毎回、膨れ上がるオリンピック費用、派手な宣伝、強大な利権組織。これらの多くは本来のオリンピック精神を忘れている。ナショナリズム扇動、国威高揚をもくろむ時の政権の思惑が見え隠れする。IOCも大々的な利権の最大化を狙ってオリンピックを興行、商業主義に貶めているとしか見えない。組織委員会の中枢は安倍自民系で占められていて、組織委員会の会長が自民党の国会議員であることに不審を抱かせる。
　それはさて置き、バッハ会長が言う「ルール」とは何か。史上最大で、当初予算を何倍も膨らむことが必須とされたことでもいうのか。オリンピック開催後の債務負担で苦しむ国があるという。財政負担が莫大で、今後の開催に難色を示す都市もでてきている。これが守らなければならない「ルール」なのか。
　東京オリンピックのコンセプトには「コンパクト」があったと言う。これを組織委員会は東京中心に重厚な設備を設けて行なう「凝縮」の意味に言い換えて、「ルール」無視という。
一般の国民目線の理解では、大震災の復興にむかって一生懸命やっているところであるが、少しでもオリンピックの開催で元気付けられたらとの思いや、折から財政、規模的には「コンパクト(小規模、簡素)」に進める。これが「コンパクト」の意味と思う。オリンピックこのような「ルール」がIOCの推奨するものとなるなら、世界の開催地は一部の先進国しかできなくなる。日本では東京しか開けない。そもそも、当初に立候補に福岡と東京が競ったと記憶しているが、その時点で東京ありきになってしまう。

東京オリンピックには、以下の課題も控えている。
・オリンピック誘致に係わる買収事案　・競技場建設、エンブレム問題への不当介入、放映権や東京開催支援事業受託の独占契約の正当性　・放射能アンダーコントロール問題