
12.2保険証全面切り替えで「いったん10割負担」が激増! 血税溶かすマイナトラブル“無間地獄”の愚
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/380900
2025/11/29 日刊ゲンダイ

まだ捨てないで!(C)共同通信社
現行の健康保険証が来月1日で期限を迎える。政府の言を借りれば、2日以降は原則、「マイナ保険証を基本とした仕組みに移行」するが、マイナ保険証を持っていなくても慌てる必要はない。
来月2日以降、保険診療を受ける方法は@マイナ保険証A従来の保険証の代わりとなる「資格確認書」B原則、マイナ保険証とセットで使える「資格情報のお知らせ」C期限切れの保険証──の4つが混在することになる。Bの「お知らせ」は本来、単体では使えないが、厚労省の暫定措置によって来年3月末までは「お知らせ」だけでも使用可能。Cも同様に3月末まで使える。
要するに、来月2日以降でも来年3月末までは従来の保険証を持参すれば大丈夫。中小企業の会社員ら約4000万人が加入する協会けんぽのホームページには〈12月2日以降、現在お持ちの健康保険証は使用できなくなります〉〈使用できなくなった健康保険証については、ご自身で廃棄してください〉と明記されているが、期限切れでも捨ててはダメだ。
回答した9割の医療機関でトラブル
政府や保険者はアノ手コノ手でマイナ保険証への切り替えをせっつくが、いまだにマイナトラブルは絶えない。
全国保険医団体連合会(保団連)が27日、今年8月以降のマイナ保険証利用に関する実態調査(中間報告)を発表。全国4万7482の医療機関を対象に今年10月14日から1カ月間にわたって調査した。回答した9580の医療機関のうち7割で、「マイナ保険証による資格確認トラブル」が発生したという。
具体的なトラブル内容は相変わらず、名前や住所が「●(黒丸)で出る」(77.2%)や「資格情報が無効」(51.1%)、「カードリーダーの接続不良・認証エラー」(48.1%)など。その際の対応方法は「持ち合わせていた健康保険証で確認」(73.8%)が圧倒的に多い一方、「いったん10割負担いただいた」が前回5月調査の約1900件から激増。約3400件に上った。
患者だけでなく、医療事務側の負担も解消されないまま。「医療機関によって設置してあるカードリーダーの機種が違うので操作が分かりにくいと言われる。お年寄りは毎回スタッフによる説明が必要」(都内医科診療所)との声も寄せられた。
今年度補正予算案に盛り込まれた「マイナ保険証の利用促進に向けた支援等」は244億円。トラブルの無間地獄に血税が消えていく。
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マイナ保険証をめぐるドタバタ劇は、【もっと読む】【さらに読む】で詳報している。
http://www.asyura2.com/25/iryo14/msg/168.html
題名には必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。