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塩分制限で病気増の危険も…十分な摂取がかえって健康的?制限要は高血圧の人のみ?(Business Journal)
http://www.asyura2.com/15/health17/msg/763.html
投稿者 赤かぶ 日時 2016 年 6 月 24 日 02:30:45: igsppGRN/E9PQ kNSCqYLU
 

塩分制限で病気増の危険も…十分な摂取がかえって健康的?制限要は高血圧の人のみ?
http://biz-journal.jp/2016/06/post_15617.html
2016.06.24 文=石原藤樹/北品川藤クリニック院長 Business Journal


 健康に良い食生活というと、皆さんはどういうものを思い浮かべるでしょうか?

 最近では炭水化物を取らない、というのが流行ですが、少し前までは塩分の少ない食事というのが、健康食のイメージでした。それでは、塩分というものは少なければ少ないほど良いのでしょうか?

 塩分が多いと血圧が上がって動脈硬化が進むとか、心臓や腎臓の働きが落ちる、というような話もあります。血圧が高くてお医者さんに行くと、「ともかく塩分は取らないようにしなさい」というような指導が今でも行われています。

 ただ、その一方で塩分を取ることの重要性が、指摘されることもあります。典型的なケースは熱中症の予防です。熱中症を予防するためには、こまめに水分と塩分を取りなさい、という指導が普通に行われています。高齢者では特に脱水になりやすいので、よりこまめに塩分を取りなさいと指導されます。普通のジュースやお茶、スポーツドリンクでは塩分の補給には不充分なので、専用のイオン飲料を使用するように勧められます。ただ、それは要するに味の付いた塩水なのです。

 高齢者には高血圧や心臓病、腎臓病の患者さんが多く、そうした患者さんは日頃は健康のために、塩分を制限するように指導されます。しかし、一旦熱中症の予防ということになると、今度は「たくさん塩分を取りなさい」という指導に変わってしまうのです。

 こんなおかしなことがあるでしょうか?

 なぜこんな不思議なことが起こるかというと、本当に健康のために取るべき塩分の量というものが、明確ではないからです。医者も栄養士も何グラムの塩分を取るのが正しいのかがわかっていないので、塩分制限が必要だ、ということになると、「塩分を極力取らないようにしなさい」というような具体性を欠く指導になり、逆に塩分の喪失が問題ということになると、「しっかり塩分を取りなさい」というような、これも抽象的な指導になってしまうのです。

 シンプルに考えれば、塩分は不足していても過剰でも、同じように体に悪いのです。しかし、問題はその上限と下限が具体的にどのくらいであるのかが、明確でないことです。

■塩分摂取は多くても少なくても病気のリスクに

 一体、どのくらいの塩分が本当に体にとって必要で、どのくらいを超えると健康に害になるのでしょうか?

 WHO(世界保健機関)は、2025年までに塩分の摂取量を1日5グラム未満にすることを目標に掲げています。1日5グラムというのは、かなりの減塩ですから、世界的にも塩分を制限することが健康に良い、という考え方があることがわかります。

 日本人はかつて平均で1日20グラム以上という、非常にたくさんの塩分を取っていました。そのために高血圧が多く、脳出血も多いという特徴がありました。戦後血圧測定が普及し、血圧を低下させるための減塩指導が始まると、血圧は低下し、脳出血も減りました。このことからわかるように、高血圧の患者さんでは、摂取塩分が多いほど血圧は上がり、血圧が上がれば脳出血などの病気も増えます。

 こうした歴史的な事実から、塩分は制限するほど健康に良い、という考えが生まれたのです。

 ところが、11年の「JAMA」というアメリカの一流の医学誌に、びっくりするような論文が発表されました。

 高血圧の患者さんにおいて、塩分摂取量の目安になる尿中のナトリウムの排泄量を、病気のリスクと比較検証したところ、尿中ナトリウム排泄量が4〜6グラムの間が、最も心筋梗塞や心不全、脳卒中による入院のリスクが小さくなり、それより多くても少なくてもそのリスクは増加する、という結果が得られたのです。

 尿中ナトリウム排泄量が4グラムというのは、食塩の1日の摂取量が10グラムくらいの場合に相当します。つまり、1日10グラムを切るような塩分制限は、かえって有害な可能性がある、という結果になっていたのです。

 ただ、このデータは高血圧の患者さんの臨床試験のデータをあとから解析したものなので、尿中ナトリウム排泄量は病気による影響が否定できません。

 そこで、高血圧の方もそうでない方もひっくるめて10万人余という対象者を登録して、前向きにその予後を観察するという研究が、同じ研究者のグループによって14年8月の「The New England Journal of Medicine」という一流の医学誌に発表されました。

 その結果によると、尿中のナトリウム排泄量が3〜6グラム(食塩摂取量で推定7.6グラムから15.2グラム)の間が最も死亡と心血管疾患の発症リスクが低く、それより高くても低くても、リスクが増加することが確認されました。

 要するに11年の「JAMA」の報告とほぼ同じように、塩分量は多くても少なくても動脈硬化などの病気のリスクになっていたのです。

■単純に「健康には減塩」は、科学的ではない

 さらにダメ押しともいうべき研究結果が、今年の「The Lancet」というイギリスの一流医学誌に発表されました。この研究では、高血圧のある患者さんとない人とに最初から分類して、心血管疾患のリスクと尿中ナトリウム排泄量との関連を、再度多数例で検証しています。

 その結果によると、高血圧の患者さんでは、塩分の摂取が増えるとともに血圧は上昇していて、食塩の摂取量で10〜15グラムくらいを超えると、動脈硬化の病気のリスクは増加します。しかし、10グラムより少ないとその傾向ははっきりしなくなり、7.5グラムくらいより塩分を制限すると、かえって病気は増えてしまいます。

 そして、正常の血圧の人だけで解析すると、塩分は15グラムを超えても動脈硬化の病気は増えず、7.5グラムより制限すると、明らかに病気は増加していました。

 つまり、塩分を制限することが健康に良いのは、高血圧などの病気を持っている人だけで、そうでない人にとっては塩分は充分に取ることがむしろ健康的だということが明らかになったのです。

 ただ、注意していただきたいことは、高血圧以外にも腎臓病や心臓病では塩分が害になるということで、単純に病気の自覚がなければいくらでもたくさん塩分を取って良い、ということにはならないのです。

 従って、血圧の高い方では1日の塩分は10グラムは超えないようにし、血圧が正常であれば、15グラムくらいまでは問題ない、むしろ少ないほうが体に悪い、というくらいに考えていただくのが良いと思います。

「健康には減塩」という考え方は、すべてが間違いということではないのですが、あまり科学的ではない考え方になっているようです。
(文=石原藤樹/北品川藤クリニック院長)

【参考文献】
1.O’Donnell MJ, Yusuf S, Mente A, et al. Urinary sodium and potassium excretion and risk of cardiovascular events. JAMA. 2011; 306: 2229-38.
2.O’Donnell M, Mente A, Rangarajan S, et al. PURE Investigators. Urinary sodium and potassium excretion, mortality, and cardiovascular events. N Engl J Med. 2014; 371: 612-23.
3.Mente A, O’Donnell M, Rangarajan S, et al. Associations of urinary sodium excretion with cardiovascular events in individuals with and without hypertention: a pooled analysis of data from four studies. Lancet. 2016 May 20. Pii: S0140-6736(16)30467-6.
 

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コメント
 
1. 中川隆[3057] koaQ7Jey 2016年6月24日 07:51:54 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[3392]

全然わかってないな。

現代医学のがん治療はがん細胞の代謝スピードを上げない為に 塩、禁止です。

特に塩化ナトリウムは最悪です。


細胞の内と外のミネラルバランスの観察から癌のほとんどの方にみられるのはカリウムが少なくナトリウムが多い状態です。細胞内にカリウム、外にナトリウムというバランスが狂い細胞内にナトリウムが過剰になってしまうと、細胞分裂スピードが早くなります。

癌細胞の分裂スピードはなるべくゆっくりできれば止めてしまいたい訳です。その為には塩つまりナトリウムをとる事は禁止すべきです。そして反対にカリウムを多く食べる事が必要です。


生野菜・果物など無農薬の作物を毎日手に入れる事ができるアメリカ、南米諸国、ヨーロッパなどの人々はカリウムを安心してとり入れることができるので幸福です。

私は今日まで癌の方の食事相談は3千数百人の方にさせていただきましたが、この塩禁止!を守れる人程回復、延命率はとても高いと言えます。

時々、自然塩なら使ってもいいですか?という質問をいただきますが私はノーとお答えします。

体内の過剰なナトリウム少ないカリウムのバランスを逆転させるには少なくても1年から3年間位はカリウム優勢の食事をする事が必要だと感じます。その後癌も消え、腫マーカーも正常に戻ったならば自然塩を少々使い始めてもいいかな・・・と思います。

無農薬、有機栽培の作物を食べることが出来たならばその中に自然にナトリウムは存在します。塩気という味がしないだけです。

そもそも日本中がミネラル欠乏になりこの様に癌やさまざま難病が増えた原因の一つはこの専売公社によって売られた塩化ナトリウムであると私は思っています。
最初から自然塩を使い自然塩を使った味噌、しょう油、つけものという生活をしていたならば、これ程多くの癌患者さんに成ってはいないだろうと推測します。
http://www2.ocn.ne.jp/~mutenka/kenkou/ganyobou.htm


塩はヒマラヤ・ブラック岩塩を使おう


ブラック岩塩(ブラックソルト)はお風呂に入れると、温泉特有の硫黄の香りがたちこめ、硫黄泉・アルカリイオン泉・食塩泉の3つの温泉気分が楽しめます。まるで温泉地に来たかのような気分になりリラックスさせてくれます。

硫黄成分以外にも各種ミネラルを豊富に含有しています。食用としてもご賞味いただけますが硫黄成分が多いためワイルドな味となります。硫黄の香りが強い場合はピンク岩塩とブレンドしてご賞味下さい。

岩塩は大きめなのを買って、使う度にミルで粉末にしないとすぐに酸化して劣化するので注意:

食用・ブラック岩塩約3mm〜8mm 1kg
販売価格 945円
税別価格 875円
http://ganen.chu.jp/2.html


セラミックソルトミル
販売価格 680円
税別価格 630円
http://ganen.chu.jp/10_661.html
https://www.amazon.co.jp/s/?ie=UTF8&keywords=%E3%82%BD%E3%83%AB%E3%83%88%E3%83%9F%E3%83%AB&tag=asyuracom-22&index=aps&field-adult-product=0&hvadid=48800443657&ref=pd_sl_4fg2pjm6gz_e


ヒマラヤ岩塩


先日、南港の癒しフェアーに行きました。

そこで、ヒマラヤ岩塩を置いているコーナーに ふと止まりました。

別にたいしたことないものだろうと思っていたら目の前で、ORPメーターで酸化還元電位を測定しだしました。水道水はプラス300mVくらいです。

岩塩を一さじくらい入れて、混ぜて、

ちょっとしか溶けていない段階で 何とマイナス200mV

みな溶けたら、マイナス300mVくらいになるそうな。

これには驚き。 思わずちょっと購入してしまった。購入したのは、入浴用でしたが、 食用もあり、 これは硫黄の味がする。 何となくおいしい。
ヒマラヤ岩塩、見直しました。
http://plaza.rakuten.co.jp/prunelle/diary/200703150000/

最近になって天然水の酸化還元電位を驚異的に低下させる方法を見つけました。その方法は

「**岩塩」と称する物質の粉末を少量、水に溶解させる方法です。

この物質は岩塩を一度溶解させてから再結晶させて粉末にした物です。岩塩ですから99.99%は食塩(塩化ナトリューム)で不純物としてカリューム、マグネシュームなどが極めて少量混入しています。この物を2リットル・ボトル入りのミネラル水に耳掻き一杯ほどの量を溶解させると酸化還元電位は見る見る低下して100ミリボルト程度となり更に混入量を少し増量すると酸化還元電位がマイナスの領域まで低下します。しかも溶解量が少量である為に水は塩味が感じられません。

この現象のメカニズムはまだ解明するに至ってはいませんが驚異的な効果というべきであり、人体の生理に良い影響を与え、医療ももてあましている難病に効果を発揮するのではないかと期待されます。病気の半数は内臓器官や局部に炎症症状を伴うもので言うなれば肉体の局所的な火災ともいえるものであり、その局所では酸化作用が高まっていると考えられるのです。その症状を沈静させるには還元性の高い水の摂取が病状を沈静させると考えられます。
http://www.ab.auone-net.jp/~nets-t/15mizu01.html


但し、ヒマラヤ岩塩なら何でも良い訳ではなく、硫黄入りヒマラヤ岩塩(黒い色をしている)だけが酸化還元電位を低下させるという事みたいですね。


酸化還元電位については

癌に効く温泉・・アトピーに効く温泉
http://www.asyura2.com/09/reki02/msg/357.html


2. 中川隆[3059] koaQ7Jey 2016年6月24日 07:56:42 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[3394]

酸化還元電位測定試験 試験項目 酸化還元電位(mV)

ヒマラヤ岩塩(スタンダード) +194〜+266

ヒマラヤ岩塩(硫黄入り) −515〜−340

水道水 +500〜+700

ミネラルウォーター +200〜+300


 測定装置 :  アメリカ製ピンポイントORPモニター
 試験方法 :  水道水200ccに岩塩ひと摘みを溶かし酸化還元電位を測定した。

http://www.onsensetubi.co.jp/ganen.html


ブラック岩塩(ブラックソルト)はお風呂に入れると、温泉特有の硫黄の香りがたちこめ、硫黄泉・アルカリイオン泉・食塩泉の3つの温泉気分が楽しめます。まるで温泉地に来たかのような気分になりリラックスさせてくれます。 硫黄成分以外にも各種ミネラルを豊富に含有しています。食用としてもご賞味いただけますが硫黄成分が多いためワイルドな味となります。硫黄の香りが強い場合はピンク岩塩とブレンドしてご賞味下さい。


ブラック岩塩3-6cmにて酸化還元電位測定実験


一般の水道水は600mv前後になります

ブラック岩塩3-6cmタイプ1個投入 約1分-315mv計

約20分後-568mv計測

http://ganen.chu.jp/2.html


酸化還元電位(ORP) と硫黄の匂いの関係


硫黄泉は独特の匂いや乳白色の濁り湯で人気が高いのにくらべて、おおむね無色無臭でつかみどころのない硫酸塩泉はどうも不人気です。(筆者は隠れ硫酸塩泉ファンですが・・・)。

硫黄泉をつくるのは「硫化水素」、硫酸塩泉をつくるのは「硫酸イオン」で、どちらにも「硫」の字が入っていますから、硫黄(S)を含む成分だということは容易に想像できます。同じ硫黄の成分なのにどうして2つに分かれているのでしょう? また、温泉のできかたには何か大きな違いがあるのでしょうか?


イオウ化学種の変化

イオウの化学種はとても多様で40種以上も知られていますが、温泉に関係するおもな9種は酸化数の違いとして以下のように分けられます。

硫黄泉をつくる「硫化水素」は酸化数のいちばんマイナス側、

硫酸塩泉をつくる「硫酸イオン」は最もプラス側にあります。


  酸化数 : 化合物・イオン(*は温泉分析の項目には含まれない)

  -2 : 硫化水素(H2S)、 硫化水素イオン(HS-)、 硫化物イオン(S2-)
   0 : 単体イオウ(S)*
  +2 : チオ硫酸イオン(S2O32-) 
  +4 : 亜硫酸ガス(SO2)* 
  +6 : 硫酸(H2SO4)、 硫酸水素イオン(HSO4-)、 硫酸イオン(SO42-)


酸化数とはひとことでいうと原子のなかの電荷の過不足です。イオウ原子核のまわりには通常で16個の電子(マイナス電荷)がまわっていて、最外殻には6個の電子が含まれます。ところがこの電子の数はあんまり安定な状態ではないので、周囲の環境(酸化還元状態)によって出たり入ったりします。電子(e-)が1個加わるとマイナス電荷が1増えて原子全体の電荷は(-1)になります。反対に電子が1個出ていくとマイナス電荷が1減って原子全体では(+1)になります。

最外殻電子の数は0か8個がいちばん安定した状態なので、イオウの場合は酸化数(-2)か(+6)の範囲をとります。とはいえ、水溶液中ではあまりに電荷が正負に偏るのは許されないので、水素(H)や酸素(O)がくっついた化合物や分子イオンとして電子を融通しあい、総電荷が極端にならないようにして存在します。

同じ酸化数でのイオウ化学種の変化は以下のようになります。これは水素との結びつき具合が変わるだけなので、pHに依存しています。酸性では式の左辺が出やすく、アルカリ性では右辺が出やすいことになります。下図にはpHが変わるときにそれぞれの量比(mol比)がどのようになるか示してします。


  酸化数(-2)のとき 硫化水素系列     H2S    HS- + H+    S2- + H+   ・・・(1)

  酸化数(+6)のとき 硫酸系列      H2SO4    HSO4- + H+    SO42- + H+  ・・・(2)


図5-7-1-1 pHが変わるときの各成分の量比  左:硫酸系列  右:硫化水素系列


それでは異なる酸化数のあいだの関係はどうなるでしょう。酸化数(-2)の硫化水素系列と、酸化数(+6)の硫酸系列は次のような反応になります。電子(e-)の出入りを伴ってくることが(1)(2)との大きな違いですので、水溶液の酸化還元電位によって状態が変わってきます。酸化環境であるほど反応は右に進みます。


  H2S + 4・H2O    HSO4- + 9・H+ + 8・e-  ・・・(3)

  HS- + 4・H2O    SO42- + 9・H+ + 8・e-  ・・・(4)


さて、これまでのような関係を一枚の図にまとめると下のようになります。横軸にはpH、縦軸には酸化還元電位(Eh)をとってあります。各成分の境界ライン(青線)は、それぞれの濃度(mol濃度)が等しくなるところです。ラインをまたぐといきなり全部がぱっと変わってしまうわけではありません。

硫化水素系列の存在できる範囲は意外に狭く、反対に硫酸イオンの存在範囲がとても広いことがわかります。また、図中には単体イオウ(S)が固体として共存できる範囲も示していますが、硫化水素が酸化をうけて硫酸イオンに変わる途中で出てくることがわかります。実際には硫化水素と硫酸イオンの間には、酸化数の異なるさまざまな物質が中間的にできてくるので、これが硫黄泉の多様な色や匂いのバリエーションに関係してくるのかもしれません。


図5-7-1-2 イオウ化学種の pH - 酸化還元電位 安定関係


酸化還元電位(ORP)についてもちょっと説明しておきましょう。

古典的な化学では、物質が酸素と結びつくことを酸化(oxidation)といい、反対に酸素が奪われることを還元(reduction)と解釈していました。たとえば

金属マグネシウムが空気中で燃焼すること(A)は典型的な酸化の反応で、

酸化銅が水素ガスに触れて金属銅になること(B)は典型的な還元の反応

とされました。どちらも理科の実験でおなじみですね。


  2・Mg + O2 → 2・MgO ・・・(A) 

  CuO + H2 → Cu + H2O ・・・(B)


我々の生活環境では酸素がたくさんあるので、こういう解釈でも実用的にはまったく問題ないのですが、幅広い環境条件を扱うようになるとこれではいささか不都合になります。そこで現代の化学では、

物質が電子を失うことを酸化、

電子が獲得することを還元

というようになりました。上の(A)式の反応では、左辺の金属マグネシウムは単体なので酸化数は(0)ですが、右辺では酸素と結ばれたので酸化数は(+2)になり電子を2個ぶんだけ失っています。その電子はどこにいったかというと、結ばれた酸素原子が単体(0)から酸化数(-2)のO2-になることに使われたのです。酸素の側から見ると電子を獲得したことになるので、(A)式は酸素の還元反応といいかえることもできます。


さて、水溶液に含まれる物質のあいだで酸化還元反応がおこるときには、水じたいも電子のやりとりに加わって次のような状態変化を起こしていきます。

(C)は甚だしい酸化環境のとき水分子か電子を失って気体酸素が遊離する反応(酸化分解)で、(D)は甚だしい還元環境のとき水素イオンが電子を獲得して水素ガスが遊離する反応(還元分解)です。


  2・H2O → O2 + 4・H+ + 4・e- ・・・・(C) 

  2・H+ + 2・e- → H2 ・・・・(D) 


どちらの状態になっても水はもはや液体として存在できませんから、我々の周囲にある水は(C)(D)の中間のどこかにあります。

ここでは電子(e-)の活発さが決め手ですから、水溶液中で遊んでいる電子の量(電位)を測ってやれば、水の酸化還元状態を示すことができます。

これが酸化還元電位(ORP)で、標準水素電極をゼロ基準とした電位(Eh)の正負で表します(単位はmV)。


ORPの数値がプラス側ほど水溶液は酸化状態、マイナス側ほど還元状態になります。


温泉水の酸化還元電位(ORP)


温泉水が通常の水とかなり異なる酸化還元状態にあることはなんとなく予想されていましたが、実際の測定例は少なく、実態はよくわかりませんでした。最近になって温泉の療養効果と関係があるかもしれないという観点からの研究が行われるようになり、大河内(2002)などの論文にまとめられています。

下図ではその論文の挿入図から源泉湧出直後と貯湯直後の値をリライトしてのせてみました(青点)。赤線は大気下の通常水(水道や飲料水)のラインで、温泉は通常水よりも還元性を示すものが多いことがよくわかります。

なかには極端に還元性の値を示すものがあり、上の図と比較してみると、こういう温泉水には硫化水素が存在できて硫黄泉になっているものと思われます。

大河内の本論では温泉水の老化(エージング)について言及しており、源泉を放置した後のORP測定値は通常水とほとんど同じになってしまうことが明らかです。
このような状態だと硫化水素は存在できないので、単体硫黄(湯の花)として析出沈殿してしまうか、硫酸イオンに変わってしまうものと考えられます。多くても数10mg/kgくらいの硫化水素がまるごと硫酸イオンに変わってしまえば、それは普通の水とたいした違いはなくなってしまいますね。


図5-7-1-3 温泉水の pH – ORP の測定例 大河内(2002)より


最近は「マイナスイオン水」と称するものがヒット商品になっていて、ORPの数値がかくもマイナスであるという表示がされています。図の水の酸化・還元分解領域のライン(緑線)がpHによって傾いていることで明らかなように、ORPの数値だけでは還元性の程度を表現できないのでこれは無意味です。
http://www.asahi-net.or.jp/~ue3t-cb/bbs/special/sience_of_hotspring/sience_of_hotspring_5-7-1.htm

ヒマラヤ岩塩なら何でも良い訳ではなく、硫黄入りヒマラヤ岩塩(黒い色をしている)だけが酸化還元電位を低下させるという事みたいですね。

なお、この事を伏せて、自分の会社で特別な方法で精製したヒマラヤ岩塩だけが酸化還元電位を低下させると宣伝しているボッタクリ業者が多いので気を付けましょう


ここは良心的ですね。

ヒマラヤ岩塩専門店ブラック岩塩
http://ganen.chu.jp/
http://ganen.chu.jp/2.html


ヒマラヤ岩塩はパウダーで買うと直ぐに劣化してしまうので、塊になったものを買って、使う度におろした方がいいです。


3. 茨城市民T[8] iO@P6Y5zlq9U 2016年6月24日 13:02:31 : NkfLcYHKbU : t0qwZ5vzKEs[1]
たいへん説得力があり、目からうろこの報告でした。

確かに、現在の日本では塩分摂取と長寿の因果関係は無いように見えます。
長寿県の長野県とその他の県の塩分摂取量を見ても大差ない。

即ち、尿から塩分除去が正常にできないような一部の人を除き、塩分制限は必要ないというのが真相でしょうか。

こうした情報を紹介してくれる阿修羅掲示板、いいと思います。


4. 中川隆[3067] koaQ7Jey 2016年6月24日 14:28:44 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[3402]

>3
>確かに、現在の日本では塩分摂取と長寿の因果関係は無いように見えます。
>長寿県の長野県とその他の県の塩分摂取量を見ても大差ない。


悪質なデマは止めようね:


青森の平均寿命が短い理由

厚生労働省が2013年に発表した2010年の「都道府県別平均寿命ランキング」。
もっとも長生きの県は男女とも「長野県」、一方でもっとも低かった県は男女とも「青森県」でした。

この青森県、とくに男性は30年以上も最下位を走り続けているほど。

なぜ青森県実は短命なのでしょうか? 

3月16日『駆け込みドクター!』の「都道府県別健康ランキング」で紹介されていました。

食塩の1世帯あたりの年間消費量を都道府県別に見ていると、3位の秋田県、2位の山形県の上に君臨するのが1位の青森県。

全国平均が「2.6kg」のところ「4.57kg」という数値です。平均のおよそ倍になります。


家庭の冷蔵庫を見てみると、その中は漬け物だらけでした。

床下には「たけのこの塩漬け」も保存。枝豆も塩漬けされていました。

降雪量全国1位の青森では、冬のあいだあまり外に出られません。
そのため、保存食が重宝され、防腐効果のある塩を大量に使ってしまうのです。


5. 中川隆[3068] koaQ7Jey 2016年6月24日 14:33:16 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[3403]
>>3
>現在の日本では塩分摂取と長寿の因果関係は無いように見えます。
>長寿県の長野県とその他の県の塩分摂取量を見ても大差ない。
>即ち、尿から塩分除去が正常にできないような一部の人を除き、塩分制限は必要ないというのが真相でしょうか。


悪質な嘘は止めようね 2


食塩・塩蔵食品摂取と胃がんとの関連について
http://epi.ncc.go.jp/jphc/outcome/260.html

「多目的コホート研究(JPHC研究)」からの成果

私たちは、いろいろな生活習慣と、がん・脳卒中・心筋梗塞などの病気との関係を明らかにし、日本人の生活習慣病予防に役立てるための研究を行っています。

平成2年(1990年)に,岩手県二戸、秋田県横手、長野県佐久、沖縄県石川という4地域にお住まいの、40〜59歳の男女約4万人の方々に、食事や喫煙などの生活習慣に関するアンケート調査を実施しました。

その後10年間の追跡調査にもとづいて、食塩・塩蔵食品摂取と胃がん発生率(リスク)との関係を調べた結果を、専門誌で論文発表しました
(British Journal of Cancer 2004年90巻128-134 ページ)。

この前向き追跡研究によって、高濃度の塩分を含む食品をよく食べる人では、胃がんリスクが高くなることが示されました。

食塩の多い食事で、男性の胃がんリスクが上がる

10年の追跡期間中に、男性1万8684人中358人、女性2万381人中128人が胃がんになりました。研究参加者を男女それぞれ食塩摂取量によって5つのグループに分け、最も少ないグループに比べその他のグループで胃がんリスクが何倍になるかを調べました。

胃がんリスクは年齢と喫煙によって高まり、緑黄色野菜を多く摂取すると低くなることがわかっていますが、そのような他の要因の影響をとり除いたうえで、結果を導き出しました。

図1.食塩摂取量と胃がんリスク

すると、グラフのように、男性では、食塩摂取量が高いグループで胃がんリスクも明らかに高く、約2倍になりました。

1年間当りで計算すると、食塩摂取量が最も低かったグループでは1000人に1人が胃がんになったのに対し、食塩摂取量が最も高かったグループでは500人に1人ということになります。

女性では明らかな関連が見られませんでした。これは、実際に食塩摂取量とは関連がないという解釈に加え、女性の中で胃がんになった人が少なく正確なデータが出なかったこと、また、男性と比べて、女性ではアンケート調査という方法から食塩摂取量を正確に把握しにくいことなどの解釈が考えられます。

いくら、塩辛、練りうになどをよく食べる人で胃がんが多い

日本人に特有の、塩分濃度の高い食品には、味噌汁、つけもの、塩蔵魚卵(たらこ、いくらなど)、塩蔵魚(目ざし、塩鮭など)、その他の塩蔵魚介類(塩辛、練りうになど)などがあります。それぞれの食品について、摂取頻度別にグループ分けして胃がんリスクを比べてみました。

すると、男性ではいずれの食品でも摂取回数が増えるほど胃がんリスクも高くなりました。また、塩分濃度が10%程度と非常に高い塩蔵魚卵と塩辛、練りうになどでは、男女ともに、よく食べる人で胃がんリスクが明らかに高くなりました。総合的な食塩摂取量による胃がんリスクを反映しているのかもしれませんが、塩分濃度が高い食品が、特にリスクになるものと解釈出来ます。あるいは、食塩だけでなく、塩蔵加工で生成される化学物質が胃がんリスクに関わっているのかもしれません。

図2.塩蔵魚卵・塩辛・練うに

食塩と胃がん発生

動物実験などから、胃の中で食塩の濃度が高まると粘膜がダメージを受け、胃炎が発生し、発がん物質の影響を受けやすくなることが示されています。そのような環境では、慢性的に感染することにより胃がんリスクを高めることが知られているヘリコバクター・ピロリという細菌の感染も起こりやすくなることが知られています。

日本の胃がんを減らすには

胃がんの発生率は世界的に減少傾向にあり、日本も例外ではありません。しかし、いまだに日本では最も発生率の高いがんであり、毎年約10万人が新たに胃がんになっています。

世界保健機関(WHO)によって召集された専門家集団による評価では、これまで行われた研究結果に基き、「食塩・塩蔵食品は、おそらく胃がんの原因の一つであろう」と結論されています。

今回の私たちの研究結果は、前向きコホート研究という、より信頼出来る研究手法を用いて、その関連をより確かなものにしたものと位置づけられます。また、特に日本の食文化と関わりの深い塩分濃度の高い塩蔵魚介類を控えることは、胃がんのリスクを減らすために、重要であるとことも確かめられました。

胃がん予防の観点からは、特に高塩分の食品を減らすことが重要ですが、総合的な食塩の過剰摂取も高血圧と密接に関連し、その結果、脳卒中や心筋梗塞のリスクを高めます。日本の伝統的な食事の良いところを残しつつ、薄味に慣れるよう努力しましょう。毎日必ず塩蔵品を食べる人は、次第に回数を減らす工夫を重ね、週1〜2回程度に抑える必要があるでしょう。
http://epi.ncc.go.jp/jphc/outcome/260.html


6. 茨城市民T[9] iO@P6Y5zlq9U 2016年6月24日 15:52:43 : BpjPc605eg : 8o2nTw_zEf0[3]
中川隆さんへ

食塩摂取量がもっとも多いのは何県の人だろう?(2014年)(最新)http://www.garbagenews.net/archives/2149601.html、によると、次のとおりです。

男性 岩手(1位12.9g)、長野(2位12.6g)、青森(11位以下11.7g)沖縄(最下位9.5g)、全国平均(9.8g)
女性 岩手(1位11.1g)、長野(2位11.1g)、青森(11位以下9.8g)沖縄(最下位7.8g)、全国平均(9.6g)

文句ありますか。


7. 中川隆[3070] koaQ7Jey 2016年6月24日 17:44:23 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[3406]

>>6

それは青森県では最近 官民をあげて大々的に減塩運動をして食塩の摂取量を減らした成果:

平均寿命の全国最下位が続く青森県が、ワースト脱却に向けた「だし活」に本腰を入れている。

だしのうまみを生かした減塩料理を広めて長寿を目指す運動のことで、その背景には、雪国特有の塩辛い食事が生活習慣病につながっているとの危機感がある。

減塩を促そうと県はオリジナルのだし商品の開発にまでこぎつけたが、果たして「短命県」の汚名返上なるか−−。

 「しょうゆドバッ、みそガバッにちょっと待った。食塩を毎日あと2グラム減らせば未来は変わる」。

青森県八戸市内のスーパーで昨年11月25日、「だし活しよう!」と大書されたかっぽう着姿の三村申吾知事が熱弁を振るった。さらにPRソングに合わせてダンスを披露。買い物客は「漬物にもしょうゆをかける“しょっぱ口”は卒業しないとだめね」と、だし汁を試飲した。


 厚生労働省が2013年に公表した「都道府県別生命表」で、青森県民の平均寿命は男性77.28歳(全国平均79.59歳)、女性85.34歳(同86.35歳)で、ともに全国ワースト。公表は5年に1回で、男性は8回連続、女性は4回連続の最下位に沈んだ。

 がんや脳卒中、心筋梗塞(こうそく)など生活習慣病による死亡率も青森県は全国平均を大きく上回っている。

要因の一つが塩分の取り過ぎ。

同省調査では、06〜10年の1日平均の摂取量は男性が13グラムで全国2位、女性は10.9グラムで5位。

さらに青森県はカップ麺購入量も全国1位と、買い物がしづらくなる冬場を中心に、塩分の多い保存食をよく食べる傾向にある。

 減塩は必要だが、味気ない料理はすぐ飽きられる−−。県は検討を重ね、魚介類や野菜のだしで薄味を補えることに着目。14年から食品メーカーと開発に取り組み、昨年3月に粉末や液体のオリジナルのだし商品計3種を県内で発売した。名付けて「できるだし」。ネーミングには、「手軽に」「塩分コントロール」「うまみでおいしく」の三つができる、という意味を込めた。県総合販売戦略課の担当者は「半年で累計3万6000個を出荷できた」と手応えを感じている。

 また、県は、塩分を最大3分の1程度に抑える「だし活料理レシピ集」も作成。給食などに率先して取り入れる方針だ。
http://mainichi.jp/articles/20160109/k00/00e/040/164000c



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