★阿修羅♪ > 経世済民103 > 347.html
 ★阿修羅♪  
▲コメTop ▼コメBtm 次へ 前へ
SDR認定を受けた人民元。投資家の受け止め(Forbes JAPAN)
http://www.asyura2.com/15/hasan103/msg/347.html
投稿者 赤かぶ 日時 2015 年 12 月 07 日 16:56:40: igsppGRN/E9PQ
 

SDR認定を受けた人民元。投資家の受け止め
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20151207-00010421-forbes-bus_all
Forbes JAPAN 12月7日(月)16時51分配信


国際通貨基金(IMF)は今日、中国人民元(RMB)を米ドル、日本円、英ポンド、ユーロで構成する特別引出権(SDR)の通貨バスケットに採用することを承認した。ただ、これで人民元がすぐに変動相場制を採用し、十分に交換可能な通貨になるというわけではない。中国の通貨が正式に準備通貨になるのは2016年10月1日の予定。

SDRの通貨バスケットは、米ドル(42%)、ユーロ(37%)、英ポンド(11%)、日本円(9%)で構成されている。現在はIMF取引以外に利用されることはないが、IMFは緊急融資の額を決める際に利用。また、世界の中央銀行は外貨準備高の一部(3%相当)をSDRで保有している。

象徴的な出来事
NN Investment Partners(NNIP)のジャコ・ロウは、「中国にとって、SDR採用は象徴的な出来事だ。IMFが人民元は『自由に利用できる』通貨だというお墨付きを与えたとも受け取れる」と言う。人民元がSDRに採用された場合、その比重は通貨バスケットの15%程度になる見込みだ。

実は、8月11日に人民元が切り下げられたあと、SDR通貨採用に向けた資本勘定の自由化やマーケット測度の導入など、過剰介入も見られたが、実際の影響はほとんどない。もしSDRが国際取引に利用できなければ、人民元への大きな影響はないはずだ。ロウも、世界の外貨準備高を見ると、「やはり影響は小さい」と言う。

中国市場を専門とするロンドンの資産運用会社Sun Global Investmentsのサンジブ・シャーも、ロウと同じく「これは中国の経済発展を象徴する重要な出来事であり、中国の金融市場と通貨の国際化への重要な第一歩でもある」と述べているが、金融サービスで25年以上の経験があるシャーは、「実際に採用されるまでには10ヵ月かかるが、国際取引での人民元の利用拡大にもなるため、長期的な影響は大きい」とも言う。

ロウによると、ほかの条件が同じなら、中央銀行が人民元の配分を増やせば人民元は他の通貨よりも強くなるはずだが、人民元にとっても、ここ数年は通貨政策決定、世界的なリスクセンチメント、循環的発展のほうが重要になる。実際の影響も限定的であることから、投資の観点から言えば、NNIPは、「人民元のSDR構成通貨採用には賛成でも反対でもない」そうだ。

また、米国での人民元取引・決済の容認に向けた作業部会の設置も発表され、マイケル・ブルームバーグが議長を務めるほか、副議長にはメアリー・シャピロ、共同議長にはトーマス・ドナヒュー、ティモシー・ガイトナー、ヘンリ―・ポールソンが就任する。

作業部会は、米国の金融機関が容易に人民元を取引できる「枠組みやロードマップ」を作成し、金融機関の取引コスト削減、効率アップを実現する。さらに作業部会では、その進捗状況について定期的に報告し、人民元取引についての啓蒙活動を行う。

この後の9月25日の首脳会議で、オバマ米大統領と習国家主席は、二国間の通貨協力をより強化することで一致した。

ニューヨーク市長のブルームバーグは、「米国で人民元を取引する高度な仕組みを作れば、米国企業の競争力が高まり、金融部門や経済も活性化する」と言う。作業部会はまず、米国の大手銀行7行と中国の大手銀行5行を構成メンバーに組み入れる。

Roger Aitken

 

  拍手はせず、拍手一覧を見る

コメント
 
1. 2015年12月08日 07:31:10 : jXbiWWJBCA : zikAgAsyVVk[92]
真の「国際通貨」への道はほど遠い人民元
悲願のSDR入りを果たすも金融改革は不可欠
2015.12.8(火) 柯 隆
北京の中国人民銀行(出所:Wikimedia Commons)
 中国人民銀行の周小川・行長(総裁)は2009年にG20金融サミットを前に発表した論文「国際通貨体制改革に関する考察」で、IMFが準備資産の特別引出権(SDR)を改革すべきだと要求するとともに、人民元のSDR入りを目指す意向を表明した。

 現在の国際金融における基軸通貨はドルである。ドルは決済通貨としても貯蓄通貨としても絶対的な存在だ。ユーロの誕生でドルの地位が揺らぐのではないかと思われたが、ユーロはドルを補完する存在にしかなっていない。円も基軸通貨を目指したが失敗に終わった。ユーロと円はいずれも自由兌換のできるハードカレンシーだが、基軸通貨ではない。

 ユーロと円が基軸通貨になれない最大の原因は、ユーロ圏経済と日本経済の強さが不十分だからである。基軸通貨になる条件は市場で十分な信頼を得ることであり、それを支えるのはその国や地域の経済である。

 人民元は2016年10月からSDR構成通貨に採用されることが決まった。だが人民元が基軸通貨になれるかは、中国経済が十分に強くなれるかどうか、金融改革を断行できるかどうかにかかっている。

基軸通貨になる実力はまだない

 中国はなぜ人民元のSDR入りにこだわるのだろうか。

 近年、毎年2億人の中国人が世界を旅行してショッピングを楽しんでいる。それに伴い中国人観光客の外貨需要が高まり、人民元兌換性の強化が求められている。だが、人民元は今でも国際通貨ではない。また、中国の国際貿易の大半はドル建てであるため、国際貿易は常に為替変動リスクにさらされている。

 人民元が国際通貨としての地位を獲得するためにはどうすればいいのか。その近道となるのがSDR入りである。

 SDRはドル、円、ポンドとユーロという主要通貨から形成されるバスケットだ。SDR構成通貨に採用されることで人民元は信用を高め、主要国通貨と肩を並べることができる。これが、中国が人民元のSDR入りを目指す大きな理由である。

 ただし、現段階においては人民元はまだ基軸通貨になる実力を備えていない。

 人民元の最初の目標は、完全に自由兌換のできるハードカレンシーとなり、国際貿易において人民元建ての決済ウェイトを高めることだ。次の目標は貯蓄通貨としての地位を固めることである。

 だが、それを実現するには、中国経済の発展だけでなく、金融改革と透明な金融市場の構築が不可欠である。市場においてもっとも嫌われるのは、政府による恣意的な市場介入である。中国の場合、金融市場に大きなウェイトを占めているのは国有銀行である。この現実を改革しなければ、人民元に対する信用は高まらない。

IMFの最大の狙いはチャイナマネー?

 SDRの構成通貨となるための最低必要条件は、一定規模の貿易量と市場型の金融システム(自由な利用可能性)の確立である。人民元は、国際貿易量はIMFの条件をクリアしているが、市場型の金融システムは確立していない。それなのに、なぜIMFは人民元のSDR入りを認めたのだろうか。

 アメリカは人民元のSDR入りに一貫して反対している。それに対して、IMFには人民元のSDR入りを認める動きがあった。

 実はIMFはほかの国際機関と同じように、メンバー国の出資とIMFの出費がバランスを取りにくくなっていた。現状で、追加出資をしてくれそうな国といえば中国しかない。

 IMFの論理は「中国の金融改革は確かに不十分だが、人民元のSDR入りを認めて中国をグローバルコミュニティに取り入れ、その改革を促していく」ということである。これは一理ある考えだが、IMFの最大の狙いはやはりチャイナマネーのようだ。

人民元の国際化までの長い道のり

 前述したように、人民元のSDR入りは中国に大きなメリットをもたらすが、同時に、責任も発生する。人民元がSDRに入ったからといって、自動的に国際通貨として認められるわけではない。これからは国際金融市場における人民元の責任が問われるようになる。今まで人民銀行は恣意的に為替介入ができたが、これからはやりにくくなる。

 人民元のSDR入りの効果として、国際社会でもっとも期待されているのは、中国政府が金融改革を進めるよう圧力がかかることである。

 人民元はさしあたって、自由兌換のできるハードカレンシーになることを目指している。それを実現するには、資本取引を完全に自由化しなければならない。しかし、資本取引を自由化するためには、まず国有銀行を民営化し、金利の自由化を実現する必要がある。

 また、現在の人民元の為替政策の方針は、「人民銀行が前日の通貨バスケットの為替レートを参考にして当日の中間値(基準値)を決定する」となっている。この記述のなかで重要なのは、人民銀行が為替レートの基準値を決定できる点だ。為替レートの形成は市場に任せなければならないが、その前に、国有銀行を民営化しないといけない。これは明らかに長い道のりになる。

 中国が人民元の国際化を実現するまでには、いくつもの高いハードルを乗り越えなければならない。おまけに中国政府が思い切って金融制度を改革し、金利の自由化も実現したとしても、人民元が国際化するかどうかは今なお未知数である。

 通貨が国際化するということは、決済通貨や貯蓄通貨として国際的に使われるということである。よって、人民元が国際化するには、人民元が海外へ出ていかなければならない。つまり中国の資本輸出能力が試されることになる。

 ドルが基軸通貨になれた重要な要素の1つは、ドルがアメリカ以外の国で大量に流通したことである。円の国際化が最終的に実現しなかったのは、円の使い勝手が悪かったり円に対する信用がなかったりしたわけではない。大きな要因は、円が海外へ出ていかなかったことである。

 したがって、中国政府が金融改革を行ったとしても、人民元が国際化するかどうかは分からない。最終的には中国の資本輸出能力にかかっている。
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/45454


2. 2015年12月08日 08:43:04 : OO6Zlan35k : ScYwLWGZkzE[52]
【第408回】 2015年12月8日 真壁昭夫 [信州大学教授]
人民元のSDR採用でも中国リスクは変わらない
円、ポンドをしのぐ
国際通貨となった人民元


 11月30日、IMF(国際通貨基金)は理事会で、予想通り中国人民元をSDR(特別引き出し権)に採用することを正式に決定した。今回の決定によって、人民元はドル、ユーロ、円、ポンドと並ぶ国際通貨の地位を勝ち取ったことになる。

 実際の採用は来年10月以降で、人民元はSDRの構成比の中で、ドル(41.73%)、ユーロ(30.93%)に次ぐ第3位=10.92%を占め、円(8.33%)とポンド(8.09%)をしのぐ国際通貨となる。

 IMFは今回の決定と同時に、中国政府に対して人民元の国際化へ向けた改革を推進することを求めた。現在でも、人民元の取引には中国政府の厳しい制限が課されている。また、中国国内の人民元とドルへの交換は、中国人民銀行の設定するレートが使われることになっており、自由な取引が保障されているとは言い難い。

 そうした状況にもかかわらず、IMFが人民元のSDR採用を決断した背景には、中国経済の規模が拡大し、世界の貿易に占める割合が飛躍的に増えたことがある。IMFとしては、人民元を国際金融のルールの中に入れる方がコントロールしやすいとの読みもある。

 問題は、IMFの決定を受けて、中国政府が人民元改革を本気で推し進める意図があるか否かだ。金融専門家の中には、「今回の決定で、政府がすんなり改革を進めるとは考えにくい」との悲観的な見方がある。

 中国政府としては、国際通貨のお墨付きを取得したことで一種の達成感を持つ可能性が高い。やみくもに人民元の自由化を進めて、海外からの投資資金が逃避するような事態は避けたいはずだ。人民元改革の速度は鈍化する可能性が高いと見る。

人民元は未だ国際通貨とは言えない
中国政府の改革も簡単には進まない

 人民元は、依然として、中国政府の厳しい管理下に置かれている通貨であることに変わりはない。そのため、国内で取引される人民元=オンショア元と、主に香港で取引されるオフショア元とは交換レートが異なっている。

 つまり、国内と国外の市場で人民元の価値は異なっている。本当の意味の国際通貨であれば、そうした事態は起こらないはずだ。また国際通貨というからには、誰でも、いつでも自由に市場価格で交換できなければならない。

 現在の人民元は、厳密な意味での国際通貨の条件を満たしているとは言えない。だからこそ、IMFは今回の決定に際して、中国政府に人民元国際化の改革を求めた。

 しかし、中国政府がその要請をすんなりと受け入れるとは考えにくい。同国の金融市場は未成熟で、拙速に改革を断行しようとすれば短期的にかなり混乱が生じる可能性が高いからだ。

 中国国内の預金金利と貸出金利は、今でも政策当局が設定する一定の枠内で運用されており、金利水準はかなり厳格に管理されている。今後、規制金利は徐々に自由化の方向に向かうはずだ。

 しかし、未だに多くの企業や金融機関が国や地方政府に運営されており、市場メカニズムが短期間にスムーズに浸透するとは考えにくい。国内金融と人民元の自由化を同時に、促進することは中国経済にとってかなりの負担になる。

 人民元の自由化を進めて海外からの投資資金が逃げ出すようなことになると、経済成長率の鈍化が鮮明化している中国経済を窒息させることも考えられる。中国政府が、短期的にそのリスクを取ることはないだろう。

台頭する“世界の異端児”を
国際ルールで縛るためのSDR採用

 それでもIMFが人民元の採用を認めたのは、中国経済を国際ルールの枠組に入れておく方が得策だと考えたからだ。人民元の国際通貨としての認知という“勲章”を中国政府に与える一方で、国際ルールに従う責任を自覚させることを選択した。

 中国は、政治・経済の体制が他の主要国と大きく異なっている。政策運営も共産党の一党独裁で、領土問題等の対外政策も独自性が極めて高い。つまり、同国は世界の異端児なのである。

 その異端児の存在感が小さければ無視できる。ところが、予想外の展開で世界第二位の大国にのし上がってしまった。経済力をバックに、強力な軍事力を持つに至っている。その異端児=中国は国際ルールで抑えるしか、有効なコントロールの方法はない。

 中国の存在感が増している理由の一つに、13億人の人口を抱える巨大消費市場だという点がある。現在の世界経済を鳥瞰すると、リーマンショック以前の世界的な不動産バブルの後遺症もあり、全体として供給能力が需要を上回っている。

 そのため、多くの主要先進国は物価水準が上昇しにくい低インフレ状態が続いており、景気の回復は期待されたほど進んでいない。そうした経済状態を打開するためには、思い切った金融緩和策を取り、自国通貨を安く維持して輸出を振興することが手っ取り早い。

 そこで注目されるのは巨大市場である中国だ。つい最近まで同国は高い経済成長率を維持してきたため、国民の所得水準は全般的に上昇している。所得水準が上がると、その分だけ購買力も上がる。

 先進国で生産する相対的に高額な商品にも手が届くようになる。それは、多くの先進国にとって無視できない魅力だ。特に、少子高齢化問題等を抱える欧州諸国やわが国にとっては、大きな需要を見込める中国の重要性は高い。

中国が抱える大きなリスク
振り回されないよう冷静な対応を

 一方、中国にとっても、国際社会で発言力を高めるためには欧州諸国のサポートは重要だ。そのため、利害の一致する英国やドイツは、足元で明確に中国に近づいている。

 特に輸出依存度の高いドイツ企業の多くは中国へ積極展開をしている。ドイツでは元々高い技術力を持つ企業が多く、国際的なマーケットシェアの向上を狙って早くから同国に進出していた。中国とドイツは、互いの補完関係を上手く使うことができたと言える。

 メルケル首相は頻繁に中国を訪問しており、習近平主席との会談もかなりの回数に上っている。経済専門家の中には、ドイツの中国傾斜は進みいずれさらに強い結びつきになる可能性があるとの見方もある。

 また、今後、人民元の改革が進んで国際市場で取引が多くなると、欧州圏で人民元の取引が集中することには大きなメリットがある。人民元の取引集中を狙って、金融都市ロンドンを持つ英国と、ドイツ等の間で水面下のつばぜり合いが展開しているようだ。

 一方、中国には無視できないリスクが存在する。民主化の遅れている中国には、多くの民族が共存している。その中には、共産党政権に不満を持つ人々は多いだろう。特に、経済的な富の分け前を受けにくい農村の人々や、地方の生活者には不満が蓄積しているはずだ。

 また、同国には主要先進国のような整備された社会保障制度が整っていない。今後、経済の中に過大な生産能力や債務を抱えて、庶民の不満を抑えながら共産党政権が一党独裁体制を維持するのは容易なことではない。

 わが国は、大きなリスクを抱える中国に対して冷静で、中長期的視点に立った対応が必要だ。今後、中国はわが国と同じように人口問題に直面することになる。中国経済は、高成長期を経て安定成長期に差し掛かる。

 それが現実のものになると、民主化の遅れや未成熟な金融構造など様々な問題が顕在化する。それが緩やかに進めばよいのだが、短期間に起きると、中国という国自体が大きく混乱する可能性がある。

 そうした行方を冷静に見極めながら、しっかり是は是、非は非と主張すべきだ。感情論で動いたり、短期的な視点での行動を続けたりしていては、中国に振り回されるだけかもしれない。それは避けなければならない。
http://diamond.jp/articles/-/82846


  拍手はせず、拍手一覧を見る

フォローアップ:


★登録無しでコメント可能。今すぐ反映 通常 |動画・ツイッター等 |htmltag可(熟練者向)
タグCheck |タグに'だけを使っている場合のcheck |checkしない)(各説明

←ペンネーム新規登録ならチェック)
↓ペンネーム(2023/11/26から必須)

↓パスワード(ペンネームに必須)

(ペンネームとパスワードは初回使用で記録、次回以降にチェック。パスワードはメモすべし。)
↓画像認証
( 上画像文字を入力)
ルール確認&失敗対策
画像の URL (任意):
投稿コメント全ログ  コメント即時配信  スレ建て依頼  削除コメント確認方法

▲上へ      ★阿修羅♪ > 経世済民103掲示板 次へ  前へ

★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/ since 1995
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。
 
▲上へ       
★阿修羅♪  
経世済民103掲示板  
次へ