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3線区はバス転換、8線区は上下分離など協議へ　JR北海道が「維持困難線区」発表
2016.11.18
乗りものニュース編集部
http://trafficnews.jp/post/60176/

●国鉄の分割解体で北海道を別会社にしてしまえば、どこからの支援もなくなる。かつて国鉄で分割解体に反対した当方としては、いずれそうなると踏んでいた。だから反対したのだが、現在の状況は予想以上である。今さら、昔に戻せとか叫んでも、全く不可能である。現実的な打開方法はあるのか。

結論から言うと、貨物列車の走っている線区だけ残すのが唯一の解決策である。

ニュージーランドの南島に住んだが、北島と違い人口が少なく、広いのに104万人しかいない。ここも新自由主義の嵐が吹き荒れ、郵便局や鉄道や病院が民営化されたが、過疎地帯のため生活に支障をきたすことになり、一部は公有に戻された。鉄道はKiwi Railが運営している。線路やトンネル、鉄橋などの鉄道施設を政府が所有し、民営会社が列車を走らせる「上下分離」方式が導入されている。

この南島で旅客列車が走っているのは、北島との間に連絡線が運航されているピクトンとクライストチャーチ間に1日1往復。それとクライストチャーチと西海岸のグレイマスとの間に運転されている1日1往復。それだけです。

鉄道は貨物輸送のためにあると言うのが、世界の常識なのです。南島の鉄道は、貨物輸送で成り立っています。

●このことを北海道に当てはめるのなら、以下の路線しか存続は不可能です。

函館・五稜郭〜長万部〜東室蘭〜苫小牧〜札幌貨物ターミナル間。
札幌貨物ターミナル〜岩見沢〜滝川〜深川〜北旭川間。
札幌貨物ターミナル〜新夕張〜新得〜帯広〜釧路間。

現在、問題になっているのが北旭川〜旭川〜遠軽〜北見間。ここは、たまねぎの産地で、秋〜春にかけて「たまねぎ列車」が運転されます。JR北海道は、この区間を維持困難だとしています。

石北貨物の前に鹿の群れ乱入
https://www.youtube.com/watch?v=QvU-v8Pl6vI

2016.11.05~06撮影　大雪 石北線 遠軽駅　☆北鉄路漫220
https://www.youtube.com/watch?v=R1mu2ywZPyY

●JR北海道は、維持困難線区について、地元自治体が線路施設を保有する「上下分離」方式を提案していますが、鉄道の維持には多額の労力と経費がかかることから、どこの自治体も消極的です。北海道庁ですら逃げ腰だとか。つまり、鉄道を守る気概がない。しかし、貨物列車は北海道の農産物を本州に運ぶ重要な手段ですので、国の農業予算から出させることを早急に実行するべきです。それには超党派で取り組むことです。