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小泉首相へ:政治家としてではなく内閣総理大臣として最後は最低限の責務を果たすべきである。
http://www.asyura2.com/0403/war52/msg/457.html
投稿者 あっしら 日時 2004 年 4 月 14 日 18:45:13:Mo7ApAlflbQ6s
 


小泉首相は、内閣総理大臣として不適格であるだけではなく、政治家としての資質さえないと断ずる。

度を超えたあまりの醜態や無能を見せられて、何から書けばいいのかわからなくなるほどである。
人質になった3人の解放が第一義だと考えているので、まず、「人質事件」が起きて以降限られた情報ではあるがそれを追いかけたものとして、膠着状態にある現状について書かせていただく。

政府は、交渉ルートが途絶え情報が入らなくなったと説明したり(外務省幹部は交渉継続とリーク)、人質の安全を考慮しての措置として緘口令を敷いている。

しかし、この間関連情報を追いかけてきたものとしては、そのような公式的立場をそのまま受け入れることはできない。
人質の家族にも政府以外の様々なルートから人質の現状に関する情報が入っていると推測するが、それはあくまでも非公式なものでしかないから、日本政府から現状を説明して欲しいと思っているはずだ。国民の多くも同様に、「全力を上げて救出する」と明言している政府から、支障のない範囲を情報を知りたい知る権利があると思っているだろう。

小泉首相を頂点とする日本政府が今考えていることを推察する。

それを端的に言えば、「イラク人質事件」が、テロ事件から政治問題に転換したというものであろう。

政府は、複数いると推定できる仲介者の情報を総合的に判断して、人質3人に危害が及ぶことはないとの確信を持っていると推測している。
人質は、殺されることも傷付けられることもない状況、というより、「保護対象者」や「客人」として遇される状況にあると認識しているはずだ。

その一方で、「客人」を保護している勢力は、この間の日本政府の対応や「ファルジャ虐殺」から生じた精神情況から、このまま日本政府に「客人」を返すわけにはいかないと主張していることも知っている。
政府は、先方が3人を返さないと主張している理由もわかっている。

だからこそ、「解放声明」で24時間以内に解放すると約束したのにそれが実現されない事態になっても、それを約束違反だと声高に非難しない(できない)でいるのだろう。

詳細はわからないが、日本政府がイラクの人道や復興を口にするのなら、自衛隊を撤退させないことは譲るとしても、なぜ、「ファルージャ虐殺」を見過ごすのかというが主要な理由だと思っている。

他には、「客人」の引き渡し方法をめぐるものもあると推察する。
小泉首相(政府)は、当初よりCPA=米国に情報収集や救出をお願いしてきたが、「解放声明」が出た翌日のチェイニー副大統領との会談においてもそれを依頼した。
そして同時に、「米国のイラクに対する大義と熱意を信じる。だからこそ、当初から支持、協力してきた」と米国政権のイラク政策を称賛する発言もしている。
さらに、天皇を政治的に利用するかたちで、「自衛隊は給水、学校の復旧、医療など地元の人々のための作業を通じて復興を支援するために派遣されたものであり、無事にイラクの人たちの幸せに貢献することを願っております」と語らせている。

このような言動は、当然のように3人を保護している勢力にもすぐに伝わっている。

彼らが、「3人が人質ではなく客人になったことを知っていながら、我々の敵である米国副大統領に救出を依頼する日本政府とはなんなんだ!しかも、ファルジャーでいわれなき虐殺を続けている米国の“大義と熱意を信じる”とはどういうことなんだ!」と受け止めたとしても不可思議でも理不尽でもない。
(「ファルージャ問題」の根っ子は、米英のイラク侵攻にあるとは言わないが、昨年4月末の住民15人虐殺にある)

日本政府が人道復興支援を語るのは、自分たちの政策を正当化するために口先だけで語っているものと彼らが考えてもなんらおかしくない。
さらに、「客人」となった3人の活動実績や考え方を知るに及び、解放した3人がCPA=米軍の手に渡るのは危険だとも考えているはずだ。
日本の3人は、今回起きた一連の拉致事件のなかで、他のCPA委託業務に従事する労働者や「戦争請負人」(警備会社が派遣している軍役経験者)そして韓国の牧師たちと較べると“異質”の立場にある。
他の人質は解放されてCPAに保護されてもとくに問題は生じないが、日本政府のみならず米国政府のイラク政策にも異を唱えている3人は、CPAに保護されることが救出となるのか極めて微妙なのである。

長々と書いたが、「テロには屈しない」としながらも「人質の救出に全力をあげる」と言明してきた政府は、情報を秘匿したまま問題を長期化するような対応は許されないはずだ。
「テロには屈しない」が最悪の事態につながる悲劇は、3人の活動実績とご家族の真摯な訴えかけがイラク国民の共感を呼び回避することができた。それが、結果として、自衛隊撤退の要求を退けるという政治的判断が政治的問題(最悪の事態)につながらなかったというだけである。
3人のおかけで政治的に無傷のまま解決のめどをつけることができたのだから、あとは3人を無傷で解放することだけである。

どういうかたちであれ、3人を楯にした要求はどのようなものでも受け入れられないとするのなら、そう明言すればいいことだ。
例えば、「ファルージャ問題」は3人が人質になっている間は何も言うことはできないが、解放後であればしかるべき内容の言明をするとか、「ファルージャ問題」についても米国に非はないと考えているので何も言わないとか、態度を明かにすべきだろう。
米国には非がないと突っぱねても、3人に危害が加えられることはないだろう。3人が強くそれを望むなら、日本政府の態度を見定めた後なら解放にも応じると思われる。
政府が気にかけているのは、「ファルージャ問題」で米国と同じ立場であることを示すことが、イラク国民の対日感情や駐留自衛隊の安全に悪影響を与えてしまうのではということだろう。

心から信じて米国政府と心中するか、米国政府との関係を重視しつつ目に余るものは苦言を呈する位置に就くかのいずれを選択するかは、首相たるものが慎重に見極めて判断すればいいことであり、その責任をとるのも首相である。

しかし、どういう結末で3人が解放されることになっても、3人がCPAの保護下に置かれるような解放条件はとらないでいただきたい。
そのような解放条件をとったために、3人に危害が加えられなくとも3人の「自由」が制限されるようなことになったら、その責は日本政府が負うことになる。
3人を安全なかたちでイラクから出国させる術を知っている組織や勢力はいるはずだから、裏から手を回してでもその手配をやるべきである。それができないというのなら、米国(CPA)に対し、事情をきちんと説明し3人の解放については干渉しないよう申し入れをしていただきたい。

くれぐれも忘れて欲しくないことは、イラク情勢が軍事的に極めて流動的であるという現実である。
3人が保護されている場所がいつまでも安全であるという保証はない。
時間が経過すれば経過するほど、3人が不測の事態で傷付いたり最悪の結末を迎える可能性が高くなる。

このようなことを書くことが失礼であることを重々承知しているが、3人が参議院選挙前に帰国することは望まないというおかしな政治的思惑はないと信じている。

後述するように、小泉首相は、今回の人質事件で数々の醜態と無能をさらしてきた。
そのなかには、それだけで内閣総理大臣のみならず代議士の職を辞さなければならないほど酷い行状や言動さえある。

「解放声明」が出た後には政府や与党そしてマスコミの一部から政府の対応の正しさに結びつける言動も出たが、「解放声明」を引き出したのは、ご家族を中心とした解放の訴えかけであり人質自身の活動実績や考え方であって、現状を見ればわかるように、政府はその足を引っ張っただけである。

政治家であるなら、イラク情勢を踏まえつつ、政府の政策に反対し、身の危険も省みずイラクに入った人たちがいることこそが民主国家日本の誇りであると説明したほうが得策なのに、政治的保身に終始し、3人を自衛隊と同列に置く説明をしたり、解決前から彼らに責任を負わせるような言動したのはいただけない。
政府は米国を支持し協力しているが、国民のなかにはそれに反対しイラクのために身を捧げるひともいるとイラク国民に受けとめてもらったほうが“政治的担保”になるはずだ。

このような事実を弁えて、これからは、3人が無事に解放されることに全力を尽くしていただきたい。

【内閣総理大臣としての不適格性】

● イラクで「人質事件」が起きたという報を受けながら、マスコミの幹部と酒席をキャンセルせず2時間ほど歓談に臨んだ。

● 「国民はテロと戦う覚悟はある」と言っていながら、「人質事件」の猶予期限が3日後とわかっても、人任せで陣頭指揮に立たなかった。

● 「テロには屈しない」という立場であれば、最悪の事態を覚悟してもらう説明を人質の家族にしなければならないのに、家族が求めた面会を「会っても話すことはない」と拒絶した。

● 「全力を上げて救出する」と言明していながら、「テロには屈しない」かたちをとらないでできる解放に向けた努力をしなかった。

● 「解放声明」が出て交渉もしているのに、米国に救出を依頼する愚を続けた。

● 人質に対して「自己責任論」が出ているのに、「今はそれを言うときではない」の言明しなかったどころか、自らが「自己責任論」を解決前に口に出した。

● 天皇に憲法で禁止されている政治的発言をさせた。憲法上国政に関与できない天皇の言葉は、「米国と日本が、イラクをはじめ世界から戦争の災厄がなくなり平和と幸せを享受できるよう協力できることを願っております」といったものであるべきだ。


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★ 関連投稿

1)今回の事件で見せた小泉首相(日本政府)に関する投稿

「当夜の行状:こんな小泉首相に「テロに屈しない」とほざかせていいのか!:「康夫さん、やってください」 [アサヒ芸能4・22」
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「テロ被害者家族に会わない理由として「会っても話すことは何もないだろう」と言った小泉首相はそれだけで解決後辞任すべき。」

記事(シジミさん):「首相、人質家族の面会拒否 家族は記者会見(山陰中央新報) ― 「会っても話すことは何もないだろう」」
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「撤退拒否に固執し交渉しないとまで言い切った政府がまだ予告段階なのに「3人から事情を聴き事実解明を進める方針」だと!」
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2)人質事件そのものに関する投稿

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「小泉首相へ:“撤退拒否”を貫くことこそが「テロに屈する」ことである:すぐに自衛隊に撤退命令を!」
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「人質事件は日本政府の政治的誠意が試されるという新段階に入ったのかもしれない。」
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「拉致を目撃した別のタクシー運転手の話が事実なら「謀略」も「自作自演」も可能性は低い [TBS報道特集]」
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「3人には見捨てた日本政府やそれを唆した米国=CPAに保護されない「自由」がある。」
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