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がん患者や家族、専門家に無料相談 病院外施設「マギーズ東京」が開設された理由〈dot.〉
http://www.asyura2.com/16/iryo5/msg/378.html
投稿者 赤かぶ 日時 2016 年 10 月 30 日 16:11:05: igsppGRN/E9PQ kNSCqYLU
 

              マギーズ東京の外観。     


がん患者や家族、専門家に無料相談 病院外施設「マギーズ東京」が開設された理由〈dot.〉
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20161027-00000309-sasahi-hlth
dot. 10/30(日) 16:00配信


 著名人が闘病を公表するたびに、そのリスクへの意識が高まる「がん」。国立がん研究センターによると、2015年の予測がん罹患数は98万例以上。14年の予測値より約10万例、増加しているという。

 そんななか、これまでの制度や医療施設とは異なる形で、がん患者だけでなく、周囲の人も支援する施設が登場した。10月10日に東京・豊洲にオープンした「マギーズ東京」だ。

 ゆりかもめの市場前駅から徒歩5分ほど。木々や芝生に囲まれた、川沿いの見晴らしのいい場所に建つのが、マギーズ東京だ。建物は一見するとカフェのようにも見える、おしゃれな木造の平屋。入ってすぐに、キッチンが併設されたリビングのような空間があり、知人の家にでも遊びに来たような気分になる。マギーズ東京の共同代表理事・秋山正子さんはこう話す。

「マギーズ東京は、がんになった方やその家族・友人など、がんに影響を受けるすべての人が対象の施設なんです。がんにまつわる漠然とした不安やとまどいを、どこに相談したらいいかわからないというときに、気軽に予約なしで来て、相談することができる施設です。そして話すことで自分の気持ちを整理したり、不安の原因を探ったり、相談員と一緒に方法を考えたり、というこができればと思っています」

 マギーズ東京のもとになっているのは、英国発祥のチャリティー団体がつくった施設「マギーズセンター」。約20年前、英国の造園家・マギー・ジェンクスさんが、自身が乳がんを患った際に「患者ではなく、ひとりの人間として過ごせる家庭的な環境と、医学知識のある友人のようなサポートが必要」と考えたことがきっかけだった。マギーさんは自身の担当看護師や、建築評論家の夫の協力を得て「マギーズセンター」の設計に取り掛かったが、マギーズセンター第1号が完成したのはマギーさんが亡くなった後だった。

 しかしマギーさん亡き後もその思いは引き継がれ、現在もマギーズセンターでは人々がテーブルを囲んでお茶をしたり、施設内の看護師に相談したり、あるいは患者同士が悩みを語らったり……と、がんに関わる多くの人が、安らいだり、前向きになれる場所として利用されている。

 マギーズセンターはさらなる広がりをみせており、建設中のものを含めると英国に20か所以上、香港やバルセロナといった国外にも展開している。そして、英国のマギーズセンターから正式な承認を得てつくられたのが、このマギーズ東京だ。

 マギーズ東京には看護師など、医療の知識のある相談員3〜4人が常駐しており、さらに管理栄養士や臨床心理士といった専門家も日替わりでやって来る。そのため、漠然とした不安な気持ちを吐露するのはもちろん、病状や治療についても具体的に相談することができるのだ。予約なしで気軽に訪れることができるので、マギーさんが描いたコンセプトでもある「医学知識のある友人」に会いに行く、という感覚で利用することができそうだ。

 マギーズ東京はオープンからまだ半月ほどだが、オープンしている10時〜16時までの間、ほとんどひっきりなしに人がやって来るという。その悩みはさまざまだ。家族と自身との治療方針のギャップに悩む患者さんや、がんでわが子を亡くした母親、がんの検査結果を聞きに行くのが不安な人……など、あらゆる人がやってくる。相談員はそういった人たちの話をじっくり聞いて、一緒に道を探していくという。

 なかには、こんな人もいた。医師からがんの手術をすすめられているが、不安で手術に踏み切れないという患者さんだた。客観的に話を聞く限り、手術をした方がいいのは明らかだったが、相談員は手術をすすめるようなことは言わなかったそうだ。それは、マギーズ東京にこんなモットーがあったからだ。

「ここでは、相談に来た方が自分の力を取り戻すために、自分が進むべき道を一緒に整理して探していく、という方法をとっているんです。ご自身で話をする中で、道を一緒に探していって、その道をご自分で進んでいってもらうというのが、ここのモットーなんです」(秋山さん)

 相談員は話を聞く中で方法や道を探るのであって、道を指し示すことはしないのだという。この患者さんの場合も、相談員は内心は手術を受けた方がいいとは思いながらも、「なぜこの患者さんはここまで手術を怖がっているのだろうか」ということを探ろうと、話を聞き続けた。結局、その場で結論は出なかったものの、後日患者さんは自分で結論を出し、「手術をすることにしました」と電話で報告してくれたという。

「この患者さんの場合は、話をすることで気持ちを整理して、改めて家に帰ってから自分で不安の原因を見つけたようです。そしてその不安を取り除くためにはやはり手術が必要だ、という結論を出されたようです」(秋山さん)

 こうした、話の中で道を見つける人もいれば、純粋に話をするだけですっきりしていく人もいるという。

 また、施設には訪れた人が話しやすいようにという配慮がなされている。建物には壁一面がほぼ窓になっている部分があり、そこから周囲の緑や青空を臨むことができる。景色とともに光もたくさん入るので、木造の柔らかい雰囲気と相まって、明るくリラックスできる空間になっている。奥には個室があり、プライバシーを確保したいという人にも対応している。

 個室のほかにも、施設のいたるところにはソファとテーブルがあり、訪れた人は好きなところで相談することができる。そのソファセットに、必ず置いてあるのがティッシュだ。これは相談する人のほとんどが話していくうちに、時には話し始めるなり、涙を流すからだという。トイレはスタッフ用と、来客用とに分かれているが、来客用のトイレが広くつくられているのは「ひとりで泣けるように」(秋山さん)という配慮からだという。それほど、相談する人の多くは涙するのだ。

 本音を吐露しながら涙を流す人々の姿をみて、秋山さんは改めて「必要性は感じていたが、これほどまでにマギーズセンターを必要とする人がいたのか」という驚きにも似た思いを抱いたという。

 がんとの闘いは長期にわたることも多い。患者はもちろん、その周囲の人も激しく消耗していく中で、相談相手を見つけるというのは想像以上に難しいことなのかもしれない。

 秋山さんはマギーズ東京について「がんに関わる方にとって、光を見いだせるような存在になっていきたいです」と話した。(文・横田泉)

 

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