岩手県花巻市の老舗・マルカン百貨店は６日、６月７日に閉店すると発表した。理由について、設備の老朽化と、建物の耐震診断を実施したところ、不適合という結果が出たという。上田東一市長は「世代を超えて市民が家族ぐるみで親しみ、広く愛されてきた百貨店が閉店することは極めて残念」とのコメントを出した。

　市によると、昨年秋ごろに耐震診断で改修が必要と分かり、改修費助成などの支援策により営業継続の可能性を協議してきたが、マルカン側は営業継続は困難という判断にいたったという。

　会社案内によると、同百貨店は１９７７年２月設立で、従業員は約１６０人。市内を一望できる６階の大食堂（約４００席）が昭和モダンな雰囲気で人気がある。メニューも豊富で、特大ソフトクリームは年間を通して注文が多いという。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160307-00000004-asahi-bus_all

問題を先送りし、対策を放置してきた国民自身の責任だな

　マルカン百貨店（岩手県花巻市）はこのほど、６月７日に閉鎖すると発表した。昨夏の耐震診断で不適合とされ、補修や建て替えは困難と判断した。同百貨店は1973年から現在の場所で営業し、中心市街地の核店舗だった。閉鎖により中心市街地の空洞化が一段と進みそうだ。

　耐震診断の結果を受け(1)老朽化が激しく、施設補修は部品調達も含めて困難(2)改修に数億円、建て替えにはさらに費用がかさむ(3)不特定多数の人が訪れる中で安全性を確保できない――などの理由から閉鎖を決めた。

　６階の展望大食堂の高さ25センチメートルのソフトクリームが人気だったが、大食堂の移転も今のところ考えていない。85人の従業員への対応は今後検討する。同店の閉鎖で、日本百貨店協会に加盟する岩手県の百貨店は川徳（盛岡市）とさくら野百貨店北上店（北上市）の２店となる。

http://www.nikkei.com/article/DGXLZO98134320X00C16A3L01000/