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100616 菊池英博氏(岩上チャンネル) その3 (書き起こし)
http://www.asyura2.com/10/hasan68/msg/839.html
投稿者 読書中。 日時 2010 年 6 月 29 日 00:51:29: ak3IxOSAEFjas
 

(回答先: 100616 菊池英博氏(岩上チャンネル) その2 (書き起こし) 投稿者 読書中。 日時 2010 年 6 月 29 日 00:49:39)

続きです。


100616 菊池英博氏05.flv
http://www.youtube.com/watch?v=4ko4z5S-7_I&feature=related
菊池:
石油危機以降、1973・79の石油危機で高度成長は止まったが、日本は成功した。
というのは、省エネ機器を作った。今は当たり前かもしれないが、各部屋に小さな冷暖房を作った。当時はセントラルヒーティングや暖房だけの大きなものだった。これで大成功した。
石油危機以降そういうものを開発して、国内でまず普及し、それから輸出した。これで大成功した。世界で一番早く石油危機を克服した。輸出がどんどん伸びるので、国民所得がどんどん増え、同時に預貯金が増えた。
金は回さなければいけない。金が100あっても50しか使わなかったら、残り50は回らない。100あったら100使いわなければならない。使わないと経済は成長しない。
そこで民間で使い切れない部分を政府が使う、これが社会保障、道路、下水道などの社会インフラなどの公共投資。これは政策的に成功だった。経済の底支えになり、民間が続く。それでずっときた。バブルのときに行き過ぎたのは事実だが。
しかしその行き過ぎを財務省が抑えず、税収を黒字にしようと思ったことが、90年代になって見直され、財政と金融が分離されることになった。いずれにせよバブルのときには、赤字国債はゼロになった。
バブルの後遺症で税収は上がらなかったが、ある程度公共投資を出した。これは成功だった。1990年から2004年までの14年間で景気対策、事業ベースでざっと130兆くらいあるといわれる。その結果GDPは約100兆。データで分かることは、バブルの後遺症で税収は上がらなかったが、名目GDPは上がった。500兆に達したのは2000年度。1990年代後半くらいから上がって500兆になった。結構早くなって、これは成功だった。
ところが、その流れを最初に崩したのが橋本財政改革。1997年から始めて、5年で財政赤字を縮小しようとした。
実は石油危機以降日本の財政収支は全部赤字。赤字と言うことは税収を上回る歳出をしている。その額は5〜10兆で、公共投資だった。1996年に橋本財政改革と称して、これをゼロにしようとした。そして1997年に株が大暴落し、金融恐慌に。株が暴落し、不良債権化し、金融恐慌。これで大失敗した。それをもう一回した。
1998年橋本退陣、小渕総理が就任し、亀井政調会長。
橋本財政改革が閣議で決定される1996年6月。その時に当時運輸大臣だった亀井氏は「ちょっと待て、今これをやると景気が悪くなるし、おかしくなる」と言った閣僚。こういうことをすると財政危機が解消するどころか、もっと大変なことになると言った、たいへんな人。事実として亀井氏が言ったことは当たっている。しかし、それは無視されて、橋本総理は辞任した。その後、小渕内閣で亀井政調会長が1999年秋に就任するが、1998年にまず金融危機解消するために60兆円の「金融安定化拠出金」スキームを作った。その時に、銀行に公的資金を入れ財務体質を改善しよう、自己資本の劣化を防ごう、不良債権の処理しやすくしようと、それを当時提案したのは亀井氏。政調会長になる前。梶山静六氏も活躍した。本にまとめた。
いずれにしてもはっきり言えることは、日本は貯蓄が余っている、それを回すためには民間だけでは無理だから、公共投資がないとダメ。それを一旦潰して失敗したのが橋本財政改革。だから元に戻して、上手くいったと思った。
ところが、また同じ失敗をした。それが小泉構造改革。2001年4月に小泉氏が就任した。
構造改革で小泉氏が言ったのは、緊縮財政、橋本氏のようにしろ、金融を緩めろ、もう一つが不良債権を処理しろ。
ここで2002年に竹中氏が出てきた。竹中氏が出てきて金融システム再生案を作ったが、したことは、デフレをやって時価会計を適応して、不良債権をどんどん増やし、増やした不良債権で銀行の自己資本を減額させる。そうやって金融を次々に潰していった。UFJ銀行は意図的に潰した。ちゃんと分析して本にまとめた。

100616 菊池英博氏06.flv
http://www.youtube.com/watch?v=59BBuYkz57w&feature=related
菊池:
UFJ銀行は意図的に潰した。ちゃんと分析して本にまとめた。事実としてある。
結果的には、小泉氏がしたことは、金融機関の縮小、時価会計、減損比率、自己資本比率規制。自己資本比率は海外の銀行に適用するとことで、国内の銀行に適用する義務はない。
ところが金融庁が当時それをし、国内の中小銀行はどんどん疲弊、自己資本が小さくなり、立ち行かなくなる。だから資本収縮になる。
もっと大きな竹中・小泉改革の失敗は、要するに金融は緩和したのに、財政を緊縮したこと。これはアメリカのマネタリズムの考え。財政は取らず、通貨の供給量だけ、正にサプライサイドという考え方。
その結果どうなったかというと、結局デフレは解消しない。それどころか余った金。日銀が当時したのは、中央銀行にある各銀行の預金を預金を増やそう。そして増やした35兆を国内の企業に貸してくれとしたが、財政デフレのため国内銀行は国内企業に貸せない。輸出企業にしか貸せない。輸出企業は大体大手。国内企業は抑えられ、輸出だけは伸びることに。余った金は投資銀行、モルガンスタンレーやゴールドマンサックスなどが中心となって、ニューヨークの博打へ。サブプライムローンなどの原資になった金の3分の1は日本から来たというのが定説。 小泉構造改革の失敗は、デフレが進んでいるときに財政を絞る、通貨供給だけにする、これが大失敗ということ。これを歴史的に証明したということは意味が大きい。大失敗だと言うことが実証された。

岩上:
橋本政権のこと、小泉政権のこと、そして現在を考えると似たような時代性がある。
橋本政権のときは、クリントン政権だった。クリントン政権は民主党で、オバマと比べると言うのではなく、非常に反日というか親中国的だった。
昨年小沢氏の600人大訪中団が話題になり朝貢外交だとか批判されたが、クリントンはその倍の1200人の大訪中団を率いて1週間も滞在した。ビジネスマンからトップの資本家までいた。
これから米中でやっていくということを示し、さらにショッキングだったのは帰りにパールハーバーに寄るということだった。それはリメンバー・パールハーバーで、米中共通の敵が日本であると示そうとした。さすがに寄らなかったが、やろうとした。とても危険な水域まで行った。
実際には、日本のメディアをみているだけでは、どれだけ日本がアメリカからどんな目で見られているか分からない。
この時点で、一方で安全保障に何が起こったかというと、97年に日米安保の再定義。日米安保は冷戦時代に作られたものなので、冷戦の崩壊とともにそこまでやらないで、日本が自主防衛をし始め、アメリカが日本に過剰に軍事プレゼンスを拡大することもなかったかもしれない。ところが、冷戦後の軍産複合体の拡大維持のため、アメリカはより過激な戦争を世界に求め、アフガニスタンでありイラクであり、その中継基地として日本列島が必要だった。そのために日米安保を日米同盟というもに変質させて、対処領域が極東から全世界に広がった。日本はアメリカの国益のための国際戦略に従属して助けると。日本を守るためにアメリカが居るのではなくなってしまった。97年からスタートし、05年の「日米同盟 未来のための変革と再編」につながる。
こういう軍事の状態、経済の状態、外交を重ね合わせると、アメリカの国益あるいはアメリカ資本の都合により日本国内の資本を細らせ、吸い上げて、彼らの国益や「ばくち」のためにジャパン・マネーを使うと言うのが目立ってきたのではないか。純粋に国内の経済政策だけ見ていても説明がつかないんじゃないか。
 

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