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「歳入庁」という誰も反対しない構想が実現しない理由(ダイヤモンド・オンライン)
http://www.asyura2.com/16/hasan114/msg/304.html
投稿者 赤かぶ 日時 2016 年 10 月 12 日 09:30:45: igsppGRN/E9PQ kNSCqYLU
 

「歳入庁」という誰も反対しない構想が実現しない理由
http://diamond.jp/articles/-/104344
2016年10月12日 山崎 元 [経済評論家・楽天証券経済研究所客員研究員] ダイヤモンド・オンライン


■「公の共通集金人」という
効率的で公平な仕組み

 世の中には、その建前に対しては有効な反論が全くないのに、実現しないものがある。

 世界のレベルでは、例えば「世界平和」だ。世界が平和になることに対して、誰も表立って反対しない。これは、昔からそうなのだが、実現していない。世界のどこかで深刻な戦争・紛争があるし、将来の戦争・紛争の種になりそうな対立関係が常に存在する。

 率直に言って、世界平和が実現しないのは、直接的には戦争・紛争を自分にとって有効な手段として使いたい為政者が存在するからだし、間接的だがより本質的には戦争・紛争・対立関係がある方が好都合な勢力が存在するからだろう。

 日本のレベルに目を転じると、「歳入庁」がこれによく似ている。

 税金に加えて、年金、健康保険、雇用保険などの社会保険料の徴収、ついでに付け加えるならNHKの受信料なども、「公の制度として集めることが必要なお金」なのだから、一括して強制的に集めて、それぞれの財源として配分するなら、効率がいいし、何よりも徴収漏れに伴う不公平が起きにくい。これを実現する仕組みとして、海外に例があることもあって、期待されている有力なアイデアが、「公の共通集金人」とも言うべき歳入庁だ。

 現在の安倍政権の下でも、かつての民主党政権下でも、構想として歳入庁の設立を言う政権のブレーンは時々いる。しかし、これが大きな流れになったことは一度もない。他方、歳入庁設立構想に対する具体的な批判の議論も聞いたことがない。

 世界の多くの為政者や武器商人が「世界平和」が絵空事であってほしいと本音では願うように、税金や各種の社会保険料を集める役人さんたちや、彼らに影響力を行使できることが存在意義である政治家にとっては、自分たちの仕事と権限を取り上げられる可能性が大きい歳入庁設立による徴収業務の効率化は「論外の構想」なのだろう。

 たいへん残念なことだ。

■GPIFの運用利回りより
年金保険料の徴収率の方が問題

 ここで、少々寄り道することを許していただきたい。

 本連載で二度にわたって金融庁の「金融レポート」(平成27事務年度版)を取り上げ、個人投資家にとって有用であることを強調したが、もう一つ公的機関のレポートで、個人投資家が読むに値するものがあるのでご紹介したい。

 公的年金を運用するGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)が発表した「平成27年度 業務概況書」(http://www.gpif.go.jp/operation/state/pdf/h27_q4.pdf)は面白い!

 GPIFは世界最大規模の運用機関であり、その運用業務の詳細について書かれており投資に興味を持つ人にとって興味深い箇所が方々にあるので、ぜひGPIFのホームページからダウンロードして読んでみてほしいと思うのだが、この約130ページに及ぶ冊子の中で、全ての国民に読んでほしい注目箇所は、「(コラム)年金財政における積立金の役割」(p14)と題する1ページのコラムだ。GPIFは次のように言っている。

「年金給付の財源(財政検証で前提としている概ね100年間の平均)は、その年の保険料収入と国庫負担で9割程度が賄われており、積立金から得られる財源(寄託金償還又は国庫納付)は1割程度です」

 昨今、GPIFの運用損失に関して国会やマスコミで賑やかに取り上げられているが、設計上、公的年金の給付金の財源は9割が将来の年金保険料であり、仮に、約130兆円に及ぶ積立金が運用の失敗によって全て失われても(そのようなことはほぼあり得ないが)、年金給付の9割は支払い可能なのだ。

 巷間、計算上の積立金の枯渇をもって「年金破綻」と言いたがる言説があるが、日本の公的年金は、「130兆円」が小さく見えるほどの壮大な仕組みなのだ。このスケール感は、一般に想像しにくいかもしれないが(ただし、運用の損益が将来の年金財政に影響を持たない訳ではない)、「年金はどうせ破綻する」と決めつけて、公的年金から離れようとすることは賢くない。

 しかし、ここで大きな問題となるのは、現在及び将来、年金保険料が正しく全て徴収されているか否かだ。

 もちろん、両方が大事なのだが、敢えて言うなら、GPIFによる年金積立金の運用利回りよりも、年金保険料の徴収のパフォーマンスの方が、日本の公的年金財政にとって大きな問題だといえる。

 そして、自営業者らが入る国民年金について、被保険者が納めるべき保険料のうち実際に払われた割合を示す納付率は7割を切っており、しかも、厚労省が発表する納付率は、低所得者や学生ら保険料を免除・猶予されている人を対象者から除いて算出されている。免除・猶予になっている人々を対象に含めた実質的な納付率は4割台だ。大丈夫なのだろうか?

 年金保険料を支払わない人は、その額に応じて将来の年金給付を受けられなくなるはずだから、超長期的には辻褄が合う「かも」しれないが、将来に保険料の未徴収が大規模に残った場合、将来年金給付を受け取る見込みの世代に対して十分な財源があるかどうかが心配だ。そうした場合でも、公的年金は、支給額が「縮小」するのであり、「破綻」してなくなる訳ではない筈だが、GPIFの運用利回り以上に、日本年金機構の年金保険料の徴収実績に注目して然るべきだ。

■マイナンバーの活用で
社会保険料の徴収を改善

 今のところ、国民から見ると、手続きの面倒臭さと、セキュリティへの不安ばかりが感じられる、ひたすら面倒なだけのマイナンバーだが、税金と社会保険料の徴収に活用されることになっていて、(未定だが)今後の利用の拡大が予想されている。

 マイナンバーによって個人のデータを把握し、税務当局が持っているデータと、年金などの社会保険関係の徴収業務を行う組織が持っているデータを合体させることで、特に、年金保険料の徴収が改善することが期待されている。

 筆者は、マイナンバーの利用拡大に賛成であり、全ての金融データ(取引データも資産データも)をマイナンバーと結びつける「金融実名制」を導入すべきだと考えているが、当面の利用方法だけであるとしても、税金の徴収と、社会保険料の徴収を別々に行うことは、言わば、レストランで食事の会計レジと、飲み物の会計レジが別々に存在するような非効率であることが明白だ。

 そもそも、お金に色は着いていない。「税金」、「保険料」と色分けして、別々に集金するのは非効率的だ。

 はっきり言うと、年金保険料はいわば「年金税」として徴収してしまう方が効率がいい。健康保険も、雇用保険も同様だろう。付け加えると、NHKの受信料も予算が国会で承認されるのだから基本的な放送サービスの対価は税金が財源でいいし、贅沢な放送(?)に関しては、スクランブルを掛けて有料にするなり、広告を取るなり、民間の放送局と平等な条件で競争するのがフェアだろう。

■関係省庁のナワバリ意識が
歳入庁の設置を阻む

 税金の徴収は、国税庁、即ち財務省のナワバリだ。公的年金の保険料徴収は日本年金機構、即ち厚労省のナワバリだ。雇用保険も同様と考えていいだろう。健康保険や生活保護に関しては、地方自治体の、その元締めとしては総務省のナワバリだと考えるべきだろう。加えて、NHKの受信料はNHK自身が集めているが、その所管は総務省だ。

 民間の感覚で業務を効率化するなら、これらを一元的に徴収してそれぞれ必要な勘定に振り分けることを考えるのが「普通」の考え方だろう。複数のレジを設けることは、お金を徴収する側にとってもコスト高だし、取られる側にとっても手間が増える愚挙だ。

 それでは、これらの集金業務を「歳入庁」に集約するとするならどうなるのか。

 それぞれの関係省庁は、自省に歳入庁を完全に取り込むことができないとするなら、自省のナワバリにある権限とポストや雇用を手放したくないと思うだろう。この点が、明らかな効率化につながるにもかかわらず、歳入庁が実現しない理由にちがいない。

 政治主導、首相官邸主導で歳入庁の設置を進めることは、理屈上は可能だが、各所の官僚組織が面従腹背的サボタージュで抵抗するにちがいない。

 現状の政治家と官僚の力関係から考えて、筆者は、率直に言って、歳入庁が実現するとは予想していない。仮に、今の政権で実現するなら、安倍政権は筆者が思っているよりは随分立派な政権なのだということに違いない。

 その場合、筆者は、大いに喜んで自らの不明を恥じる。

 

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コメント
 
1. 2016年10月12日 10:26:45 : nJF6kGWndY : n7GottskVWw[2889]

>現状の政治家と官僚の力関係から考えて、筆者は、率直に言って、歳入庁が実現するとは予想していない

それだけではない

サヨクも、大衆の個人情報漏えい不安も煽って反対している

国民が政治に無知・無関心で、現実逃避している状況では、無理だろう

事実を直視して、自分の頭で考えるようにならない限り、搾取されるのは避けられない


www.jcp.or.jp/akahata/aik07/2007-06-01/2007060103_01_0.html
2007/06/01 - 物証がなくても解決を. 年金記録が社保庁にもなく、本人のところに領収書などがないケースが多数あります。 ... 民主党は、社会保険庁を解体し、国税庁とあわせて「歳入庁」をつくる法案を提出しています。 年金業務を細分化し、営利企業に丸 ...

強制的徴収

 政府は、保険料の取り立てでは、財産の差し押さえなどのきびしい姿勢をとってきました。政府が、今国会で強行しようとしている社会保険庁解体・民営化法案では、さらにひどい取り立て制度を盛り込んでいます。


gendai.ismedia.jp/articles/-/35766
安倍政権は六年前のリベンジを果たし、歳入庁を実現できるか? 


www.j-cast.com/2012/05/07130673.html?p=all
「歳入庁の創設」進まないのは 財務省の「陰謀」なのか : J ...

magazine.livedoor.com/press/2759
財務官僚が「歳入庁構想」に反対している本当の理由は、共産党から徴税権を司る大本山・を守るのが目的であることを、民主党執行部は知らなさすぎる. 2012年03月26日発行 ...
歳入庁を新設するべき|気になることを調べてみましょう - アメーバブログ

ameblo.jp/orange54321/entry-11841693384.html
2014/05/05 - その中で、みんなの党の浅尾氏が歳入庁の設立を主張していました。浅尾氏は、歳入庁が税金と社会保険料を一括して徴収するようになれば徴収率が上がり、現在よりも収入が10兆円多くなると言っていました。 その意見に対して、共産党の ...

http://www.cas.go.jp/jp/seisaku/syakaihosyou/5daijin/240612/siryou.pdf
歳入庁の創設について
〜中間報告後の検討を踏まえた整理〜
平 成 2 4 年 6 月 1 2 日
社会保障柏ナ一体改革関係5大臣会合
政府の「税と社会保険料を徴収する体制の構築についての作業チーム」は、4
月 27 日に中間報告を取りまとめ、公表した。その後、民主党社会保障と税の一
体改革調査会歳入庁ワーキングチームからの要望を踏まえ、中間報告で示した
徴収体制のイメージ 3 類型を議論の出発点として、歳入庁の創設に向けた今後
の道筋を可能な限り具体的に整理することを目標にさらに検討を進めた。今後
は、これまでの検討を踏まえ、歳入庁創設に向けた諸課題に取り組まなければ
ならない。また、これまでの検討を通じ、各執行機関が保有する所得情報の重
なりがそれほど多くはなく、市町村が所得情報を多く保有していることから、
歳入庁創設に向けた検討に当たっては、地方公共団体との連携及び地方公共団
体の積極的な協力が欠かせないことを再認識したところである。
現時点においては、中間報告で整理した各類型に関する検討課題について結
論を得るまでに至っていないが、歳入庁の創設について、基本的な考え方及び
今後の工程のイメージ等を整理すると以下のとおりである。今後は、残された
課題について、党ワーキングチームとも連携を図りつつ、検討を進めるととも
に、この工程イメージに基づき、歳入庁創設に向けた工程を進めて行く予定で
ある。


2. 2016年10月12日 12:23:13 : FaDq1QZJlB : f2xdQZlACeA[22]
>>1
人にクソをなすりつけるんじゃない。左翼が反対するもんかね。というのは保険も税金も全て今現在複数の窓口を介して奪われているものであって、それが一本化というのは徴収の窓口が一つになるだけのこと。個人情報とは全く無関係だからだ。

歳入役所が成立しない理由は、募金の窓口を一本化する案が成り立たない理由とまったく同じだ。

募金というのはカネを集めた者が手数料として半分近く着服して、残りも自分に都合のいいよう自由に配分できる打出の小槌だ。税金や料金や保険も同じ仕組みで成り立っている。集める口実が法律か同情かの違いがあるだけだ。金を集める口実を持っている、金を集める窓口であることにこそ真の価値がある。集めた金を何に使うかは副次的なものにすぎず、徴収の特権を手放すわけがない。ユニセフがいい例だ。


3. 2016年10月12日 21:10:15 : UriUMyAuHw : pFoFQvN3BG0[206]
インチキが バレちゃ困ると 反対し

4. 2018年4月14日 18:31:26 : tUSxHO5VFo : 1pS_1RUiv0Q[1]
じゃあのさんTwitter
https://twitter.com/mynamekamikaze?lang=ja抜粋

財務次官セクハラ疑惑で週刊新潮が音声データを公開「予算通ったら浮気するか?」 https://www.sankei.com/affairs/news/180413/afr1804130014-n1.html

●なんだコイツ、気持ち悪りぃな

●売国官僚にも書いたけど、もう財務相は省庁再編で、国税庁とか取っ払って歳入庁作った方がいいわ

カミカゼ‏ @mynamekamikaze · 4月13日

ちなみに、青林堂さんは結構真面目なので公証部数は、出版業界全体で見た場合、割と実売部数に近い(多少は盛ってる)
ガバってる出版社だったら、今回の売国官僚と売国議員2作で公証約10万くらいになってるwww
まあ、次回で確実に「売国シリーズ」化して累計10万越しそうな感じかなw


カミカゼ‏ @mynamekamikaze · 4月13日

財務省の章だけで書籍の約4分の1占めちまったよwww
そのおかげで、書きたかった奴が次回分に回っちまったwww


カミカゼ‏ @mynamekamikaze · 4月13日

#売国官僚 本日発売www買ってくださった読者の皆には感謝御礼申し上げる(もう手に入れて読み始めてる人もいるかな?あとがきというか忘れ物は、ある企業とある中国とつながりがある政治家を載せた)
しかし青林堂も太っ腹だねえwww
2作続けて産経新聞広告欄に載せてもらったぜwwww



5. 2018年4月14日 18:57:11 : tUSxHO5VFo : 1pS_1RUiv0Q[2]
IRONNA

首相は財務官僚を成敗したほうがいい

『Voice』 2015年1月号
https://ironna.jp/article/682 抜粋

(略)

財務省「税金の使途はおれが決める」


 ●消費税を8%に上げた際、安倍首相は増収分のうち2兆円は「おれが使う」と宣言した。東日本大震災で災害復興費の調達のため、企業の法人税を臨時に引き上げた。安倍氏はまず、その分を返済して、さらに毎年、法人税を引き下げて20%台まで下げるという企業活性化策を考えていた。円安と法人税下げで、新規企業や海外企業を誘致して経済の活性化を図る戦略だ。

 ●ところが、これに財務省は猛烈に反対した。もともと財務省は「税金の使途はおれが決める」という独善思想の持ち主だ。福祉施設や研究機関に寄付する金にも税金をかける。戦時並みの価値の一元化的発想だ。


 ●安倍氏の法人税減税の発想は政治家の選択として十分ありうると思うが、財務官僚には許せない。“勝手”とみえたのだろう。毎日のように次官、主計局、主税局の局長らが翻意を迫りにやって来た。麻生財務相が抑え込んでくれるものと思っていた安倍氏はとんだ思惑違いだった。


 ●麻生氏を官邸に呼んで、こう口説いたという。


●「われわれが組閣前に誓ったことは『税率を上げよう』ということではなくて、『税収を上げよう』ということだったじゃないですか」


 ●法人税の減税は、安倍氏の戦略では税収を上げる決め手の一つだ。すると幹部がすっ飛んで来て「これは一回こっきりしか可能ではありません」という。安倍氏は断固「次の年も下げる」と言い放った。


 ●20年間も不景気を続け、GDPまで下げた財務官僚の誰が責任を取ったのか。●政治家の安倍氏が新機軸で財政を立て直そうという。●失敗すれば、選挙によって責任を取らされるのは安倍氏の側だ。


(略)


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