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消費税が安定的な財源という説明はマヤカシ:09年を境に新たな状況に陥った日本経済:財政に支えられた消費税税収
http://www.asyura2.com/13/senkyo154/msg/341.html
投稿者 あっしら 日時 2013 年 9 月 27 日 20:10:32: Mo7ApAlflbQ6s
 


 消費税(付加価値税)税制は、国民各層が広く薄く負担する公平なもので、安定的な税収も得られる間接税だと説明されている。

 “国民各層が広く薄く負担”という部分や間接税であるというウソはともかく、消費税が対GDPに対し安定的な比率で税収が得られる税制であることは事実である。
 しかし、消費税がGDPを構成する個々の事業者の付加価値生産活動にダイレクトに一律の税率で課税する制度であることを考えれば、そうであるのはあたり前でしかない。

 別の税目でたとえるなら、所得税税率が均一という条件下、所得総額もほとんど変わらない状況が続くなかで所得税収がほとんど変わらないという事実をもって、均一税率の所得税制度は税収が安定していると好意的に評価するようなものである。

 事業者が稼いだ付加価値を対象に一律の税率で課税する消費税は、GDP水準がそれほど変わらなければその税収もそれほど変わらないものなのである。

 幸か不幸か、97年の消費税増税以降、97年の523兆円をピークとして、名目GDPは増大しないどころかじりじりと減少している日本は、消費税(付加価値税)制度の税収面での安定性をわかりやすく見せているとは言える。
 97年の消費税増税以降、消費税の税収は、9.3兆円から10.6兆円のあいだで推移(12.2%以内の変動)している。

 だからといって、消費税が財源として安定したものと認定できるわけではない。日本の経済・財政の推移データを見れば、決して安定的な財源とは言えないのである。
 消費税税収の安定性が、赤字国債の発行増大に依存した歳出の増加に支えられていると言えるからである。むろん、所得税や法人税も、歳出の増加によって税収が増える。

 消費税増税で打撃を受けた日本経済を支えるため日本の歳出規模は、小渕内閣誕生を機に、それまでの70兆円台から80兆円台に膨らんだ。さらに、リーマンショック後の世界経済低迷に対応したものとされる100兆円規模の歳出も、3.11があったとは言え、ほぼ常態化している。それは、同時に、国債発行額が税収を上回るという状況が常態化しつつあることを意味する。
 デフレという現状では積極財政政策は必要だから、使途は別として、100兆円規模の歳出を非難しているわけではないことを断っておく。

(100兆円の歳出といっても対GDPでは20数%だから、欧州諸国に較べればたいしたレベルではない)

 末尾に用意した表をご覧いただければ、09年以降の日本経済が、従来にも増して赤字国債に依存した歳出の増加に支えられていることがわかる。
(但し、GDPデータは暦年ベース)

 ここでは、08年以降のデータについて説明したい。

08年:歳出 84.7兆円:名目GDP501.2兆円:消費税税収10.0兆円
09年:歳出101.0兆円:名目GDP471.1兆円:消費税税収 9.8兆円
10年:歳出 95.3兆円:名目GDP482.4兆円:消費税税収10.0兆円
11年:歳出100.7兆円:名目GDP470.6兆円:消費税税収10.2兆円
12年:歳出100.5兆円:名目GDP475.9兆円:消費税税収10.4兆円


 中央政府の歳出は、08年の84.7兆円に較べ、09年以降10兆円から16兆円も増加している。違った観点で言えば、そのような歳出増加がなければ、名目GDPが3%ほど減少していたことを意味する。

 後日説明するつもりだが、09年は、97年とならぶ日本経済の大きな転換点と言える年である。
 結論だけ言えば、09年を境に民間設備投資は減価償却費レベルに落ち込み、供給力を増強するレベルでの設備投資がなされなくなった。
 安倍政権(財務省)が、賃上げと並んで設備投資の増加を呼びかけ、税制を駆使してなんとかそれを実現しようとしているのも、供給力増強(生産性アップ)がなされなくなることで生じる日本の将来に強い危惧心を抱いているからである。

(超長寿社会で供給力が劣化していけばどうなるかを考えるとぞっとする。現在の日本に必要なのは、たんなる需要ではなく、需要にもなる供給力の増強である)

 同時に、設備投資の減少や低迷は、銀行にとってさらなる貸し出しの低下を意味する。実際に09年をピークに貸し出しは減少し、04年から09年まで80%近傍で維持されてきた預貸率が急激に低下し、現在では70%にまで落ち込んでいる。
 そして、このような預貸率の低下(資金運用難)が、ノーリスクの運用である赤字国債の増発につながっているのである。

 日本経済の資金循環という側面で言えば、97年の消費税増税をきっかけにそれまで最大の資金需要者であった企業部門が資金供給者となり、リーマンショックや中国など新興国の経済発展そしてデフレと需要の不振が一体となった国内市場を背景に、国内での設備投資が現状維持ベースまで低落したことで、銀行はさらなる預金の運用難に陥ることになった。

 最大の資金需要者である企業部門が資金供給者に変わってしまえば、銀行制度を維持しようと思ったら、政府部門が資金需要者になるしかない。
 このような経緯が、09年以降の税収(42、3兆円)を超える国債発行に至ったワケである。

 増加した歳出で賄われた事業や物品にも事業者が負担する消費税が転嫁されていると考えれば(中央分4%)、10兆円なら4千億円(0.4兆円)、16兆円なら6千4百億円(0.6兆円)が、赤字国債発行を通じて行った歳出増加により中央政府自分自身が“支払った”消費税税収と言える。
 さらに言えば、法人税も所得税も、15兆円前後の歳出増加によって支えられている。

 現在の日本経済の苦境は、遠因は「バブル形成→崩壊」にあるとしても、直接的には97年の消費税増税によって生じたものである。

 今なお、デフレ経済に陥った原因として、アジア通貨危機や97年秋国内金融危機をあげる学者もいるが、アジア通貨危機の荒波に呑み込まれた韓国は再生し、国内銀行の不良債権問題も03年には解消されているから、現在なおデフレ基調で低成長が続いている日本経済を説明する要因として使うことはできない。

 デフレがデフレを悪化させ長引かせるという論理は認めるが、97年秋に国内金融危機が表面化したトリガーが何であるかという説明がなされていない。
 97年夏のアジア通貨危機が日本の実体経済に影響を与えるのは98年からであり、年表的に続いている事象だからといって、アジア通貨危機を国内金融危機の原因とすることはできない。
 97年秋の国内金融危機は、2%増税された消費税が中間納付をきっかけにひどい重荷であることをわかり債務の履行が困難になる企業が増大したことに起因している。

 消費税増税は、それほど経済に打撃を与えるものである。とりわけ、経済成長が低迷し、ディスインフレ状況にあるなかでの消費税(付加価値税)増税は、付加価値配分にとんでもないレベルで歪みをもたらし経済をズタズタにしてしまう。

(名目GDPの成長率が高ければ、消費税の害毒を少し緩和する)

 「消費税増税→低所得者困難」という観点で問題視されることが多いが、その問題であれば、低所得者にお金をばらまければ解決できる。

 しかし、付加価値配分の歪み=内需企業から輸出企業への付加価値移転という問題は、それこそ内需企業への“個別所得補償”でも行わない限り解決できない。
 そして、この問題こそが、消費税が孕んでいる根源的悪なのである。

 円安傾向が定着している状況で、消費税増税に踏み切る意義はまったくないと念を押して終わりたい。


[参考データ]

(単位:兆円)
 年度  歳出規模  消費税税収  税収総額  名目GDP
96年  78.8    6.1  52.1  511.9
97年  78.5    9.3  53.9  523.2※消費税5%に増税
98年  84.4   10.1  49.4  512.4
99年  89.0   10.4  47.2  504.9
00年  89.3    9.8  50.7  509.9
01年  84.8    9.8  47.9  505.5
02年  83.7    9.8  43.8  499.1
03年  82.4    9.7  43.3  498.9
04年  84.9   10.0  45.6  503.7
05年  85.5   10.6  49.1  503.9
06年  81.4   10.5  49.1  506.7
07年  81.8   10.3  51.0  513.0
08年  84.7   10.0  44.3  501.2
09年 101.0    9.8  38.7  471.1
10年  95.3   10.0  41.5  482.4
11年 100.7   10.2  42.8  470.6
12年 100.5   10.4  42.6  475.9


※ 参照投稿

「(消費税増税−(増税対策財政支出+法人減税+“自然税収減”など))<0:それでも消費税増税に踏み切る為政者はいないハズ」
http://www.asyura2.com/13/hasan82/msg/666.html

「来年度に「消費税増税+法人税税率引き下げ」政策が実施されることはない:だから、消費税増税は延期」
http://www.asyura2.com/13/senkyo154/msg/271.html

「E:消費税増税の目的は、「社会保障」や「財政再建」ではなく、「国際競争力の回復」である:付加価値税と“国際関係”」
http://www.asyura2.com/12/senkyo129/msg/400.html

「あいば達也さんへ:カラクリもなにも、増え続ける預金の運用難に苦しむ銀行を救済するために増発されているのが赤字国債」
http://www.asyura2.com/13/senkyo154/msg/305.html


 

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コメント
 
01. 2013年9月27日 23:24:52 : WSzKiOKmFM
足元が暗く立つのもおぼつかない引きこもり部屋の生活保護者が、生きる支えを得るようと、誰かの喝采を求めて世界を裏返す離れ業を演じて見せる

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