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Re: 日本沈没で外国メディアの拠点も消失しかけている
http://www.asyura2.com/09/hihyo10/msg/288.html
投稿者 三条久恒 日時 2010 年 1 月 10 日 09:06:09: QdbcoP7fn2cfs
 

(回答先: 外国メディアが日本を見限る 投稿者 浦島 日時 2010 年 1 月 09 日 21:48:32)

日本の社会が閉鎖的なために勝ち有る情報が少なく、外国のメディアに見限られているという点については、日本で唯一といえる海外への情報発信基地である、外国特派員協会(FCCJ)が存亡の危機に直面しているという、以下のようなコメントがブロッグに出ていた。
http://fujiwaraha01.web.fc2.com/
このブロッグは台湾に住むという藤原肇氏の主催するもので、驚いたことにこのジャーナリストは『さらば暴政』や『小泉純一郎と日本の運命』の著者であり、日本の活字メディアから黙殺されて書評が皆無という記録保持者だったのである。
http://www.asyura2.com/09/hihyo10/msg/230.html
それにしても外国特派員協会の危機の背景に、日本の魅力の無さに加えて、日本の排他的な記者クラブ制度があって、それに愛想をつかせて見限られているということは、実に由々しきことではないかといわざるを得ない。それだけでなく記事の寄稿を「われ関せず」と断った雑誌の編集長が、江戸時代に長崎の出島が消えるのと同じだという論旨が読み取れずに、断ったということからしても、いかに問題意識が乏しいかということは歴然としている。新聞社に記事の発信の重要性を理解して、それを記事にしようという記者が一人もいないと言うことは、日本のジャーナリズムの死を意味するのではないだろうか。実に情けない限りである。
<貼り付け>
http://jbbs.livedoor.jp/study/2491/

▲1▼ 情報を発信することの価値 (Res:22)
All First100 Last50 SubjectList ReLoad ▲1▼

1 名前:藤原肇 投稿日: 2009/12/19(土) 09:38:09
今回の訪日を一週間で打ち切り早々に南行する理由は、連日のように終電車で戻りつくという生活が、七十を過ぎた身に応えて疲れたという理由で、後はより若い人や当事者たちに任せようと思ったからです。
問題は私自身ではなく日本にあって、本当は他の日本人たちが危機感を持ち行動すれば、私などが出る必要など全くないのだが、現実はそうでなかったということのせいでした。
今回の私の体験を参考にしてもらうことで、国内にいる日本の読者が新しい活動の場を見つけて、パブリックの次元で行動して欲しいと願い、問題提起をしたいと思い新しいスレッドを起こしました。
拙著の読者の人なら知っていると思いますが、私の流儀は説明することを嫌い、問題を提起して考えてもらうやり方なので、まずは問題提起として書いた記事を何回かに分けて、とりあえず如何に公開することにします。
第一回分
日本外国特派員クラブ(FCCJ)の混迷とその存在意義
藤原肇(フリーランス・ジャーナリスト)。『さらば暴政』著者・台湾在住

***危機から立ち直ろうとする外国人記者クラブの現状
東京の有楽町駅前の「電気ビル」最上階には、「外国人記者クラブ」という愛称で呼ばれ、発足のとき以来65年の歴史と伝統を誇り、外国からの要人や時の人の記者会見で知られた、日本外国特派員協会(FCCJ)のクラブハウスがある。20階にはレストランと会議室が整っており、19階には図書室と事務局があって、日本に派遣された外国の報道機関の記者を中心に、自主的な運営をするクラブとして盛況である。
しかし、一見して盛況に見えるこの重要な組織が、数々の問題を抱えて危機に瀕している背景には、組織自体の混迷と日本の地盤沈下がある。FCCJが抱えた組織的な悩みは、幹部による運転資金の濫用であり、数年にわたる使い込みが財政破綻を招いて、有志会員による幹部の追放運動を生み、それが2009年夏の選挙結果として現われた。
投票によって古い執行部が追放されて、モンズルール・ハク会長による新執行部が誕生し、有楽町の「新聞通り1番地」に改革が誕生した。ハク会長はモスクワ国立大学を卒業しており、国連を始めBBCやNHKの仕事をこなし、記者として卓越した国際経験を持つので、自公政権の解体に先行する変化として、資金管理とクラブの掃除が始まった。
3 名前:藤原肇 投稿日: 2009/12/19(土) 09:45:13
***日本の地盤沈下と発信能力の低下
国際舞台における日本衰退の原因は、十数年も続いた自公体制によって、支離滅裂なゾンビ政治が続いたためである。その結果、ジャパン・パッシングからナッシングになって、日本は世界から取り残されただけでなく、日本の存在価値まで大暴落してしまった。
日本の政治的な状況が余りにもお粗末で、排他的で閉鎖性の強い記者クラブ制のために、公正な形で取材活動が出来ないだけでなく、取材するに値する情報がないということが、外国メディアが日本から撤退する時の理由だ。日本のニュースは大陸からの取材で済ませ、「ワシントンポスト」や「LA タイムス」が東京支局を縮小して、あるいは、閉鎖して上海や北京に事務所を移したので、優秀な特派員が続々と日本から立ち去った。
かつては東京特派員を体験してた後で、香港支局長や北京支局次長になったり、本社に戻り編集局長や国際部長になる記者や、中には編集長どころか社長になる人もいた。だが、最近は東京がドサ廻りで修業の場になり、やり甲斐のある場所で挑戦するために、優れた記者の多くは東京から立ち去って、駆け出しの人材がその穴を塞いでいる。
文部省のALT(外国語指導助手)プログラムで訪日し、日本語が喋れる程度の外国人たちが、パートタイムで特派員の仕事を引き受けて、現地採用の記者として低レベルの日本記事を書く。あるいは、ソウルや上海駐在の記者たちが書いた、取材抜きの浅薄な記事が世界に報道され始めたが、日本人による情報発信が劣悪なために、アジアでの日本の存在感は希薄の度合いを強めており、情報時代だのに日本の現状は鎖国状態に近い。
カンボジアやタイで衛星テレビを見れば、立ち遅れた日本の報道は悲劇的であり、国内に蔓延する幼稚なバラエティ番組が流れ、日本的な痴呆番組が嘲笑されている。それに較べて中国やロシアが作る英語番組を始め、アルジャーラやインドのテレビ番組さえもが、はるかに日本を凌駕しているので愕然とする。
北京製の映画がハリウッド作品を凌駕し、世界の注目を集める話題作を生む時代に、日本人はアニメをジャパネスクの復活と信じて、カラオケを日本文化の振興だと思い込む。だが、それは世相に現れた風俗現象に過ぎないし、かつては訓練された一流ジャーナリストの手で、優れた日本発の情報が世界に流れたのに、そんな状態は過去の夢になり果てている。
4 名前:藤原肇 投稿日: 2009/12/19(土) 09:46:42
***平成日本の「出島」である特派員クラブ((FCCJ)の役割
 FCCJでは日本の他の記者クラブのように、所属する記者クラブの担当記者が司会をして、安全な記者会見を試みるのとは違い、全方位の角度から自由に質問するので、権力者にとって危険な場所だと見なされている。田中首相が金脈問題の質問で立ち往生し、その後それが失脚に至る契機になったので、用心した中曽根首相はここを鬼門と考え、FCCJからの記者会見の招待を拒み続けて、遂に来訪しなかった話は有名である。
国賓や外国の要人が訪日した時には、多くの場合にFCCJで記者会見を行い、有楽町の「新聞通り1番地発」のニュースが、かつては世界に発信されたものだ。だが、最近では閉鎖的な日比谷の「日本記者クラブ」で、記者会見が行われるケースが増えており、外務省までが法人格を取り沙汰するほど、FCCJの相対的な地盤沈下が目立っている。
バブルの崩壊以来の失った20年のために、不況に陥った日本経済は低迷しており、多くの企業が生産設備を海外に移して、日本の空洞化が進んでしまったのと、自公体制による暴政支配の悪影響のせいで、魅力ある人材の枯渇が顕在化した。だから、FCCJで講演する財界や政界のトップの人物が、自己紹介まで同時通訳で済ますほど、支配層の鎖国精神が酷い状況が続いたので、北京やソウルに主導権を奪われて、東京の持つ情報力は低下してしまった。
世界に向けての情報発信基地としてのFCCJは、江戸時代の長崎の出島に相当しているし、受信以上に発信の役割は重要である。しかも、鎖国から文明開化に向けて「世界に開く窓」が、出島から横浜や東京へと移ったのに、現在では横浜や東京がソウルや北京になり、東京のFCCJが今以上に衰退し続ければ、日本の未来は「夜明け前」の薄明続きになる。
世界を情報革命の嵐が吹き荒れているのに、コップの中の安逸で「酔生夢死」に満足して、情報発信の衰退で世界から孤立すれば、日本の運命はカラパゴス島と同じになる。自公体制による独善的な暴政が終わり、アジア共同体の仲間として生きる上で、日本が世界と連帯意識で結びつくためにも、オンタイムでの情報発信が不可欠だし、それを担う東京のFCCJの役割の持つ意義は、想像以上に重要だと気づく必要がある。
5 名前:T.N. 投稿日: 2009/12/21(月) 00:22:42
 4回に分けた藤原氏の長文の投稿は、多くの問題提起を含むもので、1回の投稿で自分の考えを尽すことは、できそうもありません。思い付いた事から順に書いていけたら、などと考えております。

 ただ藤原氏の本の日本の読者として、まず書いておかなければならないのは、70代になられ目を患われている藤原氏に、また現場の力仕事を任せることになってしまったということです。日本人として情け無いとともに、
申し訳ない気持ちです。ここで”また”と書きましたのは、例えば「さらば、暴政」のような仕事は、藤原氏よりも若い世代のジャーナリストによって、なされていなければならなかったことだと考えるからです。一体いつまで、藤原氏の孤軍奮闘に頼らなければ、肝心なことがわからない状態が続くのか。自分で書けないのなら、書評で掩護射撃することもできるはずなのに、それさえも微々たるものなのは、どういう訳なのか。
6 名前:藤原肇 投稿日: 2009/12/21(月) 17:57:46
『政治診断学への招待』 の6でTNさんがチップス先生の話を引用したので、私はドゥリットル先生の物語を思い出して、思わずニヤリとしたことを書いておきます。まず、DL先生はジェントリーであり、生活のために仕事をしないことを誇りに思い、旅行や博物学などに忙しくしている点で、Do Littleの名にふさわしい生活パターンを持ち、これは私の学童時代からの理想生活をした人でした。チップス先生も似たような生き方をした人なのでしょう。
だが、DL先生のように鷹揚に構えられないので、FCCJのことは気になって仕方がないので、カンボジアで記事を書いたが日本にはメディアがないのです。「文芸春秋」は余りにもくだらない連中が書いているので、過去十五年ほど寄稿していないから今の編集長を知らないし、まともな総合誌はほとんどないことを知っており、編集長教育するのはうんざりしていたから、もっともまともと思われる「フォーサイト」に寄稿したのだが、興味がないということでボツになったという次第です。
今の日本には現代版の出島の重要性が分る人が皆無というのは、実に情けないことだと考えたので、新聞社の論説委員や特派員の経験者たちと会い、説得するのに疲れ果てたというのが正直な体験談です。
7 名前:T.N. 投稿日: 2009/12/23(水) 00:35:23
 昔、新聞でロベール・ギラン氏が「日本人の考え方には、地震が影響を与えていると思う」というようなことを語っていたのを読んだことがあります。地震が来れば全てちゃらというわけです。当時は外国人の突飛な思い付きぐらいに受け取っていたものの、今になってみるとなるほどと思えます。住んでいる地域の自然に合わせた生き方でしょうが、それを人間が作っている社会にまで適用してしまっている。過去の歴史をきちんと振り返らないし、旧悪も追及しない。さらにそれが支配する側にとって都合がいいので、増幅されてしまっている。 藤原氏の文章を読むと、FCCJを現代版の出島だというのは、単なる比喩や喩えではなく、そのものずばり出島だと言われているように思えます(それ以上にぴったりする言葉が無い)。FCCJが出島なら、近代的な装いをし
ていても、日本の本質は江戸時代と同じことになります。21世紀に”出島を守れ”という議論をするのは、沙汰の限りですが、代わるものが無い以上せざるを得ない。もし出島が無かったら、幕末の混乱がどれ程ひどいものになっていたことか(阿片戦争の起きた清を考えればわかる)。
<貼り付け終了>
記者クラブが以下に閉鎖的であるかについては、多くの意見が論じられてきたが、少しも変わらないために愛想をつかされている原因になっている。それが外国の記者だけでなく日本人のフリーの記者にも見限られている。
http://www.j-cast.com/2009/10/06051134.html

 

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コメント
 
01. 2010年1月10日 11:43:22
上杉隆さんの【記者クラブ開放】運動を応援してきたが、彼とつるんでいるJ-CASTが、小沢・鳩山さんに関する煽り記事の急先鋒になっているのを見るにつけ応援する気持ちも失せてきた今日この頃。

02. 2010年1月10日 23:15:08
上杉記者は中立なジャーナリストのような顔をしているが、チャネル桜に出て右翼たちから小遣いを貰うような卑しい男であり、とても自立した記者とはお世辞にもいえない。それに対して同じ国際ジャーナリストの肩書きを使う人でも、藤原記者は筋金入りのジャーナリストらしいということは、特派員協会に対しての態度を始めとして、『さらば暴政』における批判精神からして迫力が違う。

03. 2010年1月11日 21:37:50
優秀な外国特派員から日本を見捨てて立ち去り、日本に関しての正しい報道が行われなくなれば、日本は世界からどんどん遅れてしまうだけである。これは極めて深刻な事態であり、どうにかして優れた人材を日本に引き止めることが、日本の運命にとって大切であると思う。

04. 2010年1月13日 08:07:28
藤原さんのデビュー作品を知っており,尊敬していますが,この人は、埼玉大学理学部出身で、海外企業で石油を掘削するビジネスが長い人です。取材活動をして書くわけではないし。記者クラブに属したこともないはずで、ジャーナリストというのではなく、堺屋太一などのように、評論家、作家という肩書きが適当でしょう。日本で元々住んでいないし、今は70才を超えていて,取材活動をするわけでもないでしょう。ただ,非常に良い作品を送り出していると思います。

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