かつてトヨタに対抗していた高級車市場でも、セドリックとグロリアをラインナップから外してフーガに無理やり切り替えたものの、ユーザーから「何、それ。」とそっぽを向かれ、日産の高級車を購入していた富裕層は、ライバルのトヨタのクラウンに乗り換えたり、ブランド違いのレクサスに乗り換えたり、輸入車のメルセデスやBMWに乗り換えたりして、日産ゴーンに強力な拒否反応を示したのである。

かつて日本国内の高級車市場で、トヨタを凌いでいたのが日産だが、そこには1966年に吸収合併したプリンス自動車以来の顧客層があった。プリンスは、日本を代表する高級車メーカーであり、祖先は中島飛行機だ。戦後の財閥解体で中島飛行機は分割され、その後富士重工として再結成されたが、中島飛行機の航空機エンジンをつくっていた部門はブリヂストンに傘下に入り、プリンスを名乗った。ここの自動車の顧客は、日本を代表する富裕層が名を連ねていた。今上天皇の皇太子時代、このプリンスの自動車に乗っておられたのである。

経営危機でプリンス自動車は日産自動車に吸収合併されたが、そこの顧客はそのまま日産自動車の顧客になった。彼らは皇太子の結婚を記念して登場したグロリアを愛用していた。セドリックの姉妹車として、グロリアはカタログに掲載され続けた。確かにセドリックの顧客層より、富裕層だったことを覚えている。

1967（昭和42年）ニッサン グロリア スーパーデラックスPA30型 NISSAN GROLIA typePA30
https://www.youtube.com/watch?v=JLlNM_Pi_wE

日産プリンスグロリア　PA30　タテグロ
https://www.youtube.com/watch?v=JUk8w0k9c9M

知識ナシでもオススメ 旧車の世界 『旧車は壊れない』理由 、、タテグロ　NISSAN Z　走行! Japan classic car
https://www.youtube.com/watch?v=HI814UOiNAM

●日産は、プリンスを合併するに当たって、グロリアの車名を永遠にカタログに載せる約束をしていた。ところがゴーンが来てからと言うもの、この約束を簡単に反故にしてしまったのである。「あいつが日産のメチャクチャにした。」あの日産OBは、ゴーンに対し、厳しい口調で批判したのであった。

グロリアを失った、ゴーン率いる日産は、富裕層の顧客離れが深刻になり、これまで絶対に手を出さなかった軽自動車を、スズキと三菱自動車から購入して販売せざるを得なかったのである。富裕層の日産自動車は、もはや貧乏人のための自動車である、軽自動車に手を出さねば国内販売を維持できなくなってしまったのである。

ゴーンは、日産自動車の日本国内販売を壊滅された張本人である。日産ディーラーは、一回食べに行ったら数万円とられる高級すし店だったのが、100円回転すし屋に没落したのである。グロリアもスカイラインも、貧乏人では決して近寄れる自動車ではなかった。それら日本の名車を簡単に切り捨て、大儲けさせてくれた富裕層を自ら切り捨てたゴーン。国内販売網を維持できなくなって、スズキと三菱自動車から軽自動車を調達しなければならなくなった、このこっけいさ。日産自動車の株主たちは、ゴーンの経営責任を追及しないのか。こんな奴は、すぐに日産自動車から追放しなければならないのだぞ !!

日産自動車の栄光の歴史を壊滅させたゴーンに、三菱自動車を非難する資格はない。断言してやる。とっとと、フランスに帰れ !!!