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現れてきた「ユダヤ権力体(Jewry)」の実像:『ロビー』議論の進展を通して
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投稿者 バルセロナより愛を込めて 日時 2007 年 11 月 19 日 23:21:05: SO0fHq1bYvRzo
 

現れてきた「ユダヤ権力体(Jewry)」の実像:『ロビー』議論の進展を通して


●2006年3月に、米国の著名な保守派論客でありシカゴ大学政治学部教授ジョン・ミアシャイマーおよびハーバード大学政治学部教授ステファン・ウォルトが発表したイスラエル(ユダヤ)・ロビーに対する批判論文は、世界中に大きな衝撃を与えました。

これについては「愛国心を主張する者ほど売国奴」さんによる記念すべき翻訳の阿修羅投稿をご覧ください。
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http://asyura2.com/0601/war79/msg/682.html
米国の中東政策をイスラエルが支配していることを批判する論文を米国の著明な保守系政治学者(ミアシャイマー等)が発表!
http://asyura2.com/0601/war79/msg/701.html
ミアシャイマー等のイスラエルロビー批判論文の日本語訳(その一)
http://asyura2.com/0601/war79/msg/726.html
ミアシャイマーとウォルトのイスラエルロビー批判論文の日本語訳(その二)
http://asyura2.com/0601/war79/msg/834.html
ミアシャイマーとウォルトのイスラエルロビー批判論文の日本語訳(その三)
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私は、これがその当時イスラエルが計画していたイラン攻撃を思いとどまらせた要因の一つになっていると考えています。この論文発表の背後には親イスラエル派に対抗する米国保守派の動きが感じられます。
(2007年2月にブレジンスキーが発した「新たな9・11と戦争」の警告も同様の役目を果したという感じがします。下記拙稿を参照のこと。)
http://www.asyura2.com/07/war88/msg/499.html
ズビグニュー・ブレジンスキーが爆弾証言(『世界社会党ウエブサイト』英文より)
http://www.asyura2.com/07/war88/msg/525.html
【全訳】なぜメディアはブレジンスキーの警告(ブッシュ政権による新たな9/11でっち上げの可能性)に沈黙するのか?

また、このイスラエル・ロビーの代表格であるAIPACについて理解するためには次の資料も重要でしょう。
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http://asyura2.com/0601/holocaust3/msg/282.html
米国ユダヤ人高校生の告発、AIPACによる恐怖のマインドコントロール(全訳)
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●しかし、ミアシャイマーとウォルトが批判したのは「右派」のロビーだけであり、もう一つの重要なロビーであるその「左派」、およびそれらの「本体」ともいえる米国内の権力構造についての考察には及んでいないものでした。そしてそれについてミアシャイマーとウォルトの以前に、ジェイムズ・ペトラスが様々な論文を通して発表していたのです。

アルゼンチンのジャーナリスト、マニュエル・フレイタスはそのペトラスの分析を引用しながら「右派」だけではなく「左派」を含めた米国内にある巨大な権力構造の実態に迫っています。以下の拙稿をご覧ください。
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http://asyura2.com/0601/war80/msg/285.html
米国ユダヤ・ロビーの「左右」の顔とその本体【M.フレイタス:IAR-Noticias】(前半)
http://asyura2.com/0601/war80/msg/337.html
米国ユダヤ・ロビーの「左右」の顔とその本体【M.フレイタス:IAR-Noticias】(後半)
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●その一方で、誤って長い間「イスラエル批判者」と見なされてきたあの「左翼の論客」ノーム・チョムスキーが敢然とミアシャイマー=ウォルトに対する攻撃の隊列に加わり、その正体を自ら暴露しました。次を参照してください。
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http://www.asyura2.com/07/war95/msg/170.html
J.ペトラスによるN.チョムスキー徹底批判(英文:親イスラエル・ロビーを巡って)
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ただし上記の拙稿は英語原文の貼り付けですので、『真相の深層』2007年冬第16号に掲載予定の私の全訳をご覧ください。

また、『ホロコースト産業』の著者でチョムスキーを「心の師」と仰ぐノーマン・フィンケルシュタインと、その大学時代の恩師であるジェイムズ・ペトラスとの間に起きた、イスラエル(ユダヤ)・ロビーについての論争は次のサイトで見ることができます。
http://groups.yahoo.com/group/shamireaders/message/932
Finkelstein-Petras debate on the Lobby
そしてこれも『真相の深層』2007年夏第14号で全訳が掲載されています。
(お申し込みは http://www.jca.apc.org/~altmedka/shoten-sinsou-0706.html

フィンケルシュタインはチョムスキーとは異なり「ロビー」の強力な影響力を認めていますが、あくまでもそれを「パレスチナ問題」に限定し、中東全域を含む米国外交政策に対する決定的な影響力であるという見方を拒否します。この元愛弟子に対するペトラスの悲痛なまでの批判は、一切の事実とデータを無視し捻じ曲がった憶測と理屈を駆使してこの点だけを用心深く避けながら論を展開する、知性の退廃に対する絶望感すら感じさせるものです。このフィンケルシュタインの姿勢は次の拙稿でも明らかになるでしょう。
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http://www.asyura2.com/07/war96/msg/126.html
イスラエル・ロビーの決定的役割から逃げるN.フィンケルシュタイン(Z-NET:英文)
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なお、これも『真相の深層』2007年冬第16号に私の全訳を掲載させてもらうよていになっていますが、フィンケルシュタイン氏に対しては、願わくは、あれまでに激しくシオニスト権力による言論弾圧を受けたことをきっかけに、恩師ペトラスの言葉に心を開き耳を傾けて、敵の正体を正確に見極めたうえでシオン・ファシズムとの戦いに向かってもらいたいものです。


●そして今回私は次の翻訳シリーズを阿修羅に連続投稿しました。
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http://www.asyura2.com/07/war97/msg/854.html
《石油のための戦争》論の虚構:J.ペトラス「シオン権力と戦争」全訳シリーズ@
http://www.asyura2.com/07/war98/msg/129.html
《石油のための戦争》論の虚構:J.ペトラス「シオン権力と戦争」全訳シリーズA
http://www.asyura2.com/07/war98/msg/185.html
《石油のための戦争》論の虚構:J.ペトラス「シオン権力と戦争」全訳シリーズB
http://www.asyura2.com/07/war98/msg/228.html
《石油のための戦争》論の虚構:J.ペトラス「シオン権力と戦争」全訳シリーズC
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ここでペトラスは数多くの具体的な事実を基盤にして、いわゆる「ロビー論争」に完全な決着を付け、米国とイスラエルでのシオニスト活動を『シオン・ファシズム(ユダヤ・ファシズム)』と規定し、その実行部隊である「シオニスト権力構造(the Zionist Power Configuration= ZPC)」の恐るべき実体を世界に向けて明らかにしています。

このシオニスト権力構造のあり方については今までにペトラスだけではなく数多くの人々の努力によって部分的に明らかにされてきたものです。例えば、米国のメディアを動かす大勢のシオニストたちについては、次のジェフェリー・ブランクフォートによる調査をご覧ください。
http://desip.igc.org/ConvergingAgendas.html#Appendix
Jews in media :Compiled by Jeffrey Blankfort

しかし、チョムスキーと並んで長年米国の反戦運動を率いてきたブランクフォートは、用心深く大メディアの経営陣と出資者には触れないようにしています。これは、たとえば次のクリストファー・ボリンの調査で補うべきでしょう。
http://www.rumormillnews.com/cgi-bin/forum.cgi?read=108923
Israeli Control of the Mass Media & the 9-11 Cover-Up (Part 1)

この中からごく一部を翻訳・引用してみましょう。
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【前略、翻訳・引用開始】
ハリウッドのプロデューサーであるミルチャンが、何十年間もイスラエルの「武器斡旋の第一人者」、「核兵器の起爆装置からロケット燃料や誘導システムに至るまで」の取引を行うブローカーだという事実が、米国のニュース・メディアの中で採り上げられることはほとんど無い。
これは多分、ミルチャンがルパート・マードックの「無二の親友」でありビジネス・パートナーであるという事によるのだろう。彼はまたレヴィン(ワーナー・ブラザーズ)とアイスナーの友人でビジネス・パートナーでもある。
ミルチャンはマードックについて「私は彼が私の親友の一人であると思っている」このように語った。「そしてその逆も真であると思う。我々は一緒に楽しく過ごしている。彼は非常に冷静な男だ。」
米国のユダヤ人ジャーナリストであるアン・ルイス・バルダックはミルチャンについて、2000年4月の彼女の記事「最後の君主」で、「ワーナー・ブラザーズのジェラルド・レヴィンやディズニーのマイケル・アイスナーなどの重要人物が彼の呼びかけにすぐさま応えるのだ」と書いた。
1997年に、ワーナー・ブラザーズとの6年に渡る関係を終えた後、ミルチャンはマードックのパートナーとなり、彼に、その映画会社であるニュー・レガシー・プロダクションの株の20%を2億ドルで売った。マードックはまたレガシー・テレビジョンに3千万ドルの投資を受け、現在、マードックが持つミルチャンとの共同投資額は50%に迫る。
「FOXとの取引によってミルチャンはその資金の保証人という地位を確立させている」。こうバルダックは書いている。「マードックの2億ドルの投資、およびそれに続くチェース・マンハッタンに率いられる銀行チームからの6億ドルにのぼるクレジットをみれば、ミルチャンがその世界の大立て者の範疇に属することは明らかである」。
【後略、翻訳・引用終り】
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さらに、このシオニスト権力構造は、米国内とイスラエルにとどまるものではありません。ペトラスはメキシコやカナダでの例を出していますが、とてもそんな範囲に収まるものではないのです。次の阿修羅投稿をご覧ください。
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http://www.asyura2.com/0406/war58/msg/122.html
エルサレムポスト:国際的ホロコースト否定論禁止法成立
http://www.asyura2.com/0411/war61/msg/637.html
イスラム・オンラインより(英語):ブッシュ、『全世界反ユダヤ人法』にサイン:
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●この、ペトラスが言うシオン・ファシズム(彼はユダヤ・ファシズムとも書いている)は、世界中を巻き込み世界を支配しようとしているものなのです。これは決して「ユダヤ・プロトコール」ではありません。そんな何十年も昔の、偽書の疑いのあるような話ではなく、ただ今の現実の話なのです。

だから、あのシオン・ファシストとその手先(無自覚な「ボランティア」を含む)どもは、その実態に迫る者に対してこれを実に上手に利用しながら、『「シオンの議定書」の線に沿った「ナチ」プロパガンダというレッテル貼り』を行って、ただ今の現実の世界にある紛れもない事実を隠蔽しようとするわけです。(これは実際にペトラス自身がメキシコで味わった体験。)

これはまた、9・11の真相隠蔽とも一体となるものでしょう。シオン・ファシストとその手先(無自覚な「ボランティア」を含む)どもは、数多くのビデオと写真映像で記録された紛れも無い事実と決して向き合おうとせず、事実を無視し、事実に出くわさざるを得なくなると黙り込み、あるいは明々白々なデタラメで誤魔化し、世界の大多数の者から事実を隠して見せないようにします。

先日の日本テレビでの、あんな短い不完全なごくわずかの「事実暴露」でさえも、世論を動かしうるのです。彼らが最も恐れているものが何なのか、誰の目にも明らかでしょう。

だからこそ、私は敢えて印刷費用のかさむ《写真集》と言っても良いような本を出したのです。彼らが最も恐れているものは百や千の理屈ではなく一つの事実暴露なのです。
【「WTC崩壊」の徹底究明:http://www.jca.apc.org/~altmedka/shoten-wtc.html

そしてここにもまた、解明運動完全圧殺に向けたシオン(ユダヤ)・ファシストの魔手が伸びています。
(参照)
http://www.asyura2.com/07/war98/msg/209.html
米国議会小委員会、9・11解明運動をテロリズムに等しいと見なす(Global Research)


●ところで、「シオン権力と戦争」の中でペトラスは思わずハッとすることを述べています。

全訳シリーズCの一節を引用します。
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【前略、引用開始】
ファシスト運動の初期と同様に、シオン・ファシズムは知的な面で人種主義綱領を掲げる。シオニズムの認識論では、ユダヤ人だけが(あえてそうしたいのであれば)ユダヤ人を批判することができる。ユダヤ(Jewry)についての知識が、ある限られた密着した者達の共同体によって独占されているからである。このシオン・ファシズムの知識論を支えているのは、非ユダヤ人の著作家が危険を冒して「ユダヤ人の」議論に加わることに対して、ひんぱんに退けあるいは警告する左翼シオニストの言葉の繰り返しなのだ。
【後略、引用終り】
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ペトラスの言う「ひんぱんに退けあるいは警告する左翼シオニストの言葉」とは、言うまでもなく『反ユダヤ主義者=ネオナチ』『「シオンの議定書」の線に沿った「ナチ」プロパガンダ』の罵声とレッテル貼りのことです。

ペトラスがユダヤ人共同体の一員として語る「ユダヤ(Jewry)」という言葉の重みは、ユダヤ人にとってこそ、どうやら我々非ユダヤ人にとって量り知ることのできない重みを持っているようです。

次の翻訳シリーズ『米国:あるユダヤ国家』にある、イズラエル・シャミールの言葉を引用しましょう。
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http://asyura2.com/0601/holocaust3/msg/296.html
『米国:あるユダヤ国家』(イズラエル・シャミール著)全文和訳、第1回
http://asyura2.com/0601/holocaust3/msg/298.html
『米国:あるユダヤ国家』(イズラエル・シャミール著)全文和訳、第2回
http://asyura2.com/0601/holocaust3/msg/306.html
『米国:あるユダヤ国家』(イズラエル・シャミール著)全文和訳、第3回
http://asyura2.com/0601/holocaust3/msg/309.html
『米国:あるユダヤ国家』(イズラエル・シャミール著)全文和訳、最終回
http://asyura2.com/0601/holocaust3/msg/310.html
『米国:あるユダヤ国家』に対する私からのコメント、および若干の考察
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シャミールの「ユダヤ(Jewry)」に対する言及の部分を抜き出します。
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【前略、引用開始】

「ユダヤ民族("the Jewish People")」(あるいはユダヤJewry、またはユダヤ人The Jews)として知られる共同体的実体の存在自体がたびたび否定される。200年ほど前にはユダヤ(Jewry)はフランスや教会と同じくらいに明確な形で存在していた。我々の先祖はこの超地上的な国家のメンバーだったのだ。それは一つの権威主義的な擬似犯罪集団(semi-criminal order)であり、富豪やラビたちによって運営されていた。その指導部であるKahal(ヘブライ語で共同体)が重要な決定を行い、普通のユダヤ人(Jews)は彼らの指示に従った。その指導部は、ちょうどあらゆる封建領主がそうだったように、ユダヤ人の生命と財産を奪い取ることができた。ゲットーの壁の中には意見の自由は存在しなかった。反抗的なユダヤ人は死をもって罰せられた。解放の時代がやってきたときKahalの権力は内と外から打ち破られた。ユダヤ人たちは自由になりそれぞれの国で国民となったのだ。

 現在、ヨセフを知らない新しい世代のユダヤ人が現れてきている。長年の言い訳がましい洗脳によって彼らは、どうして我々の父祖たちがユダヤ共同体の鉄の壁を破りたいと望んだのかの理由を忘れさせられた。ユダヤの概念(the notion of Jewry)は未解決の点となっている。我々ユダヤ人(Jews)の子孫は我々が住む国の国民なのか、それともユダヤ族(the Jewish People)の国民なのか? 「ユダヤ(Jewry)」はあらゆる国家が存在するのと同様に存在しているのか、あるいは単に言葉のあやに過ぎないのか?

 ここにパラドクスがある。ユダヤの(Jewish)指導者はユダヤ(Jewry)をステルス・ジェット機のようであるように望んでいる。あるときあなたはそれを見るが次の瞬間には見えない。爆撃を受けるときにどこにも高射砲は無い。彼らは言う。「それはヒトラーが言ったことだ」、あるいは「それはあの偽書であるユダヤ長老の議定書の作者が発明したものだ」と。そして彼らはイスラエルの建国宣言にもまたそれが書かれていることを言い忘れる。イスラエルは実際に「ユダヤ民族の国家(the State of the Jewish People)」として描かれている。そしてそれが、目に見える(そして国境線に囲まれた領地を持つ)ユダヤ(Jewry)の一部として不相応な注意と影響を引き付けている理由なのだ。それが、テル・アヴィヴの大使としての地位が各国の外交官としてのキャリアにとって最も高く最も望ましいものであることの理由となっている。「ユダヤ民族(the Jewish People)」というコンセプトは国際法の中でユニークな認識を受けた。それはユダヤ民族(the Jewish People)が1950年と1991年に、現在のドイツによって遺言の無いユダヤ人たちの残余資産の受取人であると宣言されたときだった。イスラエルの刑法は、ユダヤ人個人、その健康、生命、財産および尊厳に敵対する行為を行った地球上に住むあらゆる人間を裁いて罰することを許可している。たとえそのユダヤ人がイスラエル国家と何らの関係も持たない場合でも同様である。

 我々は解放された世代のユダヤ人の両親を持つ者達だが、その我々が誰よりも驚いている。ユダヤ(Jewry)の奇跡的な復活に対して何の準備も無かったのだ。つい最近にそれは消え去ったばかり、実際に死刑を宣告されて、そして我々は自らを自由な人間と見なすようになったばかりなのだ。我々の生きている時代に物事は根本的に変わってしまった。現在、我々はこの実体に忠実であることを宣言するように呼びかけられている。あるいは追放と屈辱、またはもっと悪い運命に悩むのか、である。ユダヤ(Jewry:どうかこの言葉を数百万人の中世ユダヤ人の子孫と混同しないでもらいたいのだが)は世界政治にその場を回復させ、唯一の超権力である米国の精神を征服したのである。

 イサァク・ドイチャーはユダヤ人のマルクス主義者でトロツキーの伝記作家なのだが、この現象に気付いたほとんど最初のユダヤ人であった。彼は「ユダヤ人とは誰なのか(Who is a Jew:出版the Jewish Quarterly, London 1966)」の中で、ユダヤ人(Jews)とユダヤ(Jewry)を区別するように提案した。ユダヤ人(Jews)が様々な意見と生き方を持つ個人である一方で、ユダヤ(Jewry)は国家機関に準ずるもの(a quasi-national body)であり独自の指導部とアジェンダを持っている。彼の意見では、ユダヤ(Jewry)は姿を消しつつあったが、第2次世界大戦の灰の中から「ユダヤ(Jewry)のフェニックスが起き上がった」のである。「私はユダヤ人(Jews)が生き残ってユダヤ(Jewry)は死んでもらいたかった。」と彼は書いたのだが、「ユダヤ人の絶滅がユダヤに新しい寿命を与えたのだ」。

よみがえったユダヤ(Jewry)の自己推薦による指導部は、超富豪のマモン崇拝者【訳注:マモンは貨幣の神】たちとつながりを作り権力の絶頂を成し遂げた。彼らはそのカルトと反対者の欠如に酔いしれている。彼らは戦争犯罪人シャロンを支持はするが余りにも弱いと見なす。彼らは米国の超タカ派であるポール・ウォルフォヴィッツをも不満に思った。イスラエルの政治家たちは誰でもこれを知っていて気にかける。米国にもどこにでもパレスチナでの終りの無い戦争を望むユダヤ人権力者たちがいる。彼らは第2次世界大戦にロシアと米国の軍隊によって救いがもたらされたことを理解している。それはキリスト教世界に対する彼らの個人的な勝利として、またユダヤ(Jewry)の新たな世界的超権力の時代の印としてであり、タルムードとカバラの教えの中で約束されていたものである。

【中略】

 多くのユダヤ人とユダヤ人の子孫たちはユダヤ(Jewry)の観念に脅かされている。彼らは通常は「十把一絡げなとらえ方」や「民族全体に対する非難」つまり「ヘイト・モンガー」に反対する。

【中略】

ユダヤ(Jewry)は他のあらゆる国家や国際企業と変わるものではない。ユダヤの指導部はポリシーを持っておりそれを変更できる。当然、普通のユダヤ人たちはそれに従うことも拒否することもできるのである。

【中略】

レヴィは思い違いをさせられているようだ。この巨大な粘結力とずうずうしいまでの自民族中心主義こそが本当のユダヤ(Jewry)の強さなのだ。たとえば、マーク・スタイン(Mark Steyn)という男がナショナル・ポストに書いている。『あらゆる文明化された民族はユダヤ人を殺すことは悪いということに同意する。』(「殺すこと」が悪い、というのではないのだ。それならパレスチナ人を殺すことは悪いということになってしまう。ひとえに「ユダヤ人を殺すこと」だけが悪いのである。このアプローチは十戒のユダヤ的解釈に基づいている。「汝ユダヤ人を殺すなかれ」なのだ。キリスト教徒の「汝殺すなかれ」ではない。)

【後略、引用終り】
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●どうやら「ユダヤ(Jewry)」は、領土を持たないある種の「国家」組織、それも非常に中央集権的な形態を持った強大な権力構造のようです。そして、第2次世界大戦を経て不死鳥のように蘇った「ユダヤ(Jewry)」の中心になっているのがイスラエル国家であり、その「体」を具体的に構成するのが「ユダヤ国家」としての米国なのでしょう。

そこでペトラスの告発とも併せて、ここではこのJewryを「ユダヤ権力体」とでも呼ぶことにします。いわゆる「ロビー」など、この「ユダヤ権力体(Jewry)」のごく一部分に過ぎないものですが、これも今まで見てきたように何人かの勇気ある人たちの努力によって始めて世界に対して明らかにされてきたものです。

それが、世界に向かうファシズムとしての性格を始めから明らかにしていることは、上記のシャミールによるイスラエルに関する次の記述からも明らかでしょう。
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イスラエルの刑法は、ユダヤ人個人、その健康、生命、財産および尊厳に敵対する行為を行った地球上に住むあらゆる人間を裁いて罰することを許可している。たとえそのユダヤ人がイスラエル国家と何らの関係も持たない場合でも同様である。
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この『米国:あるユダヤ国家』の中で、シャミールは一つのたとえを用いてこの「ユダヤ権力体」に乗っ取られた米国の姿を次のように描いています。

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【前略、引用開始】

 数ヶ月前のこと、私は旅行でアマゾン盆地の、マドレ・デ・ディオス川によって深く刻むように作られたペルヴィアン・ジャングル【訳注:ペルー南東部】に行った。この離れた地に、果てしなく続く森の中に小さなカヌーでないと渡ることのできない小さな川のある湿地帯が何マイルも広がっている。プエルト・マラドナドから長い船旅をした後、私に付いた現地人のガイドが、色とりどりのインコと私の肩に座る人なつこい猿たちのいるロスト・ワールドに連れて行ってくれたのである。私はそこで細い小道の縁に一本の巨大な木があるのに気付いた。それはジャングルにある他のどの木よりも大きかった。その巨大な根っ子は何ヤード【訳注:1ヤードは約90センチ】にも広がっていた。これが「電報の木(telegraph-tree)だ」と、私のガイドが教えてくれた。彼がその化け物のような木の幹を叩くと音がジャングル中を響き渡った。その巨木はがらんどうだったのだ。

 私はそれを間近で眺め、そして今まで見逃していた奇妙な特徴に気付いた。地上およそ7ヤードほどのところに、もう一つ別の幹が、部分的に飲み込まれてしまっているヤシの木が、取り巻いている滑らかな樹皮の中から突き出していた。この「電報の木」は怪物じみた寄生生物であり、ヤシの木の表面で育つ。この寄生生物は自分自身の幹を持たないが、宿主の木を取り囲んでその表面で大きくなる。そして次第にそれを覆い尽してしまいその命を支える樹液を飲み込んでいく。取り付かれた木はその殻の中で枯れて腐っていき、そして空洞の幹が新たに高く伸びて、地元のインディオたちにとっての完璧な太鼓を作り上げるのだ。

 これはアメリカ合衆国の生き生きとしたイメージであった。この巨大で空っぽの幹は国々の森の上にそびえ立っているが、中は死んでいるのだ。アメリカ帝国は没落の時期に入っている。ドルはまだ世界の通貨だし、米軍はまだ手の付けられない戦争マシンであり、株式市場は何兆ドルを動かすのだが、しかし、この西側の偉大な国は精神的には取るに足らないものである。米国の政治的な生命はメロヴィング王朝の最後の日々を髣髴とさせる薄暮の状態に入っている。一人のアウトサイダーにとって、この2億7500万人が住む国が、二人の阿呆、ブッシュおよび/またはゴアよりもましな指導者を見つけることができない、など、ほとんど理解できないことである。両者とも意志薄弱と基本知識の欠如と、そして政治的意思の全面的な空白をあらわにする。たぶん平均的な都市ならこの二人よりもましな人物を市長の候補者に立てるだろう。

 全面的な政治的沈滞は心の弱さに付き添われる。マス・メディアと出版界で見る米国は馬鹿である。第2次大戦前に出されたものと比べると、新しい本にロクなものは無い。米国のテレビは人間の知性を侮辱する。劇場は腐ったカスに満たされ、ビデオテープがアメリカ芸術でございと称している。このユダヤ-貨幣神崇拝者による乗っ取りは米国の生命力を断ち切り、人々を浪費の中に導き入れた。

【後略、引用終り】
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さらにシャミールの論文からの引用を続けます。次の文章からです。
http://www.asyura2.com/07/holocaust4/msg/328.html
【全訳】さるぐつわをはめられた歴史(イズラエル・シャミール著)

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【前略、引用開始】

 テーマを元に戻そう。もしトルコ人が殺したというのならアルメニア人は挑発したのである。そしてユダヤ人に敵対する行動が起こったときにはそれは必ずユダヤ人自身による行動によって引き起こされたのだ。実際に、徹底的な否定者である私は、反ユダヤ主義、つまり「ユダヤ人に対する理由無き嫌悪」そのものの存在を否定する。それは存在しないのだ。ユダヤ(Jewry)はあらゆる勢力によって反撃されたのである。ローマ・カトリック教会からスタンダード・オイル会社にいたるまでそうだった。ユダヤ人は子羊ではなく、思想的そして経済的な世界で実に活動的な要素なのだ。誰かが賛成するかもしれないし反対するかもしれない。しかし「嫌悪」とは? ありえない。非ユダヤ人たちは通常ユダヤ人に対して他の誰に対してよりも公正であり続けている。「血による中傷」でさえも中傷ではなく普通の犯罪裁判であったことが判明したのだ。

 ヨーロッパで、そして中東で、反ユダヤ主義の行動があっただろうか? たしかにあった。しかしそれは「理由なき嫌悪」によって引き起こされたものだっただろうか? 自分自身を嫌悪するがよい! 1911年に、米国政府はあの強大なジョン・D.ロックフェラー帝国を破滅させた。ユダヤ人ではなかったので、ロックフェラーはそれを反ユダヤ主義のせいだと主張できなかった。彼はそれを、米国政府が彼の容貌や人種や育ちや態度を好まなかったせいだとか、あるいは彼の本質的罪に対する神聖なる刑罰である、などとは言わなかった。政府はスタンダード・オイルが余りに強力になりすぎたためにそれを解体したのである。そして全く同じ理由でロシア大統領ウラジミール・プーチンは彼の手に余る成金どもの石油会社を解体した。それは彼らがユダヤ人だったからとか、彼らが民主主義を支持したから、というような理由からではない。権力は逆の権力の必要性を生み出す。権力は反権力を呼び求める。そしてユダヤ人は昔も今も一つの権力なのだ。

 ユダヤ(Jewry)はカトリック教会よりも強力である。それはトアフ教授と比較できるガリレオの運命から学ぶことができるとおりなのだ。・・・

【中略】

 ジェイムズ・ペトラスとノーマン・フィンケルシュタインの間で行われた最近の論争で(参照:http://groups.yahoo.com/group/shamireaders/message/932)、ペトラス博士は親イスラエル・ロビーを次のように表現することで真相に極めて近く迫っている。「アメリカン・エンタープライズ研究所を始めとする親シオニストのシンクタンク群のあらゆるつながり・・・権力構造の全て、それはAIPACを含むばかりではなく米国主要ユダヤ組織連合の総裁をも含む。それらの組織は52にものぼる・・・政府の重要な地位を占領する人物達(エリオット・エイブラムズやポール・ウォルフォヴィッツ、ダグラス・ファイスやその他の者達)・・・主要な新聞と結び付いたエッセイ作家達の軍団・・・超大金持ちの民主党への献金者たちとメディアの大立て者たちの議会と政府に対する影響力」と。これはロビーではない。これはユダヤ(Jewry)なのだ。

【後略、引用終り】
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●我々非ユダヤ人がほんのわずかにでも「ユダヤ(Jewry)」に関する事実に触れる場合には、クリストファー・ボリンのように「ネオナチ」と見なされ、WTC「崩壊」の科学的分析を行うスティーヴン・ジョーンズでさえ「反ユダヤ主義」のレッテルで大学から追い出されるわけです。

イスラエルの「左の門番」に過ぎない「左翼勢力」がヒステリックに行使する『反ユダヤ主義者=ネオナチ』『「シオンの議定書」の線に沿った「ナチ」プロパガンダ』の罵声とレッテル貼りは、あのカビの生えた「ユダヤ・プロトコール」ではなく現実に展開する事実を、事実どおりに発言する者達に対してなのです。ちょうど9・11に関する事実を事実どおりに追求する者に対するのと同じように。

逆にこのような彼らの言動こそが、「ユダヤ権力体(Jewry)」に関する正真正銘の事実を明らかにしてくれるのでしょう。「理屈と膏薬はどこにでも張り付くが、木の正体はその実を見れば分かる」のです。一生懸命に包み隠しているつもりになって、実は最も開けっぴろげに正体を曝しているわけです。

残念ながら、世界的に、そして米国で最も厳しく、ペトラスの言うシオン(ユダヤ)・ファシズムが広がりつつあるときに、この「ユダヤ権力体(Jewry)」に関しては主として勇気ある多くのユダヤ人たちからの情報に頼るしかないわけですが、ファシストどもにとって最大の急所の一つである9・11の真相暴露に関しては、世界中の誰もが共有できるものです。その武器は「事実」です。徹底して「事実」です。

9・11に関する数多くのビデオによる映像、写真による画像、それらに裏付けられた証言や記録に基づく正確な事実の記述、正確に科学的に分析したデータ、・・・、そしてそれを徹底して広める努力が、迫り来る世界ファシズムの軍靴とそのきっかけを作る戦争行為を押しとどめ撃退するための、極めて重要なファクターとなるでしょう。これは我々の存在をかけた戦いなのです。



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