下: 環球時報による論評

米国の軍需産業はこのようなサプライチェーンの寸断の問題のほか、生産能力の不足と労働力の不足という大きな問題も抱えており、かつては他の軍事大国に対して米国が保持していた「量的優位」が不十分なものになっている。

2023年1月のジョーンズ氏のレポートの紹介記事や類似記事は、ウォール・ストリート・ジャーナルやフォーリン・アフェアーズなどでも掲載されたが、中国共産党の官営機関紙『環球時報』が、現下の米国の軍需産業の重大な欠陥と脆弱性について、解説と論評を2023年7月に行っている。

その中で環球時報は次のような端的な表現をしていた。

「米国のハイテク兵器システムの『質的優位』は小規模な戦闘には勝てるが、軍事大国の『量的優位』を圧倒するには不十分であり、米軍は『質 』でリードする必要があるだけでなく、『量』でも競争相手に遅れをとるわけにはいかない。」

US’ renewed emphasis on military production is ominous for global stability(環球時報 国際版 2023.7.31)
https://www.globaltimes.cn/page/202307/1295385.shtml


 ■ 第5節 日本は「防衛装備移転三原則」の運用指針を改正

日本は2023年12月、「防衛装備移転三原則」の運用指針を改正し、地対空迎撃ミサイル「パトリオット」の米国への輸出を決めた。

米国は以前から、日本に武器輸出のルール見直しを求めていたが、日本が防衛装備品をそのライセンス元の国へ輸出できる方針を決定した背景には、ウクライナ戦争でのミサイル・弾薬不足で露呈した、米国軍需産業の縮小による生産能力の不足、労働力の不足、サプライチェーンの寸断などの問題がある。

実際、1月に公表された米国の国家防衛産業戦略を解説したCSISの記事では、国家防衛産業戦略の取り組みとして、「米国の弾力ある防衛産業の工業生態系を支援するために、同盟国やパートナー国と協力する」ことがあげられている。

"This will be achieved by working with allies and partners to support a resilient defense industrial ecosystem in the United States."

Understanding the Contributions of the New National Defense Industrial Strategy ( CSIS 2024.1.17)
https://www.csis.org/analysis/understanding-contributions-new-national-defense-industrial-strategy

今後、米軍の「量的減少」を補完するために、日本の武器・兵器の輸出量は格段に増えていくだろう。


   ■ 結 語

米国軍需産業は、サプライチェーンの脆弱性、生産能力の不足、労働力の確保などの深刻な問題を抱えており、長期戦においては、対中国はもとより、2正面作戦、3正面作戦の遂行が到底不可能な状態になっている。

このような軍需産業の現状の変革と再活性化のために、同盟国やパートナー国との協力も視野に入れて、2024年1月、国家防衛産業戦略が発表された。

中国は強固な軍需産業基盤を急速に発展させている。ハイテク分野での米国との競争で優位に立つ中国との軍事力の競争は、それを左右する両国の「産業戦争」となっており、「産業戦争」においては現在、中国が優勢である。

米中ハイテク戦争、劣勢の米国 スティーブン・ローチ氏( 日経 2023.2.8.)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCD023D80S3A200C2000000/

米国とその同盟国も含め、米国の軍需産業基盤の再活性化は、一朝一夕には行えないが、「緊急の変革がない限り」(ジョーンズ氏)、世界の軍事情勢のパワーバランスは激変する。

ジョーンズ氏は「現在存在している競争の時代に備えるべき時が来ている」と述べているが、いま進行中の中国、ロシア、北朝鮮、イランの連合体との「産業戦争」で敗北することは、軍事的敗北を意味する。

 (了)

■ 関連記事

米国防総省が公式発表、米国の「工業衰退」は国防上の脅威に(Forbes Japan 2024.1.30)
https://forbesjapan.com/articles/detail/68842?read_more=1

日本を豊かで強い国にするために、防衛装備移転三原則の撤廃を( JBpress 2024.1.18)
https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/78962


http://www.asyura2.com/23/warb25/msg/321.html
[国際34] 米国の軍需産業の重大な欠陥と脆弱性ー米国は中国との戦争の備えができていないー(CSIS報告):戦争板リンク
米国の軍需産業の重大な欠陥と脆弱性ー米国は中国との戦争の備えができていないー(CSIS報告)

http://www.asyura2.com/23/warb25/msg/321.html


http://www.asyura2.com/24/kokusai34/msg/156.html
[戦争b25] 米国は二正面戦争で戦術核兵器の先制攻撃を計画(CSIS核問題プロジェクト)


    米国は二正面戦争で戦術核兵器の先制攻撃を計画(CSIS核問題プロジェクト)

DOMOTO
https://domoto-world.com/


目次
■ I 報告書の概要
■ II 米国による核兵器の使用


     ■ I 報告書の概要

2024年6月、バイデン政権下で中国、ロシア、北朝鮮、イランの間の軍事的関係が強化され進行している中で、米国の戦略国際問題研究所(CSIS)から、二正面戦争を現実的な想定とした軍事戦略報告書が公開された。

Understanding Opportunistic Aggression in the Twenty-First Century(PDF)
(「21世紀の便乗型侵略についての見解」)
(June 6, 2024 戦略国際問題研究所)
https://www.csis.org/analysis/understanding-opportunistic-aggression-twenty-first-century

この報告書でいう便乗型侵略(戦争)[Opportunistic Aggression] とは、米国の同盟国などが敵対国から侵略戦争を受けている時に、もう一つの別の敵対国がそれに便乗して米国の別の同盟国などに戦争を仕掛けた場合の侵略(戦争)を指し、報告書は主として第2の戦域での軍事戦略上の米軍の弱点を考察し強調している。

このケースの敵対国の侵略戦争をCSISの核問題プロジェクトでは「21世紀での便乗型侵略」として想定し、この二正面戦争では米軍による核兵器使用の可能性が高くなることを結論的に述べている。そしてこの報告書では「21世紀での便乗型侵略」を「現実に直結する問題」として指摘している。

現状では米国は核兵器を抑止力として使うだけにとどまっている。しかし、米国は二正面戦争において、軍事作戦のプロセスとして核攻撃を組み込んだ核戦術を構築し始めている。二正面戦争では米国の通常戦力が分散して不足するので、核兵器を使用する必要が出てきたのである。

この軍事戦略報告書は、米国の核兵器問題の専門家11名によって作成された。このチームには国防総省の政策担当官や研究技術担当官、海軍の政策担当官、海軍研究機関の核兵器政策の専門家、空軍研究機関の核拡散の専門家、エネルギー省の国家核安全保障局の外交問題専門家など7名の政府機関の専門家のほか、非政府機関の核問題の専門家が含まれる(PDF 32〜34ページ参照)。

報告書は記事の紹介ページで次のように記している。

「戦略国際問題研究所(CSIS)の核問題プロジェクトは、将来の核戦略と核態勢に影響を与える中心的な問題についての新たな考え方を作り出すために、「21世紀の便乗型侵略の把握」に焦点を当てた作業部会を立ち上げた。」
https://www.csis.org/analysis/understanding-opportunistic-aggression-twenty-first-century

この「新たな考え方」とは核兵器使用についての軍事原則を指している。つまり核兵器使用について根底をなす基本的な考え方のことだ。


     ■ II 米国による核兵器の使用

プーチンは2024年11月に、2020年6月以来の核兵器使用に関する核ドクトリンの改定を行った。バイデン政権下では中国、ロシア、北朝鮮、イランの間の軍事的関係強化が急速に進んでいる(下記は参考記事)。

Back in Stock? The State of Russia's Defense Industry after Two Years of the War
(「戦争から2年を経たロシア国防産業の現状」)
(April 22, 2024 戦略国際問題研究所))
https://www.csis.org/analysis/back-stock-state-russias-defense-industry-after-two-years-war

冒頭にあげているCSISのこの報告書は二部構成で、そのうち私は本論にあたる第一部に目を通したが、報告書は二正面戦争と便乗型侵略戦争を現実的な想定とした後、米国は同盟国を守るために、二正面戦争で最終的に核兵器の使用を必要とする可能性が高いという結論に達している。

なかでも二正面戦争での両方の敵対国が核保有国である場合、米国は戦術核兵器による先制攻撃を行う可能性が最も大きくなるとしている(※ 筆者注-これは現段階ではロシア、中国、北朝鮮が対象となる)。

Finally, if both the initial adversary and the opportunistic aggressor are nuclear peers, the United States would confront an insufficient resources challenge. … This strategy would likely require the greatest reliance on nuclear weapons and result in the greatest likelihood of U.S. first use, as the United States might need to employ tactical nuclear weapons to offset conventional weaknesses. (PDF 21ページ, first useは軍事用語で「先制使用」 )

また危機が敵対国の核使用から始まる場合についても想定している。例えば北朝鮮による米国の同盟国への核攻撃、また中国やロシアによる米国の同盟国への核兵器の威嚇使用(米軍の介入阻止のための威嚇)に対しても、米国が核兵器を使用する可能性は大きくなるとしている(PDF 21ページ)。

報告書は第一部の終わりで「これらの紛争内および紛争間の戦争抑止政策の同時管理の難題は、十分に研究されておらず、理論化もされていないが、拮抗する二極化する世界においてますます現実に直結する問題となっている」 と指摘している (PDF 23ページ)。

この箇所の記述と報告書の内容から言って、この軍事報告書は核軍事政策の基本的立場の提言を原則論としてまとめたものであり、実戦上の軍事作戦のシナリオは、時の政治的判断も加わりまた別のものになるかもしれない。

もし、米国が二正面戦争での戦術核兵器の先制攻撃などを実戦上の軍事作戦のシナリオと策定するならば、この軍事報告書の最大の欠陥は、米国の先制核兵器攻撃に対する敵対国による報復核攻撃への対処に触れていないことだ。これが軍事政策上において「十分に研究されておらず、理論化もされていない」ということであろう。この重大な想定はプーチンが改定をしている核軍事ドクトリンも同じで、米欧側がロシアに報復核攻撃を行った場合についてのロシアの軍事行動は示されていない。


■関連投稿

米国軍需産業の重大な欠陥と脆弱性−国家防衛産業戦略の背景−
(拙稿 2024年2月1日)
https://domoto-world.com/archives/serious-deficiencies-and-vulnerabilities-in-the-u-s-military-industry.html

http://www.asyura2.com/23/warb25/msg/823.html
[国際35] 米国は二正面戦争で戦術核兵器の先制攻撃を計画(CSIS核問題プロジェクト)[ 戦争板リンク ]
米国は二正面戦争で戦術核兵器の先制攻撃を計画(CSIS核問題プロジェクト)
http://www.asyura2.com/23/warb25/msg/823.html

http://www.asyura2.com/24/kokusai35/msg/204.html
[戦争b26] 第2次トランプ政権の国際戦略は、1945年以降の国際秩序を壊すことによって中国の弱体化を図る
                          (※ 画像は左からミラー大統領次席補佐官、ルビオ国務長官、コルビー国防次官)


第2次トランプ政権の国際戦略は、1945年以降の国際秩序を壊すことによって中国の弱体化を図る

DOMOTO
https://domoto-world.com/


目次
■ 1 トランプの言動と外交政策のブレーン
■ 2 トランプ政権の基本戦略
■ 3 イランと中国の結びつき
■ 4 結語:光景の裏に隠された「絹の糸」


      ■ 1 トランプの言動と外交政策のブレーン

「Make America Great Again」(アメリカを再び偉大に)の略称MAGAのスローガンは、「孤立主義」を示し、「モンロー主義」の現代版「ドンロー主義」は米国の裏庭西半球における支配的覇権を確保する。ここまでは「孤立主義」で説明がつく。しかし、対中国政策、NATOへの関与度の引き下げ、イランへの強い関与、国際機関からの脱退、ベネズエラ、グリーンランドの石油や鉱物資源確保への侵略的関与など、MAGAの当初の「孤立主義」から逸脱し、整合性が明確につかめない国際政治でのトランプ大統領の言動が続いている。

しかしこれは、2026年11月の中間選挙に向けてインフレで支持率が低迷しているのを好転させようと場当たり的に行っているのではなく、体系的で計算された、綿密で自己増強的な「アメリカ第一主義」によって貫かれている。

第2次トランプ政権の外交政策のブレーンとしては、マルコ・ルビオ米国務長官はかつてネオコン(新保守主義)の代表格で、中国、イラン、キューバ、ベネズエラなどの反米的な体制に対して極めて強硬な姿勢を取ってきた。ほかに軍事資源の配分を中国への集中し、同盟国への負担転嫁を主張するエルブリッジ・コルビー国防次官、米国主権の絶対化と既存の国際秩序の破壊を主張するスティーブン・ミラー大統領次席補佐官がトランプの後ろについている。


      ■ 2 トランプ政権の基本戦略

トランプ大統領の言動が、「場当たり的に行っているのではなく、体系的で計算された、綿密で自己増強的な『アメリカ第一主義』によって貫かれている」ことを解説した、ピエール・パフラヴィ氏による記事を紹介する。パフラヴィ氏はカナダ王立陸軍士官学校防衛研究科の教授で、この記事はオーストラリア国際問題研究所(AIIA)のサイトに寄稿された。

Beyond Isolationism: Trump, MAGA, and the Strategic Logic of Confrontation(孤立主義を超えて:トランプ、MAGA、そして対立の戦略的論理) 2026年1月13日https://www.internationalaffairs.org.au/australianoutlook/beyond-isolationism-trump-maga-and-the-strategic-logic-of-confrontation/

パフラヴィ氏の記事をベースに第2次トランプ政権の国際戦略をまとめた。

第2次トランプ政権の国際戦略には、「かつてアメリカが築き上げた国際秩序そのものを解体する(破壊する)ことで中国の台頭に対抗しようとする、綿密な戦略が隠されている」。

@第1の柱:1945年以降の国際秩序からの離脱
・構造的負債としての秩序: トランプ政権(MAGA)の視点では、ブレトン・ウッズ体制に関連づけられる戦後の国際秩序は、米国の行動を制限し、中国などのライバルに不当な利益を与えてきた「負債」と見なされている。「既存の「グローバリズム経済」は中国に不釣り合いなほど有利になっている」。
・主権の回復: 多国間機関や同盟関係 (同盟国) への義務を弱めることは、米国の戦略的自律性と主権を取り戻すための「中心的な目的」である。「多国間機関、同盟義務、世界貿易体制は、もはや戦力増強策ではなく、米国の主権と戦略的自立性を弱める構造的負債と見なされている」。

この戦略では、民主主義の輸出や地域の安定化そのものを目的とするものではなく、中国やBRICS諸国の拡大に制約を設けることを目的としているのだ。

A第2の柱:中国への対抗を中核とする戦略
・共通の糸: 地理的にバラバラに見える米国の行動(中国、ベネズエラ、イラン、グリーンランド、西半球、パナマ運河など)を繋ぐ共通の論理は、「中国の影響力の拡大を阻止すること」にある。
・選択的・取引的な関与: これは冷戦型の封じ込めや、民主主義を輸出するためのリベラルな介入主義ではない。北京の進出を阻むために、永続的な関与を避けつつ、ピンポイントで効率的な力を投影する手法である。

これはベネズエラやイランを攻撃しても「永続的な関与を避けつつ、ピンポイントで」、最も低コストで作戦を完了させる手法である。目的を達成すればその国のあとの秩序の安定には関与しない。ネオコン(新保守主義)が目標としたような民主主義が根付き、統治が安定させるような数十年がかりで天文学的支出を伴う支援政策は一切行わない。中国が長年かけて築いてきた利益拠点(国家)をピンポイントで短時間で潰し、目的を果たせば即座に撤収するという最小限の低コストな手法を使い、世界に張り巡らされた中国の経済・軍事ネットワークをズタズタにするのが、トランプ政権の最大限のコスパを狙う対中政策である。

・ベネズエラ: MAGA支持者にとって南米への介入は異例に見えるが、戦略的には「西半球において中国やBRICS諸国と深く結びつくことへの警告」というシグナルの意味合いが強い。


      ■ 3 イランと中国の結びつき

Bイランと中国の結びつき: 米国がイランを警戒する最大の理由は、イラン単体ではなく、イランが中国のユーラシアにおける覇権拡大の拠点になっているためである。

中国とイラン、25カ年協定調印 民主主義陣営に対抗 (2021年3月27日 日経)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM270LS0X20C21A3000000/

2021年3月に中国とイランが締結した「25年間の包括的協力協定」により、イランが中国の巨大経済圏構想「一帯一路」における重要なエネルギー供給と物流の拠点としての位置づけを強化した (中東、中央アジア、南アジアの交差点という地理的位置)。この戦略的パートナーシップ (軍事、技術、経済協力) は、「軍事面では、このパートナーシップは武器移転、共同演習、技術共有を伴い、イランの防衛力と攻撃力を強化しており、経済面では、イランを中国のエネルギー・インフラネットワークに統合している」。

米国にとって現在のイランは、単なる「中東のならず者国家」以上の存在、すなわち「中国がユーラシア大陸を支配するための最重要パズルのピース」に見えている。米国がイランを叩くのは、「一帯一路」における中国の背骨(サプライチェーン)を断ち切るためという側面が極めて強い。

Iran could emerge as a strategic pivot in a broader Eurasian alignment that dilutes U.S. influence across the Middle East and beyond.(イランは、中東全域とそれ以外の地域での米国の影響力を弱める、より広範な中国が主導するユーラシア連合における戦略的要衝として出現するだろう。)

C「戦争なき圧力」という手法 ・最大級の圧力:
イランに対して大規模な軍事攻撃を行えば、かえってイランを中国の陣営に決定的に追いやるリスクがある。2025年6月の米軍によるイランの核関連施設3カ所への空爆は、その後のイランの中国への依存度をかえって高めたようだ。そのため、トランプ政権は「戦略的曖昧さ」、「最大級の圧力」、慎重なエスカレーションを使い分け、中国への依存を弱めさせることを狙っている。これは、より巧妙な目標、すなわちテヘランに対する米国の影響力を維持することを目指している。パフラヴィ氏は米国の政策はイランの政権転覆を追求するものではないと言っている。

このアプローチは、中国中心のユーラシア圏の強化を阻止しようとするアメリカのより広範な取り組みと一致している。


      ■ 結論:光景の裏に隠された「絹の糸」

パフラヴィ氏はこのように述べる。トランプ政権第2期目の外交政策は、一見すると「無秩序で矛盾、気まぐれに満ちたもの」に見えるが、その根底には「中国という21世紀最大の地政学的挑戦に対抗するために、1945年以降の既存の国際秩序を壊し(解体し)、勢力均衡を再構築する」という明確で一貫した論理(「絹の糸」)が通っている。それは主要な結節点であるイランと結びついた、中国とその拡大するパートナーネットワークに「対抗する」ものである。



http://www.asyura2.com/25/warb26/msg/424.html
[国際36] 第2次トランプ政権の国際戦略は、1945年以降の国際秩序を壊すことによって中国の弱体化を図る(戦争板リンク)
第2次トランプ政権の国際戦略は、1945年以降の国際秩序を壊すことによって中国の弱体化を図る
http://www.asyura2.com/25/warb26/msg/424.html



http://www.asyura2.com/25/kokusai36/msg/246.html
[戦争b26] 台湾戦争で安保3文書により、日本人は戦争の現場でどういう戦闘行動をすることになるのか−コルビー国防次官の日本「不沈要塞化」構想―
              画像: Dangerous Straits: Wargaming a Future Conflict over Taiwan(新アメリカ安全保障センター)から
              https://www.cnas.org/publications/reports/dangerous-straits-wargaming-a-future-conflict-over-taiwans


日本と国際情勢と気候危機 (by DOMOTO)
https://domoto-world.com/


目次
■ 1 コルビー国防次官と2022年安保3文書
■ 2 日本が「盾となる」とは戦争の現場でどういう戦闘行動をすることになるのか
■ 3 コルビー国防次官の「不沈要塞」構想は進行中


※この記事は下記のレポートをもとに作成した。コルビー米国防次官の日本「不沈要塞」構想の全体像がよくわかると思う。

コルビー米国防次官の日本「不沈要塞」構想(2026年2月1日)
https://domoto-world.com/archives/under-secretary-of-defense-colbys-plan-for-japans-unsinkable-fortress.html


米国防総省は、中国の軍事力に関する2025年の年次報告書を公表した。米国側は、中国軍が2027年までに台湾侵攻を可能にする態勢構築に向けて「着実に前進を続けている」と分析した。

米国防総省、中国軍は「2027年の台湾侵攻へ着実に前進」 分析公表(2025年12月24日 日経)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN240UW0U5A221C2000000/

統合空対ミサイル防衛(IAMD)による迎撃戦
中国は開戦劈頭、日本国内の米軍基地や自衛隊拠点に対して大規模なミサイル数千発規模の飽和攻撃を仕掛けてくると予想される。
・戦闘行動: イージス艦や陸上のパトリオット(PAC-3)、03式中距離地対空誘導弾(中SAM)などを用い、飛来する弾道ミサイルや巡航ミサイルを連続的に撃ち落とす。
・状況: 日本列島全体が「火の粉を払う」ような激しい迎撃戦の場となり、米軍が反撃の準備を整えるまでの間、基地や重要インフラが破壊されるのを防ぎ続ける。(本レポート第2章より)


高市首相が進める安保3文書の改定は、2026年(令和8年)中を目指すとされている。しかし、安保3文書を決定づけているコルビー米国防次官の戦略構想は、台湾戦争が勃発した際、日本列島全体を米軍の大勢が到着するまでの、中国軍の猛攻に対する『足止め要塞』として改造することだ。
すなわち彼は日本列島全体を、中国に対する「前線基地」として大幅に増強し改造しようとしているのだが、米軍の「前線基地」、「攻撃拠点」として大幅に増強を進めれば、必然的に中国による日本への核兵器使用のリスクは最大化する。

日米軍が勝利すれば、日本の国益は守られる。ただ、多くの戦死者をともなう血まみれになった『足止め要塞』、すなわち血まみれになった日本列島全体のおかげで、米国は世界GDPの40%を占めるアジアで覇権を獲得する。コルビー国防次官とトランプ政権の最終的な目的はこれだ。

コルビー国防次官と米国トランプ政権は、格好の地理的位置にある日本列島全体を、「軍事力」として最大限に利用し尽くして、世界GDPの40%を占めるアジアで覇権を獲得する。アジアのGDPシェアは今後さらに拡大し、2040年までに世界全体の50%以上を占めるようになると予測されている。
米国人の血は極力流さない。MAGAの理念と支持者に反するからだ。日本人に血を流してもらい、トランプ政権の「アメリカ第一主義」を実現する。

参戦を拒否すれば、日米同盟は崩壊する。
中国が台湾を軍事的に占領すれば、第一列島線の中央は寸断される。そうなれば中国軍は太平洋へ自由にアクセスできるようになり、日本は南側から包囲され、物流や安全保障において死活的な危機に陥る。台湾海峡封鎖は言うまでもない。

戦後の1960年の新日米安全保障条約締結以来の、巨大な歪みが噴出しようとしている。
現在の妄信的な日米同盟への依存は、かくも残酷でかくも重い。

高市首相の掲げる「強い日本を創る」というスローガンは、一体何なのか。

※以下のレポートは下記の記事をもとに作成された。コルビー米国防次官の日本「不沈要塞」構想の全体像がよくわかると思う。

コルビー米国防次官の日本「不沈要塞」構想(2026年2月1日)
https://domoto-world.com/archives/under-secretary-of-defense-colbys-plan-for-japans-unsinkable-fortress.html

コルビー国防次官は次のように断じている。

「従来の同盟関係では、日本が防衛(盾)を担い、米国が打撃(矛)を担うという分業体制が敷かれてきた。しかし、中国の軍事力が米国の投射能力を凌駕しつつある現状においては、もはや日本も米国も『矛となって戦う』ことが前提だ。」

このうち、日本が「盾となって戦う」とは、実際の戦争の現場でどういう戦闘行為をすることになるのかについて、具体的に第2章で扱っている。

コルビー国防次官の戦略論については、参考URL記事を取り上げながらまた稿を改めたい。

以下のレポートは生成AIであるGeminiのDeep Researchにより作成された。


目次
■ 1 コルビー国防次官と2022年安保3文書
■ 2 日本が「盾となる」とは戦争の現場でどういう戦闘行動をすることになるのか
■ 3 コルビー国防次官の「不沈要塞」構想は進行中


      ■ 1 コルビー米国防次官と2022年安保3文書

エルブリッジ・コルビーは2025年4月、米国防次官(政策担当)に就任した。彼は第1次トランプ政権の2018年国家防衛戦略(NDS)の「主導的役割」を果たした。

エルブリッジ・コルビーは2017年から2018年にかけて、国防副次官補(戦略・戦力開発担当)を務めていた。この職務において、彼は国防総省の最上位の指針である2018年国防戦略(NDS)の主導的設計者であり責任者であった。

2018年NDSは、米国の国防政策の焦点をそれまでの「対テロ戦争」から、中国やロシアとの「大国間競争」へと劇的に転換させた文書である。コルビーはこの「アジアへのピボット(旋回)」を具体化した人物とされる。

日本の2022年安保3文書(国家安全保障戦略、国家防衛戦略、防衛力整備計画)は、2018年米NDSの思想を極めて強く反映している。

日本の2022年「国家防衛戦略」も、コルビーの「拒否的抑止」を戦略の柱として明確に採用した。これは、従来の日本が担ってきた「盾」の役割(専守防衛)を、相手の攻撃を能動的に阻む「要塞」としての役割へと進化させるものであり、コルビーの理論と完全に一致する。

2022年の安保3文書の閣議決定はバイデン政権期に行われたが、戦略的な連続性は保たれている。米国ではトランプ政権期の2018年NDSで打ち出された「中国を最大の戦略的競争相手とする」方針が、バイデン政権でも継続・強化された。

日本国内での「反撃能力」や「防衛費GDP比2%」といった議論は、2018年以降のNDSで打ち出された米国の戦略的圧力を受けて自民党内などで数年かけて醸成されてきたものであり、それが2022年に「結晶化」した形である。
 
日本政府は、バイデン政権が2022年に発表した「米NDS」との整合性を取る形で自国の安保文書を改定した。2022年の米NDS自体も、コルビーが設計した2018年NDSの「拒否」や「統合抑止」という概念を継承・発展させたものであるため、結果として日本はコルビーの描いた設計図に従って日本列島の「要塞化」を進めることになった。

コルビーが提唱した「拒否の戦略」は、現在の日本の安保3文書の根底を流れる基本思想となっている。日本が現在実行している政策の多くは、コルビーが2018年に米国で確立した戦略的枠組みを、日本版として具現化したものだと言える。

コルビーの「構想」の多くは、現実には2022年の安保3文書で閣議決定され、現在は2025〜2027年をターゲットとした具体的な配備・予算執行の段階にある。


    ■ 2 日本が「盾となる」とは戦争の現場でどういう戦闘行動をすることになるのか

コルビーが提唱する「拒否の戦略」において、日本が「盾」の役割を担うということは、単なる受け身の防御ではない。それは中国軍の攻撃を物理的に「ブロック」し、彼らが目指す勝利(台湾占領や離島奪取)を不可能にさせる「拒否的抑止(Deterrence by Denial)」の実践を意味する。

実際の戦争の現場において、日本が行うことになる具体的な戦闘行動と状況は以下の通りである。

統合空対ミサイル防衛(IAMD)による迎撃戦
中国は開戦劈頭、日本国内の米軍基地や自衛隊拠点に対して大規模なミサイル飽和攻撃(数千発規模)を仕掛けてくると予想される。
・戦闘行為: イージス艦や陸上のパトリオット(PAC-3)、03式中距離地対空誘導弾(中SAM)などを用い、飛来する弾道ミサイルや巡航ミサイルを連続的に撃ち落とす。
・状況: 日本列島全体が「火の粉を払う」ような激しい迎撃戦の場となり、米軍が反撃の準備を整えるまでの間、基地や重要インフラが破壊されるのを防ぎ続ける。

「鈍化層(Blunt Layer)」としての遅滞・消耗戦
コルビーは日本を、中国軍の進撃を「遅らせ、劣化させ、拒否する」ための「鈍化層」と位置づけている。
戦闘行為:
・対艦攻撃: 地対艦ミサイル連隊が、接近する中国艦隊に対して離島や海岸線からミサイルを乱射し、揚陸部隊が島に近づく前に撃沈する。
・島嶼防衛: 既に占領を試みている中国軍に対し、水陸機動団(日本版海兵隊)などが上陸して奪還戦、あるいは陣地死守のための地上戦を行う。
・状況: 圧倒的な物量で押し寄せる中国軍に対し、日本が文字通り「盾」となって体当たりで阻止し、中国軍に「これ以上の前進はコストに見合わない」と悟らせる局面である。

対潜戦(ASW)とシーレーン防衛
中国潜水艦が太平洋へ進出し、日米の補給路を断つことを防ぐ役割である。
・戦闘行為: P-1哨戒機や護衛艦、潜水艦を総動員し、第一列島線のチョークポイント(宮古海峡など)を通過しようとする中国潜水艦を執拗に追跡・撃破する。
・状況: 台湾の北側海域を「中国潜水艦の墓場」にすることで、米空母打撃群が安全に接近できる環境を作り出す。

対機雷戦(MCM)
中国軍が台湾周辺や日本の主要港湾に敷設した機雷を除去し、米軍の海上進出を助ける。
・戦闘行為: 世界最高水準とされる海上自衛隊の掃海母艦や掃海艇が、敵の攻撃リスクに晒されながら機雷を一つずつ除去(掃海)する。
・状況: 朝鮮戦争の元山(ウォンサン)沖での活動のように、米軍主力が到着するための「道」を命懸けで作る戦闘である。

「盾」の中の「刺」:反撃能力の行使
現代の「盾」には、相手が攻撃を準備している段階でその拠点を叩く「反撃能力」が含まれる。
・戦闘行為: 日本が保有するトマホークや12式地対艦誘導弾(能力向上型)を使い、中国本土にあるミサイル発射台、指揮統制センター、軍事港湾を直接攻撃する。
・状況: 相手の「矛」を折ることで、自国への被害を最小限に食い止めるための「攻勢的防御」である。

〇 結論
コルビー構想における「盾」とは、避難所に隠れるような受動的なものではない。それは、「中国軍が目的を達成するために動かさなければならない全ての駒を、日本が物理的に破壊・足止めし、米軍が本格介入するまでの時間を稼ぎ出す」という、極めて激しい、血の流れる戦闘行為そのものを指している。


      ■ 3 コルビー国防次官の日本「不沈要塞」構想は進行中

【プロンプト】 以下のURLのページは、GeminiがDeep Researchで作成してくれたものだ。

コルビー米国防次官の日本「不沈要塞」構想(2026年2月1日)
https://domoto-world.com/archives/under-secretary-of-defense-colbys-plan-for-japans-unsinkable-fortress.html 

このレポートには「日米同盟の戦略的再編:エルブリッジ・コルビーの『不沈要塞化』構想とその地政学的深層」と題名が付けられている。このレポートで「構想」として述べられている様々な政策・施策は、すでに日本政府が「実行に移しつつあるもの」がほとんどではないか?もし、そうであるならば、具体的にどの政策・施策が現時点で実行に移されているのか教えてくれ。

【回答】
ご指摘の通り、レポートで述べた「構想」の多くは、2022年末の「国家安全保障戦略(NSS)」など安保3文書の改定以降、日本政府がすでに「実行フェーズ」に移している。コルビー氏の戦略論は、日本の防衛政策の現実的な指針となっており、単なる机上の空論ではない。

具体的にどの政策が実行に移されているのか、主要な項目を整理する。

防衛予算の抜本的増額(GDP比2%への到達)
コルビー氏は以前から「GDP比1%枠」を批判し、最低でも3%以上が必要だと主張してきた 。
・現在の状況: 日本政府は2027年度までに防衛費をGDP比2%に引き上げる方針を決定し、2025年度予算ですでに2%相当の予算確保を前倒しで達成する見込みだ。2026年度予算案も過去最大の約9兆円規模に達しており、コルビー氏の要求する「3%」には及ばないものの、従来の1%枠は完全に打破されている。

「反撃能力(反撃能力)」の保有とミサイル配備
コルビー氏が「不沈要塞」の刺(トゲ)として重視する長距離打撃力は、すでに対外公表されたスケジュールに沿って配備が進んでいる。
・トマホークの導入: 米国製巡洋ミサイル「トマホーク」(射程約1,600km)を最大400発取得することを決定。2025年度からの納入が予定されている。
・12式地対艦誘導弾(能力向上型): 射程を約1,000kmに延伸した国産ミサイル。当初計画を1年前倒しし、2025年度末(2026年3月)から熊本県の健軍駐屯地などで配備を開始する計画だ。
・高速滑空弾: 離島防衛用の新型兵器として、2025年度に富士駐屯地などへの配備が計画されている。

指揮統制の一体化(統合作戦司令部の創設)
日米の軍事能力を「シームレスな戦闘プラットフォーム」にするための組織改革も完了している。
・現在の状況: 2025年3月24日、陸海空自衛隊を一元的に指揮する「自衛隊統合作戦司令部(JJOC)」が新設された。これにより、平時から有事まで宇宙・サイバーを含む全領域で米軍とリアルタイムで連携する体制が整いつつある。

南西諸島の要塞化
「第一列島線」を中国軍に対する拒否の壁にする構想に基づき、沖縄・先島諸島の防衛力は急速に強化されている。
・拠点整備: 石垣島への新基地開設(2023年)に続き、与那国島への地対空ミサイル(03式中距離地対空誘導弾)部隊の配備が進んでおり、2026年3月までに完了する予定だ。
・部隊の格上げ: 沖縄の「第15旅団」を4,000人規模の「師団」へと格上げし、離島守備から「能動的な島嶼作戦」へと任務を転換させる。
・有事用インフラ: 全国16か所の空港・港湾を「特定利用空港・港湾」に指定し、自衛隊や海上保安庁が平時から利用できるよう整備予算が投入されている。

防衛産業・先端技術の多国間協力
米国一辺倒ではなく、同盟国ネットワークを「格子状(Lattice)」に広げる構想も具体化している。
・次期戦闘機(GCAP): 英国、イタリアと共同で第6世代戦闘機を開発し、2035年の配備を目指している。
・AUKUS Pillar II: オーストラリア、英国、米国による先端技術協力枠組み「AUKUS第2の柱」に、日本が一部のプロジェクトで参画するための試験的な演習が始まっている。
・無人機の大量導入: 人口減少に対応するため、空中・水上・水中ドローンを大量配備する「SHIELD」構想に1,000億円規模の予算が投じられ、2028年までのシステム構築が進んでいる。

〇 結論
レポートに記載した「構想」の多くは、現実には「2022年の安保3文書で閣議決定され、現在は2025〜2027年をターゲットとした具体的な配備・予算執行の段階」にある。
コルビー氏と現在の日本政府の間に残っている主な「差」は、予算規模(3%を求めるコルビー vs 2%を維持する日本)や、原子力潜水艦の保有検討といった、より踏み込んだ一部の野心的な提案のみである。それ以外の「反撃能力」「司令部の統合」「南西諸島の強化」といった柱については、すでに日本は「不沈要塞化」の道を迷わず進んでいると言える。

      了

■ 関連記事

第2次トランプ政権の国際戦略は、1945年以降の国際秩序を壊すことによって中国の弱体化を図る( 拙稿 2026年1月30日)
https://domoto-world.com/archives/the-second-trump-administrations-international-strategy-aims-to-weaken-china-by-destroying-the-post-1945-international-order.html


http://www.asyura2.com/25/warb26/msg/433.html
[政治・選挙・NHK299] [戦争板リンク]台湾戦争で安保3文書により、日本人は戦争の現場でどういう戦闘行動をすることになるのか−コルビー国防次官の日本「不沈要塞化」構想―
台湾戦争で安保3文書により、日本人は戦争の現場でどういう戦闘行動をすることになるのか−コルビー国防次官の日本「不沈要塞化」構想―

http://www.asyura2.com/25/warb26/msg/433.html



http://www.asyura2.com/26/senkyo299/msg/175.html
[戦争b26] [米国・イスラエルとイランの戦争] 長期化・泥沼化すると予測する米国シンクタンク見解一覧


[米国・イスラエルとイランの戦争] 長期化・泥沼化すると予測する米国シンクタンク見解一覧

日本と国際情勢と気候危機 (by DOMOTO)
https://domoto-world.com/


目次
■ 1 米国情報機関の報告書
■ 2 イスラム革命防衛隊と非対称勢力
■ 3 長期化・泥沼化すると予測している米国シンクタンク見解一覧


      ■ 1 米国情報機関の報告書

(引用開始)
機密扱いの米国情報機関の評価報告書は、たとえ米国が大規模な軍事攻撃をイランに実施したとしても、同国に根強い宗教指導者層と軍部の指導体制を打倒することは困難であるとの結論に達した。これにより、ワシントンが戦争を通じて同国の政治秩序を再構築する能力に疑問が生じている。

ワシントン・ポスト紙によると、国家情報会議(NIC)の報告書は、たとえ紛争中にイランの最高指導者が殺害されたとしても、同国の統治機構はおそらく存続するだろうと結論づけた。

この調査結果は、報告書の内容に詳しい3人の関係者によって新聞社に確認された。彼らは機密情報を議論していることを理由に匿名を条件に発言した。

評価は、米国とイスラエルが2月28日にイランに対する戦争を開始する約1週間前に完了した。

報告書によると、イスラム共和国内の後継者制度は、最高指導者アヤトラ・アリー・ハメネイ師の死去に備え、権力の継続性を確保するよう設計されている。

文書に詳しい当局者はワシントン・ポストに対し、イランの宗教指導者層と軍部は、政権の構造と権威を維持するための手順に従って、こうした事態に対応すると述べた。

報告書はまた、イランの分断された反体制派が国を掌握する可能性は「ありえない」と評価した。 国家情報会議は、米国の18の情報機関による統合分析を反映した戦略的情報評価を作成する。
(引用終了)

US intelligence report doubts even ‘large-scale war’ could topple Iran’s leadership(The New Arab March 07, 2026)
https://www.newarab.com/news/us-intelligence-doubts-trumps-war-can-topple-irans-leadership

ここで述べられているワシントン・ポストの報道は、3月8日のNHKニュースでも取り上げられた。


      ■ 2 イスラム革命防衛隊と非対称勢力

本記事第3節では、米国・イスラエルとイランの戦争が長期化・泥沼化すると予測している、主要な米国シンクタンクの専門家とその見解を列挙している。

この中で特に私の目を引いたのは、アトランティック・カウンシルの次の2つの予測だ。

アレックス・プリサス氏は、「イランは依然としてミサイルの一部を意図的に温存している可能性があり、生存をかけた戦いにおいて、残された全戦力と代理勢力(プロキシ)を総動員して長期的に反撃してくる」と指摘している。この代理勢力(プロキシ)の総動員とは、レバノンのヒズボラ、イラクの民兵組織、イエメンのフーシ派など非対称勢力で、イスラム革命防衛隊が常套する「ハイブリッド戦」になる。

もう一つは、アトランティック・カウンシルのジョナサン・パニコフ氏の次のような予測だ。「政権が倒れたとしても、次に現れるのは民主主義ではなく、イスラム革命防衛隊(IRGC)が実権を握る軍事独裁国家「IRGCスタン(IRGCistan)」であり、これが新たな地域的・国内的脅威として長期化するリスクを挙げている」 。パニコフ氏は元米国国家情報副長官(中東担当)である。

3月9日、殺害されたハメネイ師の後継となる最高指導者にモジタバ・ハメネイ師が選出された。モジタバ師は反米保守強硬派で、最高指導者直属のイスラム革命防衛隊と密接なつながりを持っている。


    ■ 3 長期化・泥沼化すると予測している米国シンクタンク見解一覧

以下に、米国・イスラエルとイランの戦争が長期化・泥沼化すると予測している主要な米国シンクタンクの専門家と、その見解を列挙する。

1. 政権・組織の強靭性を指摘する見解

指導部(ハメネイ師)の殺害やインフラ破壊だけでは、イランの体制を完全に崩壊させることはできず、長期的な抵抗を招くという警告。

スザンヌ・マロニー(ブルッキングス研究所副所長): イランの体制は50年近くかけて深く根を張ったネットワークと制度に支えられており、指導者の死が即座に政権崩壊につながるという期待は「短命に終わる可能性が高い」と述べている。国内に体制を代替できる勢力が不在であるため、より残忍な形で体制が存続し、国内支配を強める長期的な混乱が生じると予測している。
https://www.brookings.edu/articles/after-the-strike-the-danger-of-war-in-iran/

https://www.dailyherald.com/20260307/nation-and-world/intel-report-warns-large-scale-war-unlikely-to-oust-irans-regime/

ジェフリー・フェルトマン(ブルッキングス研究所): イランの制度はイデオロギーを維持する準備が整った「深い構造」を持っており、軍事打撃は「簡単な部分」に過ぎず、その後の政治的空白の管理こそが真の難題になると指摘している。
https://observatorioglobal.udlap.mx/whats-next-for-the-iran-war-experts-analyze-the-future-of-the-conflict/

国家情報会議(NIC)の機密報告書: 大規模な軍事攻撃を行っても、イランの官僚機構や軍事機構は存続し、権力継承のプロトコルに従って体制を維持する可能性が高いと結論づけている。また、断片化した反対派が国を掌握できる可能性も低いと分析している。
https://www.newarab.com/news/us-intelligence-doubts-trumps-war-can-topple-irans-leadership

2. 戦略的泥沼化と消耗戦を懸念する見解

軍事的な成功が、必ずしも政治的な解決をもたらさないとする見解。

レイ・タキー & ルーエル・マーク・ゲレヒト(米海軍分析センター / UANI): イランの体制は「打撃を受けたが、死んではいない」と述べている。米国が継続的に軍事介入し続ける(「草を刈り続ける」)決意がない限り、時間はイラン側に有利に働き、体制が再建される恐れがあると警告している。また、真の変革には国民による多大な犠牲(数千人の死)が必要であり、それには数年単位の時間がかかると予測している。
https://www.unitedagainstnucleariran.com/uani_in_news/iranian-force-built-to-defend-regime-now-faces-ultimate-test

https://www.unitedagainstnucleariran.com/news/us-and-israel-launch-massive-attack-on-iran

ローラ・ブルーメンフェルド(ジョンズ・ホプキンス大学SAIS): この戦争を「散らかっていて、潜在的に長期化する軍事キャンペーン」と定義している。トランプ大統領が、明確なエンドゲーム(出口戦略)を持たずに「選択の戦争」を開始したことで、世界経済や地域の安定を長期にわたってリスクにさらしていると批判している。
https://www.japantimes.co.jp/news/2026/03/07/world/politics/trump-iran-war-risks-multiply/

ダン・スタインボック(パレスチナ・クロニクル): 軍事的には成功しても、政治的な行き詰まりと経済的ショックが続く「冷戦的なエスカレーション」に陥ると予測している。出口戦略の欠如が、国際社会を数年間にわたる不安定化に引きずり込むとしている。
https://www.palestinechronicle.com/how-us-israeli-iran-strikes-will-penalize-global-prospects/

3. 軍事戦術的・地域的な拡大の懸念

アレックス・プリサス(アトランティック・カウンシル): イランは依然としてミサイルの一部を意図的に温存している可能性があり、生存をかけた戦いにおいて、残された全戦力と代理勢力(プロキシ)を総動員して長期的に反撃してくると指摘している。
https://www.atlanticcouncil.org/dispatches/experts-react-the-us-and-israel-just-unleashed-a-major-attack-on-iran-whats-next/

ジョナサン・パニコフ(元国家情報副長官): イランは米軍の死傷者を増やすことで米国内の反戦世論を煽り、戦争を長期化させる「消耗戦」を仕掛けてくると分析している。
https://www.japantimes.co.jp/news/2026/03/07/world/politics/trump-iran-war-risks-multiply/

アトランティック・カウンシルの専門家グループ: 政権が倒れたとしても、次に現れるのは民主主義ではなく、イスラム革命防衛隊(IRGC)が実権を握る軍事独裁国家「IRGCスタン(IRGCistan)」であり、これが新たな地域的・国内的脅威として長期化するリスクを挙げている 。
https://www.atlanticcouncil.org/content-series/fastthinking/what-trumps-epic-fury-means-for-iran-and-the-middle-east/


総じて、軍事的な「破壊」は迅速に行えても、その後の政治的な「安定」計画が欠如していることが、多くの専門家がトランプ政権の見通しに懐疑的であり、紛争の長期化を予測する根拠となっている。


http://www.asyura2.com/25/warb26/msg/460.html
[政治・選挙・NHK299] 戦争板リンク : [米国・イスラエルとイランの戦争] 長期化・泥沼化すると予測する米国シンクタンク見解一覧
[米国・イスラエルとイランの戦争] 長期化・泥沼化すると予測する米国シンクタンク見解一覧

http://www.asyura2.com/25/warb26/msg/460.html



http://www.asyura2.com/26/senkyo299/msg/312.html

   

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