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ポンド大暴落!それでも失速しない「イギリス経済」強さのヒミツ カギは金融政策への「信認」にある(現代ビジネス)
http://www.asyura2.com/16/hasan114/msg/105.html
投稿者 赤かぶ 日時 2016 年 10 月 06 日 08:32:10: igsppGRN/E9PQ kNSCqYLU
 


ポンド大暴落!それでも失速しない「イギリス経済」強さのヒミツ カギは金融政策への「信認」にある
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/49877
2016.10.06 安達 誠司 現代ビジネス


10月2日、イギリスのメイ首相は、イギリスのEU離脱交渉について、来年3月までに始める考えを明らかにした。これをうけて、10月4日に、イギリスの通貨ポンドは31年ぶりの最安値(1ポンド=1.27ドル台)を更新した。

国民投票が終了して以降も、海外を含め多くのマスメディアは相変わらず、イギリスのEU離脱についてかなり否定的である。

ポンドの下落に関する報道も、イギリスのEU離脱を嫌気した投資家があたかもイギリスから資本を逃避させているような印象を与えるものばかりである。

思い起こせば、6月23日のイギリスのEU離脱の国民投票直後も、イギリスがEU離脱を決めたことによってイギリス経済は大打撃を被る、もしくは短期的にも大混乱を起こし、下手をすると、この問題が「第二のリーマンショック」を引き起こしかねないというのが海外を含むマスメディアの論調であった。

だが、ここまでの経済指標を見ると、イギリス経済が悪化、ないしは大混乱をきたしているような兆候は見えない。それどころか、他の欧州諸国と比較すると、良好といってもいいくらいである。

「第二のリーマンショック」をもたらしかねないのは、むしろ、イギリスから大量の資本を受け入れて新しい国際金融の拠点となるはずだったフランクフルトに拠点をもつドイツ銀行の方である。


■国民投票後、設備投資が急回復

ドイツの話はさておき、イギリス経済の現状について簡単に触れよう。

2016年4-6月期のイギリスの実質GDP成長率は前年比で+2.2%(季節調整済前期比年率換算では+2.4%)と、2015年4-6月期以降では最も高い成長率を記録した。個人消費が堅調だったが、注目すべきは、「総固定資本形成(設備投資、建設・住宅投資、公共投資の合計)」が前期比で+5.8%と高い伸びを記録した点である。

イギリスの実質GDP成長率は2015年4-6月期以降低下傾向にあり、2015年7月から2016年3月までの約3四半期の平均成長率は1.6%程度にとどまっていた。その大きな理由は設備投資の減少で、これは、イギリスのEU離脱懸念による投資抑制のためだというのがコンセンサスであった。

だが、EU離脱懸念が最も高まり、結局、EU離脱を決めた2016年4-6月期になって、設備投資は急回復した。これは、これまでの設備投資抑制を「EU離脱懸念」に求めることにはいささか無理があったのではないかと思わせる結果である。

さらにいえば、EU離脱の国民投票終了後の7月以降の経済指標は改善が加速しつつある。例えば、7月の輸出金額(ポンド建て)は前年比で+10.3%と急増した(ちなみに6月は-2.0%、5月は-5.3%と減少していた)。そして、輸出増にともない、鉱工業生産指数の伸び率も上昇過程に入りつつある(イギリスは化学や薬品の輸出が意外と多い)。

また、サービス輸出も前年比+6.2%の増加となった。サービス輸出については、EU離脱懸念でポンド安がトレンドとして続いていたこともあり、5月以降、高い伸びとなっているが、その多くは、「非居住者(海外観光客)」による消費増である。すなわち、「爆買い」が発生しているのだ。

消費の増加は外国人観光客による「爆買い」にとどまらない。8月の小売数量指数は前年比+4.1%で7月の4.0%増に続き、2ヵ月連続で4%台の伸びとなっており、その伸び率は2015年以降、最も高い部類に入る。


■完全失業率も過去最低水準

このような話をすると、EU離脱決定後のイギリス経済の先行き懸念が消費者センチメント(消費者信頼感指数)の悪化にあらわれていると指摘するエコノミストもいる。

確かに、7、8月の消費者センチメントは大幅に悪化しているが、消費者センチメントと実際の消費の間には何の関連もなくなっている。すなわち、イギリス経済は、EU離脱の国民投票実施後、むしろ改善しているのが現状である。

理由は、極めて簡単である。EU離脱を決めたことによって、ポンド安が進行しているためだ。

現在1.27ドル程度で推移する英ポンドは、リーマンショック後は、おおむね1ポンド=1.6ドル前後で推移してきたので、今回のEU離脱によって、実に20%程度下落したことになる(ポンドの下落は今年に入って本格化しているので、下落のほとんどはEU離脱問題が影響していると推測される)。

このポンド安が輸出や海外旅行者の消費を刺激し、それを起点として内需部門が活性化されている可能性が高い。

実は、このポンド安は、以前から予想されていたものであった。

だが、多くのマスメディアやエコノミストは、このポンド安をイギリス経済にとってネガティブなものであると考えていたようだ。特に、国民投票以前は、ポンド安によるイギリスのインフレ率の高騰を懸念する声が大きかった。

そこで、イギリスの消費者物価指数を見ると、8月時点で前年比+0.6%と、緩やかな上昇過程にある。輸入金額も増加しているが、これにはポンド安による輸入物価の上昇が寄与している可能性が高い。

このように、イギリス国内のインフレ率はじわじわ上昇しているが、「輸入インフレ」というほどのものではない。イギリスの完全失業率は8月時点で2.2%(イギリスの失業率統計は2種類あるが、数字が低いほうをとっている)で、過去最低水準にある(正確にいえば、2月に記録した2.1%がこの統計では史上最低値)。

このことから、現在、イギリスは完全雇用に近い可能性もあり、単純に国内経済全体で見た需給ギャップで考えると、インフレ率はもっと上昇していてもおかしくないはずである。

しかも、前述のように、ポンドは対ドルで約20%近く減価している。為替レートの減価がそのまま輸入インフレにつながるのであれば、イギリスの消費者物価指数は2桁台になっていてもおかしくないだろう。


■正しい金融政策への「信認」

以上のように、イギリス経済がEU離脱決定後も安定的に推移している理由は何であろうか? 筆者は、極めて「現実的な」経済政策運営にあると考えている。

イギリスの中央銀行であるイングランド銀行は、高度な独立性の下、インフレ目標政策を採用している。目標とするインフレ率は2%で、現状のインフレ率はそれを下回っているが、イギリスの予想インフレ率は2.5%前後で極めて安定的に推移している。

すなわち、イングランド銀行は、イギリス国民によって、足元のインフレ率の動きに右往左往することなく、目先の目標インフレ率とのズレは「正しい」金融政策によって是正されるはずだという「信認」を得ており、これが経済活動の大きな変動を防いでいる可能性が高い。



実物経済だけでインフレを考える人は、経済の需給ギャップが逼迫すれば、単純にインフレ率が上昇すると思っているようだが、国際比較で見ると、需給ギャップとインフレ率の間には必ずしもきれいな相関関係は存在しない。

それは、予想インフレ率という「アンカー」が、実際のインフレ率に極めて重要な役割を果たしており、予想インフレ率が安定するかどうかは中央銀行(イギリスでいえばイングランド銀行)の金融政策の「信認」で決まっている側面が強いためだ。

イギリス政府は、EU離脱によって、仮にイギリス経済が失速の危機に瀕した場合、財政規律を放棄して財政出動によって経済の下支えを行う方針を明らかにしており、さらに、イングランド銀行も経済浮揚のための大幅金融緩和の可能性を示唆している。

イギリスの財政赤字は、2015年にはGDP比の4%だったが、2016年は8月時点で、2015年を下回るペースとなっている。政府債務残高は2014年時点でGDP比87.9%だったので、現時点では90%程度であると推測される。

イギリス政府はリーマンショック、及び、ほぼ同時に発生した不動産バブルの崩壊による金融システム危機への対応で財政赤字を拡大させたため、2011年以降は緊縮財政を採ってきた。キャメロン前首相は緊縮財政派の代表格であった。

EU残留派であったキャメロン前首相は、EU離脱の国民投票の責任をとって辞任したが、メイ新首相率いる新政権は、イギリス経済が危機に瀕した際には、緊縮財政路線を放棄する方針を明らかにし、経済の安定化に明確にコミットしている。


■イギリス経済の堅調は揺るがない

もう一つ、重要な点は、ポンドの大幅下落の局面で、イギリス政府が為替介入によってポンド安の是正に動かなかった点である。

イギリスには、かの著名投資家であるジョージ・ソロス氏とのポンド防衛を巡る闘いに敗れたという苦い経験がある。

今回もその教訓が生きたのか否かはわからないが、少なくとも、変動相場制の下で、自国通貨安は自国経済にある程度のメリットがあるという点を正しく理解している可能性が高い。

かつての大英帝国の栄光やプライドを考えると、日本人の発想では、イギリス人にとって、「ポンド安」は「イギリス経済の落日」を意味する格好悪い現象であるように見えるかもしれない。だが、イギリス政府は、ポンド安に対して、何の対策もとろうとしなかった。

イギリス政府は極めて現実的な政策を採ったと考えられ、それが、現時点までのむしろ堅調なイギリス経済をもたらしたのではなかろうか。

筆者は、EU離脱に際して、今後、イギリス経済に困難が降りかかったとしても、「正しい」経済政策によって克服される可能性が高いと考える。このように経済政策の信頼性が担保されている限り、イギリス経済が失速する可能性は低い。

失速するリスクがあるのは、経済的な合理性を無視して拡大路線を変えようとしないEU、もしくはユーロ圏の方ではなかろうか。



 

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コメント
 
1. 2016年10月06日 17:42:39 : 4wnaEWkfPM : Xyeda77IoQY[230]
ロンドンのホテルは日本のビジネスホテル並の狭い部屋で200ポンドくらいする。どってことのないレストランでも一人80ポンドは当たり前だ。ポンドの価値が大幅に過大評価されているからだ。1ポンド80円くらいがせいぜいだろう。

2. 2016年10月06日 20:20:51 : 46au376vfM : ZYM7DDGC_rw[1037]
日本は円安に強引にしたが、良くならないでないか?

なんでだ? インフレにもならん!。

アベのミックスと言うネーミングが嫌われるからか?

そうだろうな〜アホのミックス=安倍のミックスだからかね〜

安倍黒;イメ-ジが悪すぎるね〜


3. 2016年10月06日 22:14:33 : nJF6kGWndY : n7GottskVWw[2835]

BREXITは、トータルでは明らかに英国経済にとってマイナスなのだから当然のことだが

輸出企業など一部が儲かっているだけで、株価もドル建てで見れば、全然上昇などしていない

既に日本の異次元QE以上に、英国民にとってはマイナスの影響が出始めているが、今後は、さらに交易条件の悪化や、ユーロ向け利益率の悪化によって

社会保障レベルの低下と負担の増加、生活水準の低下が続くことになる


4. 2016年10月07日 21:27:34 : nPoKzZNiJU : BZo4ecqQ1wk[5]
日本は米国債買わされるためのアベノミクスなんだから、

悪くなって当然でしょう。


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