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米国が「長期停滞」から本気で脱却を目指すなら、次の一手はコレ 「利上げ」よりも「再金融緩和」か(現代ビジネス)
http://www.asyura2.com/16/hasan114/msg/563.html
投稿者 赤かぶ 日時 2016 年 10 月 20 日 09:26:25: igsppGRN/E9PQ kNSCqYLU
 


米国が「長期停滞」から本気で脱却を目指すなら、次の一手はコレ 「利上げ」よりも「再金融緩和」か
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/49996
2016.10.20 安達 誠司 現代ビジネス


■米国景気はピークに近い

「12月までに少なくとも1回の利上げが実施され、年末のFFレートは現行の0.35%程度から0.60%程度になる可能性が高い」

これが現時点での市場関係者のコンセンサスとなっている。また、直近のFRBの経済見通しでは、長期的なFFレートの平均水準は2.9%で、利上げは2019年まで続く見通しになっている。

そのFRBの経済見通しだが、FFレートの引き上げは米国経済にほとんど影響を与えないというシナリオになっている。例えば、実質GDP成長率の見通しは、2017年、2018年ともに前年比+2.0%である。そして、完全失業率の見通しはそれぞれ、4.6%、4.5%となっている。

ちなみに、このFRBのシナリオでは、2018年末のFFレートの見通しが1.9%となっている。この見通しどおりに利上げが進めば、2年後にはFFレートは現状から1.5%強上昇することになる。1.5%の金利上昇がマクロ経済に何らマイナスの影響を与えないというFRBのシナリオはいささか楽観的すぎる感がある。

したがって、筆者は、現状の米国のマクロ経済の現況を考えると、予想外に「再金融緩和」が実施されるリスクがあると考える。

その理由は、景気の持続的な上昇は「微妙な」ところに差し掛かっていると思われるためである。最近の米国経済指標はピークアウトの兆候を示しているものが多い。

例えば、9月の新車販売台数は前年比-0.5%で、8月の同-4.1%に続き、2ヵ月連続の前年割れとなった。また、8月時点の住宅関連指標は、先行指標である着工許可件数が2ヵ月連続の減少だったほか、これまで堅調であった中古住宅販売件数も2ヵ月連続で減少するなど、徐々にピークアウトの兆候が出始めている。

リーマンショック後の米国経済を牽引してきたのは、自動車販売を中心とする消費と住宅投資であった。だが、その両者は、ローンを利用することが多く、金利に敏感な側面がある。また、自動車や住宅は消費者にとっては、一種の固定資産投資に近いものであり、これまでの超低金利によって需要が先食いされている可能性も否定できない。

以上より、現時点で米国景気はピークに近い状況にあり、「循環」的には、今後、減速していく可能性も否定できないのではないかと考える。したがって、利上げも、仮に12月に実施した場合、それで一旦は終わりになる可能性もあると考えている。

FRBの見通し通りに、FRBが「正常水準」と考えるFFレート2.9%までの利上げは難しいのではなかろうか。そのため、今後、特に来年以降の米国経済を考える上で注意すべき点は、むしろ、FRBの再金融緩和のタイミングではないかと考える。


■イエレン議長の発言に注目

FRBが今年12月に利上げを行うというのがコンセンサスとなっている現時点で、次の金融緩和のタイミングを考えるのは早すぎると思われるかもしれない。

だが、意外にも、次の再金融緩和について、イエレン議長がたびたび言及している点には注意する必要があろう。



その1つが、10月14日の講演会で、「将来の景気後退には、利下げだけで対応できない」と発言した点である。

仮に、現在のFRBの見通し通りに利上げが進み、FFレートがFRBが想定する「正常水準」である2.9%近傍まで上昇した後に次の景気後退局面が到来した場合、FFレートの引き下げだけで十分に金融緩和の効果が出ると思われる。

イエレン発言の内容は、「次に金融緩和が必要な局面では、利下げだけで緩和効果が十分に発現するほどFFレートが上昇しきれていない可能性がある」というものだった。つまりイエレン議長は、利上げがFRBの想定通りに進まない不測の事態を暗に想定しているのかもしれない。

2つめが、追加緩和時の手段として、ETF等の資産購入の可能性に言及した点である。

カンザスシティ連銀主催のフォーラム、及び議会証言で「現在、FRBによる株式の購入は法律で禁じられているが、議会がこの法律を見直すことができれば、消費行動に直接リンクする資産価格の形成過程に直接介入できるFRBによる株式の購入は金融政策として有益であると考える」と発言したのである。

これは、次の金融緩和においても、「伝統的」な金融政策である利下げ以外の緩和手段を検討する必要があると、イエレン議長が考えていることを示唆するものである。

以上のようなイエレン議長の一連の発言は、FRB内では、金利の正常化をはかるためのFFレートの引き上げ論がある一方で、金利の正常化が実現する前に景気後退が始まり、再金融緩和を余儀なくされるというリスクシナリオを検討する必要性が視野に入っている可能性を示唆しているのではないかと考える。


■「長期停滞」から脱却するためには

その他にも、FRBによる再金融緩和のシナリオがある。それは、来年発足する新大統領の経済政策との関係である。

現在、米国は大統領選の真っ只中である。討論会の結果では民主党代表であるヒラリー・クリントン女史の優勢が伝えられているが、決め手がなく、共和党候補であるドナルド・トランプ氏との差はそれほど大きくない。

次期米国大統領の座をどちらの陣営が勝ち取るのかはまだわからない。だが、どちらが大統領になったとしても、実現する可能性が高い経済政策が、インフラ整備を中心とした公共投資の拡大である。

米国経済といえば、長らく「双子の赤字(財政収支赤字と経常収支赤字の並存)」というイメージが強く、経済学界でも財政再建の必要性ばかりが主張されてきた。

だが、リーマンショック後、状況は一変している。著名な経済学者でもあるローレンス・サマーズ元財務長官が主張する「長期停滞論」では、米国経済が「長期停滞(低成長・低インフレ)」を脱却するためには、金融緩和と同時に財政出動が必要であるとされ、これが欧米の経済学界のコンセンサスになりつつある。

そして、現与党の民主党クリントン候補、そして、野党の共和党トランプ候補とも、インフラ整備の必要性を主張していることもあり、財政支出の拡大が経済政策のメニューに入っている。

FRBの金融政策は、政府から高度に独立しているため、大統領選の直接の争点にはなっていない。だが、金融政策が引き締め局面のまま財政拡大を行うと、金利上昇と通貨高を招くというのは、マクロ経済学の「基本中の基本」である。

金利上昇とドル高は、せっかくの財政政策の効果を大きく削減してしまうことになるため、米国が「長期停滞」から本気で脱却しようとするのであれば、どこかの時点で、FRBは金融緩和に転じる必要が出てくるのではなかろうか。


■「マイナス金利」の採用も?

また、米国で財政支出の拡大が実現しながら、現状のような利上げ局面が続いた場合、米国の金利上昇がグローバルに波及し、世界的な金利上昇という予想外のリスクを招きかねない。世界的な金利上昇は、特に新興国経済に大きな打撃を与えるリスクがある。

いまや、新興国経済の失速は、米国経済にも深刻な影響を与えかねないことをFRBも十分に理解している。そのため、これを回避する意味からも、FRBが意外と早期に再緩和に踏み切る可能性は、あながち否定できないのではないか。

最後になるが、FRBによる次の金融緩和で筆者が注目しているのは、「マイナス金利政策」採用の可能性である。

現時点ではイエレン議長はどちらかといえば否定的であるようだが、日銀やECBが採用していることもあり、様々な問題点を精査した後に、実施するのかどうかは非常に興味深い。

また、一部の経済学者からは、マイナス金利政策は「小国」が採用する政策であるとの見解が出されているが、明らかに「大国」である米国でこれが採用された場合、世界のマーケットにどのような影響が出るのかも非常に興味深い点である。



 

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