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ここにカンシン、安倍政権 東京特派員座談会
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投稿者 あっしら 日時 2017 年 2 月 18 日 03:52:52: Mo7ApAlflbQ6s gqCCwYK1guc
 


ここにカンシン、安倍政権 東京特派員座談会

 トランプ米大統領の就任で世界が揺らいでいる。再登板から5年目を迎えた安倍晋三首相は長期政権をうかがい、世界での存在感を高めようと狙う。東京に駐在する外国人記者の目にはどう映るのか。海外有力メディアの5人が座談会で、安倍政権の評価や外交の行方を話し合った。


アラスター・ゲイル氏(ウォール・ストリート・ジャーナル編集委員)英ブリストル大卒。日本駐在は2度目。1993年から2004年と、16年12月から現在。英国出身。46歳。

バシリー・ゴロブニン氏(ロシアのイタル・タス通信社東京支局長)モスクワ大卒。1991年から日本駐在。モスクワ出身。61歳。

蘇海河氏(中国の経済日報東京支局長)中国人民大院修。中国青年報社を経て16年3月から現職。日本駐在は3度目で、9年目。中国・河北省出身。53歳。

金秀恵氏(韓国の朝鮮日報社東京支局長)高麗大卒、ニューヨーク大院修。15年3月から東京駐在。韓国・ソウル出身。43歳。

アンソニー・ローリー氏(シンガポール経済紙ビジネス・タイムズ東京特派員)英バーミンガム大卒。英紙タイムズなどを経て現職。日本駐在は20年以上。英国出身。67歳。


<首相>戦略的思考強み/先手必勝タイプ

 ――安倍政権をどう見ているか。

 ゲイル氏 安定している。以前は政権交代が相次いだ。海外でも米国をはじめ世界中で政治的な天変地異が起こっている。安倍首相には野心的な目標がある。どうなるか見ものだ。

 ゴロブニン氏 日本の政治は安倍首相を中心に回っている。理想的な政治家ではないし、実績はまだ乏しいが、与野党の他のライバルより圧倒的に強い。彼の強さは戦略的に考えることだ。ロシアとの北方領土問題も新しい発想で妥協的に解決しようとしている。長期政権を維持するだろう。

 蘇氏 私が最初に駐在した1990年代と今の日本ははるかに違う。安全保障関連法は強行採決し、経済金融政策も安倍首相の言うことを実行した。昔のような包容性がなくなり、リベラルな政治勢力はどんどん縮まってきた。官邸の意に沿わない世論はたたかれるようになった。

 金氏 日本を訪れる韓国の企業家や政治家は「安倍政権になってから国全体にバイタリティーがあふれている」と評価している。

 ローリー氏 安倍政権は先手を打つのが得意だ。よい評価も悪い評価もできる。外交や国内の政治手腕は非常に高いが、憲法改正や防衛政策には不安を感じる。


〈外交〉北方領土問題、遠い解決/アジア太平洋、不安定に

 ――安倍首相の外交政策をどう評価するか。


 ゲイル氏 安倍首相は外向的だ。トランプ氏やプーチン氏と並んでも、物おじせず落ち着いている。野田佳彦前首相など他の政治家には無理だろう。安全保障政策に関して日本は日米同盟の代替案を持ち合わせていない。慎重にやるべきだ。

 トランプ氏は環太平洋経済連携協定(TPP)の離脱を決め、2国間交渉を求める。彼が国益として主張しやすい成果物を与え、うまく操ることが肝心だ。

 ゴロブニン氏 安倍首相とプーチン氏は16回も会談したが、あくまで仕事上の関係だ。率直に言うと、この2人で北方領土問題の解決はできない。安倍首相が2島返還などの妥協策をのむ可能性はあるが、プーチン氏は1島も返さない。ロシア国民はプーチン氏に領土拡大や強い国を期待しており、返還とは全く逆の考えだからだ。

 蘇氏 2国間における首脳の個人関係を否定はしないが、そもそもの根幹はやはり国家利益だ。国家を代表してどう相互利益を図り、信頼を構築するか。テーブルの上で握手しても、下で足を蹴り合っていては意味がない。

 ローリー氏 日中関係はうまくいっていない。尖閣諸島をめぐり大きな溝を抱えている。トランプ政権の誕生がこれに拍車をかけ、アジア太平洋地域の安全保障環境はさらなる緊張状態に陥るだろう。悲観的にとらえている。

 金氏 韓国と日本は歴史的にも特別な関係を築いてきた。朴槿恵(パク・クネ)政権が事実上機能していない今、重要なのは次の大統領だ。直近の世論調査では野党候補の文在寅(ムン・ジェイン)氏が勝つ可能性が非常に高い。韓国のリベラル政権と安倍政権がどう向き合うか。北朝鮮やトランプ氏も不安要素の一つだ。

 慰安婦問題も簡単ではない。貧しい家庭の若い女性の悲劇として人々の関心を集めてしまう。普通は10年もたてば忘れるが、慰安婦問題はそうではない。

 疑問なのは、なぜ安倍首相はロシアを非難しないのか。昨年の日ロ首脳会談でロシアのミサイル配備に全く触れなかったのは驚いた。

 ゴロブニン氏 答えは簡単だ。安倍首相の対ロシア外交の目的は北方領土問題と、ロシアと中国の異常な接近を阻止することだ。だからロシアのミサイル配備には何も言わない。尖閣周辺に中国船が入ったときは大きく非難するけれども。


〈トランプ氏への対応〉米の取引外交、見極め必要

 ――トランプ米大統領の誕生で、今後の世界はどう変わるか。

 蘇氏 トランプ氏は「米国第一主義」を掲げ、中国や日本に対して国益に合わないものを全てぶつけてくる。ただ、今は明らかに大統領選中の過激な発言を軌道修正している最中だ。修正後の全体像が見えるまでにもう少し時間がかかるかもしれない。今すぐに判断できない。

 ゴロブニン氏 確かに、マティス国防長官の来日の際は私も驚いた。トランプ氏がほのめかしていた在日米軍撤退や駐留経費の主張を、ほぼ全て取り消してしまったからだ。

 その意味では、米ロ関係も全く不透明だ。トランプ外交はいわゆる取引外交だ。ロシアのプーチン大統領の狙いは経済制裁を解除することだが、トランプ氏は中近東での過激派組織「イスラム国」(IS)攻撃などで厳しい取引条件を出してくる可能性がある。オバマ政権の時よりも厳しくなるかもしれない。

 ゲイル氏 先が見えないのは同感だ。トランプ政権の誕生は、自由貿易や移民の受け入れを信じてきた米国の既成政治勢力に大きな衝撃を与えた。

 ただ、トランプ氏の周辺にはマティス氏など彼の極端な考えを抑える人材もいる。トランプ政権が北朝鮮への軍事措置や中国への経済措置を実行すれば世界中が震撼(しんかん)するだろうが、トランプ氏の米国第一主義は今のところ国内問題に集中している。今は注視するしかない。

 ローリー氏 トランプ氏は多国間主義を全面否定している。このまま極端な保護主義を貫いて、2国間の通商交渉や規制強化を進めれば、世界は混乱に陥るだろう。

 金氏 安倍首相、プーチン氏、中国の習近平国家主席と、韓国の周りの国のリーダーは全員強い性格だ。誰もトランプ氏の勝利は予想していなかった。リスクは高まった。トランプ氏の任期は長くて8年。この間に北朝鮮で大きな変化が起こりうる。韓国は非常に危機感を感じている。


〈アベノミクス〉見えぬ構造改革/日銀政策は限界

 ――安倍首相の経済政策「アベノミクス」をどう評価するか。

 ローリー氏 アベノミクスは大胆な経済再生政策を標榜するが、3本の矢が機能するとは思えない。金融緩和と財政出動はすぐに成果が出てくるため、アベノミクスの期待値を過剰に上げた。しかし構造改革は成果が出るまでに何十年もかかる。結果として失望を呼んだ。それでも安易な金融緩和と財政出動を繰り返す以外の方策を持ち合わせていない。

 ゲイル氏 全く同感だ。直近の経済データだけを見れば成長していると言えなくもない。ただ、構造改革の達成にはほど遠い。日銀の政策は限界に達し、少子高齢化などの構造問題は山積みだ。安倍首相が東京五輪まで在任するなら、まだ時間の猶予がある。深刻な課題に本腰を入れるべきではないか。

 蘇氏 大企業の営業利益は伸び、東京や大阪などの大都市は発展した。国の富が大都市に集中する一方で、地方経済は衰退している。非正規雇用者の生活をどう支えるかも問題だ。

 再び消費増税をすれば経済は確実に落ち込むだろう。東京五輪があるからといって、成熟した日本社会でどれだけのプラス効果が出るか。増税の影響と合わせてプラスマイナスゼロになるのではないかと心配だ。

 古いシステムに安心し、新しいシステムの導入にも前向きでない。例えば中国の若者は現金は一切持たず、スマートフォン一つで全て支払う。意識の転換が必要だ。


〈日本政治のフシギ〉参院の役割不明/国会が長すぎる

 ――日本の政治で不思議に思うことは。

 ゴロブニン氏 失礼な言い方だが、参院は何のためにあるのか。特に最近は議論の内容や役割が衆院と変わらないため、必要性が薄いと感じる。ロシアは連邦制であるから、地方の代表として上院は必要だ。でも日本は違う。外から見ると、時間とお金の無駄遣いのように映る。

 蘇氏 国会の会期が長すぎる。予算委員会では予算案の審議をせず、個人の政治資金など関係ない話題ばかりだ。中国の全国人民代表大会は長くて2週間だ。法律を作り、予算を通し、施策を実施するという任務もはっきりしている。

 首相の衆院解散権は、野党も党利党略だと批判している。選挙前に経済対策や高齢者向けの政策を打ち出し、自分に有利なタイミングを狙って解散している。

 ローリー氏 英国の首相は好き勝手に解散することはできない。慣習的にも絶対的な権力をけん制する仕組みが働いているからだ。

 金氏 民進党など今の野党は弱すぎるのではないか。与野党の対決はヘビー級とライトフライ級のボクシングマッチのようだ。与党との質疑は決められたシナリオ通り。全て根回しで済まされているのか。

 韓国では本会議中に催涙弾を投げる国会議員もいた。2015年の日本の「安保国会」を見ていた韓国人記者の間では「野党が静かすぎる。暴力がどこにも見当たらない」という冗談がたびたび交わされた。


〈記者の目〉トランプ氏警戒で足並み

 安倍晋三首相への一定の評価や、トランプ米大統領への警戒感は全員が共通していた。自国の内情を熟知し、自国の視点を持ちながら、日本の政治や社会を観察している。北方領土問題について「解決はできない」との見方は率直で、日本側との認識の差も明確になった。従軍慰安婦問題など日本と外交の火種となっているテーマについては慎重に言葉を選んでいる印象を受けた。まるで外交官のように見えた。

(林咲希)


[日経新聞2月12日朝刊P.14]


 

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コメント
 
1. 2017年2月18日 10:05:42 : spCG4px3Es : hyJh7EwtsU8[7]
TRUMPは、繰り返し今も言っている米マスコミとは、「ENEMY OF AMERICAN PEOPLE」の初心を忘れずに頑張ってもらいたい。

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