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高速増殖炉「もんじゅ」 熊本地震後も再稼働前提に議論が進んでいた〈週刊朝日〉
http://www.asyura2.com/16/genpatu45/msg/658.html
投稿者 赤かぶ 日時 2016 年 5 月 12 日 07:21:35: igsppGRN/E9PQ kNSCqYLU
 

           熊本地震で原発リスクが改めてクローズアップされたが…… (c)朝日新聞社


高速増殖炉「もんじゅ」 熊本地震後も再稼働前提に議論が進んでいた〈週刊朝日〉
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20160511-00000106-sasahi-soci
週刊朝日  2016年5月20日号


 トラブル続きで昨年11月に原子力規制委員会から運営主体の変更を迫られた高速増殖原型炉「もんじゅ」。その期限まであと1カ月を切った。1兆円を超える血税をつぎ込みながら6年前から運転停止に、廃炉を迫る声も強い。だが、熊本で大地震があったにもかかわらず、存続が濃厚だという。

 原子力規制委員会は昨年11月、ついに三行半を突き付けた。機構の主務官庁のトップに当たる馳浩文科相に対し、トラブルが相次いだもんじゅを運営する日本原子力研究開発機構(旧動燃。以下、機構)に代わる運営主体を探すか、それが困難なら「発電用原子炉施設もんじゅ」の在り方を抜本的に見直し、概ね半年以内に回答するよう迫ったのだ。

 だが、もんじゅの受け入れ先は簡単には見つからない。冷却材のナトリウムを制御する技術的ハードルの高さに加え、運転しなくても維持費に年200億円かかる。原子力関係者からは「本来なら高速炉が必要といっている電力会社が引き受けるのが筋」との声も出るが、電気事業連合会の八木誠会長は文科相に勧告のあった昨年11月、「我々電力が引き受けるのは大変難しい」と予防線を張った。

 人的交流もある日本原子力発電(原電)が引き受けるのではないかとの観測も出たが、原電関係者は「いまの原電にそんな力はない」と否定し、夢どころか、“お荷物”となっている。

 そもそも高速増殖炉は、ウラン燃料が枯渇しても原発を動かすために計画された。その後、ウランの可採埋蔵量が増え、海中ウランも無尽蔵にあることがわかるなど状況が変わり、電力会社もやる気を失った。

 それに加えて機構以外に高速増殖炉を動かした経験を持つ人材は限られ、うかつに手を出せないのだ。

 それなら廃炉にすれば済む話だが、もんじゅは国策である核燃料サイクルの象徴的存在。文科省も簡単にやめると言えない。そのせいもあり、「『もんじゅ』の在り方に関する検討会」では廃炉も含めて広くもんじゅの「在り方」を検討するはずだったが、次第に「運営主体の在り方」を検討する会に矮小化してしまった。

 こうしたもんじゅを巡る混乱は、おひざ元の福井県敦賀市にも波及している。

 市内にある原電の敦賀原発1号機は廃炉が決まり、再稼働を目指す2号機直下には活断層があると報告されるなど原発産業はじり貧だ。歓楽街の本町にある居酒屋の店主はこうこぼした。

「以前はもんじゅ、敦賀、美浜の原発関係者がよく飲みに来ていたが、原発が止まってから客足が遠のいた。潰れる店も相次いでいます。先日は近所で山口組の抗争による発砲事件まで起きてダブルパンチです」

 もんじゅの目と鼻の先にある白木漁港の漁師は「ナトリウム漏れ事故のときには影響が大きかった」としながら、すでに漁業補償をもらっているため、万一の事故で漁獲が減っても文句は言えないと複雑な表情で話した。地元市議が、もんじゅがなくなった場合の打撃をこう心配する。

「敦賀市は原発の町。市の一般会計約250億円のうち約5分の1は、電源三法交付金、固定資産税、核燃料税から入ります。とくに固定資産税は33億円ほどある。仮にもんじゅが廃炉になれば市の税収が減る上、雇用にも大きな影響を与えます」

 一方、地元福井の住民らの間では、もんじゅの設置許可取り消しを求める裁判も起きている。原告団の一人、明通寺の住職・中嶌哲演さんらは85年に第1次訴訟を起こしたが敗訴。現在2度目の住民訴訟が東京地裁で進む。その中嶌さんが怒りを込めて言う。

「地元にカネをばらまき、住民の反対を押し切ってもんじゅは造られた。ナトリウム漏れの大事故を見てもわかるよう、超危険、浪費、反平和がもんじゅの本質なのです。このまま続ければまた事故が起きます」

 こうした地元の心配をよそに、文科省ではもんじゅ存続を前提とした議論が進む。だが、機構に代わる運営主体が見つからない以上、落としどころはどこか。

 10年から4年間、内閣府原子力委員会の委員長代理を務めた鈴木達治郎氏はこう予測する。

「発電プラントとするなら、機構を分割して国が別法人を作ることもあり得る。いまでももんじゅの発電部門は研究開発と別組織になっているから、そこだけ切り離すのです。あるいは経産省が火中の栗を拾う形で引き取るシナリオもゼロではない。それらができなければ、発電をやめて研究炉にしてしまうかもしれません」

 規制委の勧告には、「発電プラントとして機構には運転する資格がない」とある。それなら、文科省としては研究開発専門に変えると言いだすことも考えられるという意味だ。そのうえで鈴木氏は、いまの議論はもんじゅを動かすことありきで、根本的なことが抜け落ちていると指摘する。

「いままでの紆余曲折で研究用なのか事業用なのかわからなくなり、それが混乱につながっています。何のためにもんじゅを動かすのかをもう一度考えたほうがいい。廃炉が最適ということもあるのです」

 国はすでにもんじゅに1兆3千億円を費やしているが、実用化のメドは立っていない。今後、馳文科相は検討会が5月中にまとめる報告書を参考にしてこの夏にも決断する。気になるのは参院選とのタイミングだが、存続した場合に自民へ悪影響を与えないよう選挙後になるとの見通しがもっぱらだ。(ジャーナリスト 桐島 瞬)

 

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コメント
 
1. taked4700[5364] dGFrZWQ0NzAw 2016年5月12日 09:06:43 : NcQ3PIGFew : WXwOmk1ZUVQ[1]
この桐島 瞬さんというジャーナリストの方は、まだ事故が起こった場合の深刻さを甘く見ている様子ですね。または、事故が起こる確率を非常に低く見ているか。

>市内にある原電の敦賀原発1号機は廃炉が決まり、再稼働を目指す2号機直下には活断層があると報告されるなど原発産業はじり貧だ。歓楽街の本町にある居酒屋の店主はこうこぼした。
>「以前はもんじゅ、敦賀、美浜の原発関係者がよく飲みに来ていたが、原発が止まってから客足が遠のいた。潰れる店も相次いでいます。先日は近所で山口組の抗争による発砲事件まで起きてダブルパンチです」
>もんじゅの目と鼻の先にある白木漁港の漁師は「ナトリウム漏れ事故のときには影響が大きかった」としながら、すでに漁業補償をもらっているため、万一の事故で漁獲が減っても文句は言えないと複雑な表情で話した。地元市議が、もんじゅがなくなった場合の打撃をこう心配する。
>「敦賀市は原発の町。市の一般会計約250億円のうち約5分の1は、電源三法交付金、固定資産税、核燃料税から入ります。とくに固定資産税は33億円ほどある。仮にもんじゅが廃炉になれば市の税収が減る上、雇用にも大きな影響を与えます」

こういった原発の危険性を低く見る人たちが地元にかなりいることは当然であり、そういった人たちの考え方がどう誤っているかを指摘するのが本来のジャーナリズムの、少なくとも311後のあり方のはず。

もんじゅが事故れば、まさしく日本滅亡といってもいいほどの影響が出ます。まあ、数か月とか数年で全員が死亡するというようなものではなく数十年かけてじわじわと弱っていくような滅亡の仕方なので、それでも宴会を続ける連中がいるのだろうが。


2. taked4700[5365] dGFrZWQ0NzAw 2016年5月12日 09:32:30 : NcQ3PIGFew : WXwOmk1ZUVQ[2]
01です。もんじゅの何がおかしいか、それを簡単に述べておきます。

ウィキの「もんじゅ」( https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%82%E3%82%93%E3%81%98%E3%82%85 )から部分引用:

監視カメラ故障放置[編集]
2014年(平成26年)9月に原子力規制庁が立ち入り・保安検査をしたところ、ナトリウム漏洩火災事故に際して設置され、2007年に運用が開始されていた監視カメラ180基のうち50基余りが故障し、映像が映らない・左右に動かない等の状態にあることが判明した。ものによっては故障から1年半以上放置されていたものもあったが、原子力機構は「故障のことは知っていたが、カメラはすでに製造が終了していて交換できなかった」としている[53]。

MOX燃料の輸送[編集]
もんじゅを始めとした高速増殖炉に使用されるMOX燃料は、プルトニウムを含んでいる。もんじゅのMOX燃料は茨城県東海村にある日本原子力研究開発機構の東海研究開発センター核燃料サイクル工学研究所から出荷され、常磐自動車道・首都高速道路・東名高速道路・名神高速道路・北陸自動車道を経て、福井県敦賀市のもんじゅまでトラックで輸送される。この際、テロを警戒して警備車両や警察車両が伴走するが、特別な交通規制はなく、一般の乗用車やトラックと共に高速で走行する。輸送容器(MONJU-F型)は、9mからの落下衝撃に耐え、800℃・30分の条件下に耐えうるものであるが、実際の高速道路での事故の衝撃やトンネル火災の温度はそれ以上になることが心配されている[54]。
1992年度:5回 - MOX燃料集合体120体
1993年度:4回 - MOX燃料集合体85体
1995年度:2回 - MOX燃料集合体48体
2008年度:3回 - MOX燃料集合体38本(5月15日、16日:MOX燃料集合体 18体[55] / 7月17日、18日:MOX燃料集合体14体[56] / 12月16日:MOX燃料集合体 6体[57])

******************

おかしい点:

1.現状で監視カメラは正常に機能しているのか不明
2.MOX燃料は今どこにあるのか。原子炉の中に何本あって、プールに何本あって、乾式キャスクに入れたままで何本か???
3.それぞれの発熱量、放射線量が不明。

福島第一原発事故ではっきりしなかった点がそのまま、もんじゅでも不明にされている。これが問題。


3. taked4700[5366] dGFrZWQ0NzAw 2016年5月12日 09:37:12 : NcQ3PIGFew : WXwOmk1ZUVQ[3]
もう一つ、問題があります。

福島の場合は水、及び海水で緊急的に冷やしましたが、液体ナトリウムが使われているため、水をかければ爆発します。つまり、液体ナトリウムが冷却材として使えなくなると、冷却が不可能になるのがもんじゅの特徴です。

このことの恐ろしさと深刻さ、分かっているのだろうか。


4. taked4700[5367] dGFrZWQ0NzAw 2016年5月12日 13:26:04 : NcQ3PIGFew : WXwOmk1ZUVQ[4]
03です。

ナトリウム爆発を回避するには核燃料をプールへ移すことが必要です。

プールならば水冷なので、水を追加することで冷却を続けられます。


5. 2016年5月12日 20:30:01 : ZerZQxu4IM : ljiPfluRQ3o[1]

    廃炉に掛かる費用で働く場所も確保できて 地元は潤う


        パンツ高木の変態行為も否定して

          ちゃんと働け 敦賀市民


6. 2016年5月13日 00:09:32 : tsNCkySFQk : wdvBxE3ZSxA[18]
少なくとも300年は廃炉にかかる費用で国から財政を引き出せる。
場合によっては100万年と言う説もある。そうなればもう永久に貰えるいってもいい。
稼動しても日常的に排出される放射能は増えていく一方なのに
補助金は減らされていくのは確実。事故が起こっても隠蔽可能になったから
高い保証金を払う必要はもうない。
今後10年で必ず起こる事故は絶対に補償されないのは福島で経験済み。
起こっていないことにされる事故に払う金などない。
死に損。
敦賀市民がバカじゃなければどっちが良いかは解かるだろう。

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