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今の日本企業は、竹槍で大砲装備の米軍に抗う太平洋戦争末期の状況…まったく歯が立たず(Business Journal)
http://www.asyura2.com/16/hasan109/msg/516.html
投稿者 赤かぶ 日時 2016 年 6 月 07 日 00:58:40: igsppGRN/E9PQ kNSCqYLU
 

今の日本企業は、竹槍で大砲装備の米軍に抗う太平洋戦争末期の状況…まったく歯が立たず
http://biz-journal.jp/2016/06/post_15384.html
2016.06.07 文=庭山一郎/シンフォニーマーケティング株式会社代表取締役 Business Journal


 ドードーという鳥をご存じでしょうか?

 マダガスカル沖に浮かぶモーリシャス島などにいた絶滅種の鳥です。今のシチメンチョウより大きくて重い巨大な鳥で、天敵のいない絶海の孤島でのんびり暮らしていたので、翼は退化して飛ぶことができず、自身の体重のせいでヨタヨタ歩き、地上に巣をつくってのどかに暮らしていました。1600年代に入植者が入ってきた時、航海の保存食用に乱獲され、また彼らが持ち込んだ犬や猫やネズミが天敵となってあっという間に絶滅してしまいました。

 私は、現代の日本企業はドードーに似ていると考えています。退化した翼はマーケティングであり、巨大化した体を持て余してヨタヨタ歩く姿は、意思決定の遅さそのものです。

 では、なぜこんな姿になってしまったのでしょうか。戦後、日本企業の前には巨大な二つの市場が広がっていました。

 ひとつは国内市場です。工場も家もなく焼け野原にバラックが建つ中に8000万人近い腹ペコの国民がいました。敗戦の失意の中で夢中で働き、食べ物や着る物を調達し車を購入し、やがて家を買って家具や家電製品を揃えていきました。これらすべてが巨大な市場になったのです。

 復興から始まり、朝鮮戦争特需、高度経済成長、そしてバブルと国内市場は断続的に50年近くも成長を続けたのです。

 もうひとつは海外市場です。ドイツが降伏した後、日本は世界を相手に孤軍奮闘していました。挙げ句の果ては日ソ中立条約を一方的に破棄されてソ連にまで攻撃され、東京はもちろん全国の主要都市は焼け野原になり、原子爆弾を2発も落とされました。世界史の常識で考えれば二度と立ち直れないレベルのダメージを被って敗戦したのです。

 この国を早期に復興させないとずっと面倒を見ることになると考えた米国は、当時紙クズ同然だった日本円の為替レートを1ドル360円で保証するという政策を採りました。現在の為替から見れば4倍近いレートです。しかし、日本は敗戦までは独自の技術でゼロ戦や戦艦大和をつくり、それで世界を相手に戦った第一等の工業国でした。復興が始まり、国内市場の旺盛な需要のお陰で生産体制が整ってくると、この為替のお陰で「日本製品は品質が良くて安い」という評価を確立し、世界中で飛ぶように売れたのです。

 こうして、国内・海外の二つの巨大市場でマーケティングの必要なく急成長できる環境が半世紀も続いてしまいました。その結果、天敵のいない南の孤島でドードーが翼を退化させていったように、日本企業はマーケティングを忘れてしまいました。

 しかし、海外市場での為替優位性も国内市場での消費の成長も完全に止まったリーマンショック以降の日本企業は、1600年代のドードーのように見えました。ドードーを襲った悲劇が日本企業に起きたのです。入植してきた人間の食料として乱獲され、彼らが連れてきた天敵によって安住の地を追われつつあるのです。

 マーケティングという翼と牙を持った天敵に対して、マーケティングのノウハウも組織も、その責任者であるCMO(チーフ・マーケティング・オフィサー)も持たない日本企業は歯が立ちません。海外市場はもちろん、国内でも外資系企業と戦って勝ち残っている分野はわずかです。

 日本企業がドードーのように絶滅しないためには、マーケティングを早急に強化するしかありません。今のように製品のスペックと営業部門の汗と足だけに頼っていては、竹やりで機関銃や大砲を装備した敵に戦いを挑もうとした太平洋戦争末期の二の舞になってしまいます。

 この状況は幕末に似て見えます。あの時の日本も250年の鎖国によって世界の文明から完全に遅れをとり、ドードーのように弱弱しく、ヨタヨタしていました。欧米列強から見れば赤子の手をひねるように征服できる国家だったのです。それに気づいた少数の下級士族が命を掛けて維新を断行し、服装や文化をはじめ何から何まで西洋から貪欲に学び、そのお陰で間一髪のところで欧米の植民地にならずに済んだのです。

 今、日本企業はマーケティングに投資すべきです。マーケティングのノウハウを蓄積し、人材を育て、組織を構築することを大車輪で断行すべきです。躊躇したり先送りしたりする余裕はもうありません。

 そして明治維新がそうであったように、情熱をもった若手と、一部の先見の明を持った経営者によって改革は成されるでしょう。私はそう信じています。

(文=庭山一郎/シンフォニーマーケティング株式会社代表取締役)
 

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コメント
 
1. 2016年6月07日 01:56:07 : 84FdvkgVGQ : _qCS5sUvloo[2]

>この国を早期に復興させないとずっと面倒を見ることになると考えた米国は、当時紙クズ同然だった日本円の為替レートを1ドル360円で保証するという政策を採りました

これは間違い

始め、連合国(米国)は日本を農業国レベルに留めて完全に武装解除しておくつもりだったが、冷戦の開始により、全ての計画が狂ったということ

さらに冷戦後の経済苦境を見ればあきらかなように

冷戦は日本にとっては非常にラッキーだったと言える


2. 2016年6月07日 19:25:44 : D1hJR9DOkE : MZNgGRRxULs[163]
もし本気でドードーに例えているのなら、復活は不可能だろう。

もし鴇の様に生き残ったドードーが居たとして、スリム化は百歩譲ってダイエット
(リストラ、経費削減等?w)で可能かも知れないが、一旦退化した羽根を再び
飛ぶべく進化させるには、何千年もの歳月が必要だ(それ以前に再繁殖が必要)。

仮にこれも百歩譲って短期のニーズから、形成獲得でフォームを変えることが
出来た、或いは人為的な遺伝子操作でキメラを作り出した結果飛べる様に
なった或いはダチョウのような俊足を獲得できたとする。

だが、それはもうドードーから分かれた全く別の鳥である。
同じ肉食ネコ目だから、犬も猫も同じ生き物(元は、というならともかく。
それなら更に遡って人も犬猫も哺乳類だから同じということも出来る)
という者がいるか?
或いは科は共通するかも知れないが、家猫とライオンを同じ種の生き物
とみなせるのか?

ドードーという比喩は面白いが、ならば改革で絶滅が回避できるというような
結論は、分野を飛び越えすぎていてちゃんちゃらおかしい。


3. 2016年6月07日 19:53:13 : D1hJR9DOkE : MZNgGRRxULs[164]
まあ、比喩は比喩としてあってもいいとは思うが、

生物の進化論を経済学に喩えるのなら、結論は「かくして、これまでの
形態の『日本企業』なるある種の生き物は、時は既に遅し、長い年月をかけて
マーケティングという羽根を退化させ肥え太ってしまった以上、ドードー鳥同様、
絶滅の運命を辿るだろう。その後は、新たな環境に適応した、別の生き物が
とって代わるしかない」
という結論にでも持って行かないかぎり、危機を煽ればなんとかなる(これでは
根拠の薄い宗教的信心、せいぜい悔い改めれば天国に行ける的希望論)、では、
完全にカテゴリーエラーに陥っている。


4. 2016年6月07日 20:22:37 : 2FbCg9vijk : ylRMDBXhDG8[31]
歯が立たぬ ように巧みに 追い込まれ

5. 2016年6月07日 20:24:58 : 9LDABxUSxg : xkwc86QSj5Q[3]
政治家を見ても劣化はひどい
日銀などの官僚組織も出鱈目を平気でやっている
企業においても創業者がいなくなり、無能な後継者が私物化する
社会が民主化されず、企業においても独裁状態では決して発展しない


6. 2016年6月08日 04:01:38 : D1hJR9DOkE : MZNgGRRxULs[166]
生物進化論と経済の比喩なら、既に有名なのがあるよね。

そう、ドードーは、他の生態系から隔絶された島国でしか生き残れない、
正しくガラ携の語源、ガラパゴス系統(ドードーの場合、マダガスカル系だが、
要するに隔絶島国系の象徴としての、ダーウィンゆかりのガラパゴス表彰)
の、著名なシンボルの一つ。

ただね、一つ救われる概念があるとしたら、特に強力なリーダーの登場を
待つまでもなく、ちょっとした「グローカル」な動きが、
電脳国際社会に於ける庶民の間に、自然発生的に拡がっていること。

そこに視座を置いてみることや、この板でよくお見かけする佐助さんが
おっしゃるところの「産業革命」を組み合わせた上で、これまでの
欲≠妄想≅宣伝、を超えた新たな生態系システムを、近隣国含めた世界との
連携の中で展開できれば、日本のこれまでの産業も、死中に活を見いだす
ことは可能でしょう。

ただ、それも革命の結果なので、ドードーそのものの復活ではなく、
派生した「全く新たな鳥の躍進」と成る筈だ。


7. 2016年6月08日 04:17:42 : D1hJR9DOkE : MZNgGRRxULs[167]
ところ昨日ある番組(所さんのなんちゃらだっけ?)見てて知ったんだが、
職人も認める今の日本刀の一番の目利きが、一英国人だって知ってた?

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