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グローバル(輸出優良)企業がTPP参加に執着するワケ[その2]:恐いのは米国企業?それとも日本企業?
http://www.asyura2.com/11/senkyo122/msg/131.html
投稿者 あっしら 日時 2011 年 11 月 10 日 17:40:19: Mo7ApAlflbQ6s
 


 [その1]で、TPPを含むFTAの「関税撤廃」について、輸出面で得られる利益の限定性と輸入面で得られる利益の確定性・永続性を説明した。

 そこで示した論理に従えば、グローバル企業は、家電や衣料など自社ブランドの完成品を大量に輸入している中国とのあいだで工業製品関税ゼロのFTAを結ぶことが大きな利益であることがわかる。
 現時点では、中国側の事情だけではなく、日本のグローバル企業も、輸入関税の撤廃で得られると利益と中国ブランドの国内市場への浸透で被る不利益をはかりにかけて損得を勘定している状況だろう。

 機会があれば書きたいと思っているが、薄型テレビの低迷に象徴されているように、家電のグローバル企業は韓国や中国と国際競争しなければならない品目(製品)にこだわり続けていると、今後の持続的成長は見込めないと思っている。

 近代を諦めるのなら別だが、現在の生活様式を持続させたいのなら、規格大量生産品は国内生産を縮小し海外に移転し、国内製造業は、移転先及び中国・韓国のメーカーに輸出する製品に特化していくべきである。
 とは言っても、雇用問題や地域問題から先行して海外移転という流れはできないし、勧めない。

 近代産業テクノロジーで先行している強みを活かした高付加価値・高競争力の製品ウェイトを高めながら、普及品になってしまった製品から順次に海外に移転し、そこでの生産を増大させることで、日本からの高付加価値製品の輸出も増大させていく構造をつくることしか日本の産業の未来はないと考えている。

 総花的な製品ラインアップにこだわっていると利益が縮小し、そのための研究開発や工場建設も不如意になる。

 金融とちがって、製造業の国際分業は、相互が利益を受ける可能性がある。移転先で現地の人たちを雇用することでその国の購買力がアップし、日本からの高級品輸出も増大させられる。

 私に言わせれば、農業(農家)より以上に「改革」が必要なのは、これまで蓄積してきた“既得権益”に寄りかかりすぎて、新しい国際経済環境への対応を怠っているグローバル企業だ(笑)。


 本題に戻り、今回は、農業問題や医療・金融問題について考えたい。

 気持はわかるのだが、反対派にひとつ苦言を呈させてもらうと、TPPがもたらす弊害が米国企業によってのみもたらされるという見方が強すぎるように感じる。

 政府調達分野については、外国企業によってもたらされる不利益でいいだろう。
 ただでさえ政府調達のパイが小さくなっている状況(これがデフレの大きな要因でもある)で、外国(米国)企業が参入するようになれば、日本企業は純粋に売上も利益が減少することになる。

 公共事業は人手が必要だから、元請は外国企業でも施工業者は日本ということなら利益が減少する範囲で不利益は済むが、見積価格を下げるために安い賃金の労働者をプロジェクト期間限定で連れて入ることが許されるようになってしまえば、建設業者の不利益にとどまらず雇用が大きく損なわれることになる。

 医療や金融についても、ノウハウや資本を持ちながら自由にアクセスできなかった米国企業がいちばん多くの利益を得るだろう。
 米国企業と言っても金融(保険を含む)や医療が中心であり、彼らの利益=国民からのカネ吸い上げということになり、国民生活はさらに疲弊の度合いを深める。

 しかし、資本力やノウハウで劣るとはいえ、同じ分野には確固たる日本企業も存在する。
 「混合医療」の解禁で生まれる民間医療保険は、これまでないまったく新しい市場だから、米国保険会社が80%のシェアを握ったとしても、20%は日本の保険会社のものになる。

 TPPという「外圧」がなければ、「混合診療」の解禁は難しい情勢だから、保険のグローバル企業はTPP賛成になる。

 営利企業による病院などの医療分野への進出も同じ話である。
 TPPでいう自由化は、内外非差別だから、日本企業も病院経営に参入できる。介護保険制度創設以来介護関係の企業が一気に増えたが、高齢化社会ということを考えれば病院経営は実に魅力的な投資分野であり、それが「混合診療」とともに可能ということであれば、知恵の出し方で大きな利益を手にすることができる。

 この分野では、病院建設を請け負う可能性もあるゼネコンも利益のおこぼれにあずかる。

 しかし、「混合診療」も営利企業の病院経営容認も、国民多数派にとっては、今以上の負担を強いられる話である。

 自由診療を受けたりや株式会社病院に行くのをやめればいいという反論もあるかもしれないが、あらゆることが連関している近代社会ではそういう話では済まない。

 「混合診療」が解禁されたら、04年の混合診療解禁問題を通じて生まれた保険外併用療養費は自由診療に移るだろう。ガン治療などで藁をもすがりたいひとは自己負担が増大する。
 営利病院の増加も、巧妙な宣伝と仕掛けで高中所得者の人たちを呼び寄せるようになると、同じ地域にある他の非営利(微妙な話だが)病院の経営は苦しくなり、ゆくゆくはほとんどの病院が営利事業として営まれるようになるだろう。

 営利事業だから、当然、受ける必要のない検査や治療、飲む必要のない薬剤も勧められるはずだ。ただでさえ弱い立場にある患者は、官僚や政治家が米国にそうできないように、なかなかノーと言えない。

 最後に農業問題に触れる。

 この問題も、外国から安い農産品や危険な農産品が入ってくることで、農業が壊滅的打撃を受けたり、食生活の安全が脅かされるという観点で語られている。

 確かにその通りだが、なにもそういう結果をもたらすのは外国(企業)だけとは限らない。

 食の安全性については、日本では農薬規制が行き届くようになったことや輸入水揚げ前の“消毒”がないことから、外国から輸入される農産品のほうがずっと問題が大きく危険であることは確かだが、農家が受ける打撃については違った見方ができる。

 あるコメント欄で書いたが、日本のコメづくりが危機的になるとしたら、外国人の手ではなく日本人の手によってだと考えている。

 土壌の疲弊や干ばつで苦悩している米国やオーストラリアの農業には、日本にコメを大量にかつ持続的に輸出できる力はないからである。
 可能性があるのは、日本の商社などが、ベトナム北部などで広い土地を取得し、現地の人をつかってジャポニカ米を生産し日本に輸出することだと思っている。

 国内に関しても、野田政権が農地の集約による大規模農家の育成を政策に掲げているが、そのあとに続くのは、病院と同じように、営利企業の農業参入容認だと予測している。

 海外でのコメ作りと国内での農業参入が同じ企業であれば、国内の農地は、野菜や果物に特化したかたちになっていくだろう。
 それで日本の自然環境や歴史的文化が守られるとはとうてい思えない。TPP参加がどうなるかわからないが、農家の方々には、自家消費だけでも農地を手放すことなく、田作りコメ作りを維持していただきたいと願っている。

 こうして考えていくと、なんのことはない、グローバル企業が限定的ないし縮小的な国内市場で少しでも多く儲けられる機会を手に入れようとする策の一つがTPPであることがわかる。

 まさに「外圧」を利用した自由主義的国内「改革」がTPP参加の目的なのである。


※ 関連投稿

TPP参加の旗振り役=日経は「混合診療」解禁を主張:『「混合診療」とTPPの混合』で生まれる“生き地獄”
http://www.asyura2.com/11/senkyo121/msg/336.html

政府の「国民皆保険」維持宣言は無意味:「混合診療」はその上に民間保険という“2階建健保構造”を招くものだから
http://www.asyura2.com/11/senkyo121/msg/621.html

TPP問題と日本の農業:JAのTPP参加反対運動を「弱者の側を装う脅し」と評し揶揄する日経新聞
http://www.asyura2.com/11/senkyo121/msg/791.html

「「農は商にあらず工にあらず」:亀井静香氏を応援し、脱原発を求めた菅原文太氏が農を語る」
http://www.asyura2.com/11/senkyo121/msg/760.html

 

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コメント
 
01. 2011年11月10日 17:59:39: JnnEHcawtI
大手製薬会社が戦えばどちらが勝つでしょうか。
日本の鬼太郎連合対西洋のドラキュラ連合である。
日本の製薬大手は日本の医療分野で莫大な利益を上げている。
その利益を、外資の製薬会社が手にできる。日本で対等に競争すればいいのだから。
その莫大な利益はもともとは、医療現場のお金である。厚労省が大手製薬会社に利益を誘導しただけなのだから。

02. あっしら 2011年11月10日 18:05:58: Mo7ApAlflbQ6s : DvLZNEv2EI

JnnEHcawtIさん、こんにちは。

 大手製薬会社は、こういう事態も想定して、外国製薬企業の買収に動いてきました。
 ただ如何せん、新薬では開発力も劣っているし、資本力も段違いです。治験にかかるコストにあっぷあっぷしているのが実情です。

 救いは、大手製薬会社が国内で販売ルートを確立していることです。
 TPP参加を見据えて、欧米有力製薬企業との連携がいろいろ模索されると予測しています。



03. 2011年11月10日 19:04:33: FdKUqg62O2

 *** 愛の愛は愛の TPP ***


 基本的に TPP大賛成だ!!

 TPPで 一番の成長産業は「商社」である 

 三菱商事 - 売上高 23兆1,030億円:「商事」[3]
 三井物産 - 売上高 17兆10億円:「物産」
 伊藤忠商事 - 売上高 12兆4,124億円:「伊藤忠」
 住友商事 - 売上高 11兆4,845億円:「住商」
 丸紅 - 売上高 10兆6,316億円:「丸紅」
 豊田通商 - 売上高 7兆3億円:「豊通」 2006年4月1日にトーメンを吸収合併。
 双日 - 売上高 5兆7,710億円:「双日」 2004年4月1日にニチメンと日商岩井が合併して誕生。


 これらを単純計算しても 100兆円弱の取引額である

 この 取引に 口銭 1%をかけても 1兆円の利益が出るわけだ

 通常この 利益は 商社の存在する国の利益となる 

 ===

 日本は TPPとともに 商社のバックアップをすべきだろう
 
 第三国取引が増えれば 日本には おいしい話となるわけで 

 日本の円が強い時期に 世界のマーケットでの 存在感を構築すべきだ
 
 ===

 商社は 日本のお家芸で 商社は 勝者だ〜〜〜
 


04. 2011年11月10日 19:26:37: v9I0GzB2Vc
ある種の人にとっては医療も農業も金儲けの道具にしか見えないようだ。

エイズの新薬で発症をかなり抑えられるようになったとされる。しかし本当に必要なアフリカ諸国は金がなく全く手に入らない。製造原価は安いが著作権(パテント料)なるものがべらぼうに高い。

日本でもいう「医は算術」


05. 2011年11月10日 20:42:14: 5rDBOPX16Y
私は、遺伝子組み換え種の恐怖を懸念する。中米・メキシコ・インド等、遺伝子組み換えトウモロコシ・麦等で農民がどん底に陥った状況を知り。
住友化学と提携したモンサントが日本にやってくる事により、狭い日本の在来種が
駆逐されるのがが怖い。アメリカでは、上院510法案「食品安全近代化法」
(Food safety Modernization Act)が可決されたらしい。その中で、政府が認めた
種苗(モンサントのF1種)等の種しか買えなくなる。特に大規模農業に対してらしいが、だから日本でも大規模農業を推奨するのだろう。
それと並行してビルゲーツ等が出資して、ノルエーの北極近くの島に世界の作物種子を永久保存する地下貯蔵室を作った。そして種子の貯蔵は完了した。
何か関連が有るのではないか?
モンサントは農民の権利を侵害する現在の知的財産権、特許制度を行使して、弱小農家を壊滅的に滅ぼす事は、メキシコのトウモロコシ、インドの小麦で実証済みで有る。
皆さん、その内家庭菜園の在来種の使用も禁止されるかもしれませんし遺伝子組み換え種子は、強い種の為、在来種を駆逐するだろう。
TPPはかくも恐ろしい条約である事を肝に銘じて下さい。

06. 佐助 2011年11月10日 20:55:30: YZ1JBFFO77mpI : FHT6T6dWVU
国内に残った弱小企業が勝つし産業界のトップ交代が加速する

世界恐慌とルールを破壊するTPPと消費税増税で何がおきるでしょう,簡単に説明すると既存の経済システムは、3分の1から10分の1に収縮します。そして大企業は品質管理の定着から品質よりコストに追われ職人商品のすべてが円高を理由に海外へ移行してしまいました。だが国内の産業の収縮は、これまでのような産業や企業や地域に、限定することなくすべてのものが空洞化してしまっています。日本の労働市場、医療保険、金融資産、弁護士業務などすべての分野で輸入関税ゼロにさせて自分たちアメリカは輸入に高関税障壁に固執し保護主義をとるTPPは日本国内に古今未曾有のパニックを発生させます。

高齢化され自然もすでに破壊されています。私の実家の田畑の半分はすでに荒れてどうしようもありません,残りは営農や個人に頼み荒れないようにしてはいます。どうしても都会と田舎を往復しなければなりません。政府はTPPなどの法人化で農地法のルールや医療保険まで破壊させようとしています。今やることはTPPではなく食料自給農業やエンジンレス車など画期的な分野の市場です。乾燥機やコンバイン・トラクター・田植え機・耕運機などの最新鋭の自然エネルギーからの産業革命でしょう。これで日本は商品の世界的優位性を維持出来るのです,しかし間抜けな政治家と経済指導者によってサービス産業が主力の寂しい国家に変貌しようとしています。アメリカはモノづくりを捨てました。そして金融鼠講を奨励しサービス業を中心にした結果,ドルの覇権を捨てなくてはならなくなっています。

もしフロート制から固定レート時代へ移行するキン本位制(キンを通貨発行の尺度)を採用すると日本商品の世界的優位性の法則は作用し、技術から流行まで、新しい革命的な商品は、長期大不況の中でも、奇跡的に成功することが認識されます。そして、産業ごとのトップ企業の交代が加速されるのです。したがって、経済信用パニックは、革命的な思考と行動する人たちと、それを支持する人たちとっては、千載一遇のチャンスが訪れます。

古今未曾有のパニックは産業界のトップ交代が加速し新たな弱小企業が大企業や世界的に巨大産業に生まれ変わるのです。世界基軸通貨の交代期は次の時代をリードする企業が誕生しトップ企業や経営者が入れ替わる時代でもあります。弱小企業から世界に踊り出る交代時期なのです。彼らは産業ごとのトップ企業の交代がまさか加速するとは思っていないでしょう。

現在の大企業はこの1929年の世界恐慌のチャンスをものにして1950年までに登場した企業なのである。迫りくる各産業のトップ企業崩壊のインジケーターの足音に気づかない経済界と政治家の指導者。日米欧は盛んに偽装TPP関税引き下げや消費税増税などで協調介入して乗り切ろうとするとさらに世界を通貨から一層信用を収縮させるのである。

ドルの暴落も止まらない,アメロなどのデノミ政策でドロ沼に嵌り込む。そして日本国内の労働市場、医療保険、金融資産、弁護士業務などのすべての分野が古今未曾有のパニックを迎える。他国の保護貿易政策が実施されることも見えない。そしてトップ企業の入れ替えが起きることも分からない。バカな奴らや。

日本の大マスコミや経済界や政治指導者は危機の本質を認識できないから目の前の穴を修復するための目糞鼻糞論議に終始する。しかも国民の危機感は深まるばかりなのに,間抜けで最悪だから国民を不幸のどん底に突き落としてしまう。間抜けを通り越して腹黒い売国タヌキもおる。どうしょうもない奴らや。

世界恐慌は通貨の移行なので歴史上絶対に避けて通れない
第一次世界金融大恐慌は世界通貨のポンドからドルへの移行が根因なら今回の第二次世界金融大恐慌は、ドル一極からユーロ・円三極への移行が根因です。


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