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天皇制に関するアイデンティティ(自出自我)とナショナルアイデンティティ(国家的自我)について。
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投稿者 Ddog 日時 2008 年 7 月 06 日 14:46:11: gb2b4T9TetGkU
 

(回答先: 権威は何故必要なのか? 投稿者 ワヤクチャ 日時 2008 年 7 月 05 日 11:34:32)

天皇制(注:戦前の左翼用語だとか下らぬことをいわないよう)に関するアイデンティティ(自出自我)とナショナルアイデンティティ(国家的自我)について。

日本国憲法 第1条『天皇は、日本国の象徴であり日本国民統合の象徴であって、この地位は、主権の存する日本国民の総意に基く。』英文『The Emperor shall be the symbol of the State and of the unity of the people, deriving his position from the will of the people with whom resides sovereign power.』

戦後の日本の悲劇の一つが、この皇室に関する日本国民のアイデンティティがナショナルアイデンティティと分断されてしまったことではないかと考えることがあります。

本来、国家、国民が価値観を共有できればそこに対立は起こりにくいものである。戦後GHQの巧みな日本統治戦略として、日本が再び覇権を求めないような国家にする為に、ナショナルアイデンティの分断政策が取られました。特に皇室に関するアイデンティティの分断は巧妙に仕掛けられたと考えられています。

戦前の皇国史観のナショナルアイデンティは僅か80年足らず(実際は50年足らず)の歴史しか無く否定は容易であったが、昭和天皇が行幸し全国を慰問し続け、圧倒的大部分の国民は昭和天皇を熱烈に歓迎し受け入れている様子を確認したGHQは、2000年続く伝統の皇室というナショナルアイデンティの存在否定は不可能と判断したのではないかとおもいます。

2000年続く伝統の皇室というナショナルアイデンティの存在否定は不可能であるならば、天皇制に批判的な学者をアカデミズムの世界や、マスコミ界で重職につけ、皇室批判を繰り返させ、日本人のアイデンティティの分断を図ったのではないでしょうか?

アイデンティティという言葉は、集団との関係性の中で「個」を捉えようとしたときに用いられる相対的な概念であるので、外国人との接触が少なく、国際情勢の中で日本の位置を見つけようと意識しない人達はナショナルアイデンティティに無縁な人は多数存在します。

ナショナルアイデンティティに無縁な人達からすれば、なぜ、皇室が敬われているかも理解し難いことは容易に想像もつきます。たとえ、GHQが洗脳しなくとも皇室を敬わない集団は存在したかもしれません。

よく、海外で成功した日本人のインタビューや国際的に活躍している人達の本を読むと、共通するのは、海外に出ると強く「日本」、「日本人」を意識するようになるという。自分の妻も米国で日本語を教えていた時期があり、海外勤務を終えた友人の話も総合すると、海外に出ると、自分が日本人であり、強く日本を意識したというのだ。そして、海外で捉える日本のニュースでは、皇室を頂く日本のイメージは強いとのことだ。

日本人は「単一民族・単一言語」だといわれることが少なくない。しかしながら厳密にいえば、日本人の特徴に関するこの表現が適格でないことは明々白々である。国民としての日本人を構成する民族は日本民族のみならず、アイヌ系、朝鮮系また中国系の日本人も存在する。しかし、ある程度の統計上の誤差を捨象する限り、この表現は現実に近いといっても過言ではなかろう。特に言語に関する限り、日本に在住する日本人のほぼ100%は日本語を母語としているし、また非日本民族系の日本国民(アイヌ民族や朝鮮民族など)が使用する日常語も、圧倒的に日本語であろう。

言語が民族や杜会集団の構成員に共通する伝達手段だとすれば、言語を共有する人びとは共通のアイデンティティを保持している場合が多いのは当然なことと思われる。日本の全人口は1億2000万人を超えるが、これほどの数の国民が一言語のみを母語とし、しかも他民族(他国民)と同一言語を共有しない例は地球上にほとんど存在しない。(朝鮮が順ずる)

日本人は言語のみならず、経済的・文化的・社会的にもきわめて同質性が高いが、このことは日本人の大多数が国民的・民族的アイデンティティを共有してきたということを意味し、また、そうであるがゆえに道徳観や価他観なども国民の間で共通するものが多いともいえるのである。

元寇(文永.弘安の役)で蒙古・高麗の連合軍を撃退したが、もし日本が戦いに敗れて元帝国の版図に組み人れられていたら現代日本人のアイデンティティのあり方は、きわめて異なった様相を呈していたに違いない。

さらにまた、第二次世界大戦後に日本に進駐した連合国軍の中にもしソ連軍が含まれていれば、日本はドイツのように分割統治されただろうし、皇室が存在しなければ日本人のアイデンティティも今日のような同質性を維持することは・とうてい不可能だったと想像されるのである。

これら、日本のナショナルアイデンティティが確立できたのは、皇室を頂点とした天皇制が、国家開闢依頼連綿と続いてきたことにその原点がある。

仮に、皇室が存在せず、四国と九州と関東に別な王朝が存在し、絶えず戦乱状態であったのなら、大陸や半島からの侵入を許し、戦乱が収まる平和な時代が存在しなかったかもしれません。今日のような日本は誕生せず、世界に誇る日本文明は生まれなかったかもしれません。朝鮮のようにほとんど文化らしいものが存在しない惨めな国だったかもしれません。
※韓国は、お茶や生け花、柔道、剣道、さくら、寿司、武士道まで日本の素晴らしい文化を自国が起源だと詐称している姿は惨めでなりません。最近は針、漢方の東洋医学、論語、漢字まで、明らかに中国古来のものを自国起源と主張しています。惨めです。

日本のアイデンティティを考える前に、そもそも「アイデンティティ」とは何か?「ナショナルアイデンティティ」と区別すべきものであろうか?

「自分は何者か」、私の心に機会あるごとに生じる問い、それは「アイデンティティ」と呼ばれるものである。「自己のアイデンティティとは、自分が何者であるかを、自己に語って聞かせる説話である。「日本人とは?」これは「ナショナルアイデンティティ」と呼ばれます。

ユダヤ人が、ユダヤ人たる所以を考えると、生物学的ユダヤ人は存在しない。紀元前597年、エルサレムはバビロニア軍に包囲されて陥落し・大半の住民はバビロニアに連行された。ユダヤ人はさらに西暦135年にローマ帝国に反旗を翻して、ハドリアヌス帝によってエルサレムから追放され・世界中に離散することとなった。パレスチナを追われたユダヤ人を離散(ディアスボラ:)の民と呼ぶことはご存知だと思う。

ユダヤ人は、ヨーロッパ・アジアにも流れてゆき・遠くインドやシベリアにもユダヤ人の集落が存在するといわれる。1948年にイスラエルが建国されて、世界各地からユダヤ人がパレスチナに戻ってきたが、彼らはさまざまな色の皮膚や髪をしていたという。彼らが共通してもっていたのは、ただひとつ、ユダヤ人(ユダヤ教徒)というアイデンティティだけであった。(アシュケナジーのことは後日)アイデンティティとは民族国民を語るうえで、避けて通ることができない。ユダヤ人にとっては「アイデンティティ」と「ナショナルアイデンティティ」と区別は少ないかもしれません。

華僑も一種のディアスボラといえるだろう。華僑もまた世界のあらゆる国や地域に居住している。そしてその多くは共同体を構成している。いわゆる中華街である。中国人は異郷の地に何世代にもわたって住んでいても、白分たちの生活様式や風習・すなわち文化を維持するために集団生活を行っているのであろう。この中華街の文化そのものが華僑の「アイデンティティ」にほかならない。華僑にとっては「アイデンティティ」と「ナショナルアイデンティティ」と区別は曖昧である。中国人のアイデンティティはもしかすると中華料理かもしれない・・・・。

この点、日本人の場合、「自分は何者か」、私の心に機会あるごとに生じる問いは、「自己のアイデンティティ」とは、自分が何者であるかを、自己に語って聞かせる説話である。「日本人とは?」これは「ナショナルアイデンティティ」と呼ばれます。つまり、こうやって、天皇とは、皇室とはと語るという試みを通して、初めて「私」は生み出されうるのかもしれない。

この自分のストーリーはいつでも、無数のエピソードを読み貯めた書籍や自分の経験を基に「選択、配列」し直し自分のストーリーを紡ぐこと、自分を納得した形で自分なりに構成し直すことがアイデンティティと呼ばれるものかもしれません。

確かに私は、意識的・あるいは、無意識に、さまざまな取捨選択をして、自分のアイデンティテーを日本教であるとか、天皇論を通じて、皆さんに説明を試みました。

その無数の選択がそれぞれのアイデンティティを形成し、Ddogの自我を形づくっているのかもしれません。しかし、個人のアイデンティティは、つねに外界の影響を受けながらも、その本質は通常変わらないものと考えていますので、天皇・皇室を敬わない方々のアイデンティティは、私がいかに説得しようとも、変わる事がないでしょう。また変る程度のアイデンティであれば、私はこうやって熱く語ることもないかもしれません。

アイデンティティを確立する過程は、個人的な内的過程であるが、他者との相互的な関係性にも左右されることもある。アイデンティティとは、自我を中心に、他者と異なる自分の違いを意識すること、他者との違いを明確にしていく過程で認識させられるものかもしれません。

日本人であることは、日本国籍者にとっては事実であるが、それをアイデンティティとして意識させられるには、外界からの日本人としての差異化、たとえば、外国で日本の文化を紹介する、日本の代表として会議に参加する、あるいは、日本人として差別経験を受けるといった日本人であることを意識させられる体験、あるいは、日本人であることが現実的にも有利であるといった状況に置かれることなどが前提になる。皇室を否定する方が、はたして日本人としてのアイデンティを所持しているのかは疑問ではある、このように書くと、「いや持っている」と反論してくるだろうが、疑問である。

でも、反皇室の方々も、日本の中では、あたりまえで存在しなかった日本人としてのアイデンティティが外国に行って、初めて新たに自分のアイデンティティの構造の中に加わり、相対的に自己概念の中で大きな位置を占めることになるということがときに起こりうるのではないかと思います。

同じ日本人としてアイデンティティが共有できないのは、GHQの占領政策が皇室の共同性を解体させ・個人がある具体的な共同体に属することの内的な意味を希薄化させたことにあるかもしれないと私は考えています。

近年のグローバリゼーションは、外側から日本全体のあり方を揺さぶっている。今まで、国内問題としての天皇制・皇室に関する議論であったものが、ナショナルアイデンティティとしての天皇・皇室を意識せざるを得なくなったと思う。

歴史的に見れば、例のないことではない。日本は、江戸後期の本居宣長の国学〜幕末の水戸学の隆盛とともに明治初期に知識階級の人びとによって、日本人としてのアイデンティティと伝統を再構築した。西欧のキリスト教国に対抗する為に、擬似一神教というべき、天皇制(皇室システム)を発明し、神道で国体(国家体制)を固め、その思想的基盤や徳目を武士道と論語で補足した。しかし、これも皇室が存在してはじめてできることである。

現在のグローバリゼーションのうねりの中で、日本人は、明治期とは異なるアイデンティティの再構築を求められている。私はその根幹を、天皇制(皇室システム)に求め、自我の安定ができていますが、天皇制を否定する可哀想な人達は、日本人としてのよりどころや共有意識を伴う「文化」として何を根幹にすえるのであろうか?

日本人としての共同体に帰属する心理的誘因が存介しているであろうか?より積極的に、日本人としてのナショナルァイデンティティ以上にコスモポリタンとしての意識をもつことを志向していた公言しようとしても、自我の自出に悩まないはずはない。

日本人であることは単なる国籍の問題であり、事実としての意味しかもたないと考える人びとも多くなってきているのだろうか?結果として、自分のアイデンティティを日本人というナショナルアイデンティティという単純なもののみではなく、自分自身で、何に「帰属意識」や「忠誠心」をもつかによって、収捨選択しているのだろうか?

世界はグローバリゼーションにより、以前とはまったく変わってしまった。複合的な帰属や結合の範囲が外側へと開かれ、国民国家を超えて広まりつつある「グローバリゼーション」の意味するものとは、何であろうか?元の場所にはもはやいかなる安定もなく、これから向かおうとする先も最終地点ではなく、自己アイデンティティとナショナルアイデンティティとの間にいかなる必然的結びつきも存在しないという事態かもしれません。グローバリゼーションの進展は、天皇制(皇室システム)を否定する人達にとって、自我が安定することは無いはずです。そういった不幸な人達は、絶えず不安を感じ、心の安定を手に入れることができないと思います。(合掌)

※だらだ書いてもう少しコンパクトに纏めるべきでした。このレスは主に彼岸楼殿とワヤクチャ殿のレスに対する回答です。権威と権力の分離はまた今晩書けたら書きます。

「宮城に向かって敬礼!」「解散!」  

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