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生産手段の所有形態
http://www.asyura2.com/0411/dispute20/msg/644.html
投稿者 ワヤクチャ 日時 2005 年 3 月 25 日 21:32:16: YdRawkln5F9XQ
 

(回答先: 未来社会における国有化は、「国が労働力を買うという事になるのでは?」に対し、そんなことはありません。 投稿者 縄文ビト 日時 2005 年 3 月 25 日 14:54:43)

縄文ビトさん、レスありがとうございます。

生産手段の所有形態としては

1 私的所有(資本家所有)
2 国有
3 協同組合所有
4 地域自治体所有
5 NPO所有
6 地域協同組合所有

などが考えられると思います。
私は6の協同組合所有というものができないかと考えております。

なるべく小さな地域で住民がお金を出し合って生産手段を共有するという方式です。
これは一握りの資本家が巨大な生産手段を所有する形態とも
国家と単位で結局は官僚が生産手段を所有しているのと変わらない形態とも異なるのです。

>未来社会における国有化は、「国が労働力を買うという事になるのでは?」に対し、そ>んなことはありません。

生産手段を国有化しても、国自体が民主的に運営されるのであれば
あたかも個々の労働者が自由に生産手段を使用できるような形態が可能なのかも知れません。
しかし、それであれば何故一旦国家という巨大な単位で所有する必要があるのか?という問いが生じます。
地域で直接的に所有した方が最初から民主的な生産ができるでしょう。
小さな地域では作れないようなものがあればいくつかの地域で協同して生産すればいいのです。

システムとしては消費者がパソコンから商品を注文すればなるべく最寄の生産手段を使って生産し物をお届けするという事が考えられます。
物流の実態に応じて生産拠点を作っていきなるべく輸送距離を短縮してエネルギー消費を抑えるという事をやればいいと思います。
消費者が生産を決定し、需要に応じて労働者は生産手段を使って生産する事になります。
商品の価格は労働者の賃金が向上するような価格に設定します。

労働者は労働時間に応じて賃金を受け取ります。

この続きはまた考えます。

労働力を買うという問題の中身を検討します。
1時間いくらで資本家に買われた労働力を資本家が何に使おうがそれは資本家の勝手です。
これが、上記の地域協同組合における生産にはありません。
どのような労働を行うのかは消費者の注文によって全て決定されるからです。

またまた、この続きは考える事に致します。

http://www.asyura2.com/0411/dispute20/msg/643.html
>投稿者 縄文ビト 日時 2005 年 3 月 25 日 14:54:43: egUyw5BLxswRI


>ワヤクチャさんと専門家の先生に回答いたします。
>返信するのが遅くなって申し訳ありません。

いいえ、いいですよ。
私も遅くなっていくでしょう。
返事ができていないものが多くあると思います。

>あまりにも数多くのメールが来ておりますので読むのに一苦労しています。

それは、いいですね。
議論沸騰ですね。

>そのような訳で、改めてメールを差し上げます。

http://www.asyura2.com/0411/dispute20/msg/610.html
>ワヤクチャさん 国有化は国が労働力を買うという事であって。
>労働力の売り買いが無くなるという事では無いと思うのですがいかがでしょうか?
 
生産手段が国有化されれば労働者は国に雇ってもらわなければ生きていけないという事になります。
これが実際の自称社会主義国に起こった事です。
国が絶対的生殺与奪権を手中にしたのです。
だから労働者は解放されませんでした。
官僚の匙加減でどうにでもなってしまったのです。
労働者は国に労働力を買ってもらう為に何でもハイハイ聞かざるを得ませんでした。

このような官僚が支配しない国有が考えられるか?という問題になります。
残念ながら一旦国家という巨大な単位で所有された生産手段の運用については
どのような形であれテクノクラート(官僚)にしてもらうしか無いのです。
かくて、労働者は官僚に対して自らの労働力を売るべく奴隷的な姿勢を取らなければならなくなります。

>専門家の先生の掲示板より
>確かに社会主義国には、国有化という考えがありました。そ
>れによって労働(力)の商品化を廃止できると考えたからで
>す。

「労働の商品化」という事は、「労働者が自らの労働について決定権を持たず、資本家の家来である職制の命令に従うしか無い。」という状態を示していると考えます。

「労働の商品化」の中身については、もっと考えてみたいです。
また、この廃止という事を我々はどのように構想する事が可能なのか?
についても考えたいです。

>しかし国有化によっては、「生きるために労働する」と
>いう本来の社会を実現できませんでした。

生きる為に生産手段を持たない労働者は生産手段の所有者に雇ってもらわなければならないという事なのです。
ですから労働者がいかに生産手段を所有できるのかという事が問題なのです。
地域協同組合に労働者が出資して何を生産するのかについて労働者自体に決定権が付与される事によってこれを実現しようと私は思います。

>無論このことは、
>それが本来の社会であるということを否定したわけではな
>い、と私は考えています。国有化で労働力の商品化を廃止で
>きるという考えが安易だったことを示していると考えていま
>す。

これは、私も同意見です。

>国有化という考えを私が出しましたが、それについてワヤクチャ さん及び専門家の先>生とも同じ答えを出しています。

>「国有化は国が労働力を買うという事であって」上記ワヤクチャ さんの部分から

>専門家の先生 「国有化によっては、「生きるために労働する」と
>いう本来の社会を実現できませんでした。無論このことは、
>それが本来の社会であるということを否定したわけではな
>い、と私は考えています。国有化で労働力の商品化を廃止で
>きるという考えが安易だったことを示していると考えていま
>す。」上記専門家の先生の部分

>縄文ビト 今までの社会主義は国有化にはなったが、一党独裁の元での国有化であり、>完全な形の「他者の労働の私有化の否定」ではありませんでした。

消費者は商品代金を支払う事によって他者の労働を買うのです。
貨幣経済自体が他者の労働を買うという事なのです。

>ここが重要です。マルクスはプロレタリア独裁という形での政権の中での国有化であ>>り、私の出した国有化は議会制民主主義の中での国有化です。

議会制民主主義の場合でも国家という単位で生産手段を所有したのなら生産は国家官僚が統制する事になります。
国家官僚と労働者の間の分裂はあります。

>両者は完全に違う形の国有化です。

官僚が生産を管理するという点では全く同じです。
地域において少人数で生産手段を生産を管理する場合は国家官僚の場合とは違い非常に多くの労働者が生産管理に携わるようになるのです。

>人間の社会の生産手段の所有に対し国有化と民営化の他に他の方法があったら逆に提示>していただきたい。

民間の中には資本家所有もあれば、協同組合所有もあるのです。
この違いをお考えいただきたいです。

>生産手段に対してはこのほかに方法が無いからです。人間の生き方における社会のあり>方は、社会主義か、現在の形の資本主義かという二者択一の方法しかありません。

社会主義という言葉の内容は様々です。
国家社会主義は既に失敗が決定されたと思います。
国家社会主義に比べたらまだ市場経済の方がうまくいくというのが現段階です。
私は地域協同組合型の「社会主義(あえて社会主義を言う必要も無いとは思いますが)」
が必要だと思っているのです。
これは、柄谷行人さんも同じ考え方だと思います。
「可能なるコミュニズム」の中で協同組合の可能性について述べられております。

>資本主義を変化させて(修正資本主義)それもやはり労働の買う側と売る側という階級>関係から脱却できないわけです。

修正資本主義と称されるものの中には様々なものがあるでしょう。
私は市場経済に対する的確な統制を消費者主導で行う事によってよりよき経済システムが生まれると考えております。
消費者のほとんどは労働者なのですからおのずと労働者の労働条件は改善される事になるでしょう。
消費者が権力を持つ事によって同じ人間である労働者にも権力が付与されるのです。
労働者の代表を自称する党官僚に権力が集中するのでは無く。

>議会制民主主義における社会主義はまず最初に労働の売買を禁止するところから始まる>わけですから。

それがどういう経済なのか分かりません。
いきなり労働の売買をやめる事はできないと考えます。
それはいきなり貨幣経済を廃止する事だからです。
貨幣は労働の価値を計る尺度として機能しているのです。
時給いくらという風に。
この尺度をいきなり廃止する事はできません。
賃金を上げるという方法で我々は改善していくしか無いのです。

>今までの一党独裁下における社会主義とはまるで違う社会主義になります。

生産物の分配をどのように行うのかを考えなくてはなりません。
「消費者が自分の労働に応じて好きなものを貨幣によって買う。」という形態以外に方法はありません。

資本主義において資本家が他者の労働を買う事によって資本を独り占めする事を制御する事は税制の改革によって行うべきです。

>国家が労働を買うという発想は出てこないはずです。

国家によって生産するという事は国家が労働者の労働を買うという形態にならざるを得ません。買わなければ一体どうやって生産をするのでしょうか?

>議会制民主主義は民衆(国民)が代表を議会に送るわけですから、他者の労働を私有化>するような者を代表に選ぶ国民に問題があるわけです。

生産の為には一時的に労働者を拘束し労働してもらう必要があるのです。
これは私有ではありません。
国家が一時的に所有するのです。
労働力もまた生産手段の1つです。
労働者が生産手段を持たないという意味は自らの労働力以外には持たないという意味です。


>>縄文ビト 民主主義社会であれば多数の意志で政治改革が出来ます。

多数がどのような改革を望むのかの中身が大事です。
多数が主張する事が必ずしもいい結果を生むとは言えません。

>大企業を国有化(社会有化)しようと多数の人々がそのような意見になったとき、社会>を変えることが出来ます。

これまでの国家社会主義の失敗により、国有化してもうまくいかないと考える人が多いでしょう。
所有者が資本家であるのか国家なのかの問題よりも、消費者が必要とするものを生産し、消費者がそれを買う賃金を得られるか?という問題の方が大事なのです。

>主権が国民にあるというのが民主主義です。

主権は消費者に与えるべきです。

>私が専門家の先生の掲示板上でのやり取りを止めたのは、なんら益するものがないと判>断したためです。

何故でしょうか?
また、そのやり取りを見せていただきたいと思います。

>なぜなら人々のために新しい社会を考えていかなくてはならないのが、研究という学問>上の上での論議では研究者にとってはいいかもしれませんが。人々にとっては何のプラ>スにもならないといえるからです。

それは何故でしょうか?

>ご両人の反論をお待ちいたします

以上でいかがでしょうか?
舌足らずの部分も色々あるでしょうが。

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