http://www.asyura2.com/16/genpatu45/msg/464.html
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アーニー・ガンダーセン氏が訪れたもののすでに解体済みだった相馬市の仮設焼却炉だが、
少し調べてみると、めちゃくちゃな税金の無駄遣いが行われていた。
こちらを読んでいただきたい。
「相馬市仮設焼却炉 解体工事入札開始！」 （ごみから社会が見えてくる 2015/6/6）
http://gomif.blog.fc2.com/blog-entry-200.html
「福島現地取材報告②（2014年11月） 仮設焼却炉の巨大利権」 （人民新聞 2014/12/16）
http://www.jimmin.com/htmldoc/153401.htm
まず「仮設」という言葉がマヤカシである。
仮設と言えば、恒久的な焼却場と異なり、小規模かつ簡易的でコストもかからないものを想像するが、
実は恒久的な焼却炉と全く変わらない巨大で本格的なものだ。
復興を目指すため、短期間で解体するので仮設と言っているにすぎない。
相馬市には、この「仮設」焼却炉が数十億円もかけて3基も建てられた。
処理能力は570トンと最大規模である。
しかしがれき量の見積りが過大で、稼働率はわずか5割、実質的な稼働日数はわずか数ヶ月で解体した。
これだけの焼却量なら1基で十分処理できた。
焼却炉の建設・解体計画について、地元住民には一切事前説明がなかった。
焼却による環境汚染が心配だが、これも住民には一切説明なし。
焼却炉3基はタクマに発注したはずなのに、驚くべきことになぜか1基はIHI製であった。
これに関して、環境省は「関知していない」と仰天回答をした。
勝手に発注を融通できるのなら競争入札の意味はない。談合、裏取引があったのは確実だ。
焼却対象物はすべて8000ベクレル/㎏以下と偽装し、一般ゴミと同じ扱いとしている。
災害がれきのみを処理すると見せかけて、途中から稲わら類や除染廃棄物も焼却している。
環境省は、こららの焼却施設が大気へ放出する放射性物質は常にND(検出不可能）としている。
バグフィルタではセシウムはせいぜい6割しか除去できない。NDというのは全くデタラメである。
放射性物質は焼却でより超微粒子化し、さらに深刻な汚染を引き起こしているのは確実だ。
3基の焼却炉はたった数ヶ月の稼働の後、まるで証拠隠滅するかのようにさっさと解体された。
焼却灰は埋め立てる予定だが、あまりに線量が高く、今のところ受け入れ先はなく、
敷地内に置かれているようだ。
すでにコンクリートなどに混ぜられて使われているのかも知れない。
焼却炉の解体で出たガレキをどこでどう処分したのかも不明である。
解体にともなって大量の放射性物質が飛散したのもまちがいない。
費用も当初の建設費40億円が公表されただけ。焼却や解体の総費用がいくらなのかも不明だ。
たった数ヶ月しか使わない焼却炉を何十億をかけて何基も建設・解体する。
とんでもない税金の無駄遣いである。
驚いたことに、福島ではこのような仮設焼却炉が20基以上も建設されているのだ。
福島県鮫川村の仮設焼却施設は、何と地権者の同意を得ず勝手に建設され、爆発事故まで起きている。
この焼却処理事業は、福島の市町に代わって国が代行している。
住民の多くが避難し監視が手薄なことをいいことに、環境省は秘密主義でやりたい放題である。
ここまで来ると、もはや民主国家、法治国家とは言えない。ブラック国家そのものである。
われわれの血税が湯水のように使われ、ゼネコンや焼却炉メーカーは建設して儲け、燃やして儲け、
さらに解体して儲ける。官僚はこれらのメーカーに天下り先を確保し、政治家は献金をたんまりともらう。
復興予算という甘い密に群がるシロアリそのものである。さぞ笑いが止まらないだろう。
もちろん福島の復興には全くつながらない。
むしろゴミの焼却で汚染がより深刻化し、復興を遅らせていると言える。
しかし、シロアリたちにとっては自分たちさえ儲かれば復興などどうでもよいのである。
このように福島は食いものにされ、とことんしゃぶられて、最後は捨てられる。
残念ながら、これが福島復興の正体なのである。
（関連情報）
「原子炉専門家のA・ガンダーセン氏が飯舘村蕨平の仮設焼却炉を見学して驚愕！」 （拙稿 2016/4/11）
http://www.asyura2.com/16/genpatu45/msg/463.html
『週刊金曜日』7月10日号 福島のいま 仮設焼却炉 から見る「帰還政策」
(YouTube・週刊金曜日ちゃんねる 2015/7/10)
https://www.youtube.com/watch?v=4oUkhFjzbzQ
「本日発売 週刊金曜日 放射能汚染廃棄物問題特集！」 （ごみから社会が見えてくる 2015/7/10）
http://gomif.blog.fc2.com/blog-asyuracom-228.html
「相馬市長、約束違反では？」 （同 2015/7/4）
http://gomif.blog.fc2.com/blog-asyuracom-221.html
「相馬市火納め式 問題山積のまま幕引きか」 （同 2014/12/11）
http://gomif.blog.fc2.com/blog-entry-122.html
「相馬市長より公開質問書への回答がありました」 （同 2014/11/24）
http://gomif.blog.fc2.com/blog-entry-114.html
「またも無駄に使われた復興予算 相馬市の仮設焼却炉」 （同 2014/7/27)
http://gomif.blog.fc2.com/blog-entry-66.html
「福島県相馬市の仮設焼却炉、処理完了で稼働停止、焼却灰は高濃度汚染で処理できず(12/12 読売新聞)」
（阿修羅・赤かぶ 2014/12/12）
http://www.asyura2.com/14/genpatu41/msg/404.html
「福島・鮫川村の仮設焼却施設で爆発 関口 威人」 (阿修羅・赤かぶ 2013/8/30)
http://www.asyura2.com/13/genpatu33/msg/314.html
「スクープ！これが法治国家か！？「偽造」された地権者の同意書、「脱法」的な工事強行、
福島県鮫川村の放射性廃棄物焼却炉建設…」 （阿修羅・赤かぶ 2014/6/9）
http://www.asyura2.com/14/genpatu38/msg/640.html
「相馬市及び新地町の災害廃棄物の国による代行処理」 （環境省）
http://www.env.go.jp/jishin/waste/daiko_soma_shinchi.html
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