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LOCA(冷却材喪失)時には、5種類もの水力学的動荷重が圧力抑制室(S/C)にかかると、渡辺敦雄氏が指摘
http://www.asyura2.com/12/genpatu20/msg/563.html
投稿者 短足鰐 日時 2012 年 1 月 29 日 08:12:17: 1dEIvwQCPSw5M
 

『科学〜核と原発』岩波‘11年12月より抜粋・要約
渡辺敦雄
【水素爆発をもいたらしたものは何か〜MarkT型原子炉格納容器の圧力抑制室に関する水力学的動荷重問題】

 ドライウェルと圧力抑制室(直径約10m)は8本のベント管(直径約2m)といわれる接続管でつながっており、ベント管はベントヘッダーといわれるドーナツ状の配管(S/C内にある)に接続している。さらに複数のダウンカマ(蒸気管)といわれる配管で水中に開口部を没している。ダウンカマはベントヘッダーからぶらさがっている状態で、破壊しやすい構造である。
 LOCA(冷却材喪失)時には概略以下の5種類の要因により、圧力抑制室各構造物に対し、水または気体による抗力や推力などが時間的に変化する動的荷重が発生する。

 @破断発生直後に生じる圧力波により、プール壁面に加わる荷重(Fw)。
 Fw:ドライウェル内の非凝縮性圧縮窒素は、LOCAによって急激に圧縮され、その波は超音速でベント管から圧力抑制室の空間内に移動・解放される。この時の圧力波はプール壁面、ベント管系、ベントヘッダーおよびダウンカマなどに、衝撃力を与える。この力がFwである。

 ALOCAによって生じるドライウェル内の圧縮窒素、およびドライウェルから圧力抑制室内に移動し凝縮されるはずの蒸気による、圧力抑制室各構造物へのジェット衝突力(Fj)。
 Fj:LOCAの時に、圧縮窒素および蒸気が圧力抑制室の水中に噴き出す。この過程で、何段階も構造物に衝突することで圧縮窒素および蒸気の流路を変化させる。この時、作用・反作用の法則から流体の運動量保存則から導かれ、流路変更による運動量の変化量が力積(力と作用機関の積)として定義される。その力が、固定された圧力抑制室の各構造物には、衝突力Fjとして作用する。

 BLOCA時に発生するプール・スウェリング(圧縮された窒素が水中に噴出し、水面を上昇させる)現象による動的荷重(Fp)。
 ドライウェル*でLOCAが生じると炉内では約7MPa(約70気圧)の蒸気は約0.1MPa(大気圧と同等)のドライウェルに超音速で噴出する。約7MPaの蒸気は瞬時に膨張し、ボイルシャルルの法則に従って約0.3MPaに減圧される。同時に約0.1MPaのドライウェル内窒素の大部分は約0.3MPaの圧縮窒素となって、ベント管に入る。
 蒸気と窒素の2相流はベント管、ベントヘッダーおよびダウンカマを経由して圧力抑制室の水中に噴き出す。そこで蒸気は凝縮するものの圧縮窒素は、圧力抑制室の空間圧力が0.1MPaなので、一瞬にして膨張して、圧力抑制室の空間に噴出する。
 この時、圧力抑制室の水も窒素に乗り、猛烈な勢いでベント管、ベントヘッダーおよびダウンカマを水撃する。プール水は落下する。この一連の力が水力学的動荷重Fpである。

 Cダウンカマに蒸気凝縮中に生じるチャギング現象(プール水がダウンカマ内に間欠的に出入りするようになる不規則な蒸気凝縮振動)による動的荷重(Fc)。
 Fc:ドライウェル*内蒸気は継続してプール水に流入する。蒸気流量が多い間はダウンカマ出口に蒸気泡が形成され、蒸気が押し戻されたり、また凝縮によってプール水がダウンカマに逆流したりして、凝縮の不安定現象がおこる。プール水がダウンカマ内に間欠的に出入りして、不規則な蒸気凝縮振動が生じるのである。この時、蒸気凝縮によって圧力抑制室プール壁に圧力震動が加わり、水中構造物とダウンカマに荷重が加わる。これをチャギングという。

 D地震時に圧力抑制室内に貯留された水が揺動(スロッシング現象)することによる圧力抑制室各構造物へ与える衝撃力(Fs)。
 Fs:地震によってプール水は共振現象を生じ、大きく波打ち揺動する。この水により、プール壁面、ベント管、ベントヘッダーおよびダウンカマに荷重が加わる。この現象をスロッシングという。スロッシングがもたらす危険性は加重以外にもダウンカマの空間露出がある。

 主蒸気逃し弁は原子炉(圧力容器)が主蒸気隔離弁(MSIV)の閉鎖などのなんらかの理由により隔離した場合、原子炉圧力が高圧になり破損するのを防ぐため、一定の圧力(約7.1MPa)で自動的に蒸気の開放する弁である。弁は約8個ありすべて圧力抑制室の水中に開放される。

 *ここで言うドライウェルは圧力容器を指していると思われる。


 Re: 2号機については、地震でサプレッション・チェンバー付近が損壊したという見解を田中三彦、小出裕章ら三氏が明らかに
 http://www.asyura2.com/09/dispute30/msg/526.html

 GEの元技術者が、圧力容器からの蒸気がチャンバーの水に作用して泡が発生することを問題視しているのが重要
 http://www.asyura2.com/11/genpatu19/msg/186.html
 

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コメント
 
01. 2012年1月29日 14:34:27 : GYZbjsjWDe
>2号機については、地震でサプレッション・チェンバー付近が損壊
1から4も地震が引き金となり起きる(小口径破断冷却剤喪失、大口径破断冷却剤喪失)
5番の「地震時に圧力抑制室内に貯留された水が揺動(スロッシング現象)することによる圧力抑制室各構造物へ与える衝撃力」もその影響が大きいし重要だ。
なにしろ保安院東電と言う原子力やかん村工作員どもは真実を隠そうとするから厄介だ。
早く捜査のメスを入れろよ。
わからない事があれば後藤さん小出さんに聞けば良い。

02. 短足鰐 2012年1月29日 15:51:08 : 1dEIvwQCPSw5M : zqw7Lv8Ckk
 以上の専門家の知見から、下の素人考えは誤りだったことが判明したので、これを取り消しお詫びします。
 http://www.asyura2.com/09/dispute30/msg/439.html#c10
>圧力容器から逃れる高温・高圧の蒸気が超音速になることはあり得ない。


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