■希望を語らず絶望を煽る大マスコミ／この国の救い難い政治水準を露呈
希望は人間の生きる糧だ。だれもが美しい夢を信じ、幸せになりたいと願う。
だから、生活や将来と不可分な政治にも希望を持つのだ。
昨年夏、希望は形になった。民主主義国家では当たり前の選挙による政権交代が、ようやく実現したのである。
ところが、日本のメディアは、新政権がかなえようとしている「希望」を語ろうとしない。
大新聞・テレビは、いったい、日本の政治をどうしたいのか。どんな未来を思い描いているのか。
新聞を手に取れば、鳩山首相と小沢幹事長のカネの問題ばかり。
国民に「民主党も自民党と同じ腐敗政党」というイメージを刷り込むのに躍起となっている。
そのためには矛盾もへっちゃらだ。
子ども手当や高速道路無料化といった目玉政策には「財源を示せ」と迫り、
財源問題に関わる消費税の論議を始めようとすると「約束が違う」と大騒ぎ。
柔軟にマニフェストを見直せと言いながら、実際に変更されると「公約破りだ」と批判する。
もはやイチャモンや難クセのたぐいだが、何が何でも民主党政権はダメなんだと国民に訴えたいらしい。
ネガティブキャンペーンの成果は上がっている。
マスコミ各社の世論調査によると、鳩山内閣の支持率はジリジリと下がり続けている。
参院選で民主党の単独過半数を望まない人が６割近くに達するという結果も出た。
鳩山民主嫌いの大マスコミは、「してやったり」の思いだろう。

●倒閣運動の先を示せない大マスコミの貧困
だが、そんな倒閣運動の先に、どんな未来を夢想しているのか。
やはり、自民党政治に復活してもらいたいのか。
それとも、７奉行などと持ち上げられている前原国交相や岡田外相に任せたいのか。
そこのところがよく分からない。
　政治評論家の本澤二郎氏が言う。
「大新聞やテレビは無責任極まりない論陣を張っています。
あれやこれやと政権の足を引っ張り、鳩山首相を引きずり降ろすのにキュウキュウとしている。
しかし、いまさら自民党を支持する国民はいないし、７奉行と呼ばれる面々は幼稚な振る舞いが目立つ。
もしかすると前原国交相あたりをトップにして自民党と一緒になるのがベストとでも思っているのかもしれませんが、
それで政治が良くなることはありません」
大マスコミの民主党叩きで心が揺れているのは、もともと政治に関心が薄い層だ。
その証拠に「みんなの党」なんて正体不明の政党が世論調査で人気化したりする。
自民党を支持してきた保守層の受け皿を狙っているのだろうが、実際のところ何を目指している政党なのかサッパリ分からない。
それでも、政党支持率は自民党に次いで３番目なのである。
その上、舛添前厚労相が、「首相にふさわしい政治家」で１位というアホらしさ。
年金記録に関する公約を「意気込みだった」とあっさり断念した男である。昨夏の総裁選は出馬すらできなかった。
そんな腰抜けが当てにされるのも、マスコミが谷垣批判や新党結成のパフォーマンスをタレ流し、無用な期待感を煽っているからだ。

●官僚の手にあった税金を国民に引き戻した民主党
せっかく何十年もかかって政権交代を実現したのである。ここで政治に対する希望の芽を摘んでどうするのか。
国民はマスコミの論調に踊らされない方がいい。
「これまでの日本の政治は官僚が実権を握ってきました。
政治家を族議員として味方に引き込みながら業界を動かし、甘い汁を吸ってきたのです。
官僚支配は、あの敗戦でもご破算にならなかった。
ドイツでは役人もクビを切られましたが、日本では戦争を主導した内務省の役人が生き残ったのです。
そして官僚は麻生内閣まで支配し続けた。
税金は政官財のトライアングルの中にだけ落とされて、庶民は蚊帳の外におかれたのです。
そんな不条理をぶっ倒そうとしているのが民主党政権です。成果も少しずつ出ている。
庶民の暮らしを支える政策を反映した予算が盛り込まれ、ワケの分からない支出も減った。
透明性は格段にアップしたのです」（本澤二郎氏＝前出）
庶民がどれだけ窮状を訴えても、小手先の目くらましでウヤムヤに済ませてきた自民党政治とは違うのだ。
大胆な予算の組み替えで、税金がどう使われるかも見えるようになった。
世界では当たり前の政治が、ようやく日本でも定着しようとしているのだ。

●なぜ小沢に理念や政策を語らせない
日米関係だって変わる。大マスコミは米国の回し者のようだ。
普天間基地の移設は辺野古沖とする現行案以外は不可能と決めつけて鳩山政権を非難している。
だが、せっかくゼロから見直しているのだから慌てることはない。
米国に追随するだけの外交は、国民の望むところではないのだ。
　政治評論家の山口朝雄氏が言う。
「鳩山政権は、ようやく発足から半年になろうかという段階です。
政策の実行力を採点し、点検するのなら、少なくとも１年は必要。
結論すら出ていない基地問題で、対米姿勢を批判するのもおかしい。
普通に考えれば、あと３年半は総選挙がないのです。
それなのに大マスコミは、与党が衆院で圧倒的多数を占める現状を踏まえた建設的な主張を展開しようとしない。
旧体制に毒されたような報道を続けていると、いずれ国民の方が離れていきますよ」
確かに小沢幹事長をめぐる報道にはウンザリだ。
金権だ独裁だと批判し、なんとか潰してやろうと必死だが、大マスコミがいくら嫌いでも、現実に小沢は鳩山政権のエンジン役だ。
それを前提にすれば、かつて「普通の国」「自立した個人」といった理念を披露した男に、
政策を語らせ、実行するよう焚（た）きつけた方がプラスだろう。
辞めろ辞めろと合唱し、国民の政治不信を煽るだけでは、あまりにも芸がない。
利権にまみれ、財政赤字をパンパンに膨らませた揚げ句、官房機密費まで持ち逃げするような政治の復活はゴメンである。
まっとうな国民は、みんなそう思っている。鳩山政権は、世論調査に左右される必要はない。
「絶望」を振りまく大マスコミの嫌がらせに屈してはダメだ。
http://gendai.net/news.php?m=view&g=syakai&c=020&no=44956

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コメント
01. 2010年3月12日 00:22:40 まったく同意です。 ネガキャンされても今日もまた小沢一郎の凄さに気づく人が増えてます。 少なくとも、この三年の小沢発言は批判的なマスコミの論評とは裏腹に小沢氏の会見どおりに日本が動いてますね。 宮内庁の一ヶ月ルール問題だって現宮内庁に批判的な小沢氏の発言でも、今学習院の問題で本当に宮内庁長官は無能だと言うことが判りました。 小沢氏の発言を編集して報道されても半年後には、まったくその通りになっているのが凄い！ 天皇陛下も親小沢かもしれませんね・・・。
02. 2010年3月12日 01:04:36 すっきりとよく納得できる投稿です。 マスコミはこれからどこへ向かうのでしょうか。 興味がありますが、傍観していては悪い方へしか動かないように思います。 おそらく、自浄作用は働かないでしょうから、私達気づいた国民がそれぞれできる方法で誤りを是正するように仕向けてゆく必要があると思います。 意見を述べる、抗議する、購読を解約するなど、色々と創意工夫をこらしながらマスコミの是正を目指してゆきますが、それでも直らないようなら、社会から消え去るのを早めるような取り組みに切り替えねばなりません。 かつてと異なり、私達はネットによって多くの情報に接することができます。 ラジオテレビ番組欄だけのためなら、地上デジタル放送ではテレビを通じて番組表をみることができますので、新聞がなくても全然困りません。
03. 2010年3月12日 02:16:00 　投稿氏の言うとおり、希望を語れない未来を描けないマスメディアに存在価値はありません。既得権益者になり果てた今のマスメディアに明日はありません。滅びを運命付けられたマスメディアがこれまで享受してきた利得を奪われる恐怖で、悪あがきしているのが、今の日本の惨めなマスメディアの風景です。 　自浄力を期待しても無理というものです。
04. 2010年3月12日 06:18:36 マスコミにははっきり言って愛想が尽きた。 もう変わってくれなんて思わない。 ただ一言。消えろ。消えてなくなれ！
05. 2010年3月12日 09:28:43 一連の反小沢・反民主党の中心にナベツネがいる事をこの１年の一つ一つの出来事ではっきり知りました。ここにあるのは隷米で日本の代官になって国民を支配する事しかありません。それ以外のビジョンがある筈がない。徹底して不買運動に取り組むしかありません。
06. 2010年3月12日 11:18:23 新聞購読やめたいが嫁さんが三年契約して半年無料、洗剤たくさんもらったので勧誘の人に悪いから辛抱してと言う。それは私のあずかり知らぬことだが辛抱しているが、TVのニュースは一切みていない。飽くなき偏向報道にうんざり。 特にわかった顔で物言いするニュースキャスターとやらの独自性のない解説なんてアホらしくて聞けない。多分新聞、TVのニュース信頼度調査をやれば無残な結果が出るはず。一度度胸があるならやってみな。ついでに特捜は正義かも。
07. 2010年3月12日 14:37:18 良心的な記者(数は少なくともいると信じたい)を除くと、２・２６事件の青年将校と同じ。倒すことだけが目的でその後の絵を書けもしないし、書く気もない。自爆型になっている。
08. 2010年3月12日 16:20:13 米国の手先となって働く検察・マスコミ・自民・党内異分子らの一連の言動を知れば知るほど 「小沢一郎」という者の存在価値を強く認識させられる。彼らにとって「小沢一郎」がいかに 恐ろしい存在なのか、その存在自体にどれ程怯えているのかが手に取るようにわかってきた。 参院選までに彼らが何をし何を言うのかを冷静に受け止めしかと記憶にとどめておこう。 彼らのバケの皮がはがれ、その醜い本性が剥き出しになる瞬間をこの目でしかとみておこう！
09. 2010年3月13日 08:31:32 そう遠くない将来にナベツネは消滅するだろうから そうすれば少しはマスコミもマトモになるのかも。 もっともナベツネとマスコミのどちらが先にくたばるかという問題もあるが。
10. 2010年3月13日 08:49:01 全て言い尽くして頂きました。有難うございます。　今後、大手マスコミがどの時点で舵を切ってくるのだろうか、気になるところです。　ナベツネ自身、日本を思い、戦い戦後を生きてきた方であろう。　時代を共に生きてきた中曽根氏は、先日の朝日のスクープで明らかになったロッキードの主犯であり、ナベツネ率いる大手マスコミは共犯者だ。　彼らはアメリカと共に、田中角栄を葬ってきた。　彼らが自分の人生を回顧し、残された人生を思うとき、恥じない人生であったと神に誓って言えるのだろうか。　その彼らが、新しい日本民主政治構築のために戦っている戦士、鳩山、小沢を潰そうとする真意はどこにあるのだろう。　 阿修羅にきて、毎日見かけるアメリカCIA、ユダヤ、ロックフェラーにロスチャイルド等よく訳がわからん。日本の検察とは違い、アメリカＣＩＡが独自に動けば政治的に大変な事になる。　CIAのReportingは大統領。　今のオバマ氏が日本民主党を画策するような指令など出す訳がない。　考えられるのは、軍及びブッシュ前政権関係者で利権がらみ。　ユダヤマネーとなると、シェークスピアの「ベニスの商人」を思い出させるが、このような連想は現代では差別用に聞こえてくる。　ちなみに、このサイトでは多くの差別用語が連発されるのに驚いた。　日本人の国際感覚を疑ってしまうが、世界に通じるConspiracyではなさそうだ。　ロックフェラーは大体ユダヤ人ではないし、DavidはかつてのChaseでのBanker. 確かにＣＩＡや世界中に大きな人脈を持ち、政治力もあったそうだ。　が、今は高齢で現役をすでに退いた方だ。　Jayはアメリカ上院議員であり、それ以上でもそれ以下でもない。　彼らはかつては大変な富豪であったが、今彼らに政治力があると思っているアメリカ人少ないように思われる。　もう少し、事実を正確に見つめてみたい。　ナベツネ＝ＣＩＡではなく、新聞界Circle内メンバーでの決め事なのか、本当のところをご本人から聞いてみたいものだ。　まさしく、最高のスクープになるだろう。 上記投稿にもあったが、「希望を語らず絶望を煽る大マスコミ　−　希望は人間の生きる糧だ。だれもが美しい夢を信じ、幸せになりたいと願う。　だから、生活や将来と不可分な政治にも希望を持つのだ。」 このところ、しぼみがちであった希望だが、少し元気を頂いた。　感謝している。

11. 2010年3月18日 23:27:34 生方問題も同様・・・メディアはちゃんと伝えていない！　この問題は家庭に例えていえば、家（党内）ではだまってて、外で近所のシャベリのオバハン（産経？）に悪口こいた問題である。家の者は当然怒るであろう！

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