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≪世界は原油で溢れかえる≫NYダウ原油安の影響で一時500ドル下げる!原油は今や水の3分の1の値段!
http://www.asyura2.com/15/hasan104/msg/656.html
投稿者 赤かぶ 日時 2016 年 1 月 21 日 11:24:45: igsppGRN/E9PQ kNSCqYLU
 

【世界は原油で溢れかえる】NYダウ原油安の影響で一時500ドル下げる!原油は今や水の3分の1の値段!
http://xn--nyqy26a13k.jp/archives/11699
2016/01/21 健康になるためのブログ







http://jp.sputniknews.com/opinion/20160120/1459330.html#ixzz3xpYt47mv

原油と水、今高いのはどちらか?飲料水が安価ではないのは明らかだ。19リットルの飲料水の価格は、およそ15ドル。もしこれが原油だったとしたら、消費者はその3分の1弱の価格で買うことができるだろう。このことから、原油に依存する経済が打撃を受けていると考えられる。


「私たちは、最近まで1バレル=100ドル超だった価格が、現在の数値まで下がったのを目にした。これには終わりがないように思われる。価格が10ドルになると考えている人たちもいる。もちろんこれは、非常に恐ろしい見通しだ」。


「アラブ首長国連邦とサウジアラビアは、気が狂ったように原油を汲み上げている。イラクは、内戦やその他の問題によって長い間同国ではみたことのないような量の原油を採掘し、他の多くの国も、原油採掘に必死になって取り掛かっている」。恐れを知らぬ「シェールガス」の巨匠である、米国の中小規模のサプライヤーにも注目せずにはいられない。彼らはどこからともなく現れ、すぐに石油市場の主要プレーヤーとなった」。


https://twitter.com/search?q=http%3A%2F%2Fjp.sputniknews.com%2Fopinion%2F20160120%2F1459330.html&src=typd&lang=ja

ニューヨーク(CNNMoney) 核開発をめぐって科されていた経済制裁が一部解除されたことを受け、イランは海上のタンカーに貯蔵していた原油の輸出へ動き始めるとみられている。原油市場は1バレル=30ドルを割り込む安値水準にあり、専門家からはイランの貯蔵原油が市場に流れ込むことで、1バレル=25ドルにまで原油価格が下落するとの見方も出ている。


クロザ氏はさらに、米金融業界がこのまま様子見を続ければ、歴史的なトレンドを見ると、価格は1バレル=10ドルにまで急落する可能性もあると指摘する。


http://jp.sputniknews.com/business/20160120/1458520.html#ixzz3xpY7IxMy

2016年の予測では需要成長率は穏やかで、日量120万バレルと見られている」とある。


この一方で採掘量は上昇の一途をたどっている。報告書には「OPECの全採掘量は前年比で日量106万バレル増えており、これによって過去12年の最低価格になる」とある。2016年を総括すると、OPECの採掘量は日量3200万バレルまで膨れ上がる恐れがある。


以下ネットの反応。








今までは各国で原油の採掘調整して値段も保ってたのに、ロシアいじめようとしてバンバン採掘しちゃって、その上イランの経済制裁が解除になったから、原油が溢れかえっているというのが実状でしょうか。ロシアは大変だし、サウジはおかしくなっちゃうし、株価は世界的に暴落傾向です。非常に危険な世界情勢になってますね。





 

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コメント
 
1. 2016年1月21日 12:58:35 : OO6Zlan35k : ScYwLWGZkzE[176]
2016年1月20日 闇株新聞編集部
原油安はオバマ大統領の無能が招いた!
新大統領は株式市場の闇を晴らせるか!?
緊急予測2016年 シリーズ第2回[全3回]
混迷極める波乱の経済。「闇株新聞プレミアム」が2016年を大胆予測する全3回の緊急特集。今回は第2回、世界的な株価下落の原因とされる原油安を招いたアメリカの失策について。決断できない男・オバマ大統領の任期も残すところ1年あまり。新大統領が見えてくる頃には風向きは変わるのか…!?

オバマ大統領の安直なレガシー作りが
中東の政情不安と原油安の原因だった

?原油価格の暴落が止まりません。1月18日にはWTI原油先物価格が一時1バレル=28ドルにまで下落しました。本シリーズ第1回でお伝えした「中国経済の闇」と並んで、今の世界的な株価下落の最大の要因の一つです。

?根本的な背景には、原油生産を巡る米国とOPECの盟主であるサウジアラビアの対立があります。サウジアラビアは原発を輸入して石油の国内消費をセーブしてでも輸出に回して原油価格を低迷させ、米国のシェール産業を完全に潰して価格決定力を取り戻そうと本気で考えています。

?米国とサウジアラビアは長らく盟友関係にありましたが、なぜこの関係が壊れたか。その発端は任期を1年以上残して国内では完全に指導力を失い、何とか外交で実績を残したいと「レガシー作り」に走ったオバマ大統領が、イランと安直な核合意を結んだ所為です。

?同じ「レガシー作り」でもキューバとの国交回復とは意味合いが異なります。オバマ大統領が結んだイラン核合意とは「小型の核兵器をゆっくり製造するならどうぞ続けてください」というもので、世界中の紛争地帯に粗悪なイラン製の小型核兵器が広まることになるでしょう。

?最も恐ろしい核兵器とは、ミサイルに搭載して飛ばす核兵器ではなく(撃ち落とす時間があるからです)、カバンに入れて持ち運べて遠隔操作で爆発させられる核兵器です。イスラム過激派が紛争地帯にこんな核兵器を持ち込むことは恐怖以外の何物でもありません。

?イランに財政的な余裕が出てくると、パキスタンと北朝鮮を合わせた「闇の原爆開発グループ」が勢いづきます。1月6日の北朝鮮の自称「水爆」実験とは、このグループ内での自らの存在感を示すもので、わかりやすく言えば「セールスプロモーション」だったと考えます。

?そもそもオバマ大統領がここまでイランに歩み寄ってしまった理由は、イラク北部を実行支配している自称イスラム国(ISIS)に全く歯が立たず、唯一対等に戦えるシーア派のイラン兵の協力が必要だったからです。イラン兵に対抗してもらえばオバマ大統領は任期中に米国地上軍を派遣しなくて済みます。

袖にされたサウジアラビアは原油増産
減収を賄うべく市場で保有株を売る

?ところがシーア派の盟主であるイランと決定的に対立していたのが、スンニ派の最大盟主であるサウジアラビアでした。核合意の見返りにイランは経済制裁を解かれ、原油輸出を再開することができます。

?その資金で小型核兵器を量産して中東地域の紛争をますます激化させ、原油価格でも振り回されるとすれば、サウジアラビアは米国と対立せざるを得ません。OPECを率いて、原油価格に影響を及ぼす米国のシェールを潰し、イランの収入源を細らせるべく原油価格の増産を続けるでしょう。

?しかし、原油価格の低迷はサウジアラビアと周辺の湾岸産油国にとってもダメージがあります。サウジアラビア王室のサウド家は1932年にサウジアラビアを統一した比較的新しい王室で、たまたまその直後に巨大油田が発見されたため大きな力を持ち、現在に至ります。

?つまり、サウド家はイスラム社会では新興の「世俗の王」でしかなく、原油収入が減少するとその足元は大変に危ういものとなります。となると、収入減を補うために運用資産を取り崩さざるを得ません。そうなるといちばん困る国はどこでしょう? ロンドンにシティを構えるイギリスです。

?サウジアラビアと周辺の湾岸産油国がシティで運用する資産は2兆ドルを大きく超えます。原油価格が低迷するとイギリスの地位は急激に低下するのです。だからイギリスはAIIBへの参加や中国の原子力発電所の設備輸出にも手を挙げたのです。もともと中国は原油の最大輸入国でもあります。

?その中国に対してオバマ大統領は終始一貫して弱腰です。中国が、特に習近平時代に入ってから傍若無人に振る舞っていられるのは、教養が邪魔をして必要な時にも喧嘩ができず、なんでも格好をつけようとするだけのオバマ大統領の無能ぶりと無関係ではありません。

次期大統領は無能なオバマ大統領に
輪をかけて日和見主義のヒラリー氏か

?しかし、そんなオバマ大統領の任期も、残り約1年(2017年1月まで)で終焉します。ご存じの通り、今年は大統領選挙が行われ11月には新大統領が決まります。それでは、大統領が代われば米国の中東政策が変化し、原油価格も下げ止まるのでしょうか。

?結論から言えばその可能性は極めて小さいと言えます。というのも、次期大統領と目されるヒラリー・クリントン氏が、オバマ大統領に輪をかけて強い相手とは戦わない人物だからです。

?つまり、中国と戦わず、ロシアやイランとも戦わず、米国産業界(あるいは労働組合)とも戦わず、(人口が多くて選挙で重要な)黒人やヒスパニックとも戦いません。ヒラリー・クリントン大統領では世界をさらに混乱させてしまう恐れがあります。この辺の弊害を微妙に反映させ始めたのが、最近の金融市場の「尋常ではない混乱」ではないでしょうか。

?原油価格に関して言えば、そもそも1984年〜2003年の20年間はおおむね年平均1バレル=15ドル〜30ドルで推移しており、20年間の取引レンジを突破して上昇しはじめたのが2004年でした。2004年〜2014年夏までが「異常に原油高の10年間」だったのです。

?この時期は中国経済が人民元を緩やかに上昇させていた時期(2005年〜2013年)にほぼ一致しています。中国経済が発表されていたほど成長していたのかはかなり怪しいですが、そのツケは中国経済が明らかに変調していった2014年から一気に噴出し、ほぼ同時期に原油価格の急落が始まりました。

10年間の過大評価のツケを払う株式市場
もう「金融緩和=株高」の公式は使えない!

?現在の原油を始めとする商品市場の混乱は、この10年間の「過大評価」のツケを一気に払っている状況と言えます。ただ、そうした中にあって株式市場だけが、例外的に上昇を続けていました。これは、とりもなおさずリーマンショック以降に世界の株式市場がお世話になってきた「金融緩和・量的緩和=株高」という公式が使えてきたからです。

?しかし、もはや「困ったときには金融緩和あるいは量的緩和さえ行えば(実際の効果はさておき)株高・通貨安にはなるため、景気が回復するとの期待を持たせることだけはできる」は通用しなくなりました。

?これからの世界の金融市場は政治や外交の混乱に影響を受けるフェーズに入ります。中国経済の実態が明るみに出たのも、原油価格の急落も、明らかに政治的要因によるものです。これまでは少なくとも株価にさしたる影響を及ぼすとは認識されていなかった政治や外交といった要因が、今後は重要になります。

?米国のオバマ大統領はもちろん、次期大統領の最有力候補であるヒラリー・クリントン氏にも対抗馬と目されるドナルド・トランプ氏にも、混迷する世界の政治経済の闇を晴らす能力はありません。そうした中で日本が生き残り、立ち回っていくためにはどうするのが最善か次回、考えていきたいと思います。
http://diamond.jp/articles/-/84901


 
【第46回】 2016年1月21日 野口悠紀雄 [早稲田大学ファイナンス総合研究所顧問]
資源価格下落は日本への未曾有のボーナス

 世界経済が大きく動揺している。この変化を利用して、日本の実体経済を成長させることができる。
 それは、資源価格が下落しているからだ。これは、日本経済に対する未曽有のボーナスである。物価の引き下げを通じて、これを実質消費の増加につなげることこそ、新しい時代の成長パターンでなければならない。
資源価格下落は経済にマイナスではない
日本は最も大きな利益を受ける
 現在、金融市場で生じている様々な動向は、経済活動にマイナスの影響を与えると考えられることが多い。
 しかし、日本の立場、とくに消費者の立場から見れば、まったく異なる評価が可能だ。
 株価の下落が、株式保有者にとって大きなマイナスであることは間違いない。しかし、実体経済の立場から見れば、さして重要なこととは思えない。
 これまで、日本の株価は、実体経済の動きとは乖離して上昇していた。だから、下落局面になっても、実体経済には大きな影響を与えない。
 原油価格をはじめとする資源価格の下落も、マイナスであるという意見も多い。しかし、資源価格下落が経済に与える影響は、国や産業によって異なる。
 産油国にとっては間違いなくマイナスであるし、新興国は資源輸出に依存している度合いが大きいから、大きなマイナスの影響を受ける。経済は減速し、これまで投資されていた資金が流出するため、株価が下落し、通貨は弱くなる。
 アメリカの場合は、やや複雑である。アメリカは産油国であり、石油の輸出国である。とりわけシェールオイルについては大変大きなマイナスの影響だ。他方で、アメリカはガソリンの大量消費国であるから、ガソリン価格の低下はアメリカの国民にとっては望ましい。
 日本は資源輸入国なので、ほとんどの企業活動や消費者の立場から見て、プラスの効果がある。
 とくに通勤を自動車に依存している日本の地方都市にとっては、大変大きな利益である。ガソリン価格が低下すれば、その分を他の商品に回すことができるだろう。
 日本は資源価格の下落によって利益を受ける典型的な国だ。
消費税の税収総額に匹敵する利益
国民生活に反映させることが重要
 資源価格の下落が産油国や新興国の経済に悪影響を及ぼし、それが日本の輸出を減らすという意味でマイナスの影響があるとの意見もある。
 中国への輸出が減少することは事実である。しかし、それによる輸出の減少よりも、資源価格の下落によって輸入が減少する効果のほうがずっと大きい。だから、日本の貿易収支についてはプラスに働く。
 具体的な数字を見れば、つぎのとおりだ(図表1、図表2参照)。
◆図表1:輸出入額の推移
(資料)財務省、国際収支統計
◆図表2:貿易収支の推移
(資料)財務省、交際収支統計
 2015年11月の輸入額は、前年同月比で15.5%減少した。額では1.1兆円だ。年率に換算すれば13.2兆円になる。
 この間に、実質輸入量は減少していない(GDP統計における実質輸入の季節調整値は、14年7〜9月期の79.8兆円から15年同期の81.1兆円に増加している)。したがって、上で見た輸入額の減少のほとんどは、輸入価格の低下によるものである。
 輸出も減少したために収支差の減少は輸入減より小さかったが、それでもかなりの大きさだ。貿易収支は、季節調整値で見ると14年11月には6681億円の赤字であったが、その後ほぼゼロになり、15年11月には1032億円の黒字になった。
 今後も、原油価格低下の影響で、季節調整値の貿易収支はプラスになる可能性が高い。
 これは、かつてなかったほどの大きなボーナスが、日本経済に与えられたことを意味する。これまで資源国に移転されていた富が、日本に戻ってくることを意味するわけだ。
 上で見た13.2兆円という額は、消費税の税収総額にも匹敵する。3%の税率アップによる増税額よりは、ずっと大きい。
 消費税の増税や存在そのものが、日本経済にマイナスの影響を与えると言っている人々が、なぜ輸入価格下落を重視しないのか、まったく不思議である。
 これを企業の利益の段階にとどめるか、あるいは国民生活に反映させることができるかどうかが重要な問題だ。
輸入物価下落は消費者物価に
十分反映されていない
 図表3は、消費者物価指数(生鮮食品を除く総合、消費税の影響除く)の対前年比と、6ヵ月前の輸入物価指数(円ベース、総平均)の対前年比(%)の10分の1を示したものである(例えば、2015年7月には、15年1月の輸入物価の対前年比の10分の1が示してある)。
 12年後半以降、15年前半までの期間においては、両者の間にきわめて強い相関が見られる。
 つまり、「対前年比で見て輸入物価変動の10分の1が半年後の消費者物価変動に現われる」と考えると、消費者物価の動きをよく説明できるわけだ。
◆図表3:消費者物価指数と輸入価格物価指数の関係
(注)消費者物価指数(生鮮食品を除く総合、消費税の影響除く)の対前年比と、6ヵ月前の輸入物価指数(円ベース、総平均)の対前年比(%)の10分の1を示してある
(資料)総務省、日本銀行
 ところが、この関係は、15年後半以降、成立しなくなっている。つまり、上の法則から言えば、消費者物価指数の対前年比がマイナス1%程度になるべきところ、実際には0%の近辺にとどまっている。
 これは、輸入価格下落の効果が消費者物価に十分反映されていないことと解釈できる。
 なお、11年後半から12年前半にも両者の乖離が見られる。このときには、輸入物価が上昇したにもかかわらず、消費者物価はほぼ0%の伸びにとどまった。
 上の相関関係が成立すれば、16年5、6月頃の消費者物価指数の対前年比はマイナス2%程度になるはずであるが、実際にはそうならない可能性が高い。
 15年においては、すでに見たように、輸入価格の下落によるきわめて大きなボーナスを日本経済は得た。それにもかかわらず、実質成長率ははかばかしくなかった。
 年率換算の対前期比は、1〜3月期には4.4%になったものの、4〜6月期にはマイナス0.5%とマイナス成長に陥り、7〜9月期も1.0%でしかない。これは日本の経済が資源価格下落という絶好のボーナスをうまく利用できなかったことを意味する。
 その原因は、いま見たように、原材料価格の下落が、企業利益の増大と内部留保の拡大にとどまってしまって、消費者物価を下落させていないことである。
資源価格は今後も低位にとどまる
経済成長に活用できるか
 図表3の輸入物価は、12月までのデータしか示していない。
 したがって、原油価格の1バレル30ドル台への下落と、円高を反映していない。これらが反映されれば、輸入物価は、さらに下落する。
 しかも、資源価格の下落は投機の終了によってもたらされているものであるから、簡単に反転してしまうというようなものではない。
 図表4には、アメリカエネルギー情報庁による原油価格の予測を示す。これによると、2016年中は、1バレルあたり40ドル程度の値が続くことになっている。
 なお、この予測は12月時点のものであるため、1月の状況を考えれば、さらに価格が下がる可能性がある。
◆図表4:原油価格の推移
(資料)U.S.Energy information Administration,Short-Term Energy Outlook,January 2016
 円高が進行すれば、輸入物価はさらに下落する。
 つまり15年に起きたような変化は今後もさらに続くわけである。
 したがって、以上のような資源価格の下落を経済成長に活用できるかどうかが、日本経済にとって大変大きな意味がある。
 そのためには、日本銀行が掲げているインフレ目標は、撤廃する必要がある。
インフレ目標は撤廃すべき
すでに非現実的になっている
 2%というインフレ目標は、すでに非現実的なものとなっている。
 輸入物価がこれだけ下がって、なおかつ消費者物価が2%も上昇するなどということはありえない。為替レートが円高になれば、なおさらそうである。
 日銀は、「生鮮食品とエネルギーを除く指数(日銀版コアコアCPI)」を見れば上昇していると言う。しかし、それは、これまでは食料品価格が上昇していたからである。
 ところが輸入物価指数を見ると、食料品も下落している(2015年12月の食料品・飼料の輸入物価指数の対前年比は、マイナス7.0%)。したがって一定のタイムラグを伴って、消費者物価でも食料品が下落するはずである。
 物価引き上げを目標とする日銀の立場から見れば、確かに望ましくないことだが、国民の立場から見れば、明らかに望ましい変化が進行しているのだ。


http://diamond.jp/articles/-/84936 

 

米シェール産業は生き延びる
テキサス州にあるフリントヒルズ・リソーシズの石油精製所(1月7日) PHOTO: BLOOMBERG NEWS
By MARK P. MILLS
2016 年 1 月 21 日 10:00 JST

 原油価格はどこまで下がるのだろうか。どこで底値を打つかの予想で市場ウオッチャーたちが競い始めるようになれば、反発するというのが決まりになっている。バブルが弾ける前に起こることの逆だ。ほんの数年前、原油価格は1バレル=300ドルまで上がるとの予想もあったのだ。

 この嬉しくない現実は、原油価格は循環するということを示している。1973年から74年に起きたアラブ諸国による石油の輸出禁止措置を発端に、原油相場はこれまでに6回の大きな波を経験した。相場の山と谷はともに財政面での大混乱を招くため、生産業者と政治家はおとぎ話のような相場の理想をイメージするものだ。つまり、「たなからボタもち」のような利益を国庫に取り込まなければならないという圧力を議員たちが感じるほどには高すぎず、生産業者がドミノ倒し式に破綻して雇用と税収を消失させるほど安すぎない「ちょうどいい価格」という理想だ。

 私たちが今、経験しているのは1バレル=30ドルを割り込んでいる後者の局面だ。これまでのダメージを調査すると、まず10万人分の雇用がほぼ1年間で失われた。シェールオイル生産地域での掘削リグ稼働数は60%減った。銀行は融資の焦げ付きを心配している。シェールオイル生産州は税収減に備えて予算を調整している。世界中で約2000億ドル相当の石油・ガス関連資産が売りに出されている。

 米国のシェールオイル企業は大きな打撃を受けてきた(彼らが起こしたシェールブームこそ世界的な供給過剰の元凶なのだが)。昨年は24社が債務格付け対象としている石油・ガス生産業者の75%の格付けをジャンク(投資不適格)級に引き下げた。

 大きな疑問がある。今回の相場サイクルを従来と異なるものにしているある要因、すなわちシェールオイルに何があったのかだ。米国の最も新しい産業であるシェールオイルが創出した雇用と収益は、現在のオバマ大統領在任期間の米経済の特徴であるぬるま湯のような経済成長が長年続く中にあって、まさに米国をリセッション(景気後退)に陥らないように保ってくれた産業だ。

 悪いことに、苦しみは今後もっとひどくなる。原油安は負債が多すぎたり、業績が芳しくなかったりする企業を淘汰し続けるだろう。体力のある企業も巻き添えになって苦しむことになるかもしれない。だが最後には、ほとんどの企業が生き残ることになるだろう。需要の伸びに応じて活用が可能な新たな資産を(格安で)手に入れることで、多くの企業が次のサイクルへ向けて良いスタート位置につくことになるだろう。

 たとえ中国経済の減速傾向が続いても、世界の原油消費量は今年、1日当たり130万バレルのペースで伸びるだろう。この量は米ノースダコタ州の油田「バッケン」で1日に生産される量の上限に等しい。アジアの中間所得層が所有する自動車の台数は現在の1000人当たり平均60台から80台へ安定的に増え、西側諸国の同600台から800台へ向けて伸びていくだろう。あらゆるファンダメンタルズ(基礎的要因)は原油需要の拡大を示している。

下落する原油価格とシェール産業の将来について語るコンチネンタル・リソーシズのハロルド・ハムCEO (英語音声のみ) Photo credit: Getty Images


 再び原油価格が上昇すれば(たとえ穏やかなものであれ、最終的には常にそうなるものだが)、シェールオイルの生産業者は準備を整えるだろう。そしてこれこそが石油輸出国機構(OPEC)やロシア、イランが懸念していることだ。多くの産油国は国の予算とのバランスをとるために、1バレル=80ドルを上回る水準が必要だ。だが、エネルギー市場調査会社RBNエナジーの専門家は1バレル=40ドル強の水準で米シェール業界の大部分に利益を出せると推計している。しかも、シェールオイルの設備はかなり短期間で稼働させられるのだ。

 従来の石油産業は数多(あまた)の企業や国・公営の独占企業などとの長期におよぶ計画が要求される数十億ドル規模の巨大プロジェクトだった。対照的にシェールオイル事業は規模が小さく、だからこそ数万カ所も掘られてきたのだ。私有地であろうと公有地であろうと、数週間で事業許可が下り、油田は数年ではなく数カ月間で掘削される。事業構造の面からみると、シェールオイル事業は多数の町工場が岩から石油を「製造」しているようなものだ。

 原油価格が上向きになれば、大勢の投資家は個別の判断を下し、それぞれの工場のスイッチを「オン」にするだろう。米国が2009年から15年に1日当たり400万バレルという過去最高の生産量に急速に達した理由はこれだ。覚えておいてほしいのは、世界の原油価格は1日当たりわずか100万から200万バレルの生産量の変化に影響を受けるということだ。要するに、大きな戦争でもなければ、原油価格が再び急上昇することはないのだ。米連邦議会がご丁寧に輸出禁止措置を解除したことを受け、米国がついに世界市場で原油を売ることができるようになった今となってはとりわけそうだ。

 「シェール2.0」の時代を迎える頃には、今より状況が良くなっているだろう。テクノロジーはシリコンバレーばりのスピードで進歩している。この5年間、掘削リグ1基当たりの平均生産量は少なくとも400%伸びた。昨年はコストに制約があったにもかかわらず、生産性が40%向上した。掘削リグの価格は下落する一方で、データ分析からロボット工学、新素材に至るさまざまな最新ツールによってもたらされる効率性は今後も伸びるだろう。

 米連邦準備制度理事会(FRB)による緩和政策を背景に、シェール産業は拡大した。過去10年の間に、総計1兆ドルもの資金がパイプやタンク、精油所、工場といったインフラに加え、知的財産や技能などへも同様に投資されてきた。ある意味、この熱狂ぶりは1990年代のITブームに似ている。

 ITブームが崩壊した後の灰の中からインターネットの新たなエコシステムが生まれたのとちょうど同じように、シェール2.0の時代が来るだろう。それも、同じ構造的な理由で、である。実体のある資産と知的財産は企業が破綻しても消えることはないうえ、米国の投資家と起業家は立ち直りが早い。多額の資金も出番を待っている。石油企業やプライベートエクイティ(PE)投資企業の金庫には5000億ドルを超える資金が眠っている。企業合併や破格に安い資産の買収が活発になれば、それはシェール2.0が到来する前兆だ。

 だが2016年は原油安が続くだろう。創造的破壊を自然発生にまかせるべきかどうかの議論がある。経済制裁を解除されるイランが最大で1日当たり数百万バレルの原油を市場に投入する可能性もあり、競争は間もなく激しくなるだろう。安いコストで競争するためのカギである米国のシェール2.0時代へ向けて技術を推進するインセンティブを用意してはどうだろうか。連邦議会はシェール関連の科学技術プログラムに予算をつけることも可能だ。非常事態を想定して蓄えている戦略的石油備蓄(SPR)の100億ドル相当を超える余剰分を徐々に売却すれば、税金を投じなくて済む。シェール産業のおかげで、備蓄すべき量も以前よりは減っているのだから。

 実験段階にある次世代のシェール技術を実用化させるために、連邦議員は石油技術を戦略的に研究する官民プログラムを創設すべきだ。現在、連邦予算がついているエネルギー研究分野で炭化水素燃料に関するものはわずか8%しかない。米国のエネルギーの80%を供給しているにもかかわらずだ。市場や米国の同盟諸国に加え、いつも友好的なわけではない競争相手たちに今こそメッセージを送るときだ。テクノロジー主導の米シェール「工場」は生き延びるうえ、しかも常に向上している、と。

 (寄稿者のマーク・ミルズ氏はマンハッタン研究所の上級研究員。論文「Geopolitics in the New Oil Era: Why and How America Should Expand its Petroleum Power」が近く発表される)

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http://si.wsj.net/public/resources/images/BN-MD738_Mills_M_20160118155138.jpg


原油価格、見かけほど安くはない

原油安の様相は為替レートやインフレ率を考慮すると異なったものとなる(写真はロシアでの掘削作業) PHOTO: SMIRNOV VLADIMIR/ZUMA PRESS

By SPENCER JAKAB
2016 年 1 月 21 日 11:43 JST

 原油価格の暴落を反転させることができるのは、石油輸出国機構(OPEC)でもシェール原油業者でも中国でも、そして米連邦準備制度理事会(FRB)でさえもない。需給バランスだけだ。問題は、その需給が価格に与える影響についての計算が少しばかり大ざっぱなことだ。

 報道では、「(いついつ)以来の最安値」とか「急落」といった見出しが踊っており、節目の1バレル=30ドル(約3500円)を下回った時などには特にそれが激しかった。しかしこの「暴落」は見方によって、少し穏やかにもあるいはもっと厳しくもなる。つまり、現在の急落相場にはさらに下の底値もあり得る、ということだ。

 原油価格は通常ドル建てで表示されるが、世界の最終消費者はそれぞれの国の通貨でこれを購入している。また、ドル建ての表示も名目価格である。為替レートやインフレ率で調整すれば、原油相場の様相は異なったものになる。

 原油安による実質的な利益や損失は、その生産量や消費量に影響する。価格が下がれば計画中のプロジェクトは、おおむねその採算価格の順番に従って延期される。極めてゆっくりした価格下落であれば、ガソリンやディーゼル油の安さが好感され、消費の拡大につながる。

WTI原油相場の推移(緑:名目価格、青:実質価格) ENLARGE
WTI原油相場の推移(緑:名目価格、青:実質価格) PHOTO: THE WALL STREET JOURNAL
 しかし、ブラジル産やロシア産の原油価格下落について言えば、こうした国の通貨の減価に伴い、ドル建てで見た石油関連労働者の給与は目減りすることになる。その一方、この労働者らが支払うガソリン代の下がり方はずっと小さいものにとどまっている。2011年10月以降、原油価格はドル建てで75%下げているが、ブラジルレアル建てでは41%、ロシアルーブル建てでは31%しか下落していない。

 つまり、原油安が消費者全体に与える経済的恩恵も、そして、重要に対する刺激効果も同様に抑制されている可能性がある。

 また、為替相場も主要消費国の限界需要を左右する。東京では、ガソリン価格に占める原油のコストは11年10月から61%下落したが、パリとベルリンでは68%の下落となっている。

 しかし、ドライバーはそうみていない。主要先進国では消費税が米国よりかなり高いため、ガソリン価格が米国ほど劇的には下がっていないのだ。例えば、英国の税込みガソリン価格は11年10月から24%しか下落していないが、米国では45%下がっている。

 理由の一部は、英国のガソリン小売価格に占める原油のコストが約4分の1しかないことだ。残りは税金が占めている。英BBCによると、米国のメキシコ湾岸地域ではガソリン価格の5分の4近くを原油コストが占めている。

 ドル建ての1バレル当たり価格だけで計測するにしても、過去の暴落についてはインフレ率を考慮する必要がある。30年前にOPECが価格戦争を展開した際、原油価格は大幅に下落したものの、インフレ調整後の実質価格はその倍だったうえ、当時の米国車の燃費は現在より悪かった。

 現在のような急落局面で底値を予想するのは難しい。(為替やインフレを踏まえた)実質価格でなく名目価格だけからであればなおさらだ。

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荒れる市場、世界の企業経営者に悲観論広がる

株式から原油に至るまで各市場が急落していることが企業経営者の自信を低下させている PHOTO: MICHAEL NAGLE/BLOOMBERG NEWS

By DANA CIMILLUCA
2016 年 1 月 21 日 09:44 JST

 【ダボス(スイス)】世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)出席のため当地に集まった世界の企業経営者は、金融市場の動揺が年初から続いていることで悲観的なムードに包まれている。

 ダボス会議開催に合わせて発表された企業経営者を対象にした最新の調査報告も、そうした見方を裏付けている。米コンサルティング会社プライスウォーターハウス・クーパーズ(PwC)が、世界83カ国で1409人の最高経営責任者(CEO)を対象に行った調査によると、「今年の世界の経済成長は改善する」と見ている回答者は27%で、昨年の37%を下回った。2014年は44%だった。「自社の売り上げ増加に強い自信を持っている」と答えたCEOも35%と、昨年の39%から低下した。

 米欧の経済が冴えず、中国も減速していることから、企業経営者は景気の先行きに信頼を失いつつある。主要資源価格の急落や各国の景気対策への疑念も懸念要因で、株式から原油に至るまで各市場が急落していることも、経営者の自信を低下させている。

 米通信大手AT&Tのランドール・スティーブンソンCEOはインタビューで、2016年の米経済成長率が2%レンジから加速するとは楽観視していないとコメント。「今年の実質成長率は2%前後で変わらないだろう」とし、「ある程度の財政出動がなければ、景気はおそらく上振れよりも下振れする可能性の方が大きいだろう」と予想する。

PwCの企業経営者調査では「今年の世界の経済成長は改善する」との回答(青)は27%に ENLARGE
PwCの企業経営者調査では「今年の世界の経済成長は改善する」との回答(青)は27%に
 ただ、誰もが悲観論に与しているわけではない。米証券取引所を運営するナスダックのアデナ・フリードマン最高業務責任者(COO)は、「マクロ面ではたくさんの明るいシグナルが見える」と指摘。「中国経済は減速しているが、消費市場重視にシフトしており、それは悪いことではない」との見方を示す。

 一方、ヘッジファンドのエリオット・マネジメントを率いるポール・シンガー氏は、市場の急落を受けて買い手が安値拾いに動くことが多いが、今それは危険だと警告する。同氏は、「どんな時でも底値を見極めるのは非常に難しい。今回は、資源価格が崩落しており、動くのが早すぎると大やけどする恐れがある」と語る。

 同氏は、懸念されるのは、各国が減税や規制緩和などの長期対策の代わりに、追加金融緩和を打ち出すことだと指摘する。

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世界経済、不確定要素が潜む場所
By STEPHEN FIDLER
2016 年 1 月 20 日 18:47 JST

 無数の懸念材料が世界の金融市場と政治の中心地をかき乱している――中国経済の弱体化、原油価格の崩壊、中東の緊張拡大を原因とする欧州の難民危機、米金融政策引き締めによる金融秩序混乱の可能性などだ。

 スイスのダボスで今週、政界や金融・経済界のトップが集まる世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)が開かれる。今年の会議では2010年のユーロ圏危機や14年のロシアによるウクライナ介入のような大波乱に向き合う必要はないものの、多くの政治的・経済的な重要課題に立ち向かうことになる。その多くは、既に低調な経済成長を一段と損なう可能性を秘めている。

 2008年の米国の金融危機を発端とする大地震は、その後欧州一帯へと波及。最終的に中国を揺るがし、中国の需要を満たすことで成長してきたアフリカから南米に至るまでの世界中の国や企業にダメージを与えた。その結果、16年に入ってから金融、エネルギー、商品(コモディティー)の3市場が発作に見舞われている。

 米投資銀行ブラウン・ブラザーズ・ハリマン(BBH)の為替ストラテジー部門を世界的に統括するマーク・チャンドラー氏は「3つの危機に共通するのは世界の信用拡大の終息だ」と話す。

 一方で、地政学的な不確実さも拡大している。中東の紛争は難民を欧州へと殺到させ、欧米でテロの脅威をあおっている。しかも、露骨さを増すサウジアラビアとイランの代理戦争で状況は悪化している。欧州の多くの地域で政治・経済統合への反対機運が盛り上がっている。北朝鮮の核実験や南シナ海をめぐる領有権争いはアジアも混乱とは無縁でいられないことを物語る。

 ここに1つテーマがあるとすれば、「政治指導者の苦闘」だ。

 オバマ米大統領の臆病とも批判されかねない国家権力の行使に消極的な姿勢は空白を生み、それを埋めようとする勢力が台頭している。中国の指導者は金融市場混乱の沈静でつまずいている。メルケル独首相をはじめとする欧州のリーダーは、数百万人の難民流入にあえいでいる。ロシアのウクライナ介入問題は依然解決されないままだが、プーチン大統領はさらにリスクを冒してロシア軍を大混乱のシリアへと派遣している。

 ロンドン大学キングス・カレッジのローレンス・フリードマン名誉教授は、欧米の主要国政府は深刻化する中東の無秩序について、たとえ今は混乱を収拾できる力が不十分だとしても、責任の一端を負わねばならないと指摘する。

 フリードマン氏は「われわれは過去にしたことについて責めを負うべきだという主張は分かる。しかし、現時点でリスクを突きつけているのはわれわれではない」とし、「欧米の政策選択にはさほど大きな影響力はなく、したがって、われわれは他が行った極めてお粗末な選択に翻弄(ほんろう)されているのかもしれない」と話す。

世界各国・地域の国内総生産(GDP)伸び率比較 ENLARGE

 中国の景気拡大が鈍化したことも地政学的な展望を複雑にしている。

 中国は、世界的循環の犠牲になった面もあるが、投資と製造に大きく依存した経済から国内消費とサービスを主体とした経済へと移行するための厄介な構造改革にも取り組んでいる。

 中国当局はジレンマに直面している。以前のように成長を維持するために景気刺激策の実施に踏み切る可能性もあるが、それは中国の経済と金融の不均衡、とりわけ中国の民間企業と国有企業の多額の債務を一段と拡大させるリスクがある。そうなれば「将来さらなる問題に見舞われる可能性」が生じることになる、と国際通貨基金(IMF)の主席エコノミスト、モーリー・オブストフェルド氏は指摘する。ここには中国政策当局の信頼性がかかっており、それによって世界中に重大な結果がもたらされる可能性がある。

 中国の余波は、IMFを含む多くの予想をはるかに上回っている。そのシフトを示す指標の1つが、ばら積み船運賃をトラッキングした「バルチック海運指数(BDI)」だ。BDIは年初に、1985年の指数創設以来の過去最低水準に落ち込んだ。これは需要低迷だけでなく、世界経済への過度の楽観視を背景とする船舶の供給過剰の現れでもある。

 世界需要の低迷を示す兆しもある。原油と商品価格の下落が供給過剰のみを原因とするものであれば、原材料価格の低下による景気浮揚への期待から株式市場は通常、反発する。しかし、むしろ世界の株価は下落しており、投資家が需要に問題ありとみていることを強く示唆している。

 経済的なひずみを引き起こす可能性のある要因がもう1つある。米ドル高だ。米ドル建ての巨額の債券が外国の借り手、つまり新興国の政府だけでなく企業や銀行によっても発行されており、デフォルト(債務不履行)の可能性が高まっている。

 これらの問題に一挙に見舞われる可能性のある場所の1つがロシアだ。ロシアはウクライナ介入をめぐって欧米から制裁も科されている。プーチン氏の1999年の大統領就任以来、ロシアは石油・ガス生産依存型経済からの脱却があまり進んでいない。原油価格が1バレル=30ドル前後をつける中、ロシアは2年連続のマイナス成長に直面している。企業や銀行は債務返済に向けて乏しいドルを奪い合っており、金融危機に陥る可能性もある。

 プーチン氏の人気は今のところ、経済的な後退にほとんど影響されていない。政権が国内メディアをうまくコントロールしていることも一役買っている。同氏がさらなる混乱にどう反応するか――国家主義をあおって武力誇示に出るか、世界経済の主流にロシアを再び戻そうとするか――は不明だ。フリードマン氏をはじめとする一部戦略家は、ロシアは既にウクライナとシリアで武力を拡大しすぎており、軍事作戦を維持するのは難しくなるとみている。

 こうした原材料生産国の苦境は南米にも広がっている。南米最大の経済を誇るブラジルも2年連続で深刻なマイナス成長を迎えようとしている。国営石油会社ペトロブラスの汚職疑惑をめぐる政治的混乱もまだ続きそうだ。大手格付け2社がブラジル国債の格付けをジャンク(投機的水準)級に格下げしている。

 中東では、世界最大の石油生産国であるサウジアラビアが、原油価格下落への対応として歳出削減に乗り出している。核開発プログラムに関連した制裁解除で経済的恩恵を受けると思われるイランでさえも、原油相場低迷でその恩恵の多くを享受できない可能性がある。

 サウジとイランの経済の行方がどうなろうと、シリア内戦の解決で中心となるのはこの二国だ。昨年後半、シリア問題が近く解決される見込みが一時的に高まったものの、両国の関係悪化でその可能性に疑問が生じている。これは、近隣のトルコやレバノン、ヨルダンに波及し、毎週数万人の難民を欧州へと追いやっている人道的災害が長引く可能性を示唆している。

 移民・難民の大量流入に見舞われた欧州各国政府は気の毒に見える。確かな政治的感覚を持ち合わせるメルケル氏だが、人道的本能に逆らえず、最初は難民に門戸を開放することになったようだ(その後、閉鎖を模索しているが)。欧州統合の成果の1つである国境の自由な行き来は今、危機にひんしている。移民・難民の入国阻止や11月13日のパリ同時テロのような事態の抑止に各国政府が乗り出したためだ。

 欧州政府が新たな危機を乗り切る能力を見くびるべきではないが、欧州統合の最高期は過ぎ去った可能性がある。特に、今年行われる可能性が高い欧州連合(EU)離脱の是非を問う英国の国民投票は、同国の世界での位置づけだけでなく、EU圏の将来に広く波及効果をもたらす可能性がある。

 ユーロ圏の遅々とした経済回復や移民・難民をめぐる緊張を受け、有権者はそれを現職議員の失策とみなし、不満を募らせている。その結果、欧州大陸では左派と右派双方で代替政党を自任する勢力が台頭している。この現象は拡大している。政治的「既成勢力」に対する一部有権者の怒りを追い風に、英国では左派のジェレミー・コービン氏が労働党党首に就任し、米国では富豪のドナルド・トランプ氏が大統領選の共和党指名候補争いで勢いづいている。

 これら全ての事態が長期的に影響を及ぼすわけではない。しかし、たとえ一部の不確定要素が取り除かれたとしても、経済的・地政学的な見通しは今年、ここ数十年にないほど不安定になるだろう。

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http://si.wsj.net/public/resources/images/NA-CI549_TUMULT_16U_20160114194652.jpg 


2. 2016年1月21日 15:39:14 : iBWvyj6zXc : rBZaKSe4zEk[2]
石油も実態価格に是正されているような気がする。
今までは、使いもしない石油を先物で商品として取引して価格をつり上げてきたに過ぎない、ある意味、実態のない架空の価格だったのでは。

3. 佐助[3284] jbKPlQ 2016年1月21日 23:09:02 : 9WzTFdu8Dw : EvnuAppFUfU[1]
2さん正解です
3倍に膨れ上がっていたので3分の1が正解,いずれ風船が破れます。

金融商品や日常生活商品のバブルに巻き込まれて損しなかった貧乏人も、あらゆる経済指数(生産・販売・雇用・投資・貿易)が三分の一以下に激減する世界的金融大恐慌の影響から逃れることはできない。

石油と株は10分の1になるはずです。やっと世界恐慌であることが認識される。

日本の政府と日銀は緊急に対策しないと20年を経過しても、生産・販売・株式・雇用・投資・貿易の指数を回復できなかった。この恐怖の体験を日本は避けられない。金融緩和や株ではありません。


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