★阿修羅♪ > 経世済民107 > 650.html
 ★阿修羅♪  
▲コメTop ▼コメBtm 次へ 前へ
消費増税の先送り方
http://www.asyura2.com/16/hasan107/msg/650.html
投稿者 あっしら 日時 2016 年 4 月 20 日 01:53:47: Mo7ApAlflbQ6s gqCCwYK1guc
 


※参照関連投稿

「熊本地震発生で…増税“見送り”公算大きく:TPP採決も、地震活動が続けば「同日選挙」も見送りか」
http://www.asyura2.com/16/senkyo204/msg/691.html

=====================================================================================================================
[大機小機]消費増税の先送り方

 九州地方で起きた熊本地震は、自然の恐ろしさを改めて見せつけた。政府は人命を第一に、救助・復旧に全力をあげてほしい。

 道路や鉄道などのインフラは寸断された。訪日客の減少も懸念される。経済への影響はすぐには分からないが、2017年4月に消費税率を現行の8%から10%に引き上げるハードルは一段と高くなった。

 もともと、景気は本調子からほど遠い。実質賃金は増えず、円高も心配だ。15年10〜12月期に続き、16年1〜3月期の実質国内総生産(GDP)もマイナス成長がとりざたされる。「デフレ病」が悪化するくらいなら、増税は延期するのが正解だろう。

 その判断は正しくても、ことはそう簡単ではない。危機的な日本の財政を考えれば消費増税は必要だ。第1に増税を先送りするなら、次にいつ上げるのか。

 財務省幹部は「今の政権のうちにやらなければ無責任だ」という。安倍晋三首相の自民党総裁任期は18年9月だから、その場合は18年4月。しかし、1年の猶予で日本経済を巡る不安がなくなるだろうか。それなら19年4月? その年の夏には参院選がある。

 第2に、次の増税時期を決めたとして、それを誰が信じるのか。14年11月に消費増税の先送りを表明した安倍氏は記者会見で「再び延期することはない。断言する」と力説した。

 安倍氏は「リーマン・ショックや大震災のような事態が起きない限り、予定通り増税する」とも言ってきた。ただ、増税先送り論は熊本地震が起きる前から政権内にあった。法律にも書いた内容を2度もくつがえして「今度こそ」で納得するほど市場は甘くない。

 首相周辺では、安倍氏が増税先送りを決断した場合の頭の体操が始まっている。「延期するかどうかではなく、どうやって延期するかが悩ましい」と政府高官は漏らす。税収増が見込めなくなる分、財政健全化は遅れる。子育てや介護など社会保障を充実させる財源が不足する問題もある。

 「必ずや(増税できる)経済状況を作り出す」。14年11月、安倍氏はこうも言った。なぜそうならなかったのか。「決断」の理由を中国経済の不調などの外部環境や震災だけに求めるのなら、増税延期の先にあるのはやはり増税延期しかない。

(ペン尻)

[日経新聞4月19日朝刊P.17]

 

  拍手はせず、拍手一覧を見る

コメント
 
1. 2016年4月20日 16:58:21 : OO6Zlan35k : ScYwLWGZkzE[431]
Column | 2016年 04月 20日 15:24 JST 関連トピックス: トップニュース
オピニオン:消費増税・投資減税はなぜ必要か=ジョルゲンソン教授

 4月20日、米ハーバード大学のデール・ジョルゲンソン教授は、生産性革命のためには税負担の投資から消費へのシフトが有効だという方向性を日本は見失ってはいけないと指摘。都内で2014年5月に撮影(2016年 ロイター/Toru Hanai)


デール・ジョルゲンソン 米ハーバード大学教授

[東京 20日] - 日本の経済政策が重視すべきテーマは生産性革命であり、特に非製造業分野での「岩盤規制」打破による競争促進が急務だと米ハーバード大学のデール・ジョルゲンソン教授は説く。また、生産性向上のためには、消費増税・投資減税を柱とする税制改革を進め、企業投資を促すことが有効だと主張する。

同氏の見解は以下の通り。

<生産性革命をけん引すべき7つの産業>

日本政府が3月17日に開催した国際金融経済分析会合(第2回)に、スピーカーとして私は招かれた。その際、安倍晋三首相や麻生太郎財務相ら出席者に対して強調したことは、生産性革命(Productivity Revolution)の重要性だ。財政政策についても、生産性向上策とセットで考えるべきだと伝えた。

日本の生産性上昇率は1991年以来、低迷傾向にある。日米間の全要素生産性(TFP)ギャップを見ると、日本は高度経済成長の過程を経て91年に米国とほぼ肩を並べたが、その後再び劣勢に立ち、米国との差は80年代初頭のレベルにまで戻っている。現在、米国に対して生産性で優位に立つ産業は、わずかしかない。

日本の製造業の生産性上昇率が米国に対して劣ってしまった大きな要因の1つは、歴史的に見ても行き過ぎた円高だった。また、2007―09年の世界的金融危機の混乱を経て、米国産業界の劇的な再編が進んだことも日米間のTFPギャップの拡大要因となった。

しかし、為替については、現在の水準を見る限り、パリティ(均衡水準)に近く、円高の重石はアベノミクスのおかげで解消したと言っていい。日本が今、取り組むべきことは、低生産性産業に眠る成長のポテンシャルを見出すことである。

具体的には、次の7つの産業セグメントに非常に大きな生産性向上の余地があると注目している。産業区分で言えば、農林水産業、不動産、電気・ガス、建設、金融・保険、卸売・小売業、その他サービスだ。前述したように製造業分野の生産性も米国との比較で日本は再び劣勢に転じているが、生産性向上の余地は非製造業分野のほうがはるかに大きい。

生産性向上の鍵は、競争促進だ。日本の成長政策はこれまで重点産業分野への補助金政策を伝統的なアプローチとしてきたが、その結果、成熟化した産業が規制を盾(たて)に競争阻害に動いてしまっている。新たな産業(成長)政策は、安倍政権が強調しているように、岩盤規制を打破することで、競争を促進することに主眼を置くべきだ。

その意味で、安倍政権が着手している農業改革や電力改革は、正しい方向だ。しかし、日本は非製造業分野全般の岩盤規制打破に向けて、一層努力する必要がある。先ほど挙げた7つの産業分野で日米間のギャップを埋めることができれば、ギャップ全体の18%を解消することは可能だと見ている。

また、併せて重要なことは、効率性向上を目指して「働き方改革(Working Style Reform)」を進めることだ。いわずもがなだが、年功序列の賃金体系や終身雇用に象徴される日本の雇用慣習は根強く、いまだ労働市場の流動性を妨げている。この部分は変わらなければいけない。

そして、政府は、労働力人口が減り続けるなかで、出生率と女性の労働参加率を高めるために、女性が出産とキャリアを両立できるよう、政策面でもっと努力する必要がある。

<世界経済失速懸念に基づく消費増税先送りは無用>

加えて、もう1つ重要な点を挙げれば、生産性革命を促すような方向に税制を改革していくことだ。税負担を投資から消費へとシフトさせることによって、民間投資を喚起し、生産性向上を促進することが大事だと考える。

もちろん、来年4月の消費税率引き上げについては、リーマンショック級の危機が発生すれば、先送りも選択肢としてあり得るのだろうが、それほどの危機が目前に迫っているとは思わない。

このところ世界経済の見通しについては悲観的な見方をよく耳にするが、人口動態や生産性の将来のトレンドに基づく私の試算では、世界経済は今後も年3.2%ほどの持続的成長が見込まれる。過去4半世紀の年3.3%の成長をわずかに下回る程度だ。世界経済失速を懸念して安倍政権が消費増税を見送るようなことがあれば、驚きだ。

いずれにせよ、1年後の税率変更については、もう少し時間をかけて最終判断を下せばよい。ただし、生産性革命のためには税負担の投資から消費へのシフトが有効だという基本的な方向性を日本は見失ってはいけない。

*本稿は、デール・ジョルゲンソン氏へのインタビューをもとに、同氏の個人的見解に基づいて書かれています。

*デール・ジョルゲンソン氏は米国の経済学者で、ハーバード大学名誉教授。計量経済学会会長、米国経済学会会長、米国学術研究会議経済政策部門(STEP)委員長などを歴任。スウェーデン王立科学アカデミー、全米科学アカデミーなどの名誉会員。
http://jp.reuters.com/article/opinion-dale-jorgenson-productivity-idJPKCN0XH0CG?sp=true


2. 2016年4月20日 17:00:40 : OO6Zlan35k : ScYwLWGZkzE[432]
消費増税幅、1%も選択肢=稲田自民政調会長


 自民党の稲田朋美政調会長は20日、来年4月に予定する消費税率8%から10%への引き上げについて、「決めたから絶対に2%(上げる)ではなく、まず1%上げるという考えもある」と述べ、増税幅の縮小も選択肢としてあり得るとの認識を明らかにした。衆院議員会館で記者団の質問に答えた。
 稲田氏は「経済成長しながら財政再建もしていく道筋を固定概念にとらわれることなく、しっかり議論する必要があるのではないか」とも説明した。 (2016/04/20-16:02)
http://www.jiji.com/jc/article?k=2016042000614&g=pol


  拍手はせず、拍手一覧を見る

フォローアップ:


★登録無しでコメント可能。今すぐ反映 通常 |動画・ツイッター等 |htmltag可(熟練者向)
タグCheck |タグに'だけを使っている場合のcheck |checkしない)(各説明

←ペンネーム新規登録ならチェック)
↓ペンネーム(2023/11/26から必須)

↓パスワード(ペンネームに必須)

(ペンネームとパスワードは初回使用で記録、次回以降にチェック。パスワードはメモすべし。)
↓画像認証
( 上画像文字を入力)
ルール確認&失敗対策
画像の URL (任意):
投稿コメント全ログ  コメント即時配信  スレ建て依頼  削除コメント確認方法

▲上へ      ★阿修羅♪ > 経世済民107掲示板 次へ  前へ

★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/ since 1995
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。
 
▲上へ       
★阿修羅♪  
経世済民107掲示板  
次へ