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フランス大統領選――ルペンの勝利が教えるもの:"フランスより深刻な事態に"なった‥
http://www.asyura2.com/16/senkyo205/msg/578.html
投稿者 手紙 日時 2016 年 5 月 06 日 00:18:16: ycTIENrc3gkSo juiOhg
 

件名:フランス大統領選――ルペンの勝利が教えるもの
日時:20020428
媒体:さざ波通信
出所:http://www.geocities.jp/sazanami_tsushin/sazanami/026/a3.html
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フランス大統領選――ルペンの勝利が教えるもの

 4月21日のフランス大統領選第1回選挙の結果は衝撃的なものだった。誰もがシラクとジョスパンとの一騎打ちになると予想する中で、極右の国民戦線のルペンが社会党のジョスパンを破って決選投票に進んだからである。この予想外のニュースはたちまち世界をかけめぐり、人々の強い不安と危機感を掻きたてた。この結果をどう見るべきだろうか。フランス大統領選挙は5月5日に決選投票を向かえるので、詳しくは、次号で取り上げたいと思うが、ここでは簡単に、今回の結果が日本の政治に与えている教訓について触れておきたい。

 まず、今回の選挙結果をフランス政治の右傾化の結果として単純に総括することはできない。なぜなら、右翼と極右をあわせた得票数(約1600万票)は、1995年の時の大統領選第1回投票時の得票数(約1800万票)よりも200万票減らしているからである。全体として右派が急成長する中で極右が勢力を伸ばした、というわけではない。他方、トロツキスト候補を含む左派の合計得票数は、前回選挙時とあまり変わらず、微減である(それぞれ1200万票強)。つまり、全体として、右派と左派の総得票数に劇的な変化が生じたわけではない。

 劇的な変化が生じたのは、右派および左派のそれぞれの陣営内部での得票の動向である。右派の内部では、極右が100万票増やし、議会内右派が400万票減らした。左派の内部では、左翼連立政府を形成している社会党と共産党と緑の党は150万票減らしたのに対し、政権に参加していなかった3人のトロツキスト候補は140万票も増やした。すなわち、それぞれ、左右の中間部分がやせ細り、両極端が勢力を伸ばしたのである(数字はいずれも、フランスATTACのアギトン報告より)。

 このような結果をもたらしたのは、社共を中心とする左翼連立政府が右派との妥協を重ね、「現実主義」路線をとり、新自由主義政策に迎合し、失業に苦しむ労働者の訴えを真剣に取り上げようとしてこなかったからである。たしかに、35時間労働制は実現したが、それは雇用の不安定化と引き換えであった。失業者とブルーカラー労働者の不満は高まり、その不満の大きな一部は、政権に関与しなかった諸政党に、とりわけ、フランス労働者の党を詐欺的に自認した極右のルペンと、同じく労働者の利益を訴えたトロツキスト候補に流れたのである。

 社会党のジョスパンは、左派が多くの候補者を出し、分裂したために極右に敗北したかのように言っているが、それは欺瞞である。フランスの大統領選挙というのは、普通は第1回投票での上位2者による決選投票が行なわれるので、最初の選挙では、各党が独自の候補を出すことがほとんどである。今回、トロツキスト候補が複数出たとはいえ、通常よりも特別に多くの左派候補が立候補したとは言えない。また、右派自身も、それぞれ独自の候補を出している。問題は左派の分裂それ自体にあるのではなく、多くの有権者の支持を自らに集めることのできなかった最有力左派候補(フランス社会党のジョスパン)の支持低下にある。
 
 フランス共産党も同じく有権者から断罪された。今回の共産党候補者(ユ書記長)の得票率は、フランス共産党の歴史上最低の3%台であり、2人のトロツキスト候補(ラギエとブザンスノー)のそれぞれの得票率にもかなわなかった。とりわけ、今回の選挙が初めての立候補であり、まったく無名であった27歳の郵便労働者のトロツキスト候補者ブザンスノー(LCR)にさえ、80年以上の伝統を持つ共産党が後じんを拝したことは、同党にとって歴史的断罪というべきものである。

 以上の選挙結果から日本の革新勢力が導き出すべき教訓は何だろうか? それははっきりしている。急速に階層分化が進み、新自由主義と多国籍企業主導のグローバリズムが猛威を振るう現代においては、「現実主義」に傾倒して「右にウイングを伸ばす」戦略は、ただ有権者の失望を買って、右派あるいは極右を利するだけである、ということである。このことは、日本においても、より緩和された形でだが、示されている。すなわち、1990年代後半に躍進を続けた日本共産党は、1998年以降、政権入りを狙って穏健路線、妥協路線をとるようになったが、それはただ自民党を利しただけであった。フランスと異なるのは、日本では階層分化と政治的分化がまだきわめて弱く、したがって、極右と極左が大きく伸張するようなラディカルな発展力学はまだ見られないことである。日本では、共産党よりも左の党派は大衆的な規模ではまったく登場していない。また、極右政党もまったく大衆的基盤を持っていない。日本では、両極端の不在のもとで政治力学が動いている。
 
 したがって、現在の共産党の右傾化路線がただちにファシストの伸張をもたらすわけではない。そのような危機的情勢にはない。しかし、現在のフランスが未来の日本ではないと断言できる理由は存在しない。いや、場合によっては、未来の日本は現在のフランスより深刻な事態になる可能性のほうが大きい。なぜなら、フランスには強力な大衆運動や労働運動が存在し、失業者が組織され、大規模な反グローバリズムの生き生きとした闘争が存在するが、日本にはそのようなものはほとんど存在しないからである。したがって、場合によっては日本では、共産党よりも左のオルタナティヴが存在しないままに、右の勢力のみが伸張するという事態もありえないわけではない。極右の石原を当選させた東京都知事選挙は、そうした暗い未来を先取りしていると言えるかもしれない。
 
 さらに、日本においては、社会民主主義勢力がフランスよりもはるかに脆弱で、保守的である。日本の社会民主党は、国政の舞台で共産党より少数の支持しか集めていないというだけでなく、地方政治では今なお、自民党との相乗りを常態化させている。保守候補に対する対抗馬さえ出さずに、保守候補を政権党といっしょになって応援する社会民主主義政党とはいったい何なのか? 個々の国会議員の個性やパフォーマンスに頼って支持を広げようとする同党の戦略は、辻元事件で完全に水泡に帰した。必要なのは、テレビ受けするパフォーマンスではなく、これまでの「保守化」路線を根本的に転換することである。社会民主主義政党に対して、社会民主主義を乗り越えろなどという無理な注文はわれわれはしない。それは、自分の頭を飛び越えろと言うに等しい。しかし、「社会民主党」を名乗るならば、せめて「社会民主主義」的な対決姿勢を、国政でも地方でも示すべきであろう。
 
 以上のような日本政治の特殊性を考えれば、日本における共産党の歴史的使命は、フランスの共産党に比べてはるかに重いと言わなければならない。日本型ルペンを出させないためにも、共産党の左翼的改革は不可欠である。

2002/4/28  (S・T編集部員)

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//memo

:場合によっては、未来の日本は現在のフランスより深刻な事態になる可能性のほうが大きい。なぜなら、フランスには強力な大衆運動や労働運動が存在し、失業者が組織され、大規模な反グローバリズムの生き生きとした闘争が存在するが、日本にはそのようなものはほとんど存在しないからである。したがって、場合によっては日本では、共産党よりも左のオルタナティヴが存在しないままに、右の勢力のみが伸張するという事態もありえないわけではない。:

日本型ルペン‥

 

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コメント
 
1. 晴れ間[1026] kLCC6orU 2016年5月06日 16:16:00 : xni5yVaf3k : Fxfse0RTtHo[148]
投稿者「手紙」は、なぜこのような過去の、しかも2002年という今から14年も前の記事を投稿するのか? 情報攪乱が目的なのか? 単に理性が働かず、「感情的」なだけか?

ルペン父は、すでに政界を引退して久しい。フランスの極右政党「国民戦線」が人種差別の極右であることに変わりはないが、私が幾度か指摘した通り、「国民戦線」は日本の「護憲派」に比べれば、はるかに左翼で民主的な面もあるのだよ。何より、彼らは「共和派」で、議会制民主主義を肯定している。「天皇制支持」とか絶対に言わない。新党大地の鈴木父娘や、岡田以下民主党首脳部の面々のように、共産党との絶対非協力の理由に「天皇制」を挙げたりしない。(反共であることに変わりはないが。)
それとね、現在の国民戦線を動かしている重要人物の一人は、元左翼、元社会主義者なんだよ。今では労働者の4割が国民戦線を支持している。

とにかく、投稿者「手紙」は、見当違いの記事や現況を反映しない記事を投稿して、情報を攪乱するマネは止めることだ。
理性的・合理的な宗教批判に対して「ヘイト! ヘイト!」と罵ったり、労働組合(日教組)に対しても安倍並みのヤジを飛ばしたりするくせに、「良心派」を気取るのは止めてほしい。

投稿者「手紙」は、共産党の志位委員長に関しても、的外れで身勝手な投稿をしていたが、そういう理性を欠き「主観に溺れた」投稿は何の役にも立たないばかりか、情報弱者には有害でしかない。「精神がド近眼」であるのは投稿者「手紙」の方なので、読者は注意されたい。
http://www.asyura2.com/16/kokusai13/msg/556.html
「パリ同時多発テロに対する志位談話は、根本的に間違っている。:精神もド近眼か?」

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それともう一つ。極右政党「国民戦線」はTTIP(欧州版TPP) にもグローバリズムにも反対している。(そういうものに賛成する極右がいるの?)


山口昌子なる人物の書いた、経済産業相エマニュエル・マクロンに関する別の投稿記事の内容も、全くのデタラメ。マクロンが「フランスのトランプ」だなんて表題を見て、私は仰天したよ。
マクロンは新自由主義者で、TTIP推進派。(トランプがグローバリズムとTPPの推進派だとでもいうの?)

現在フランスで起きている労働法改悪反対運動(暴動も含む)の原因となっている、労働法案(解雇を容易にする法案)は、担当大臣の名を取って「エル・コムリ法」と呼ばれているのだが、別名「エル・マクロン法」ともいう。(エル・・・」というのはアラブ人の名前で、エル・コムリ大臣は移民の娘でモロッコとの二重国籍者。ただ、彼女は労働問題の専門家ではなく、背後にマクロンがいるのは常識。)

ついでに言うと、マクロンも「自分は左翼だ」と主張している。まぁ、退嬰的なフランスを少しでも動かして前進させたいらしい。

どっちにしても、こういう滅茶苦茶な記事を書く山口昌子という人は、フランスの政治に関する「常識」を欠いており、信頼できる書き手ではないよ。
http://www.asyura2.com/16/kokusai13/msg/579.html
「仏大統領選をかき回しそうな「フランスのトランプ」 既成の政党政治にノーを突きつけるエマニュエル・マクロン」


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それから、橘玲という人の書いた記事も投稿されていたが、これも間違いだらけ。
引用ないし参考にしている種本がいいかげんなのだろう。日本語では情報源が限られているから、批判するのは酷なのかもしれないが、一応、そのことだけ指摘しておく。
http://www.asyura2.com/16/kokusai13/msg/540.html
「フランスで「極右」政党の候補者が次期大統領有力候補になる理由[橘玲の世界投資見聞録]」


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私の個人的な意見を言えば、極右政党「国民戦線」の副党首フロリアン・フィリポも、社会党内の新自由主義者エマニュエル・マクロンも、共に、かつて社会党内最左派であったシュヴェヌマン派(ないしその周縁組織) に属していたという過去を持つことは、非常に興味深いと思う。(シュヴェヌマン自身は社会党を離党して別の党を組織してからも、ずっと左翼。)
両者に共通するのは、「フランスの国家・社会を変革しようとする意思」とでも言ったらよいだろうか。
極右も新自由主義者も、日本の政治家に比べれば、ずっとずっと左翼で民主派なのだ。

つまり、退嬰的で、合理的でないのは、日本と日本人だ。(憲法を守れば、民主主義とは相容れない天皇制と対米従属も守ることになるという矛盾は、悲劇だ。戦略と戦術、本音と建前は違っていてよいが、そのことがどれだけ意識されているだろうか。)


以下は、グローバリズムの中の経済・社会・国家・労働問題を巡る、マクロンとフィリポの直接対決討議。国営放送の討論番組。
https://www.youtube.com/watch?v=6ZEcBvDsuo4
https://www.youtube.com/watch?v=1jagEbaOKAU


まぁ、どんな問題についても、自己の立場をいかに明快に展開し論じ得るかが、討論では重視されている。フランスの政治家に必要なのは、その資質と知的な能力。問題を隠して議論さえさせない、という日本の風土とは全く違う。日本の民主主義に欠けているのは、そこ。


2. 手紙[354] juiOhg 2016年5月06日 21:19:29 : vMy76a7j0k : TdhSfDdYxlo[5]

>>晴れ間さん、お久しぶりです。

さかしらは最後です、晴れ間さん。礼の前、義の前、いわんや仁をや。

>>ルペン父は、すでに政界を引退して久しい。フランスの極右政党「国民戦線」が人種差別の極右であることに変わりはないが…

貴方、ご自分の文章の前提にしっかり書いているやないですか、それを展開し結論を導いているのでしょ。さてその結論は何?私への批判ですか?人を煙に撒くのは止めた方が良い。

一言で済む。憎悪はテロを誘発する、これは古今東西の一般法則です。

>>投稿者「手紙」は、なぜこのような過去の、しかも2002年という今から14年も前の記事を投稿するのか…

貴方、ご自分が何を書いているのか、少し落ち着いて考えたほうが良い。

>>投稿者「手紙」は、共産党の志位委員長に関しても…

一言。国会議員の発言は国益を左右する。極東の小国にとって、"解体"が解決だとは思わないし、定見を持たずして雷同し、標的になることはない。

>>私の個人的な意見を言えば…

一言。投稿記事と論旨がずれて、いる。


チーズは食べれない、牛乳も飲めない…


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