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スズキ、違法行為横行の悪質な企業体質露呈…独裁者・鈴木会長の失敗で不祥事連発(Business Journal)
http://www.asyura2.com/16/hasan109/msg/582.html
投稿者 赤かぶ 日時 2016 年 6 月 09 日 00:59:05: igsppGRN/E9PQ kNSCqYLU
 

            不正な方法で燃費データを取得していたスズキの謝罪会見


スズキ、違法行為横行の悪質な企業体質露呈…独裁者・鈴木会長の失敗で不祥事連発
http://biz-journal.jp/2016/06/post_15412.html
2016.06.09 文=河村靖史/ジャーナリスト Business Journal


 三菱自動車工業に続いて、スズキでも燃費を測定するためのデータで不正を行っていた問題の影響が広がっている。

 スズキは5月18日、不正の内容や原因を国土交通省に報告したが、結果的に正規の方法で測定した燃費が不正なデータで測定したカタログ燃費を上回っていることから生産・販売を継続する。ただ、5月の軽自動車販売が前年同月比15.4%減と大幅低迷、不正による企業イメージ悪化の影響が表面化している。スズキは今後、再発防止策や責任の所在を国土交通省へ報告する予定だが、カリスマ経営者・鈴木修会長兼CEO(最高経営責任者)の引責辞任に発展する可能性も出てきた。

 今回のスズキの不正は、三菱自の燃費データ偽装事件がきっかけで発覚した。三菱自の不正を受けて国土交通省は、国内で型式認定を取得している自動車メーカーと輸入車各社に、適正な方法で燃費データを取得しているかの実態調査を指示し、5月18日までに報告するよう求めていた。この結果、三菱自以外でスズキだけが2010年頃から不正を行っていたと報告した。

 当初、スズキは「燃費性能を偽る不正行為はなかったが、国土交通省が定める規定と異なる方法で取得していただけ」と、強気だった。国土交通省での記者会見で鈴木会長は、不正に関する社内処分について「(燃費を良くする)悪意があれば問題だが、善意でやっていたのなら人情的に考えなければ」と微笑しながら回答、燃費数値を意図的にごまかしたわけでなく、正式な方法による燃費数値と乖離していなければ関係ないといわんばかりだった。

 三菱自は燃費データを偽装していた軽自動車の生産・販売を停止しているが、スズキは今後も生産・販売を継続する方針を示した。鈴木会長は「燃費は再確認して、ほとんどカタログ値と変わらないと確認している。顧客に対して迷惑をかけることはないので販売は続ける。販売店にも自信を持って売っていただく、ということでいいんじゃないかと考えている」と余裕の表情だった。

■違法性の認識は明らか

 これが一転したのが、燃費データの不正に関しての詳細を再度報告するよう指示された5月31日だ。鈴木会長は「役員、従業員ともに法令違反に対する認識が甘かった。教育や技術開発の環境整備ができていなかったことは、経営者として責任を感じている」と述べ謝罪した。

 スズキの報告によると、不正を行っていたのは、現行生産車16車種のうち「ジムニー」「ジムニーシエラ」「エスクード2.4」を除く13車種と、生産終了車種のうち「アルトエコ」の14車種と、マツダなどにOEM(相手先ブランドによる生産)供給している12車種の合計26モデルで、販売台数で214万台にも上る。

 型式認証を取得する際、国の機関が燃費を測定するため、自動車メーカーは実際にテストコースなどを走行させて空気抵抗や転がり抵抗などの「走行抵抗データ」を「惰行法」と呼ばれる方法で測定。これを提出することが規定で決まっている。

 スズキによると走行抵抗データを取得する相良テストコースが海の近くの丘の上にあることから、風の影響を受けてデータの取得が天候に左右され、試験が困難になるケースがあったという。このため、スズキの担当者は、車両開発のため風洞試験室で測定した空気抵抗やタイヤの転がり抵抗など、装置ごとの抵抗値を積み上げて車両全体の走行抵抗データとして公式に活用していた。

 こうした方法で走行抵抗データを取得することが違法行為となることを、担当部署は「認識していた」という。実際、国に提出する書類には惰行法で測定した測定日、大気圧、天候、気温などの虚偽情報を記入。不正な方法で取得した走行抵抗データを、正規な方法で取得したように惰行時間を偽装していた。違法性の認識は明らかだ。

 しかも、この違法なやり方による走行抵抗データの取得は、開発の全部門にわたっていた。スズキでは、新型車の開発を統括する「カーライン」が5つあり、各カーラインが装置ごとの積み上げによる不正な方法で取得した走行抵抗データを最終決定していた。本来ならカーライン、エンジン設計部、法規認証部が立ち会いのもとで走行抵抗データを決定しなければならないが、法規認証部は走行抵抗データの取得に関与していなかった。

「現場の担当者間で決めて上に通じていない。コミュニケーションもできておらず、組織としてなっていなかったことがはっきりした」(鈴木会長)

 最初に不正なやり方で取得した走行抵抗データを使用したカーラインから、他のカーラインに「いい方法がある」と横展開され、開発全体に不正な方法が広がった模様だ。

 問題の悪質性が明らかになるとともに、スズキの態度も変化してきた。5月31日の記者会見で鈴木会長は「はっきり言って甘さがあった。よく調べていなかった」と反省。社内処分についても「これだけの不正なので(人情的に考えるといった)前言は撤回して、法に従って責任者を処分するしかないと今は考えている」と述べた。

■三菱自と共通する企業体質

 そもそもスズキが燃費データの不正を公表する約1週間前の5月10日の決算発表会見で、鈴木会長は国土交通省から指示されている燃費測定方法の調査について「現時点で調査は順調に進んでいる」と述べ、不正はないことを強調していた。この時点で本当に鈴木会長が不正を知らなかったとしたら、悪い情報が上に伝わりにくい社内体質は三菱自と共通するところがある。

 スズキでは、不正な方法で燃費データを測定していた14車種のうち、「もっとも条件が厳しい」燃費最良車について、正規の惰行法で測定した走行抵抗データで燃費を測定した結果、不正な方法で取得したカタログ表記の燃費値を上回っていることを社内試験で確認。「お客さまに迷惑がかからない」(鈴木俊宏社長)を理由に現行生産モデルの生産・販売は継続する方針。

 ただ、燃費データの取得で不正を行っていたことによる企業イメージ悪化の影響は広がっている。スズキの5月の軽自動車販売は前年同月比15.4%減と大幅に落ち込んだ。特に一般消費者がほとんどの軽乗用車の販売は前年同月比21.1%減と不振だった。鈴木会長は「昨年10月以降、お行儀の悪いことをしなくなり、11月からゼロになった」と述べ、自社登録と呼ばれる販売店が自社で軽自動車を購入してシェアを伸ばす販売手法を取り止めた影響によるマイナスが大半との見方を示す。

 しかし、軽自動車のユーザーは女性の比率が高く、「結果的に燃費を偽っていないとしても、女性は企業の不正をもっとも嫌う。販売へのマイナスのインパクトは小さくない」(スズキ販売店)と今後の影響を懸念する声がある。

■鈴木会長退任の可能性

 こうしたなか、スズキをグローバルな自動車メーカーへと率いてきた鈴木会長の進退を含む経営責任が業界の注目を浴びる。そもそもスズキは2015年4月、過去最大規模となる187万台の大量リコールを行っているが、これも国土交通省の監査による指導によるものだ。鈴木会長による長年にわたるトップダウン経営が浸透している一方で、売上高が3兆円規模にまで成長したことから社内の隅々にまで目が届かなくなり、不祥事が相次いで発覚している。

 こうした状況に危機感を示すように、昨年6月社長に就任した鈴木俊宏氏は、「チーム・スズキ」を掲げ、社内コミュニケーションを深めてボトムアップ経営を目指す方針を示している。

 会長の鈴木会長は、経営責任について記者会見で「測定方法のやり方を法令違反していた全体の責任は経営者にある。まず再発防止策を立てて見届けるのが責任者の第一の責任。まずそれをやり遂げて具体的なことを考えたい」と肩を落として力なく述べた。カリスマ経営者の「退場」は近いかもしれない。
(文=河村靖史/ジャーナリスト)

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コメント
 
1. 2016年6月10日 22:20:42 : mYlSRbhZfI : mWiZrpC@4nc[333]
長老が晩節を汚したと言う表現そのものである。長年にわたってスズキを経営し、手堅く成長させてきた鈴木修社長。彼は「俺は中小企業のおやじ」だと言う。トヨタや日産に比べ小さい。しかし、今や世界の自動車メーカーでは大きいほうに入っている。そこまで成長させた手腕に敬意を表したい。

スズキは1970年代、自動車事業の存続の危機に立たされたことがある。排気ガス規制に適合できなかったからだ。同社の自動車は軽が主力で、2ストロークエンジンだったが、エンジンオイルを燃焼させることから、排気ガスの成分が特に酷く、4ストロークエンジンへの転換が必要だった。ところが時間がない。スズキは最大の危機をどうして乗り切ったか。

トヨタに助けを求めたのである。トヨタは傘下のダイハツのエンジンを提供した。こうしてスズキは、軽自動車から撤退せずに済んだのである。

スズキは1980年代に入ると、インドへの進出とGMとの提携に踏み切る。インドへの進出は、無謀と言われた。発展途上国で、国民の大多数は貧しい。道路はろくに舗装されていない。こんなところで売れるのか。誰もが疑問視していた。

GMとの提携も、他社から見れば疑問であった。GMと言うと、提携した自動車メーカーを100%完全子会社化することで知られていた。ドイツのオペルも、イギリスのボグゾールも、オーストラリアのホールデンも、GMの100%子会社になった。だからスズキも、いずれGMに完全支配されるだろうと、同業他社は考えたのである。

ところが鈴木修社長は、並みの人物ではなかった。インドへの進出は、見事に成功させ、開拓者利益を享受することになった。GMとの提携は、小さなスズキはガリバーのGMを逆に手玉に取った。GMとの提携は、何とスズキのペースで進行したのだ。スズキはGMとの提携で、自動車開発における重要な要素を学ぶことができた。鈴木修社長は、GMは自動車造りの先生だと褒め称えているのである。

ここまではよかった。GMが経営危機でスズキの株式を売却したが、スズキはフォルクスワーゲンと資本提携することにした。環境の技術があることから、鈴木修社長が積極的に推し進めた。ところがフォルクスワーゲンは、GMとは違った。ドイツ人は、スズキを完全支配しようとしたのだ。スズキの新車開発まで介入したため、スズキは裁判に持ち込み、最後は手を切った。

これで安心して後任にバトンタッチできる体制になったところで、今回の燃費問題である。まさか、ここまで深刻化するとは思わなかっただろう。どうやら鈴木社長はCEOを退任することになったようだが、高齢のこともあり、後継者育成を急がねばならない。とは言うものの、ここまで長年ワンマン経営していては、人材も育たないのである。

これまでスズキを引っ張ってきた鈴木修社長に代わる人材は見つからないから、かつてトヨタに排気ガス規制問題で助けを求めたように、いずれ御曹司社長に何らかの助けを求める事態になるのではないかと、当方は想像しています。


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