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静かに変貌する米製造業、トランプ関税に「冷めた視線」パウエル議長:景気後退リスク見られず−利回り曲線平たん化は注視 
http://www.asyura2.com/18/hasan128/msg/616.html
投稿者 うまき 日時 2018 年 9 月 28 日 12:27:37: ufjzQf6660gRM gqSC3IKr
 

(回答先: 東証前引け 反発、一時27年ぶり高値水準 円安進行でほぼ全面高 株式こうみる:業績対比で割安、年内に2万5000円へ=ニ 投稿者 うまき 日時 2018 年 9 月 28 日 12:21:27)


 
トップニュース2018年9月28日 / 12:13 / 7分前更新
焦点:
静かに変貌する米製造業、トランプ関税に「冷めた視線」
Howard Schneider
4 分で読む

[トーマスビル(米ノースカロライナ州) 26日 ロイター] - 高さ9メートルの巨大な椅子がシンボルのノースカロライナ州トーマスビルは、中国からの輸入品でじわじわと壊滅的な状況に追い込まれた、米国の家具産業を象徴するような町だ。住民の多くは、中国製品への関税が引き上げられる見通しになったと聞いても肩をすくめる。

無理もない。かつて繁盛した家具工房3軒のうち、1軒は駐車場にするため更地に、もう1つの跡地は新たな警察署の建設候補地になっている。最後の1軒はアパートに改装中だ。

トランプ米大統領は、中国など低コストでモノを作る競争相手に奪われた無数の雇用を取り戻すためとして、年間5000億ドル(56兆円)相当の中国製品に最大25%の関税を課すことをちらつかせている。その中には、200億ドル相当の家具も含まれる。

しかし、中国が「世界の工場」となったこの20年あまりで、米国の製造業は大きく変貌した。中国からの輸入品と直接競合しない部分が大きくなっている。関税の引き上げが単純に米国の雇用増加につながるとは限らない。

トーマスビルの西約145キロにある町レノアール。家族経営の家具メーカー、バーンハート・ファーニチャーでは、中国やベトナムで作られる一般的な木製家具の製造ラインを復活させるには、3000万ドル程度の設備投資が必要になるという。年間売上高の10%にあたる。

将来の政権がひっくり返すかもしれない政策を頼みに投資するには、大きすぎる金額だ。

「輸入を止めれば雇用が戻るという論理だが、それは真実ではない。(輸入されているような家具を作る)建物がないし、人もいないし、機材もない」と、創業者の孫で現社長のアレックス・バーンハート氏は言う。

いま同社が必要としているのは、景気後退期の2007年─2009年に800人を下回った従業員を、現在の1500人規模にまで拡大させる原動力となったオープンな市場と安定した経済だという。事業拡大には、中国への輸出増加も寄与した。

<かつての「ラストベルト」ではない>

バーンハート・ファーニチャーの成長の追い風となったのは、高級なカスタムメイドの家具に対する需要だった。創業129年の同社は、事業拡大に工場の従業員だけでなく、デザイナーやマーケティングの担当者といった専門家も採用した。アジアに生産ラインを移し始めた30年前とは、まったく異なる会社になっている。

米国の製造業の大部分は同様だと、エコノミストは指摘する。

投資をして雇用を増やすには、例えば消費者が高額でも米国製を選んでくれるといった確実性を必要としている。また、トランプ政権以降も関税措置が続き、コスト競争力がある国へ製造がシフトすることはないという確証も必要だろう。

だが、それでもグローバル化で劇変した産業が、かつての古い生産ラインを復活させる動機にはほとんどならない。

「ラストベルト(さびついた工業地帯)」や南部のかつての工業地帯では、製造業のこうした変質が目に見える形で表れている。 ニューヨーク州バッファローでは製鉄所が太陽光パネルの工場に変わり、日用品の工場だった建物にはオフィスやレストラン街が入居している。オハイオ州クリーブランドでは、閉鎖されたゼネラル・モーターズ(GM)の自動車工場が、中国資本の自動車用ガラス工場として再稼動している。ノースカロライナ州全域に点在する閉鎖工場は、汚染浄化の必要がある「ブラウンウィールド」の指定を米環境保護局(EPA)から受けている。

関税措置を受け、なかには中国から生産拠点を移転させることを検討している企業もある。だが雇用は、戻ってこない可能性が高い。

イリノイ州のCCTYベアリングは、人件費を低く維持するため、米国向け製品の生産を中国江蘇省からインドのムンバイの新工場に移す予定だ。

音響メーカーのJLabが中国で生産する近距離無線通信「ブルートゥース」製品はまだ追加関税の対象になっていないが、同社のウイン・クレイマー社長は、ベトナムやメキシコでサプライヤーを探している。

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「米国国内で生産できるものならやりたいが、消費者はメイド・イン・アメリカに以前ほどの価値がないことを何度も行動で示してきた」と、クレイマー氏。「消費者が見ているのは値段だ」と語る。

ブルートゥースのイヤホンを米国で製造すれば、価格は20ドルから50ドルに跳ね上がるという。関税上乗せによる価格の上昇幅をはるかに上回るものだ。

確かに、米国向けの製品を中国で生産する外国企業から、生産の一部を米国に移転させる可能性を示す反応も現段階では出ている。それでも、トランプ大統領の関税措置から最終的に最も恩恵を受けるのは、ベトナムのような国になるかもしれない。

日本の重機大手コマツ< 6301.T >は、米国で組み立てている油圧ショベル用の部品生産の一部を、すでに中国から移転させた。一部は米国に移したが、メキシコや日本に移転したものもあった。

企業関係者や韓国の現地報道によると、LG電子(066570.KS)やサムスン電子(005930.KS)は、米国向けの冷蔵庫や空調機器の生産の一部をメキシコまたはベトナム、あるいは韓国に移すことを検討。米国への移転は議論されていないという。

<関税引き上げの勝ち組・負け組>

LG Electronics Inc
71400.0
066570.KSKOREA STOCK EXCHANGE
+1,800.00(+2.59%)
066570.KS
066570.KS005930.KSLEG.NMHK.NODFL.O
トランプ大統領が打ち出した 鉄鋼とアルミ製品への関税は、勝ち組と負け組みの両方を生んでいる。

USスチールとセンチュリー・アルミニウムなどは、価格上昇を転嫁できるとして、少なくとも新たに数百人を採用すると発表した。一方、ミッドコンチネンタル・ネイルは価格上昇が原因で130人を解雇した。また、マットレスのスプリングなどを手がけるレゲット・アンド・プラット(LEG.N)は、金属価格の上昇を受け、海外に生産を移転させる可能性があるとしている。

米政府はこれまでに2500億ドル相当の中国製品に追加関税を課したほか、さらに中国からの輸入品すべてを対象にすることもちらつかせている。

米国の製造業はこの8年、特別な保護政策なしに雇用が10%伸びていた。エコノミストの多くは、新たに関税を課せば最終的に雇用拡大を鈍化させるか、喪失を招くと予測している。

中国からの輸入で最も打撃を受けた業界の1つ、家具産業は2011年に就業者数が35万人まで減った。それが住宅市場の回復や、強い消費需要の追い風を受けて4万3000人増加している。

業界関係者は、熟練した職人をはじめ、採用が難しくなっていると話す。米連邦準備理事会(FRB)が経済への影響を懸念する人手不足がここにも表れている。

ノースカロライナ州トーマスビルでは、関税の引き上げで家具産業がかつての輝きを取り戻すと考える人はほとんどいない。町はそれを必要としていないと、市政を担当するケリー・クレイバー氏は言う。彼の両親は、この町で家具と繊維関連の職に就いていた。

金融危機の後、町はグリーンズボローやシャーロットといった成長する近隣都市のベッドタウンとなった。今では工場労働者とオフィス労働者、両方の雇用がある。 フローリング材を手がけるモホーク・インダストリーズ(MHK.N)は最近、トーマスビルにある床材の工場を拡張した。物流会社のオールド・ドミニオン・フレイト・ライン(ODFL.O)や、急速に成長しているハンバーガーチェーン、クック・アウトがここに本社を構えている。

「この町始まって以来、初めて経済が多様化し始めている」と、クレイバー氏は語る。

(翻訳:山口香子、編集:久保信博)
https://jp.reuters.com/article/usa-trade-jobs-idJPKCN1M8082


 


 
パウエル議長:景気後退リスク見られず−利回り曲線平たん化は注視
Sarah Foster、Christopher Condon
2018年9月28日 8:10 JST
政策がタイト過ぎないかどうか評価するのが利回り曲線注目の狙い
資産価格や株価は高いがバブルのようなものではない
米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は27日、米経済がリセッション(景気後退)に陥るリスクは特に高くないと述べ、イールドカーブ(利回り曲線)の平たん化がそうしたリスクのシグナルではないかとの見方に否定的な考えを示した。

  パウエル議長は「今後1年ないし2年についてリセッションの可能性が高まっていると考える理由は全くない。われわれはイールドカーブを見ているが、それは1つの要素であり、現在は長短逆転していない」と語った。同議長は民主党のリード上院議員がワシントンで主宰した財界首脳の会合で発言した。

  パウエル議長は、金融当局がイールドカーブを注目する理由について、景気を加速も抑制もしない中立金利に比べて、金融政策がタイト過ぎないかどうか評価するのが要点だとし、「引き締め過ぎることが金融政策におけるリスクだ」と説明した。

  新たな資産バブルのリスクをどう考えるかとの質問に対し、パウエル議長は「資産価格は高く、株価も過去の水準に照らして高いが、バブルのようなものではない。脆弱(ぜいじゃく)性の高まりは見られないが、われわれはあらゆることを監視し、極めて注意深く観察を続ける」と答えた。


原題:Powell Doesn’t See High Recession Risk Though Eyeing Yield Curve(抜粋)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2018-09-27/PFQLQ16TTDS101?srnd=cojp-v2

 


米国債利回りがマイナスに−日本・欧州投資家のヘッジコスト拡大で
Katherine Greifeld
2018年9月28日 11:27 JST
為替ヘッジのクロスカレンシースワップ取引でスプレッドが急拡大
年末までのドル資金調達確定の動きでヘッジコスト上昇か
米10年国債の利回りはドイツ国債を上回っているが、ユーロ建てをベースとする投資家なら域内にとどまった方がよさそうだ。

  為替ヘッジする際に用いるクロスカレンシースワップ取引の金利差(スプレッド)が27日急拡大し、米10年債の欧州投資家に対する利回りがヘッジ後ベースでマイナス0.14%に沈んだからだ。ドイツ10年債を購入すれば利回りはプラス0.53%近く、ヘッジ抜きの米10年債は3.05%だ。日本の買い手にとっても、為替ヘッジ後の米10年債利回りはマイナス0.1%となった。

  ヘッジすると利回りが低下してしまうのは、ユーロや円からドルに替える際のコストが増大したため。欧州投資家にとって3カ月物スプレッドは27日、前日のマイナス16ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)からマイナス41bpに拡大し、1日当たりの幅として2009年以来の水準を記録した。米国債購入の際のヘッジコストとして、ドル建て3カ月物ロンドン銀行間取引金利(LIBOR、現在2.38%前後)を支払ってユーロ建てLIBOR(マイナス0.35%)を受け取り、クロスカレンシーベーシス (0.41%)を支払うこととなる。円ベースの3カ月物スプレッドはマイナス54bpと、前日のマイナス24bpから拡大した。

  この時期に3カ月物スプレッドが大幅拡大した理由について、ジェフリーズの世界外為責任者、ブラッド・ベクテル氏は年末まで残すところ約3カ月となり、年内のドル資金調達を確定させる動きが出始めたためとみている。

https://assets.bwbx.io/images/users/iqjWHBFdfxIU/iGg4BxG7KmPA/v2/513x-1.png
原題:Treasury Yields Just Turned Negative for Europe, Japanese Buyers(抜粋)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2018-09-28/PFQRD96JTSEA01?srnd=cojp-v2


 


 

ビジネス2018年9月28日 / 10:32 / 2時間前更新
さらなる政策柔軟化「検討の余地」、9月日銀会合の意見
1 分で読む

[東京 28日 ロイター] - 日銀は28日、9月18─19日に開催した金融政策決定会合における主な意見を公表した。好調な経済状況が維持されれば、市場への副作用を考慮し、さらなる政策柔軟化の検討を求める意見が出た。一方、現行の金融緩和を粘り強く続けるべきとの意見も根強く、委員の間での温度差もみられた。

日銀は7月の決定会合で、国債市場の流動性低下に対応するため、長期金利の一定の上振れを認めるなどの政策修正を決めた。

9月会合では、ある委員が「経済の需給バランスが維持されていれば、市場機能維持の観点から、金融政策の柔軟化を将来的に検討する余地はある」と発言。好調な経済と物価の伸び悩みが混在する複雑な情勢が続く中、局面次第では副作用対応を優先する可能性を示唆した。

一方、物価2%目標の実現が遠いことから「現在の強力な金融緩和を粘り強く続けていくことが必要」「息長く経済の好循環を支えて、『物価安定の目標』の実現に資するべく、現在の金融政策方針を継続すべき」との意見もあり、今後は効果と副作用を巡る議論の活発化も予想される。

「長期にわたって長短金利を一定水準前後に誘導するという戦略が有効なのか判然としない」として、追加緩和の必要性を主張する委員もいた。

また、7月会合の決定が金融市場に与える影響は「夏場の閑散期を挟んで2カ月ほどしか経過していないことから、引き続き注視していく必要がある」との意見が出た。

経済の不確実性では米中の貿易摩擦を挙げる声が複数あった。ある委員は「米国や中国などの通商摩擦や金融市場の変動による下振れリスクの増大が、現在もなお続いている」と警鐘を鳴らした。

梅川崇
https://jp.reuters.com/article/usa-trade-jobs-idJPKCN1M8082  

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コメント
1. 2018年9月28日 13:23:00 : OO6Zlan35k : ScYwLWGZkzE[1571] 報告
2018.9.28(第361号)

1. 米中貿易戦争の本質(論長論短 No.329)

2. ソフトブレーングループからのお知らせ(セミナー&最新情報)

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1. 論長論短 No.329

米中貿易戦争の本質

宋 文洲

前々回の宋メールは交換留学で米国大学から上海に留学している長女が
書いてくれました。(前々回メルマガ:http://r31.smp.ne.jp/u/No/5533036/J8uJF7jCFmFD_42725/180928001.html
その長女が知らなかった母国のいろいろな側面に驚いていますが、
その中の一つが電化製品の安さです。日本と中国の過去を知らない彼女にしてみれば、
中国製電化製品は「性能がよくて安くて品質が普通」の代名詞です。

今はどうか分かりませんが、私が経営者現役の時、当時のスズキ自動車の経営者から
「トヨタの普通自動車の原価は当社の軽自動車よりも低い」と聞きました。
理由はトヨタの桁違い販売数です。売値の違いと数を合わせて考えれば
トヨタ自動車の利益力も理解できます。

中国製品は安かろう悪かろうの時代はありました。今もそのようなメーカーは
一部残っているでしょう。しかし、都会に住み、中産階級になった5億人が
そのような製品に興味がないことを、中国で生活していれば誰でも分かります。

米国や日本などに輸出している製品は中産階級が選ぶ製品の一部に過ぎません。
安いのは中国では膨大な数の量が売れているからであって、単なる人件費が安いから
ではないのです。ここ10年の人件費は何倍にもなりましたが、製品の値段は
上がるどころか、むしろ下がり続けているのです。コスト=人件費の発想は
販売数に限界があるときの発想です。

人件費で言えば、インドは中国よりはるかに低いのですが、インドの
スマートフォンの約半分は中国メーカーが占めています。特にまだ創業8年の
「小米」が既にサムソンのシェアを超えてインドのトップシェアになったのです。
インド人には経営力も技術力もあります。人件費も安いと考えればいずれ
地元メーカーがトップシェアを取り戻すと思うのですが、今のところ、
中国市場での販売数に支えられている中国メーカーに負けているのです。

購買力がない時代の中国は人件費が安くても市場がないため、製品は輸出に
依存するしかありませんでした。日本を含む海外メーカーも自国や輸出のために
中国で作っていたのです。中国進出の目的は中国に売ることではなく、
中国の安い人件費と安いインフラを利用することでした。
しかし、中国に5億人の中産階級が誕生した今、状況はまるで逆になりました。

米国から見れば中国の輸出は減っていないのですが、中国にとってみれば
米国への輸出が占める販売シェアはどんどん下がっているのです。
仮に全部を止めても国内の1%に過ぎないのです。外資企業も中国市場で
一定のシェアが取れない限り、中国で生産するメリットは殆どなくなります。

仮に安い人件費を求めて東南アジアに移転しても、中国メーカーも必要に応じて
同じことをやっているので現地の華人社会や陸路搬送のメリットを考えると
人件費の安さを求める渡り鳥モデルには限界があります。

ここに米中貿易戦争の本質もあります。「モノの製造コストは販売数に反比例する」
という原理を考えれば米中の製造業の競争は最初から勝負がついています。
中国が国内消費のあまりを米国に輸出している以上、米国はこのコストに
勝てません。昨年時点では、金額ベースでも中国の小売り販売規模は既に
米国を超えていました。今後、その差が開くばかりでしょう。

残念ながら、米国が主張してきた自由競争、自由貿易を続ける以上、米国の
貿易赤字が拡大していく一方です。トランプ氏が「不公平」と連呼したのは
結果であり、プロセスではないのです。「結果がすべて」と考えるトランプ氏は
やり手経営者として正しいのです。

私は両国ともがこの問題を取り込むべきだと思うのですが、米国は正式に
「自由競争、自由貿易」の放棄を宣言しない限り、無意味な喧嘩が続くのでしょう。
貿易相手国の内部体制まで自分のやり方を押し付けるのは大国同士には
通用しないはずです。

今週、中国は分厚い貿易白書を発表しました。統計数字がたくさん羅列しています。
要は米中間のサービス貿易や中間部品などを統計に入れると中国は決して
黒字を稼いでいないというのです。まあ、中国人の私から見ても「米国人が
こんな難しい統計を見る訳もない上、そもそも双方が見ているものが違う」から、
無駄な努力だろうと思いました。

米中の指導者たちが何を言おうとしても、私達中国人はあくまでも少しでも
自分の生活を良くしようと勤勉に働き、後世の教育にも力を入れるのです。
その結果として1990年に7億5千万もいた極貧人口が2015年には1千万人に
減ったのです。我々は自分たちを極貧から救ったのです。

自己救済の結果、中国は再び世界最大の経済規模になろうとしていますが、
その過程がもたらす変化を中国と世界の双方がどう受け入れるか。
今こそ真剣に見守る必要がありそうです。

P.S.
この原稿を書いた数時間後、トランプ氏の国連総会での演説を聞きました。
案の定、彼はグローバル化を拒絶するよう国連に促しました。
グローバル化の否定はつまり世界規模の自由貿易と自由競争の否定なのです。


今回の論長論短へのご意見はこちらへ↓
http://r31.smp.ne.jp/u/No/5533036/Dc8OAfjCFmFD_42725/180928002.html

※いただいたご意見は自動的にコメントに掲載されます。
名前も掲載されますので、問題がある場合はペンネームをご入力ください。
また、次回以降の宋メールでご意見を掲載させていただく可能性がありますのでご了承お願い致します。

今までの論長論短はこちら↓
http://r31.smp.ne.jp/u/No/5533036/651P8jjCFmFD_42725/180928003.html

 


パウエルFRB議長:漸進的な利上げが持続的な経済成長を支援
Sarah Foster、Christopher Condon
2018年9月28日 5:31 JST 更新日時 2018年9月28日 6:06 JST

「米経済は力強く、経済成長は健全な速度で続いている」

ワシントンで開かれたビジネスリーダー会合で発言
米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は27日、漸進的な利上げが景気拡大の維持を支援していると述べた。前日の記者会見での見解をあらためて示した。

  パウエル議長はワシントンで開かれたジャック・リード上院議員主催のビジネスリーダー会合で、「米経済は力強い。経済成長は健全な速度で続いている」と発言。「米経済が着実に力強さを増していることから、金融当局は政策金利を健全な経済の正常な水準へと漸進的に近づけている」と説明した。

  FRBは前日の連邦公開市場委員会(FOMC)声明で米経済の好調さを強調し、今年3回目の利上げを実施。さらに来年も緩やかな追加利上げを続ける方針を維持した。

  パウエル議長はまた、米金融システムを一段と安全にするために、金融危機から10年たった現在も銀行に高い自己資本・流動性基準を求めていると述べた。

原題:Fed’s Powell Says Gradual Rate Hikes Support Sustained Growth(抜粋)

(パウエル議長のコメントを追加して更新します.)


 

 

来年の米利上げ回数は、2〜3回:米政策金利の上限が一層鮮明に

大槻 奈那

●現地時間9/26、米FOMC(連邦公開市場委員会)で市場予想通り0.25%利上げが決定した。注目の21年の利上げ回数は「ゼロ」とされ、再来年度で利上げは打ち止めとの見通しが示された。

●来年の利上げは3回との予想が維持された。しかし、新興国リスク、貿易戦争に加え、米国と米国外のドル建て債務の拡大が大きな懸念材料である。米国内の債務は49.1兆ドル、米国外のドル建て債務は11.4兆ドルと、2015年の利上げ開始時から4.6兆ドル=460兆円も増加している。

●これに伴い、世界的に米金利上昇の影響度が高まっている。1%の金利上昇で利払い額は最大年66兆円も増加しうる。また、米国内では借入を延滞する個人が増えつつあり、過度な利上げは、個人の生活にも影響を与えうる。来年の利上げ回数は下振れリスク大で、円高リスクも念頭に置きたい。

米FOMC、想定通り利上げ。メンバーの政策金利見通しは20年で利上げ打ち止めを示唆

9/26、米FOMC(連邦公開市場委員会)は、市場予想通り0.25%利上げを決定した。市場が注目していた2021年の政策金利見通し(中央値)は3.375%で、利上げは「ゼロ」という予想が示された(図表1)。2020年いっぱいで利上げは打ち止めということになる。
今年の利上げは、12月にあと1回、合計4回というシナリオがほぼ確実となっており、来年は引き続き3回の想定が維持された。しかし、この利上げ回数は、どちらかといえば引き下げられる可能性が高いと思われる。

米利上げ継続へのハードル

今回の利上げの直後、トランプ大統領はFRBの金融政策について「Not happy」と不満を表明している。米国では日本以上に金融政策が政権から独立しており、この発言が今後の金融政策に影響を与えることは殆どないだろう。
しかし、実質的にも急ピッチの利上げの実社会に与える影響度は高まっている。
利上げ開始の2015年時点から、米国の債務の膨張については問題視されてきた。しかしそれ以降、米国の総債務はさらに4.1兆ドル=450兆円も増加している(図表2-1)。

これに加え、米国以外の国のドル建て債務も、1.5兆ドル=16.5兆円増加している(図表2-2)。2015年の利上げ開始時点からさらに、大幅にドルの利上げの世界の国や企業への影響は大きくなっている。
仮に米国内外のドル建て債務を合算すると、6,655兆円に上る(米国内のドル以外の債務は大きくないと想定し、控除していない)。仮に貸出金利が全て変動金利型だとした場合、1%金利上昇ごとに最大で66兆円、年間の利払い負担が増加する計算になる。もちろんこの債務には固定金利型のものも若干含まれることから、すぐにこれだけの影響が出るわけではない。しかし、固定金利でも、借り換え時に金利が上昇していれば、やはり金利負担はその時点で増加することになる。

米国内のもう一つの問題点:個人ローンの延滞率

もう一つの大きな焦点は、米国内の個人ローンの延滞である(図表3)。現時点でも、90日以上延滞している個人向け貸出は44兆円に上る。直接横比較はできないが、例えば日本の全銀行の不良債権額は現時点で約7兆円となっていることから、米国の延滞問題ははるかに深刻である。

米銀は資本を十分に積んでいるので、こうした延滞の増加が銀行危機に直結することはありえない。しかし、仮に、これらの個人ローン全体の金利が1%上昇すれば、年間の利払い額は14兆円増加する。これが延滞の上昇を招くとともに、個人消費を押し下げる可能性には警戒すべきだろう。
このように、現在世界の当局者が警戒をあらわにしている貿易戦争や、一部で動揺が続いている新興国リスクなどに加え、政策金利の急ピッチの引き上げが米国経済に大きな影響を与える可能性も否定できない。このため、2019年の利上げペースは、現状予想の3回よりはやや保守的な2回程度に落ち着くシナリオは十分あると考える。その場合、来年の3月か6月には、利上げが「ひと休み」する可能性もあることから、円高圧力が増すことも念頭に置くべきだろう。


過去のレポート
2018年9月27日
来年の米利上げ回数は、2〜3回:米政策金利の上限が一層鮮明に
2018年9月21日
仮想通貨市場動向:Zaifのハッキング後も価格は堅調。リップルは急上昇
2018年9月7日
仮想通貨市場動向:フェイクニュースで大幅下落も、新興国からの資金流入と商品拡大期待で復調へ
2018年8月24日
劣後債の魅力とリスク:複雑さが難点。一方、安定的な高利回りが魅力。
2018年7月31日
日銀、金融政策を微調整:銀行に配慮を見せつつも、超低金利はまだ続く

 

9月東京消費者物価1.0%上昇、3年半ぶり高水準−予想上回る

日高正裕

2018年9月28日 8:38 JST 更新日時 2018年9月28日 10:25 JST

生鮮食品とエネルギーを除くコアコアCPIは0.7%上昇
全国コアCPIも1%に達する可能性高い−大和証券・岩下氏

全国の物価の先行指標となる9月の東京都区部の消費者物価指数(生鮮食品を除くコアCPI)の伸び率は4カ月連続で拡大し、3年半ぶりの高水準となった。上昇は15カ月連続。エネルギー、外国パック旅行費や衣料が全体を押し上げた。総務省が28日発表した。同日発表の雇用統計は堅調に推移している。

キーポイント

東京都区部コアCPIは前年比1.0%上昇(ブルームバーグの予想中央値は0.9%上昇)−前月は0.9%上昇
生鮮食品とエネルギーを除くコアコアCPIは0.7%上昇(予想は0.6%上昇)ー前月は0.6%上昇
総合CPIは1.3%上昇(予想は1.1%上昇)−前月は1.2%上昇
8月の有効求人倍率は1.63倍(予想は1.63倍)−前月は1.63倍
8月の完全失業率は2.4%(予想は2.5%)−前月は2.5%

背景
  食料やエネルギーが物価全体を押し上げる構図に変わりはないが、9月は他にも値上がりが目立った。外国パック旅行費や衣料に加え、契約更新に伴い民営家賃が上昇。新商品の投入でプリンターが値上がりし、電気掃除機やエアコンの下げ幅も縮小した。一方、相次ぐ自然災害で生鮮食品の値上がりが続いており、個人消費の下押し要因になるとの見方も出ている。

  日本銀行は10月の金融政策決定会合で物価見通しを公表する。7月会合では、企業の慎重な賃金・価格設定スタンスや家計の値上げに対する慎重な見方などを理由に物価見通しを引き下げた。28日公表された9月会合の主な意見では、「財価格の減速が一服しており、 少し安心している」との声や、賃金上昇や雇用の拡大が「需要とコスト上昇の両面から物価を引き上げていく」との指摘も出ていた。 

エコノミストの見方

第一生命経済研究所の藤代宏一主任エコノミストは電話取材で、8月の全国CPIで伸びを高めた持ち家の帰属家賃を除くサービスが、9月の東京都区部も0.6%とプラス圏で推移していることから、「経済が温まってきたことを示す明るい兆しだ」と指摘。失業率が2%くらいまで低下して1年程度たてば、物価が加速してくる可能性もあるとみている。

大和証券の岩下真理チーフマーケットエコノミストは電話取材で、「東京CPIは予想より強く、全国コアCPIも1%に達する可能性が高い」と分析。10月についても「たばこ税の影響もあり、落ちない」との見通しを示した。

詳細

東京都区部の消費者物価指数の伸び率は2015年3月の2.2%以来の水準
例年9月に下がる傾向がある外国パック旅行費が欧州方面で好調で高めに出たと総務省担当者
婦人用セーターなど秋冬物衣服が出回り、昨年より高めになっている−総務省
上昇は生鮮野菜(11.3%)、電気代(5.2%)、ガソリン(17.0%)など−下落は携帯電話通信料(4.2%)
9月の全国消費者物価指数は10月19日に発表

(背景とエコノミストの見方を差し替えるとともに詳細を追加して更新します.)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2018-09-27/PFE57O6TTDS001?srnd=cojp-v2

 


日本抜き世界一続ける中国−国内特許の価値、実際はどれほどか
Lulu Yilun Chen
2018年9月28日 6:47 JST
• 5年目の「デザイン」特許については9割余りが失効
• 米国とは対象的−中国の特許保有者は手数料の支払いに消極的
国内特許の出願件数で10年近く世界一の座を維持している中国だが、特許を保有し続けることにはそれほど熱心ではない。
  大半の特許は5年目までに放棄されている。5年目の「デザイン」特許については保有者の9割余りが手数料支払いをやめてしまい、無効となっている。米国とほぼ正反対の状況だ。
Worthless Patents
About 91 percent of five-year-old Chinese design patents are discarded
Source: JZMC Patent and Trademark, China National Intellectual Property
  自立した大国となることを目指す中で、中国は企業や大学への補助金を含め特許に関する奨励策で出願に重点を置いている。そうした特許の実用化は二の次で、特許件数の多さが必ずしも特許の質向上につながらず、スマートフォンのような革新的なアイデアについては依然として他国に頼っているのが実情だ。
 
  特許・商標を扱う上海の法律事務所JZMCのル・チュンフォン特許弁護士は「考えられているよりこうした特許は実際には価値がないということだ。デザイン特許の保持率があまりにも低ければ、より大きな制度的な問題ではなのかという疑問を招くことになる」と指摘した。
  
Patent Takeoff
China overtakes Japan as largest domestic patent owner in 2010

Source: World Bank Group
Note: World Bank latest available data ends at 2016
  中国が国内特許の出願数で日本を抜き世界一となったのは8年前。以来トップを守り、昨年だけで180万件が認められた。発明特許1件の保有手数料は年900元(約1万4800円)だが、保有を続けると最大8000元にまで引き上げられる。それ以外のカテゴリーでも年600元から2000元へと増える。
Patent Breakdown
Utility Model Patents accounted for more than half of Chinese patents in 2017

Source: China National Intellectual Property Administration
  ブルームバーグ向けにまとめられたJZMCのデータによれば、2013年に認められたデザイン特許のうち昨年時点で91%強が放棄されている。米特許商標局によると、13年に認可された米国の特許では85.6%が保有維持費が支払われている。
  
  JZMCのル弁護士は「デザイン特許が放棄される率がこれほど高いという事実は驚きだ。特許を保持し続けるという特許権者の意欲は極めて低い」と述べた。
Easy Approval
More than 61 percent of five-year-old utility model patents are dumped

Sources: JZMC Patent and Trademark, China National Intellectual Property
原題:China Claims More Patents Than Any Country - Most Are Worthless(抜粋)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2018-09-27/PFP6QM6JIJUP01?srnd=cojp-v2

 


[18初期非表示理由]:担当:要点がまとまってない長文orスレ違いの長文多数により全部処理

2. 2018年9月28日 14:31:24 : OO6Zlan35k : ScYwLWGZkzE[1577] 報告
http://www.asyura2.com/18/kokusai24/msg/154.html?c2#c2

トランプ政権の関税、米経済に打撃ー財の貿易赤字が予想外に拡大
Shobhana Chandra
2018年9月28日 2:51 JST
トランプ米大統領がエスカレートさせている貿易戦争は、今四半期の米経済成長を明確に抑制していることが明らかになった。

  米商務省が27日に発表した財の貿易収支は、8月に758億ドル(約8兆6000億円)の赤字。赤字は予想外に拡大し、過去6カ月で最大となった。商務省の別の統計によれば、企業投資も一服し、生産設備でのビジネス機器発注は8月に減少。それまでは大幅増加が続いていた。こうした機器の出荷は減速した。

  アマースト・ピアポント・セキュリティーズ・アンド・キャピタル・エコノミクスのエコノミストらは、7−9月(第3四半期)の米国内総生産(GDP)成長率見通しを引き下げた。この日のデータが出る前にブルームバーグがまとめた調査では、3%成長が予想中央値だった。

原題:Tariffs Start to Drag on U.S. Economy as Trade Deficit Widens(抜粋)

 

米中古住宅販売成約:8月は7カ月ぶり大幅低下−冷え込み続く
Sarah Foster
2018年9月27日 23:05 JST 更新日時 2018年9月28日 0:48 JST
全米不動産業者協会(NAR)が27日発表した8月の米中古住宅販売成約指数(季節調整済み)は、前月比で7カ月ぶりの大幅低下となり、中古住宅市場の冷え込みが続いていることが示唆された。

中古住宅販売成約のハイライト (8月)
8月は前月比1.8%低下。市場予想は0.5%低下−7月は0.8%低下(速報値0.7%低下)
前年比(季節調整前)では2.5%低下−市場予想1.0%低下、前月は0.7%低下
  住宅ローン金利上昇や手頃な価格帯の物件不足などが、引き続き購入者への重しとなっている。20日に発表された8月の米中古住宅販売件数は、この2年余りの最低水準に一致した。26日発表の新築住宅販売でも6、7月のデータがそれぞれ下方修正された。

  NARのチーフエコノミスト、ローレンス・ユン氏は発表資料で、「中古住宅販売の緩やかな下向きの流れが続いている」と指摘。購入しやすい価格帯の物件が不足していることが買い手に影響を与えていると分析した。

  統計の詳細は表をご覧下さい。

原題:U.S. Pending Home Sales Fell by Most in Seven Months in August(抜粋)

(詳細やNARの分析などを追加して更新します.)

 


8月の新設住宅着工、前年比1.6%増 市場予想は0.4%増
経済・政治
2018/9/28 14:23

国土交通省が28日発表した建築着工統計調査によると、8月の新設住宅着工戸数は前年同月比1.6%増の8万1860戸だった。3カ月ぶりに増加した。QUICKがまとめた市場予想の中央値は0.4%増だった。

うち持ち家は0.2%増の2万4420戸で、2カ月連続で増加した。貸家は1.4%増の3万5457戸と15カ月ぶりに増加した。分譲は2.9%増の2万1325戸で3カ月ぶりに増加した。

〔日経QUICKニュース(NQN)〕
 

 

原油80ドル超え、真の犠牲者はトルコ


ブレント原油先物価格
Source: FactSet
(トルコリラ/バレル)

By Jon Sindreu
2018 年 9 月 26 日 09:28 JST

――WSJの人気コラム「ハード・オン・ザ・ストリート」

***

 米国では、原油相場が1バレル=80ドルを超えたことにドライバーらがいら立っている。一方トルコでは、この原油高で経済全体が景気後退に陥る可能性がある。

 23日に主要産油国が原油生産量の現状維持を決めたことを受け、原油の国際価格はドル建てで2014年11月以来の高水準に達した。トルコリラ建ての原油価格は今年に入ってからほぼ2倍になり、過去最高水準に達している。

 リラ相場は、トルコ中央銀行が政策金利を24%に引き上げた13日以降、比較的落ち着いている。それでも対ドルでは年初来約38%の下落だ。その背景には、中銀の独立性欠如や、国内企業や銀行が抱える維持不能な水準の債務を巡る懸念がある。

 リラ安を受け、トルコ国民は国産の自動車や冷蔵庫やコンピューターを買うことが増えるだろう。消費者は少し損をするかもしれないが、消費財を扱うコチやドウシュなどトルコの大企業は利益を得るだろう。輸出業者も恩恵に浴する。観光業界も今年夏は盛況だった。

 ただ消費者は、石油とガスに関しては国産品を買えない。

 トルコは石油・天然ガス資源に恵まれていないため、外国産エネルギーに大きく依存し続けている。直近の国際エネルギー機関(IEA)のリポートによると、同国はエネルギー需要の4分の3を輸入しており、エネルギーが経常赤字の約3分の2を占めている。

 エネルギー価格がさらに大幅に上昇すれば、景気後退を引き起こす公算が大きい。建設事業は既に止まりつつある。政府は燃料税を引き下げることで短期的には家計や企業を守ることができるが、その打撃をいつまでも引き受け続ける余裕はない。

トルコのジェイハン港で原油貯蔵タンクの階段を下りる作業員
トルコのジェイハン港で原油貯蔵タンクの階段を下りる作業員 PHOTO: UMIT BEKTAS/REUTERS
 唯一の長期的な解決策は、エネルギーの自立度をもっと大きくすることだ。トルコのベラト・アルバイラク財務相は、先週発表した新経済プログラムでそれを約束した。しかし政府は過去少なくとも10年間、水力発電や再生可能エネルギー源についてさまざまな約束をしてきたにもかかわらず、目に見える効果はほとんどなかった。例えばIEA統計によれば、水力発電は2016年、トルコの一次エネルギー供給の約4%で、10年前と同じ割合にとどまっていた。

 より大きな教訓は、一国の金融危機は恐ろしい状況になり得るが、解決が最も難しい問題とは限らないということだ。債務は再編できるし、中銀は流動性を提供できる。仕事のない労働者は政府の政策を通じて就労させることができる。トルコの公的債務は国内総生産(GDP)の28%にすぎない。

 これとは対照的に、一国の通貨が急落した場合、他国に生活必需品を依存していると困難から抜け出す簡単な方法はない。

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社説】新興国危機で間引かれる「最弱通貨」
トルコ中央銀行(アンカラ)
トルコ中央銀行(アンカラ) PHOTO: STR/EPA/SHUTTERSTOCK
2018 年 9 月 14 日 13:53 JST

 新興国通貨ショックが続いているが、今のところ打撃が非常に抑えられているのは良いニュースだ。直近ではトルコの中央銀行が13日、リラの安定に向けて利上げを行った。ただ、より俯瞰的に見ると、市場は危機を拡大させる代わりに最も弱い通貨を選んで攻撃していると言えそうだ。

 つまり慈善的な行為ではなく、良好な経済運営や政治の信頼性から悪い部分

を排除しようとする合理的な試みなのだろう。世界経済は成長しており、その筆頭は税制改革と連邦準備制度理事会(FRB)の利上げを受けて資本が流入する米国だ。そうした選別は、かつて通貨危機に見舞われたマレーシアやメキシコ、タイなどの国を防護しているように思える。

 一方で、トルコなどの最弱国に対する集中攻撃も引き起こしている。13日の利上げ前の時点で、リラの対ドル相場は年初から40%下落していた。これに対し、FRBが算出する米貿易相手国の通貨バスケットは8%の下落だった。

 トルコでは、特に建設・不動産業界で、ドル建てやユーロ建ての債務が重荷となっている。レジェプ・タイップ・エルドアン大統領は、中銀の独立性を脅かすと共に対米関係を悪化させることで自国経済を圧迫している。ドナルド・トランプ米大統領はトルコがでっち上げの罪で米国人牧師を拘束しているとし、解放を求めて次々に制裁を科してきた。

 アルゼンチンのペソも標的にされ、年初から約50%下落している。同国では公共事業や有権者の人気取りに使われた多額の公的債務など、クリスティーナ・キルチネル前大統領がもたらした経済的打撃が尾を引いている。

 南アフリカについては、投資家が政府の農地収用計画に反対するなかランドがドルに対して年初から約15%下落している。インドも投資家の厳しい視線を浴びており、ルピーは約13%下落している。貿易赤字や一貫性に欠けるナレンドラ・モディ首相の改革の行方が懸念されているのだ。ブラジルでは10月の大統領選で左派が大敗する可能性が浮上し、レアルは20%下落している。

 各国はこれらを警鐘ととらえ、この瞬間に乗じて襟を正すべきだ。投資家は、利上げなどの短期的な措置には目を留めず、政府が支出抑制や債務削減、税制改革や貿易自由化といった経済改革に本気で取り組んでいる証拠を探している。政治的な干渉のせいで金融政策の信頼性が損なわれたトルコなどの国は、カレンシーボード制かドル化を検討すべきだ。

 先進諸国の中銀が利上げや危機後に購入した資産の縮小を続けるにつれ、市場の圧力は増すだろう。FRBと欧州中央銀行(ECB)が資産を削減するなか、投資家が買うべき米欧債券は増えそうだ。政府の資金調達コストは上昇しており、政策を誤る余地は減じている。

 今年の選択的な新興国市場パニックは、流動性の低下を受けて途上国が資本誘致策の強化を迫られる兆しだ。自国が標的になるのを待つよりも、世界経済が成長している今のうちに改革を進める方が良い。

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[18初期非表示理由]:担当:要点がまとまってない長文orスレ違いの長文多数により全部処理

3. 2018年9月28日 19:20:02 : OO6Zlan35k : ScYwLWGZkzE[1590] 報告
FRBは「退屈な孤島 」、 党派争いの波かぶらず
FRBのパウエル議長(26日)

By Greg Ip
2018 年 9 月 28 日 15:26 JST

――筆者のグレッグ・イップはWSJ経済担当チーフコメンテーター

***

 米国民の多くが今週は最高裁にくぎ付けとなった。その一方で、ほぼ全ての家計に影響する別の連邦機関の動きを見逃した可能性がある。

 連邦準備制度理事会(FRB)の利上げに対する関心が相対的に低かったのは良いことだ。裁判所から法執行当局に至るまでの米国機関が党派争いの場になるなか、FRBは今のところ政治的な重要性が低い退屈な孤島だ。

 数年前にはこの状況は考えにくかった。FRBは、左派からは銀行救済について、右派からは金利押し下げと支出促進という異例の政策について攻撃されながら金融危機を脱した。

 ドナルド・トランプ氏は大統領候補として自ら攻撃に加わった。大統領としては、議長や副議長などFRBの要職に扇動的な人物や党忠誠派を指名する空前の好機を得た。

 しかし、そうしなかった。

 トランプ氏は、外部のエコノミストやFRBウォッチャーの評判が良い、主流かつ相応な候補を指名してきた。それは、遅すぎる利上げや拙速な利上げといった過ちをFRBが犯さない保証ではないが、米経済の最も重要な機関に不可欠な安定を提供している。

 そうした指名もあって、司法や法執行、環境や移民について憂慮する党の活動家がFRBに割く労力が減った。

 一部の共和党議員は、ジャネット・イエレン前FRB議長やその前任者らが金利をあまりに低く維持したと考え、スタンフォード大学の経済学者であるジョン・テイラー教授を後任に据えようと働きかけた。だがトランプ氏はイエレン氏が気に入っていた。自身が指名した議長にイエレン氏の政策を実行してほしかっただけだ。

 「トランプ氏は、テイラー氏がインフレに関してタカ派になりすぎることを心配していた」。テイラー教授を選ぶようトランプ氏に勧めたヘリテージ財団のスティーブン・ムーア氏はこう話す。

 代わりにトランプ氏がFRB議長に指名したジェローム・パウエル氏は、バラク・オバマ前大統領に指名されたFRB理事で、スティーブン・ムニューシン財務長官が推薦していた共和党員だった。

 トランプ氏はパウエル氏が利上げを継続したことに驚いているようだ。26日には、「彼らが利上げ好きに見える事実について懸念している」、「われわれはそのお金で別のことができる」と述べた。

 トランプ氏は公に不満を漏らしているものの、FRB理事の空席を忠誠派で埋めてパウエル氏に圧力をかけることはしていない。

 FRBの人選はトランプ大統領の就任直後に始まり、アンドリュー・オルメム大統領特別顧問(現在は国家経済会議《NEC》副委員長)が取りまとめていた。

 その結果が、金融政策や銀行規制や金融市場の安定などで補完し合う理事たちだ。リチャード・クラリダ氏は金融政策を専門とする経済学者、ランダル・クォールズ氏は銀行専門の法律家、ミシェル・ボウマン氏はカンザス州銀行監督官で、いずれも共和党員だ。それにもかかわらず、3人とも一部の民主党上院議員に支持されている。

 トランプ氏は先週、FRB理事の最後の1人にネリー・リャン氏を指名した。FRBで金融安定を監督する職務の経験がある人物だ。民主党に登録しているリャン氏はあまりに規制好きなのではないかとの疑問が一部の共和党員から出ている。だがリャン氏はシンクタンクのマンハッタン研究所など保守派からも称賛されている。

 トランプ氏が指名した理事たちの影響を判断するのは時期尚早だ。それに、金利と規制の両方を巡る論争は避けられない。民主党は、FRBが最近のストレステスト(健全性審査)でゴールドマン・サックスとモルガン・スタンレーに特例措置を施したことを批判した(ただし、オバマ氏が指名した理事で唯一現役のラエル・ブレイナード氏はこの措置に賛成だった)。だがFRBは、トランプ氏の指名を受けた他の金融規制当局の面々よりも段階的に規則の緩和に動いてきた。

 FRBの当局者は、そこに深く根付いた非党派の伝統にも助けられている。共和党議員はイエレン氏と前任のベン・バーナンキ氏をしばしば批判したが、両氏は反撃せず、路線の変更もしなかった。パウエル氏も同様で、FRBの仕事する場合は別として、関税や減税といった厄介な話題に加わることを拒否している。

 新参者を受け入れる方法にもFRBのカルチャーがある。新任の連邦判事は自身の秘書を、閣僚は部下を連れて職場に乗り込むが、FRB議長は1人でやってくる。議長のアドバイザーや秘書は以前から働くスタッフの中から選ばれるため、継続性が強まる(集団思考も強まるとの批判もある)。

 パウエル氏はジョンズ・ホプキンス大学のジョン・ファウスト教授をアドバイザーとして採用したが、両氏はファウスト氏がFRBのスタッフのために働いていた時から面識がある。FRBのスタッフ自体、比較的さまざまな思想を擁する集団だ。ビル・クリントン政権で経済諮問委員会(CEA)委員長を務めたイエレン氏も、トランプ氏のCEAで現委員長を務めるケビン・ハセット氏もFRBのスタッフだった。

 だが政策へのアプローチとなると、FRBはかなり同質性が高い。「私たちは最高の思考、最高の論理、最高の証拠を検討する」。パウエル氏は26日、そう述べた。「私たちは政治的要素やその類いは検討しない。それが私たちであり、私たちのすること。それがまさに私たちの常道だ」

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9月のユーロ圏消費者物価、2.1%に
ヨーロッパ
2018/9/28 18:57
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【ブリュッセル=森本学】欧州連合(EU)統計局が28日発表した9月のユーロ圏の消費者物価指数(速報値)は前年同月比2.1%上昇した。伸び率は8月から0.1ポイント高まり、5年7カ月ぶりの伸びを示していた7月に並んだ。

項目別にみると、エネルギー価格指数の上昇率が9.5%となり、8月(9.2%)から伸びをやや広げた。物価指数に占める比率の高い人件費などサービス価格指数の上昇率は1.3%で8月から横ばいだった。

物価の基調を判断するうえで欧州中央銀行(ECB)が重視する「エネルギーと食品、酒・たばこを除く指数(コア指数)」の上昇率は0.9%と、8月(1.0%)から伸びを縮めた。ECBが物価安定の政策目標に掲げる「2%未満で、その近辺」にはまだ遠い。

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https://www.nikkei.com/article/DGXMZO35887080Y8A920C1FF8000/ 2018/9/28 18:59 日本経済新聞 電子版
独トルコ首脳会談 孤立回避狙うトルコ 独は難民抑制期待 関係改善、人権問題がハードルに
 【ベルリン=石川潤、イスタンブール=佐野彰洋】トルコのエルドアン大統領が28日、訪問中のベルリンでメルケル独首相と会談する。トランプ米政権との関係が悪化し、通貨リラの急落で苦境に陥るトルコが、国際的な孤立とこれ以上の経済の混乱を避けるため、欧州の盟主、ドイツとの関係正常化を探る。ドイツにとっても難民の流入抑制のためトルコの安定が欠かせないが、人権問題の改善などがハードルとして立ちはだかる。

 「政治的緊張を完全に過去のものとする」。エルドアン大統領は2014年の就任以来、初めてのドイツ公式訪問の理由をこう説明する。悪化していたドイツとの関係を立て直し、トルコ経済の安定につなげる狙いだ。
 エルドアン氏は拘束している米国人牧師の解放を求めるトランプ米大統領と激しく対立している。米国は追加関税などの対トルコ制裁に踏みきり、通貨リラが年初から対ドルで約40%も急落する「トルコショック」にも見舞われた。
 通貨安とインフレの悪循環に陥り、長期政権のよりどころだった経済も19年のマイナス成長がささやかれるまでに悪化してきた。経済再建が不可欠だが、米政府の影響が強い国際通貨基金(IMF)への支援要請は避けたい考えで、ドイツとの関係改善に活路を探る。
 ドイツにとっても、トルコを軽視できない事情がある。欧州には15年に数百万人規模でシリアなどから難民が押し寄せて大混乱に陥ったが、欧州連合(EU)がその後トルコと協定を結び、難民の流入にブレーキをかけた。経済危機でトルコが不安定になれば、この防波堤が崩れかねない。
 エルドアン氏は訪独に先立つ17日、ロシアのプーチン大統領とシリア北西部での非武装地帯(DMZ)設置で合意。アサド政権による反体制派への総攻撃を回避し、難民の増加を防ぐという「お土産」も用意した。
 さらに、ドイツ国内には300万人のトルコ出身者が暮らし、エルドアン氏の支持者が多い。独トルコ関係の改善は、移民問題を巡って分断が進むドイツ社会の安定につながる面もある。
 ドイツにとって「トルコの経済的、政治的安定は根本的な利益」(メルケル首相の報道官、ザイベルト氏)といえる。
 もっとも、EU加盟国でもないトルコへの独自の支援は難しい。反トランプ連合のように受け止められれば、トランプ氏から貿易問題で思わぬとばっちりを受けかねない危うさもある。それでも、関係改善でトルコに進出するドイツ企業などに安心感が広がれば、トルコ経済の悪化に歯止めがかかる可能性はある。
 問題は、2年前のトルコのクーデター未遂をきっかけに強権的な姿勢を強めるエルドアン氏に対し、ドイツ国内で人権問題の改善を求める声が強いことだ。ベルリンでは28日、エルドアン氏に抗議する1万人規模のデモが計画されている。
 エルドアン氏はクーデター未遂後にドイツ人ジャーナリストらを拘束したうえ、ドイツの主要政党を「トルコの敵」と呼ぶなど、ドイツ人の感情を逆なでするような発言を繰り返してきた。経済が悪化した最近になってドイツ人の解放に動いているが、ご都合主義のように映る面もある。



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