本来なら多くの国民が「リニア反対」の下に団結し、JR東海の本社を取り囲むくらいの勢いで反対運動をしなければならないくらいだが、誰もが少ない給与と休暇で反対運動どころではなく、自分が生きることに精いっぱい。非正規ばかりの雇用にしたのは、生活に追われる国民ばかりにすれば、自民党にとって実に都合がいい社会になるからだ。

世界各国で建設されつつある高速鉄道にしても、国民の利便性を考えると言うより、高速鉄道を持つことが国家の権威を高めるためだと言える。かつては戦艦や空母、爆撃機と言った軍備だったが、それにかわって「高速鉄道」がステータスに躍り出たのだろう。東南アジア各国で日本と中国大陸が争奪戦になっている高速鉄道の受注についても、それぞれの国民の意向から出てきたのではない。全て、その国の権力者が、勝手に決めていることではないのか。

リニアは、各国が建設している高速鉄道の中で、最も卓越した存在だと位置づけられている。つまり、「世界の高速鉄道の王者」なのだ。それを建設することこそ、アベコベにとっては、祖父を超える目標になるのである。

アベコベの祖父の時代。日本は世界最大の戦艦大和と武蔵を建造し、所有していたし、世界に誇る空母機動部隊を持っていた。アベコベは、それに匹敵するものを持ちたいのである。そして、祖父(岸信介氏)を超えたいと思っている。それゆえに、JR東海の葛西のリニア計画を推進しているのだ。

リニアなど、国民の利便性向上のために建設されるものではない。昨年の戦争法案にしても、国民の反対意見を完全に無視して強行採決したのだ。アベコベなど、非正規雇用を増やし、国民のなけなしの財産である年金基金ですら、マネーゲームに投入する、愚かな宰相である。福島から住民を避難させず、被爆させている。そのような奴なのだ。

リニアの建設が本格的に進めば、のどかな山村に膨大なダンプトラックがおしよせ、狭い山道が危険になる。当然、死傷者続出だ。しかし、警察は「業務上過失」で済ませるだろう。警察など国家権力遂行機関だから、アベコベや葛西のために働くのだ。日本など、民意を封殺する「軍事独裁政権」なのである。

さて、皆さんにお聞きしたいのですが、リニアは本当にできると思いますか。当方は、途中で中止されると思う。何か、そのような気がする。同じ部類に、東京オリンピックが開催されるかと言うのがあるが、これも開催されない気がする。日本は、まぎれもなく衰退の過程に入っている。現在の社会インフラが老朽化し、それの維持もおぼつかないと言うのに、リニアをつくるとは愚の骨頂です。

最後に、「やはり鉄道は、こうでなくちゃ…」と思う見本を紹介します。アメリカ第二位のBNSF鉄道の動画です。

BNSF Fantasy: Warbonnets on the Racetrack & the Chillicothe Sub
https://www.youtube.com/watch?v=eEHY1DtVE1U

3:30　BNSFの機関車とNSの機関車の混成3重蓮貨物列車です。編成の長さに注目。
12:38　機関車が押している旅客列車。日本の鉄道がつまらないのは、機関車牽引の旅客列車が僅かしか残っていないからだと思います。
14:55　合併前のサンタフェ鉄道時代の塗色のまま使われている機関車です。
25:20　早朝の貨物列車です。コンテナ二段積みのインターモーダル輸送は圧巻。