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来年の消費増税、家計負担額は2.2兆円に…景気の腰折る可能性も(Business Journal)
http://www.asyura2.com/18/hasan129/msg/639.html
投稿者 赤かぶ 日時 2018 年 11 月 28 日 03:38:05: igsppGRN/E9PQ kNSCqYLU
 

来年の消費増税、家計負担額は2.2兆円に…景気の腰折る可能性も
https://biz-journal.jp/2018/11/post_25660.html
2018.11.27 文=永濱利廣/第一生命経済研究所経済調査部首席エコノミスト Business Journal


 安倍晋三首相(写真:日刊現代/アフロ)


■家計負担は2.2兆円

 2019年10月の消費増税の負担額を試算すると、消費増税そのものはマクロの負担額が前回14年の4分の1程度になると判断される。

 参考のために、1997年と14年、次回19年10月のそれぞれについて、マクロの負担額を見ると、97年は消費税率の引き上げ幅自体は2%で、負担増は5兆円程度だった。しかし、特別減税の廃止や年金医療保険改革等の負担が重なり、結果的には8兆円以上の大きな負担となった。さらに、景気対策がないなかで、同年7月にアジア通貨危機が起こり、11月に金融システム不安が生じたため、景気は腰折れをしてしまった。

 確かに、97年は消費増税以外の負担増もあったため、消費増税の影響だけで景気が腰折れしたとは判断できない。これに対し、前回14年の消費税率3%の引き上げは、それだけで8兆円以上の負担増になり、家計にも相当大きな負担がのしかかった。
 
 次回19年10月の消費増税の負担額については、財務省が試算した税収増減から推定できる。軽減税率を導入せずに消費税率が10%に引き上げられると、最終的に税収は5.6兆円増えることになる。しかし酒類・外食を除く食料を軽減税率の対象品目とした場合、1兆円の減収となる。また消費増税の使い道として、増収分の1.4兆円を教育無償化・負担軽減に充当することになっている。このことから、家計全体では2.2兆円程度の負担に軽減されると計算される。特に、増収分の1.4兆円を教育無償化・負担軽減に充てることは、家計全体では1.4兆円程度の所得減税と同程度の効果になることが示唆される。



■経済成長率を▲0.7%押し下げ

 そこで、内閣府の最新マクロモデルの乗数を用いて、前回14年の消費税率3%引き上げの際の経済成長率への影響を試算すると、13年度は駆け込み需要により個人消費の押し上げ等を通じて経済成長率が0.7%引き上げられた一方で、14年度は個人消費の押し下げ等を通じて経済成長率が1.4%押し下げられたことになる。

 一方、次回19年10月に軽減税率を導入した上で消費税率を2%引き上げた場合の効果を試算すると、前年は駆け込み需要によると個人消費の押し上げ等を通じて経済成長率を0.4%押し上げるが、引き上げた年は個人消費の押し下げ等を通じて経済成長率を0.8%押し下げることになる。ここに子育て還付のプラス効果が加わっても成長率の押し下げは0.7%となる。



 このように、次回の消費増税は前回と比べ経済成長率の押し下げ効果は半分程度にとどまるが、東京五輪の特需の反動減が起こる時期と重なる可能性があることには注意が必要だ。五輪特需は建設投資が主だが、1964年10月開催の東京五輪では経済成長率のピークは五輪の前年の63年10〜12月期だった。20年8月開催の今回の東京五輪にあてはめると19年7〜9月期になる。このため、外部環境にもよるが、いくら負担額が少なくなるからといって、無防備で消費税率を引き上げれば景気腰折れの可能性が相当高まるだろう。

■デフレ脱却に影響、対策は不可欠に

 なお、消費税に軽減税率が導入されると、IT関連業界への直接的な恩恵もあるが、事業所などでは会計システムの変更を余儀なくされることが想定される。日本経済への影響を考える上では、そうした負担の影響も考慮しなければならない。

 また、本試算では内閣府のマクロ計量モデルの乗数を用いているため、社会保障充実の効果が平均的に出現する試算となっている。しかし、子育て世帯の限界消費性向の大きさ次第で、GDP押し上げ効果が変わる可能性には注意が必要だろう。

 今後の消費税率引き上げの課題としては、まずデフレ脱却への影響が指摘できる。というのも、日本経済研究センターの「ESPフォーキャスト調査」に基づけば、フォーキャスターのコンセンサス通りにGDPが成長した場合は、19年10月から消費税率を引き上げると再度GDPギャップがマイナスになってしまうからである。特に14年4月の消費税率引き上げの際も、引き上げ直前にはGDPギャップが一時的にプラスになったものの、引き上げ直後に安倍政権発足以前のマイナス水準までGDPギャップが逆戻りした経緯がある。



 また、消費増税は家計の恒常的な購買力低下で内需への影響が大きいという声もある。前回の消費増税で家計向けの支援策が0.7兆円弱にとどまったことからすれば、ある程度の規模の予算を配分した対策は不可欠であると思われる。一方で、将来のさらなる消費税率の引き上げ幅を抑制する意味でも、社会保障の効率化も必要といえるだろう。

 将来的にも負担軽減策を併用すれば、その後の消費増税も実施しやすくなるが、逆に負担軽減策をおろそかにして国民の不満を高めてしまうと、その後の消費増税が政治的に困難になるだろう。将来の消費税率の引き上げを確実なものにする意味でも、家計負担軽減策は不可欠だと考えられる。

(文=永濱利廣/第一生命経済研究所経済調査部首席エコノミスト)


 

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