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「アルバイトが足りない」は“本当”なのか? データで概観する「人手不足」
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投稿者 軽毛 日時 2016 年 11 月 05 日 02:11:03: pa/Xvdnb8K3Zc jHmW0Q
 


人手不足の時代に本気で考える アルバイト人材育成
【第12回】 2016年11月4日 中原淳 [東京大学 大学総合教育研究センター 准教授]

「アルバイトが足りない」は“本当”なのか?

データで概観する「人手不足」

(店長)「急で悪いんだけど、来週の月曜、シフト入ってくれないかな?」
(スタッフ)「えっ…またですか?早く新しい人を採用してくださいよ〜」
(店長)「求人は出してるけど、ニュースでも言われているとおり、日本は人手不足なんだよ!」
(スタッフ)「でも店長、ウチに人気がないだけなんじゃないですか?」

いま、アルバイトの人材不足が深刻だと言われている。日本の人材市場では何が起きているのか?人手不足に陥っている原因は何なのか?今後、人材市場はどうなっていくのか?アルバイト不足の実態をデータで明らかにしていこう。最新刊『アルバイト・パート[採用・育成]入門』から一部を紹介する。

深刻化するアルバイト不足


中原淳(なかはら・じゅん)
東京大学 大学総合教育研究センター 准教授/東京大学大学院 学際情報学府(兼任)/大阪大学博士(人間科学)
1975年北海道旭川生まれ。東京大学教育学部卒業、大阪大学大学院 人間科学研究科、米国マサチューセッツ工科大学客員研究員などを経て、2006年より現職。
「大人の学びを科学する」をテーマに、企業・組織における人材開発、リーダーシップ開発について研究している。専門は経営学習論・人的資源開発論。
著書・編著に『アルバイト・パート[採用・育成]入門』『企業内人材育成入門』『研修開発入門』(以上ダイヤモンド社)など多数。

パーソルグループ
日本最大級の総合人材サービスグループ。本書においては、同社のシンクタンク・コンサルティング機能を担う株式会社パーソル総合研究所が、中原淳氏とともに大企業7社8ブランド・約2万5000人に対する大規模調査と各種分析・示唆の抽出を実施している。
このところ「アルバイト不足が慢性的に続いている」「求人を出してもまったく応募が来ない」といった悲痛な声がいたるところで聞かれるようになってきました。
みなさんも「最近、どうもアルバイトの採用が難しくなってきた」という感覚をお持ちなのではないでしょうか?実際、日本はいま、かつてないほどの「人手不足」に直面しています。

人手不足は、企業の大小や雇用の正規・非正規を問わず、あらゆる業種・職種で起きていますが、顕著なのが「アルバイト人材の不足」です。なかでも飲食店、飲食料品小売、娯楽サービス業などは深刻な状況に陥っています。
たとえば首都圏では、コンビニエンスストアと外食チェーンとのあいだで、人材の奪い合いがはじまっています。その結果、出店戦略の見直しを迫られるケースや、営業時間を短縮せざるを得ないケースも出てきており、深刻さが増しています。

対策はさまざまありそうだが…

これを打開するアクションとしては、どんなことが考えられるでしょうか?

いちばん手っ取り早いのは、採用のための予算を上げることでしょう。求人広告により多くのお金をかければ、応募者数の増加が見込めます。

また、時給を上げれば、より多くの人が集まるようにはなるでしょう。しかし、これらの対策は企業のコスト増につながりますし、そもそも店長に裁量がないケースもありますから、限界があります。

それ以外には、募集する人材の幅を広げるという道もあるでしょう。近年では、首都圏や都市部を中心に外国人のアルバイト雇用はかなり増えてきています。また、従来はあまり雇用されてこなかったシニア人材を積極活用する企業も見られるようになりました。

さらには、雇用条件を工夫する職場も出てきています。家庭の事情で短い時間しか働けない主婦の都合を考えて、数時間だけのシフトにも対応するといった方策です。

データで見るアルバイト不足

それぞれの店長がすでにいろいろな試みをされていることと思いますが、日本全体の状況としては、人手不足の急速な進行にまったく追いつけていないというのが実情です。ではいま、どれくらいのアルバイト人材が不足しているのでしょうか?データでその実態を見てみましょう。


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こちらの図表は過去40年以上のパートの有効求人数の推移を示したグラフです。ここでいう有効求人数とは公共職業安定所(ハローワーク)における年間求人数の合計ですから、「企業がどれくらいたくさんの人を必要としているか」の目安と考えることができます。

ご覧のとおり、パート求人数は調査開始の1972年から22倍にまで急増しています。正社員も含めた全体の求人数はわずか1.7倍程度の伸びしか見せていませんから、アルバイト人材へのニーズがいかに急成長しているかがよくわかります。

では、アルバイト不足はいつごろから起こっているのでしょうか?同グラフをよく見ると、リーマンショックのあった2008年に一時的に低下していますが、東日本大震災後の復興需要やいわゆるアベノミクスなどの後押しもあってか、ここ数年で求人数は過去最大規模にまで膨れ上がっています。

「3人足りなくても2人しか採れない」が現実

また、求職者数に対して有効求人数がどれくらいあるかを表した有効求人倍率(下図)は、1980年代後半からほとんどずっと1.0倍を上回っており、「職を探している人よりも求人の数のほうが多い状況」が続いています。

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つまり、このアルバイト不足は20年以上前から続く慢性的な現象だとも言えるわけですが、やはり足元での人手不足が深刻なのはたしかです。

2015年平均の有効求人倍率は1.52倍。アルバイト求職者2人に対して3件の求人があるわけですから、これは店長から見れば、「アルバイトが3人不足していても2人しか採用できない」ということです。アルバイト1人が「1.5人分の仕事」をしたり、店長自身が時間外勤務をしたりすることで、なんとか企業が回っている状況だと言ってもいいでしょう。

ただし、これはあくまでも“平均値”での話ですから、業種・地域によっては「こんなものじゃない」「もっとひどい」という実感をお持ちの店長もたくさんいらっしゃるでしょう。
たとえば、東京労働局の発表している「求人・求職バランスシート」(平成28年7月現在)を見ると、「8.07倍(接客・給仕)」「3.86倍(商品販売)」という数値が出ています。都市部・都市近郊部では本当にひどい人手不足が起きていることが見て取れます。

これだけ求人が多ければ、求職者はより条件のいい仕事へ流れていきますし、すぐに別の仕事が見つかりますから、簡単に仕事を辞めてしまいます。時給・立地・ブランドイメージなど、より条件面で不利な職場であれば、もっと深刻に人が足りない状況になってもまったく不思議ではありません。

2025年には「583万人の人手不足」が起きる!?

この人手不足は今後も変わらないどころか、むしろ、より深刻になっていくと予想されています。それは、少子高齢化が加速度的に進んでいるからです。出生率が劇的に回復する見込みのない現状では、海外からの労働力を受け入れたり、女性やシニアを活用したりしない限り、日本の労働力人口(15歳以上の働く意思と能力を持つ人の数)がこの先も減り続けることはほぼ確実な未来です。

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パーソル総合研究所が出している2025年の未来推計(上図)によると、現在の248万人の倍以上、なんと約583万人の働き手が不足することになります。なかでも、情報通信・サービス業は約482万人、卸売・小売業は約188万人と、業種によってはとんでもない数字が出ています。

「1人の店長としてできること」を考える

これ以外にもさまざまな推計データがありますが、今後もアルバイトが足りない状況が続くことは、ほぼ否定しようがないと言っていいでしょう。国の政策レベルでも「女性・シニア・外国人の活用」を打ち出し、これに対処しようという動きが加速しています。

また、たとえばIT化や人口知能(AI)などの技術革新が進んで、効率性・生産性が上昇すれば、現在ほど人手が要らなくなる分野も出てくることでしょう。会社によっては、「店舗の無人化」「サービスの機械化」を戦略的に推し進めるところも出てくると思います。

この大きなトレンドに対して、店長としてできることは決して多くありません。人口の問題や、それに伴う産業構造の変化などは、1人の店長の思考と行動を超えるものだからです。
しかし、ここで悲観していても仕方ありません。地に足をつけて、目の前の職場をいかに回すかを考えていく必要があります。そこでまず大切なのは次の2つです。

(1)いま起こっているあなたの職場の人手不足が、日本のアルバイト人材マーケットの構造のなかで「起こるべくして起こっている事態」だと認識する

(2)この人手不足が決して一過性の現象などではなく、今後ますます激化していくという現実を引き受ける

これらを踏まえたうえで、いまこそ店長にはその場しのぎの対応策ではなく、根本的な発想の転換が求められています。その核心は何なのか?それを次のトピックで一緒に考えていきたいと思います。

まとめ
□この人手不足は今後ますます深刻になる可能性が高い
□とくにアルバイトの分野では、さらに人が足りなくなると予想される
□悲観するのでなく「店長として何ができるか?」の発想が必要である
中原淳(なかはら・じゅん)
東京大学 大学総合教育研究センター 准教授/東京大学大学院 学際情報学府(兼任)/大阪大学博士(人間科学)
1975年北海道旭川生まれ。東京大学教育学部卒業、大阪大学大学院 人間科学研究科、米国マサチューセッツ工科大学客員研究員などを経て、2006年より現職。
「大人の学びを科学する」をテーマに、企業・組織における人材開発、リーダーシップ開発について研究している。専門は経営学習論・人的資源開発論。
著書に、『職場学習論』『経営学習論』(いずれも単著、東京大学出版会)。『会社の中はジレンマだらけ』(光文社新書)、『アクティブトランジション』(三省堂)、『企業内人材育成入門』『研修開発入門』『ダイアローグ 対話する組織』(以上、ダイヤモンド社)など編著・共著多数。

パーソルグループ
日本最大級の総合人材サービスグループ。本書においては、同社のシンクタンク・コンサルティング機能を担う株式会社パーソル総合研究所が、中原淳氏とともに大企業7社8ブランド・約2万5000人に対する大規模調査と各種分析・示唆の抽出を実施している
http://diamond.jp/articles/print/106550  

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コメント
 
1. 2016年11月05日 13:30:15 : HjCHbiL9yc : r66eSYUSdgw[120]
人件費の時価単価が低ければ、店舗設備に余裕があれば少しでも稼動させようと考えて、客が来る限り人を募集するかもしれない。とすれば、特定の業種において過大な人材不足が生じ求人倍数を増加させている傾向もあろう。オリンピック景気による建設業などにもその傾向が強いかもしれない。それらは過去の処遇面での水準低下の結果かもしれない。
 そのような低い処遇での雇用が増加していることを、本当に喜ぶべきことなのだろうか。
必要とされることは、もっと再生産が高い生活水準を可能とするような、未来に開かれた雇用を実現できるようなビジョンをつくり、政策的に支援していくことではなかろうか。

2. 2016年11月05日 14:15:22 : jXbiWWJBCA : zikAgAsyVVk[501]

店長レベルでは、対応は難しいだろう。

円高不況に転換しない限り、当面は、生産性が低く、処遇の低い企業では、人手不足倒産や、閉店が増え、
結果として、賃金や人件費は高まり、いずれ景気を反転させることになる。


3. 2016年11月05日 21:27:34 : 2lnQG0Rg9o : FkcgqvFMZzw[8]
人手不足 裏に需要の 水増しか

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