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日本は中国の核兵器から、米国の「核の傘」で守られていると一般的には認識されています。 しかし「核の傘」など…(孫崎享氏)
http://www.asyura2.com/16/senkyo211/msg/398.html
投稿者 赤かぶ 日時 2016 年 8 月 17 日 21:20:05: igsppGRN/E9PQ kNSCqYLU
 

日本は中国の核兵器から、米国の「核の傘」で守られていると一般的には認識されています。
しかし「核の傘」など、はじめからありません。(『21世紀の戦争と平和』から)ー(孫崎享氏)
http://www.twitlonger.com/show/n_1sp0r97
16th Aug 2016 市村 悦延 · @hellotomhanks


「日本は核の傘によって、ロシアや中国の核兵器から守られている」と言われるのを、私たちはよく耳にします。

 ここでいう「核の傘」とはなんなのでしょうか。

 もちろん、文字通りの「傘」が日本上空に漂っているわけではありませんし、

ロシアや中国が撃ってきた核弾頭ミサイルを撃ち落とすシステムがあるわけでもないのです。

日本を攻撃する中距離弾道ミサイルは、秒速二〇〇〇メートルから三〇〇〇メートル、

長距離弾道ミサイルにいたっては秒速七〇〇〇メートルの速度で落下してきます。

これを撃ち落とすことなど、現実的にありえないのです。

「核の傘」は次の手順を踏みます。

@特定の紛争で日本が中国に合意しないと、中国は日本に「核兵器を撃つぞ」と威嚇する。

A日本は米国に「中国から核兵器で脅迫されている。助けてくれ」と頼む。

B米国は中国に「日本を核兵器で脅すのを止めろ。日本を核攻撃したら、

その報復に中国の上海を核兵器で攻撃するぞ」と牽制する。

@→A→B→中国は上海を核兵器で攻撃されたらたまったものでないので、

日本に対する核攻撃の脅しを取り下げる。

 以上が「核の傘」と言われるものです。

 しかしこれが機能しない可能性があるのです。

@特定の紛争で日本が中国に合意しないと、中国は日本に「核兵器を撃つぞ」と威嚇する。

A日本は米国に「中国から核兵器で脅迫されている。助けてくれ」と頼む。

B米国は中国に「日本を核兵器で脅すのを止めろ。
日本を核攻撃したら、その報復に中国の上海を核兵器で攻撃するぞ」と牽制する。

C中国は米国に「上海を攻撃したら、米国本土のサンフランシスコを撃つぞ」と中国が応酬する。

 このCが発生するケースは十分にありえます。

 そういう可能性を踏まえ、米ソ間の戦略交渉の中心人物であった、

ヘンリー・キッシンジャー元米国務長官は代表的著書『核兵器と外交政策』(日本外政学会、一九五八年)の中で

「核の傘はない」と主張し、こう指摘しています。

 全面戦争という破局に直面したとき、ヨーロッパといえども、

全面戦争に値すると(米国の中で)誰が確信しうるか。

米国大統領は西ヨーロッパと米国の都市五〇と引き替えにするだろうか。

西半球以外の地域は争う価値がないように見えてくる危険がある。

「核の傘があるかないか」はきわめて重要なので、別の人物の発言も見てみたいと思います。

ドイツ生まれの国際政治学者ハンス・モーゲンソウの著書『国際政治』(福村出版、一九八六年)は、

米国の古典的リアリズムのバイブル的存在です。

国際政治を研究する者で、この本を手にしたことのない人間はまずいないというくらいの本です。

同書は核の傘について次ように言及しています。

 核保有国Aは非核保有国Bとの同盟を尊重するということで、

Cによる核破壊という危険性に自らさらすだろうか。

極端に危険が伴う時にはこのような同盟の有効性に疑問を投げかけることになる。

「核の傘」に疑問を呈しているのは学者たちのみではありません。

「米国が日本に核の傘を与えることはありえない」と発言した人物がいます。

元CIA長官のスタン・ターナーです。

 ターナーはアマースト大学、海軍士官学校卒、ローズスカラー(ローズ奨学生)

(歴代、米国の蒼々たる人物がこの栄誉をうけ英国オックスフォード大学に留学しています。

ナイ・ハーバード大学名誉教授、スーザン・ライス元米大統領補佐官、ビル・クリントン元米大統領、

アシュトン・カーター元米国務長官、リチャード・ハース外交問題評議会会長など)として

オックスフォード大学に留学し、ミサイル巡洋艦艦長、NATO南部軍司令官、海軍大学校校長、

大西洋を所管する第二艦隊司令官を経てCIA長官となっています。

ミサイル巡洋艦艦長、NATO南部軍司令官、第二艦隊司令官として、

核兵器の実勢配備の責任者にあった人物です。

 一九八六年六月二五日付の読売新聞一面トップは、

「日欧の核の傘は幻想」

「ターナー元CIA長官と会談」「対ソ核報復を否定。米本土攻撃時に限る」の標題のもと、

次の報道を行いました。

 軍事戦略に精通しているターナー元CIA長官はインタビューで核の傘問題について、

アメリカが日本や欧州のためにソ連に向けて核を発射すると思うのは幻想であると言明した。

 我々は米本土の核を使って欧州を防衛する考えはない。

 アメリカの大統領が誰であれ、ワルシャワ機構軍が侵攻してきたからといって、

モスクワに核で攻撃することはありえない。そうすればワシントンやニューヨークが廃墟になる。

 同様に日本の防衛のために核ミサイルで米国本土から発射することはありえない。

 我々はワシントンを破壊してまで同盟国を守る考えはない。

 アメリカが結んできた如何なる防衛条約も核使用に言及したものはない。

 日本に対しても有事の時には助けるだろうが、核兵器は使用しない。

 キッシンジャー、モーゲンソウという米国の安全保障・外交理論の第一人者たちが、

核の傘はないと明言し、米海軍第二艦隊司令官やCIA長官という重要ポストを経たターナーもまた

同じことを延べているのです。

 もちろん米国国務省員や国防省員は、日本を引きつけるために、

あるいは有利な取引を得るために、ある種のリップサービスとして

「核の傘を提供しています」と過去に言ってきました。おそらくこれからも言いつづけるでしょう。

 しかし米国が同盟国に「核の傘」を保証することが、

米国の安全に重大な害を与える行為である以上、「核の傘」は存在しないと考えるほうが現実的です。

 日本が集団的自衛権行使に踏み切るからといって、

米国は日本に有益な新たな取り決めはなにも行いませんでした。

ターナー元CIA長官が述べたことを覆すようなことは、なんら起きていないのです。

 第二次大戦以降、日本は非核三原則を貫いてきました。

その状況の中では、自衛隊員は、「本当は核を保有したいという願望があるのだろう」と

非難されることを恐れ、核理論を勉強してきませんでした。

リベラル勢力は「核兵器なんてとんでもない」と考えるばかりで、

それについて知ることさえもタブーにしてしまい、核戦略を勉強しませんでした。

 つまり、右も左も、核の理論を考えることを怠ってきたわけです。

しかしその背景には、前述の理由に加えて、

両者ともに「日本は米国の核の傘に守られている」という根拠のない油断を

同じく持っていたせいもあるのではないでしょうか。

 しかし核の傘など、はじめからなかったのです。


 

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コメント
 
1. 2016年8月17日 21:50:51 : bdcWHc5lIs : Iey26BhC67o[401]
「それについて知ることさえもタブーにしてしまい、核戦略を勉強しませんでした。つまり、右も左も、核の理論を考えることを怠ってきたわけです。」

それはいけませんね。何事も学習が大事です。


2. 2016年8月17日 23:51:58 : RO1nQ87PvY : A_MXE@M@BwI[41]
つまり、簡単に言えば我が身を危険にさらしてでも友達を守るほどの「友情」が日本とアメリカの間にあるかどうかということですね?そんなものはあるわけがない。国家同士の間のことは友情では動きません。動くのは自国の国益を守るための損得勘定によってです。それぞれの国民にとってもそうでないと困るでしょう。

3. 2016年8月18日 05:13:07 : EYCSp0M8Tw : qnio2lBwNco[415]
そりゃあレンタルの傘より自前の傘が良いのに決まってるよ。

4. 2016年8月18日 07:43:26 : n7M234JHjo : OBoBCF8mU2w[85]
3>> そうだよ、他人様の傘をたよりにしてるのだから、

    大雨の時はかしてくれないよ。

   大雨を降らさないようにするのがよろしのだが。

   核保有国の考えが変わらないと・・・・。


      


5. 2016年8月18日 08:47:32 : LKXRYf922A : cCBGkda1vHE[619]
>同様に日本の防衛のために核ミサイルで米国本土から発射することはありえない。

これは事実だと思うが,では,米国本土以外から発射されることは?
米国が中国などを核攻撃するとき,その発射基地は在日米軍基地だと考えるのが妥当だろう。核密約があり,いつでも核兵器を日本に持ち込める。この攻撃には,核の先制使用も含む。
これなら報復されるのは日本であり,米国本土ではない。


6. 2016年8月18日 09:45:54 : rrhrFN6JLd : C6EI10g_Gy4[1134]
核の傘は無いが核の地雷は54基も目立つところにある。

7. 2016年8月18日 20:10:17 : Wnc6oSvgYA : @SAV2f9Nl3c[77]
幻想が 独り歩きの 「核の傘」

8. 2016年8月19日 02:15:49 : AiChp2veWo : crH3ggO@jw4[549]
えっ、核の傘って、米が某国に対する核の威嚇でしょ。でも、某国が、やるならこっちも核で攻撃するぞ、ってなると、どうしようもないね。沢山核持って威嚇するしかないよね。最後は全面核戦争で滅ぶ覚悟をするかしないかだし、そんなことやめて、表だけ芝居して、裏で得になることを謀議密約するしかないね。ドイツ生まれの国際政治学者ハンス・モーゲンソウの著書『国際政治』なんて、大げさな教えを知らなくとも普通の事だね。日本の基地から中国に核発射したら、日本本土が中国から核攻撃を受ける可能性充分。次元移動できる超未来型、巨大宇宙戦艦大和を作って日本列島には強力な核ミサイルから防衛できるシールドを張ってね。モヘンジョダロの遺跡もあるし、繰り返すのかな人類は。

9. 2016年8月19日 14:56:19 : IGNoLKTk72 : AnJEBJFI91Y[404]
>>8

>日本の基地から中国に核発射したら、日本本土が中国から核攻撃を受ける可能性充分。

つまり先制核攻撃で、相手が反撃できないほどの火力を叩き込むしかないということですね。
ま、いまの技術なら、中国全土を焦土化させる程度の火力は日本でも簡単に保持出来るでしょう。


10. 2016年8月19日 21:21:09 : e8ay5E586k : IzCo7JePYDU[85]
ベトナム戦争以来、国家対国家の正式?な戦争は起こっていない。
起こり得ようがない。
消耗戦が出来る環境にはない。
絶対的な力の差がある場合のみ紛争が生じている。
核の使用も然り、力の差が明らかに生じた紛争では使用される可能性はある。
日本もその例に漏れていない。
パワーバランスが壊れた場合に大規模な核攻撃はあり得る。
だから世界から核を失くす努力をして行かなければならない。
兵器は抑止力ではなく攻撃するためにある。
それを持つ者もそれは前提だ。
米議会が他国のための援助のために核使用を認めることはない。
自国のためなら躊躇なく使えても・・

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