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11月２日（ブルームバーグ）：ブリュッセルやパリ、ベルリンの政治家および学識者の間では、欧州の支持を集めている米民主党の大統領選候補者ジョン・ケリー上院議員（マサチューセッツ州）が２日の米大統領選で当選した場合、イラクの政情安定のための派兵をめぐり、欧州同盟国の説得に成功する可能性があるとみられている。
ケリー候補（60）はこれまで、当選すれば世界の主要国によるサミットを招集し、イラク復興への取り組みを引き受けもらう考えを表明していた。一方、ブッシュ米大統領は先月、これまで以上の国際的支援を求める方針を示していた。
ドイツの社会民主党（ＳＰＤ）の議会外交政策報道官、ゲルノト・エルラー氏は、ケリー候補の主張の方が信頼できると指摘。「ケリー候補はブッシュ政権のトレードマークである国際政治における単独主義を継続しないと思う。多国間アプローチや協調重視策に傾斜していくだろう」と指摘した。
ケリー候補は９月20日のニューヨーク大学での演説で、ブッシュ大統領によるイラク戦争突入決定によって国際的な同盟関係が寸断されたと批判していた。2003年３月のイラク進攻前に、シュレーダー独首相がブッシュ大統領を「冒険主義」と非難。シラク仏大統領も武力行使について国連で拒否権をちらつかせていたからだ。
ロンドンの外国政策センター研究員、リチャード・ガウワン氏は、「冷戦時代、欧州の指導者らは米国の必要性を認識していた。クリントン大統領とブッシュ元大統領の時代には、関係は変化しながらも依然相互を必要としてきた。しかし、現在のブッシュ政権下では、米大統領を嫌い、米大統領抜きで物事を考えることも有り得る時代となった」と話す。
ケリー候補勝利なら、国連のイラク関与拡大につながると予想するのは、パリの仏国際関係研究所幹部のドミニク・モワジ氏ら。同氏はイラクへの関与に対する仏独の反発が緩和される可能性があると指摘する。９月20日の演説でケリー候補は、最初の目標を国連スタッフの安全確保と定め、来年１月に予定されるイラク選挙の準備を支援することだと述べていた。
原題：Kerry Would Win Europe's Iraq Support, Officials, Scholars Say （抜粋） {NXTW NSN I6IWO007NBB5 更新日時 : 2004/11/02 10:33 JST http://www.bloomberg.co.jp/news/commentary.html
翻訳記事に関する翻訳者への問い合わせ先：
東京 守護 清恵 Kiyoe Shugo kshugo@bloomberg.net Editor：Okubo
記事に関する記者への問い合わせ先：
Celestine Bohlen
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パリ Celestine Bohlen cbohlen@bloomberg.net.
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