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これがチャンネル桜関係者とアホ右翼が信じている「ユダヤ陰謀史観」
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/505.html
投稿者 中川隆 日時 2019 年 7 月 04 日 13:46:40: 3bF/xW6Ehzs4I koaQ7Jey
 

(回答先: ユダヤ陰謀論とグローバリズムを考える _ ヨーロッパ化されたキリスト教がユダヤ思想の正体で、ユダヤ教やユダヤ人とは何の関係… 投稿者 中川隆 日時 2019 年 7 月 04 日 10:00:50)


これがチャンネル桜関係者とアホ右翼が信じている「ユダヤ陰謀史観」

世界を操るグローバリズムの洗脳を解く – 2015/11/27
馬渕睦夫 (著)
https://www.amazon.co.jp/%E4%B8%96%E7%95%8C%E3%82%92%E6%93%8D%E3%82%8B%E3%82%B0%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%83%90%E3%83%AA%E3%82%BA%E3%83%A0%E3%81%AE%E6%B4%97%E8%84%B3%E3%82%92%E8%A7%A3%E3%81%8F-%E9%A6%AC%E6%B8%95%E7%9D%A6%E5%A4%AB/dp/4908117144

内容紹介

これまでに教科書で教えられてきた「世界史」は真実の歴史ではない。
それは、国家さえ動かしてきた国際金融資本の動きに全く触れないからだ。

彼らはユダヤ発のグローバリズムを信奉している。幾度も激しい迫害を受けてきたユダヤ人は滅亡から逃れ、生き延びるために世界中に分散して住んだ。そしてユダヤ思想は国境や国家意識を待たないグローバリズムに発展して行った。

共産主義もリベラルも新自由主義もユダヤ思想から発した。

今や世界は「グローバル化」の波に席巻され、それが「平等」と「平和」に結びつくと喧伝されている。

しかし、絶対に見逃してはいけないことがある。それは、「誰が戦争を望み、利を得てきたか」である。そこがわかると、教科書的な歴史とは全く違う真実が見えてくる。本書は、ユダヤ発国際主義者が作ってきた真の歴史を白日の元にさらし、日本が進むべき道を指し示す。

出版社からのコメント

ユダヤ思想をベースとする国際主義者たちが目指すのは国家の上に国際主義を置く「国境のない世界統一」です。そのために「グローバル化」というキーワードを掲げています。

そこには、それぞれの国民が文化・伝統を守りつつ共存していこうという価値観は希薄です。

効率的に儲け、「金融による独裁」が彼らの最終目的とされています。
そこを明らかにしているこの本を読むと、今まで言われてきた歴史とは全く違う歴史が眼前に展開されるでしょう。

著者は外交官としてイギリス、アメリカ、イスラエル、ロシア等に駐在経験のある元駐ウクライナ大使です。

この本は「歴史の真実」がストンとわかる馬渕史観の真骨頂です。
中韓から歴史戦を仕掛けられている今の日本人に是非読んでもらいたいと思います。


内容(「BOOK」データベースより)

これまで教科書で教えられ、信じ込まされてきた「世界史」は果たして真実だろうか。それは国際金融資本にとって都合のよいストーリーに過ぎないのではないか。例えば大東亜戦争と第二次大戦はまったく別の戦争だ。我々は今、世界の画一化を狙うグローバリズムの洗脳を解き、日本を毅然とした国にしていこう。

著者について

吉備国際大学客員教授。1946年、京都府生まれ。
京都大学を経て、68年に外務省入省後、71年にケンブリッジ大学経済学部を卒業。

駐ウクライナ兼モルドバ大使など歴任。
2008年、外務省退官後、防衛大学校教授に就任。
2011年退職後、2014年4月より現職。

外交、安全保障問題に精通し、積極的な評論、著述活動を展開している。

著書に『世界を操る支配者の正体』(講談社)、『「反日中韓」を操るのは、じつは同盟国・アメリカだった! 』(ワック)、『アメリカの社会主義者が日米戦争を仕組んだ』(KKベストセラーズ)など多数。


著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

馬渕睦夫
吉備国際大学客員教授。1946年、京都府生まれ。
京都大学を経て、68年に外務省入省後、71年にケンブリッジ大学経済学部を卒業。駐ウクライナ兼モルドバ大使など歴任。2008年、外務省退官後、防衛大学校教授に就任。

2011年退職後、2014年4月より現職。外交、安全保障問題に精通し、積極的な評論、著述活動を展開している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

▲△▽▼

金貸しは、国家を相手に金を貸す (馬渕睦夫 世界を操るグローバリズムの洗脳を解く の紹介)


世界を操るグローバリズム-1〜アメリカが周到に仕掛けた大東亜戦争〜
http://www.kanekashi.com/blog/2017/09/5457.html

世界を操るグローバリズム-2〜アメリカが裏で糸を引いたソ連の南下と中国の共産化〜
http://www.kanekashi.com/blog/2017/09/5464.html

世界を操るグローバリズム-3〜本当にヒトラーの意思で第二次世界大戦が始まったのか〜
http://www.kanekashi.com/blog/2017/09/5469.html

世界を操るグローバリズム-4〜海軍が善玉で、陸軍が悪玉だと思わされてきた日本人〜
http://www.kanekashi.com/blog/2017/10/5486.html

世界を操るグローバリズム-5〜ピューリタン革命でユダヤ人がイギリスに戻った〜
http://www.kanekashi.com/blog/2017/10/5492.html

世界を操るグローバリズム-6〜「敵を妥協せず徹底的に叩く」というアメリカの精神的背景〜
http://www.kanekashi.com/blog/2017/10/5503.html

世界を操るグローバリズム-7〜独立戦争も南北戦争も金融支配を巡る争いだった〜
http://www.kanekashi.com/blog/2017/10/5513.html

世界を操るグローバリズム-8〜中央銀行という名の民間銀行は本来必要ない〜
http://www.kanekashi.com/blog/2017/10/5523.html

世界を操るグローバリズム-9〜アメリカはFRB以降お金が支配する国になった〜 - 金貸しは、国家を相手に金を貸す
http://www.kanekashi.com/blog/2017/11/5535.html

世界を操るグローバリズム-10〜日清戦争から日本を恐れ始めたアメリカ〜
http://www.kanekashi.com/blog/2017/11/5543.html

世界を操るグローバリズム-11〜日本にキリスト教が根付かなかった訳〜
http://www.kanekashi.com/blog/2017/11/5557.html

世界を操るグローバリズム-12〜第一次世界大戦はオーストリア皇太子暗殺が原因なのか〜
http://www.kanekashi.com/blog/2017/12/5567.html

世界を操るグローバリズム-13〜ロシア革命はユダヤ人を解放したユダヤ人の革命だった〜
http://www.kanekashi.com/blog/2017/12/5578.html

世界を操るグローバリズム-14〜欧州の革命の背後にはユダヤ人解放〜
http://www.kanekashi.com/blog/2017/12/5582.html

世界を操るグローバリズム-15〜アシュケナージが世界の金融を握っている〜
http://www.kanekashi.com/blog/2017/12/5598.html

世界を操るグローバリズム-16〜東西冷戦は米ソによる自作自演〜
http://www.kanekashi.com/blog/2017/12/5611.html

世界を操るグローバリズム-17〜なぜアメリカ政府がアメリカ社会を壊すのか〜
http://www.kanekashi.com/blog/2018/01/5625.html

世界を操るグローバリズム-18〜冷戦終結は「用済みソ連」の解体だった〜
http://www.kanekashi.com/blog/2018/01/5638.html

世界を操るグローバリズム-19〜ウクライナ問題の真相は「プーチン」対「金貸し」の戦い〜
http://www.kanekashi.com/blog/2018/01/5642.html

世界を操るグローバリズム-20〜ウクライナやイスラム国に纏わる事変はネオコンによるプーチン打倒が目的〜
http://www.kanekashi.com/blog/2018/01/5651.html

世界を操るグローバリズム-21〜中国指導部と金儲けで一致するアメリカ国際金融資本〜
http://www.kanekashi.com/blog/2018/01/5658.html

世界を操るグローバリズム-22〜グローバル化は国家機能の民営化を目指す〜
http://www.kanekashi.com/blog/2018/02/5664.html

世界を操るグローバリズム-23〜「新自由主義」と「左翼思想」はまったく同じ考え〜
http://www.kanekashi.com/blog/2018/02/5673.html

世界を操るグローバリズム-24〜民族文化と欧米化を両立させた日本は世界のモデルケース〜
http://www.kanekashi.com/blog/2018/02/5675.html

世界を操るグローバリズム-25〜グローバリズムの終焉〜
http://www.kanekashi.com/blog/2018/03/5686.html


 

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コメント
1. 中川隆[-9257] koaQ7Jey 2019年7月04日 14:03:19 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[3406] 報告

これがチャンネル桜関係者とアホ右翼が信じている「ユダヤ陰謀史観」_ 2


あるユダヤ人の懺悔「日本人に謝りたい」(復刻版) – 2019
モルデカイ・モーゼ (著), 久保田政男 (寄稿)
https://www.amazon.co.jp/%E3%81%82%E3%82%8B%E3%83%A6%E3%83%80%E3%83%A4%E4%BA%BA%E3%81%AE%E6%87%BA%E6%82%94%E3%80%8C%E6%97%A5%E6%9C%AC%E4%BA%BA%E3%81%AB%E8%AC%9D%E3%82%8A%E3%81%9F%E3%81%84%E3%80%8D%EF%BC%88%E5%BE%A9%E5%88%BB%E7%89%88%EF%BC%89-%E3%83%A2%E3%83%AB%E3%83%87%E3%82%AB%E3%82%A4%E3%83%BB%E3%83%A2%E3%83%BC%E3%82%BC/dp/499108900X/ref=sr_1_2?qid=1561675895&refinements=p_27%3A%E3%83%A2%E3%83%AB%E3%83%87%E3%82%AB%E3%82%A4%E3%83%BB%E3%83%A2%E3%83%BC%E3%82%BC&s=books&sr=1-2&text=%E3%83%A2%E3%83%AB%E3%83%87%E3%82%AB%E3%82%A4%E3%83%BB%E3%83%A2%E3%83%BC%E3%82%BC

モルデカイ・モーゼ『日本人に謝りたい : あるユダヤ人の懺悔』は、翻訳書という体裁をとっていますが、原本も現著者も存在しない和製偽書であると指摘されています

(小田島雄志×紀田順一郎×渡部昇一「鼎談書評」『文芸春秋』58(4), 1980.4)。

商品の説明

日本国憲法の元となったワイマール憲法は、ユダヤ人が迫害されてきたヨーロッパでユダヤ人政府のワイマール共和国ができたときに、大多数のドイツ人の中に生きるユダヤ人が復権するために作った人民飼い殺し用の憲法らしく、どうせなので日本でもその写しを戦後の日本でも使ってやれ、と適用されたそうです。

(ちなみにドイツではその危機にドイツ人が感づき、反発でナチズムが横行してユダヤ人が迫害された)

で結果、日本では物質的豊かさと反比例して、日本人の精神・家族・国家をここまでぐちゃぐちゃにしてしまった。

で、このユダヤ人の老人モルデカイ・モーセさんは日本人にはいろいろよくしてもらったのに申し訳ない…最後に謝りたい、とこの告白をしたのがこの本というわけです。

憲法の内容とその効果、資本主義と共産主義をの両方を道具として生き残るための使ってきたユダヤの歴史などを詳しく紹介されています。


<馬渕睦夫氏による推薦文>

本書が東西冷戦最中の1979年に発刊されたのは奇跡と言えます。
当時ソ連を信奉してやまない日本の左翼とは、ユダヤ思想のエピゴーネンであることがばれてしまったからです。

本書を読めば、わが国の國体の真髄である「君民一体」こそ、最先端の民主主義体制であることに誇りを持てるはずです。
〜馬渕睦夫(元駐ウクライナ兼モルドバ大使) 〜

========================

<田中英道氏による推薦文>

戦後、日本を占領したアメリカといいGHQといい、その中核はユダヤ人であることを如実に示した好著である。

四十年前、この本が出た時、買い求めたが、これを左翼の論壇が抹殺したきた。
こうしたユダヤ人の懺悔を聞きたくなかったのだろう。
なぜなら、日本の論壇こそ、左翼ユダヤ人たちが支配してきたからだ。
〜田中英道(東北大学名誉教授)〜

========================

<著者略歴>

モルデカイ・モーゼ: 1907年ウクライナのオデッサ生まれ。父親は哲学者で革命家、ロシア革命では指導的役割を果たした。

レーニン没後ソ連におけるユダヤ権力の将来に見切りをつけた父親と共にワイマール体制下のドイツへ亡命。父親は美濃部達吉博士に「天皇機関説」を説いたゲオルグ・イエリネックと親交があった。

ベルリン大学で政治学、哲学を専攻後、国際連盟労働局で極東問題を担当。独ソ不可侵条約が結ばれると、その本質がユダヤ勢力の抑圧にあることを看破し、ハルビンを経て上海に亡命。

「サッスーン財閥」の顧問となり、日本の国体、神道、軍事力の研究に従事。1941年米国へ亡命、ルーズベルト等のニューディル派のブレーントラストとして活躍。1943年頃から対日戦後処理の立案にも参画。戦後十数回来日した。

========================

<復刻版にあたって>

本書は、1979年に日新報道から出版され注目された話題の書でしたが、作者と翻訳者の死亡、出版社の倒産などにより長らく絶版となっておりました。
まるで目からウロコが落ちるような興味深い著作は、賛否両論を交え、現在でもネット上で話題になっているほどです。

多くの日本人にこの著作を読んで頂きたく、このたび有志による自費出版でその復刻版をつくらせていただきました。 また、ありがたいことに、尊敬する馬渕睦夫先生、田中英道先生からの推薦文も頂くことが出来ましたので、ぜひご一読頂けますと大変幸いです。
沢口企画 沢口祐司 



▲△▽▼


2019.02.09
つくる会元会長・田中英道氏に、数十行にわたる「大規模コピペ」の疑惑
https://rondan.net/9542


田中英道氏は、著書『戦後日本を狂わせたOSS「日本計画」』(展転社, 2011)のなかで、『日本人に謝りたい : あるユダヤ人の懺悔』(日新報道, 1979)から、4ページ(46行)にわたり無断転載・改変を行っています。

ところでコピペ元の『日本人に謝りたい : あるユダヤ人の懺悔』は、翻訳書という体裁をとっていますが、原本も現著者も存在しない和製偽書であると指摘されています
(小田島雄志×紀田順一郎×渡部昇一「鼎談書評」『文芸春秋』58(4), 1980.4)。


田中英道氏のトンデモさ

つくる会元会長・田中英道氏は、土偶は近親相姦による奇形児を象っているだの、卑弥呼神社がないから卑弥呼はいないだの、マスコミはフランクフルト学派に乗っ取られているだの主張してデムパ全開中です。

こんな強力な電磁波を放っている人が「つくる会」の会長として歴史教科書政策に携わっていたとは驚きです(現在では袂を別っているようですが)。

さて、その田中氏の著書『戦後日本を狂わせたOSS「日本計画」』(展転社, 2011)のうちに、百田尚樹氏の『日本国紀』よろしく長大なコピペ箇所があると報告いただきました。

この指摘を元に原本を確認したところ、確かに膨大な量のコピペがあることが判明しました。

田中英道氏は、著書『戦後日本を狂わせたOSS「日本計画」』(展転社, 2011)のなかで、『日本人に謝りたい : あるユダヤ人の懺悔』(日新報道, 1979)から、4ページ(46行)にわたり無断転載・改変を行っています。

この文量は、局所的な一致度という点では、現在、ギネス級の記録です。


比較テーブル

両者を比較すると次のよう成ります。また実物の謄写比較は、本記事の末尾を参照ください。

https://rondan.net/9542

恐るべき分量。保守論壇界ではコピペが日常茶飯事?

以上からも明らかなように、田中氏著作には別媒体との著しい一致が確認されます。これを偶然とするのは極めて困難です。

ところでコピペ元の『日本人に謝りたい : あるユダヤ人の懺悔』は、翻訳書という体裁をとっていますが、原本も現著者も存在しない和製偽書であると指摘されています(小田島雄志×紀田順一郎×渡部昇一「鼎談書評」『文芸春秋』58(4), 1980.4)。

このような偽書すらコピペしてしまうとは驚き以外の何ものでもないでしょう。

なお、この田中英道氏は、過去には「新しい歴史教科書をつくる会(通称:つくる会)」の会長として(その後、絶縁)、現在では竹田恒泰氏などとともに「日本国史学会」というさも学会風団体の理事長を務めているなど、保守論壇の中心人物の一人です。

この様な事態を踏まえるならば、保守論壇による歴史戦というものが、いかにいい加減なものかがよく解るでしょう。事実、「歴史戦の狼煙」なとど吹聴されていた百田尚樹著・有本香編集『日本国紀』もコピペだらけでした。彼らが語る「歴史的事実」の陳腐さが知れるというものです。

【追記】なおこの後、「つくる会」公式ツイッターから衝撃のコメントをいただきました。仔細については下の記事を参照ください。

関連記事
つくる会、元会長や会員たちの盗用癖を告白
2018年12月28日
https://rondan.net/10100


https://rondan.net/9542


▲△▽▼

覆面作家の例

モルデカイ・モーゼ - 久保田政男がユダヤ人を装って評論を書くために使った変名
イザヤ・ベンダサン - 山本七平がユダヤ人を装って評論を書くために使った変名
モーゼス・ベン・ヨハイ - 飛鳥昭雄がユダヤ人を装って評論を書くために使った変名
ヤン・デンマン - 齋藤十一と田島一昌がオランダ人を装ってコラムを書くために使った変名
ポール・ボネ - 藤島泰輔がフランス人を装って評論を書くために使った変名
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%A6%86%E9%9D%A2%E4%BD%9C%E5%AE%B6

詳細は


日本の右翼のバイブル _ モルデカイ・モーゼ 日本人に謝りたい
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/494.html

2. 中川隆[-8830] koaQ7Jey 2019年7月26日 18:34:13 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[3888] 報告
【桜無門関】馬渕睦夫×水島総 第8回
「国家の枠を超えた存在だった!
世界を支配する者達が生み出した『中央銀行』という奇形児とトランプの戦い」[桜R1-7-25] - YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=CGi3-xR6XNQ
3. 中川隆[-10782] koaQ7Jey 2019年10月17日 11:12:06 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2064] 報告


街場の読書論 韓国語版まえがき - 内田樹の研究室 2019-10-17
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/664.html#cbtm


 みなさん、こんにちは。内田樹です。
 『街場の読書論』の韓国語版が出ました。
 書くことと本にかかわる文章だけを集めたちょっと変わったアンソロジーです。文章そのものは平易なのですが、言及された元の書物について知らないと翻訳がなかなかむずかしはずです。日本の古典からの引用もあるし、アメリカやフランス文学の話もあるし、落語の話もあるし...翻訳の労をとってくださった朴東燮先生もずいぶんご苦労されたと思います。何よりもまず朴先生のご尽力に感謝申し上げます。いつもありがとうございます。

 序文として一言申し上げたいのは、僕の本がこの時期に韓国語訳されて出版されることの意味についてです。

 いま、日韓関係は僕が知る限り、過去最悪の状態にあります。どうして短期間のうちにこんなことになってしまったのか。このところ、そのことをずっと考えています。

 どうしてこんなことになってしまったのか「わからない」というのは、僕一人ではなく日本の市民のおおかたの実感だろうと思います。

 メディアでは、「このトラブルの責任者は誰か?」「このトラブルから受益しているのは誰か?」という問いが繰り返し立てられ、そのつど「私は真相を知っている」というタイプの「専門家」が登場して「正解」を教えてくれる、ということをしています。

 むずかしい問題が起きたときには「話を簡単にする人」がもてはやされます。知識人でも、政治家でもそうです。

「話を簡単にしてくれる人」はさまざまな変数が入り組んで起きた出来事を、単一の「張本人(author)」が立案した邪悪な「計画」の所産であると説明します。そういう説明をされると、こちらの知的負荷は一気に軽減する。「なんだ。そんな簡単な話だったのか」と知ってほっとする。一見すると無秩序で、偶発的に起きているように見える現象群の背後に「すべてを差配しているオーサー」がいて、すべては実は綿密に組み立てられた計画通りに進行しているのだ・・・と思うと、ことの良し悪しに関わらず(その変化が自分にとって不利なものであってさえ)、人は「ほっとする」。

 これは人性の自然ですから、仕方がないと言えば、仕方がない。

 すべての事象の背後には「神の摂理」があると信じることも、「歴史を貫く鉄の法則性」があると信じることも、「シオンの賢者のプロトコル」があると信じることも、信憑の構造そのものは同一だからです。そもそも、偶発的に見える自然事象の背後には「美しい数理的な秩序」が存在すると信じるところから自然科学だって始まるわけですし。

 目の前の現象が入り組んでいて、理解に難いものであればあるほど、「これらの複雑怪奇に見える出来事の背後には、すべてを予見し、すべてを知り抜き、すべてを統御している単一のオーサーがいる」と推論することへの誘惑はより強いものになります。でも、その誘惑に屈服することがときに破滅的な結果をもたらすことも僕たちは知っている。

 1789年のフランス革命のあと、民衆に追われた貴族と僧侶は英国に亡命しました。そして、夜ごとロンドンのクラブに集まってはどうして「こんなこと」が起きたのか、語り合いました。残念ながら、フランス革命を「無数のファクターの複合的効果」として複雑なまま扱うことができるほどに彼らの知性はタフではなかったので、彼らはこんなふうに推論しました。

 革命は、体制を一気に覆すことができるほどの政治的実力を持ち、かつ完璧な秘密保持を誇る「世界的な規模の陰謀組織」によるものだ、と。そうでないと、大規模な政治的動乱が同時多発的に起きたことの説明がつかない。

 では、その陰謀組織は何ものか? 

 さまざまな「容疑者」が吟味されました。プロテスタント、イギリスの海賊資本、ボヘミアのイリュミナティ、フリーメーソン、聖堂騎士団...そのリストの中に「ユダヤ人の世界政府」というものもありました。実は「オーサー」は誰でもよかったのです。物語の構造だけが重要だったのです。そして、最終的にかなり多くの人たちが「ユダヤ人の世界政府がフランス革命を立案し、実行したのだ」という陰謀史観を採用することになりました。そして、その物語を信じた人たちが(どこまで本気で信じていたのかはわかりませんが)、そのあと2世紀にわたって、同じ物語を飽きずに繰り返し語り続け、最終的にそれがユダヤ人600万人のジェノサイドを帰結したのでした。

 理解しがたい事変が起きたときに、どんなストーリーでもいいから、誰かに分かりやすい理由を示してもらって安心したいと願うのは人間的な弱さの現れです。そのこと自体を責めることはできません。でも、「オーサー」を特定して「話を簡単にすること」に固執して、現実の複雑さを直視することを忌避した人たちが、その結果どれほど非人間的なふるまいに加担することになったのか僕たちは歴史から学びました。動機は人間的だったけれど、帰結は非人間的なものになった、ということがあるのです。

 この歴史的事実から僕たちが引き出しうる教訓があるとすれば、それは、どんな複雑な出来事についても、「そのすべてを統御し、そのことから受益している単一のオーサーがいる」という仮説に対しては、十分な警戒心をもって臨む必要があるということだと僕は思っています。

 その経験則に従って言うと、僕は日韓関係をこのような出口の見えない状況に導いた「邪悪な主体」がいるとは思いません。日韓両国民を困惑させる「周到な計画」があったとも思いません。無数のファクターが絡み合って、「こんなこと」になった。だから、「責任者は誰だ?」「張本人は誰だ?」「受益者は誰だ?」というタイプの、話を簡単にしようとする問いかけをする人に対しては、そういう問いの立て方は有害無益であると、むしろ問題の解決を遠ざけるだけだと告げることにしています。

 こういう難問に遭遇したときには僕は「複雑な現実は複雑なまま扱う」ことにしています。

 不合理なようですけれど、これはほんとうにそうなんです。複雑なものは無理やり単純化しないで、複雑なまま扱う。

 それがどのような種類の問題であれ、僕が困難な問題に接近するときの基本的なマナーです。政治について語る場合でも、哲学や文学について語る場合でも、それは変わりません。

 それは固く結ばれた紐をていねいにほどく作業に似ています。結び目のどこかにわずかでも緩みがあったら、そこを緩める。僕たちにできるのはそれだけです。いつ、どの結び目がほどけるのか、予測できません。だから、工程表を作ることもできないし、作業が完了する期日を示すこともできません。僕たちが経験的に知っているのは、「結び目が一つほどければ、次の結び目がほどきやすくなる」ということくらいです。

 気長な作業です。こういう作業に必要なのは、「切れ味のよい知性」ではありません。むしろ「タフな知性」です。結論が出ないまま、ずっと宙吊りにされていることにも耐えられる知的な忍耐力です。僕は「知性の肺活量」という言葉を使うこともあります。どこまで息を止めていられるか。わかりやすい結論を採用して、知的負荷を一気に軽減したいという誘惑に耐えて、どこまで「わかりにくい話」に付き合い続けることができるか。

 いま日韓両国民に(とりわけ日本国民に)求められているのは、そういう自制と忍耐だと思います。

 なんだか抽象的な話になってしまってすみません。

 僕のこの本が韓国の読者にどういうふうに受け止められることになるのか、僕にはうまく想像がつきません。韓国の読者たちの何人かに言葉を届かせたくらいのことで、日韓の外交関係に何らかのプラスの影響が出ると期待するほど僕はイノセントではありません。でも、「複雑な事態を複雑なまま扱う」という僕の作法に共感してくれる読者が一人でもいれば、そこから結び目がひとつほどける可能性がある。僕はそんなふうに考えています。

 がんばりましょう。
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/664.html#cbtm

4. 中川隆[-10767] koaQ7Jey 2019年10月17日 14:21:42 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2080] 報告

宇野正美講演会・傍聴記「反ユダヤ伝道師」かく語りき

7月20日(1995年)に、神田の日本教育会館・一ツ橋ホールで開かれた、
宇野正美氏の「1996年 国家存亡の危機が来る」という講演会を聴きに行った。

そうか。この人物が、H氏やA氏やY氏と並んで、「ユダヤによる世界支配の陰謀」
を唱えて、日本の言論界の一角で、異様な気炎をはいてきた宇野正美氏か。

この人が「ユダヤの陰謀」という恐ろしいテーマをひっさげて,もう二十年も言論
活動をやっている人なのか。もし本当に氏が「陰謀」なるものを暴いてしまった人
だったら、とっくの昔に殺されていないのはなぜだろうという疑問が脳裏をかすめた。

 宇野氏ら陰謀評論家は、世界の一般民衆を操る支配階級の人びとの、さらにそのまたごく少数の限られた人びとの秘密クラブの存在を確信することから、自分たちの言論活動を開始する。

「1990年にバブル経済が破裂したあとの5年間で、世界で、日本で、〇〇、〇〇の事件がありましたね。

これは、〇〇が〇〇して、〇〇になったものでした。その背後に、世界を操る〇〇〇〇の存在があるのです」。

要約するならば、宇野氏の話は、このスタイルに終始している。

「〇〇という事実がありました。これは、皆さんもご存知のとおり〇〇〇〇だったのですが、これも実は〇〇〇〇がからんでいるのです」。

 この語り口調は、なかなか小気味よいのである。そうか、あの事件も、この事件
も、やっぱり裏に秘密があったのか。自分もヘンだな、と思っていたんだ。

聴衆は、宇野氏の推理いつしかのめり込んでいく。開場は静まり返って、みんな真剣に聴き入っている。

いろんな厳しい人生経験を積んでそれなりの生き方をしてきたあとでも、人間はこの程度のホラ話に一気のめり込むことができるのである。


「この1月17日の関西大地震は、人工地震の可能性が、1%はあります」

「3月のオウム事件は、地下鉄サリン事件は、北朝鮮が裏で糸を引いているのです」

「最近起きたソウルのデパートの倒壊事件。奇妙でしょ。ビルの中央部分だけが、
一気に崩れ落ちるなんて。これは、低周波兵器でズーンと低周波をかけると、起こるのです」

 この三年ほどで、宇野氏の考えは二つの点で大きく変化している。かつて文芸春秋系のネスコ社から出していた本では、単純素朴な、ユダヤの秘密組織による日本征服説が説かれていた。これは、若い頃からの氏の聖書研究と愛国感情が混じり合った産物だった。

最近は、

「ユダヤ人には、アシュケナージ・ユダヤ人というニセものがおり、スファラディ・ユダヤ人という本物のユダヤ大衆を抑圧するためにイスラエルを建国したのだ。

そしてこのイスラエル建国主義者たちがシオニストであり、国際陰謀をめぐらす諸悪の根源である」

という考え方をしている。

 かつての論調ではフリーメーソン、ビルダーバーグ、イルミナティ、TC(米欧日三極会議)、CFR(外交問題評議会)などの秘密結社や国際機関と、ユダヤ人の秘密結社との関係がどうなっているのかはっきりしなかった。ところが、今回の講演では、「ザ・クラブ・オブ・アイルズ」というヨーロッパの旧来の王侯貴族達の裏結社が、これらすべての秘密クラブの上に君臨し、序列を作りそのずっと下の方で使われているのがユダヤ人たちである、という簡単な理論になっていた。


フリーメーソンやイルミナティなどの秘密結社の存在はさておくとして、TC
(トライラテラル・コミッション、米欧日三極会議)は公然と存在する。

私は、「陰謀」の存在自体は否定しない。世の中に「陰謀」の類はたくさんあると
思っている。世界覇権国であるアメリカ合衆国の、政治・経済の実権を握っている支配層の人びとの間に、多くの「陰謀」があるのは当然のことだと思う。

 そして、1990年以来の、日本のバブル経済の崩壊によって深刻な不況に陥っている現状は、やはりニューヨークの金融界が、日本の経済膨張を抑え込むために陰に陽に仕組んで実行したものであると信じないわけにはいかない。薄々とだが、ビジネスマン層を中心にこのような話は語られ広まっている。

 私の友人のなかに銀行員が何人かいる。昔、いっしょに『ニューヨーク・タイムズ』紙の早朝読み合わせ会という勉強会をやっていた友人のひとりは、ニューヨーク駐在勤務から帰ってきた後に、私にははっきりと語ってくれた。

「ニューヨークの金融センターは、ユダヤ系の人びとに牛耳られており、彼らの意思に逆らうと商売ができない恐ろしいところだ」

 彼は、宇野理論のような直接的なユダヤ陰謀論は説かないが、そのような傾向が
存在することを信じている。株式の大暴落を引き起こし、ついで地価の下落、そして円高による波状攻撃で日本の大企業の力を弱体化させ、日本国民の金融資産の
3分の1は、ニューヨークで解けて流れて、消失してしまった。日本の資産の運用先の大半は、その金利の高さゆえに、アメリカの政府債(TB、トレジャリー・ビル)や社債で運用されてきたからである。それが、円高で元金の方がやられてしまった。
http://soejima.to/souko/text_data/wforum.cgi?room=0&mode=new_sort

5. 中川隆[-13310] koaQ7Jey 2020年3月25日 19:25:24 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1594] 報告
ユダヤ人 ロスチャイルドのエージェントのチャーチルは反共だった


1982年にロナルド・レーガン大統領はNSDD55を出して一種の戒厳令計画で、憲法の機能を停止、地下政府を樹立することを定めたCOGを始めた。

 当初、COGは核戦争を前提にしていたが、1988年に大統領令12656が出されると対象は「国家安全保障上の緊急事態」に変更され、核戦争が勃発しなくても、支配階級が国家安全保障上の緊急事態だと判断すれば憲法の機能を停止できるようになった。2001年9月11日にこの規定が始動したという噂がある。

 COGのベースになったFEMAは1979年にジミー・カーター政権が作り上げているが、それはドワイト・アイゼンハワーが大統領だった1958年に作られた秘密政府が元になっている。

1957年にアメリカ政府はソ連を約300発の核兵器で殲滅することを計画した。
ドロップショット作戦である。
核戦争時に正規の政府が機能しなくなることを想定してのことだった。

 ソ連を核攻撃する計画は第2次世界大戦が終わった直後からアメリカで練られているが、その背景にはウィンストン・チャーチルを含むイギリスの支配層が存在していた。

 反ファシストで、ウォール街を拠点とする金融資本と対立していたフランクリン・ルーズベルトが1945年4月に死亡、その翌月にドイツが降伏する。

ドイツ降伏の直後にイギリスの首相だった反ソ連のチャーチルはJPS(合同作戦本部)に対し、ソ連を奇襲攻撃するための作戦を立てるように命令、そしてできたのがアンシンカブル作戦だ。

 これは参謀本部の反対で実行されなかったが、アメリカ軍、イギリス軍、ポーランド軍、そしてドイツ軍で「第3次世界大戦」を始める想定になっていた。

 チャーチルは1945年7月に首相の座を降りるが、大戦後の46年3月にアメリカのフルトンで「鉄のカーテン演説」を行って「冷戦」の開幕を告げる。FBIの文書によると、​チャーチルは1947年にアメリカのスタイルズ・ブリッジス上院議員に対し、ソ連を核攻撃するようハリー・トルーマン大統領を説得してほしいと求めている​。

 チャーチル家は貴族階級に属すが、ウィンストンの父親であるランドルフ・チャーチルは甘やかされて育ったプレーボーイで、46歳のときに梅毒が原因で死亡している。

 それだけなら個人的な問題ですむのだが、ランドルフにカネを渡していた人物が問題。ランドルフはネイサン・ロスチャイルドから多額の借金をしていたのだ。借金という形式だが、いくらでも借りられたと言われている。

 それはともかく、アメリカの収容所化には長い歴史がある。収容所化の背景には巨大な私的権力が存在している。フランクリン・ルーズベルトは私的権力が国を支配する仕組みをファシズムと呼んだ。大統領をすげ替えるだけでは解決しない問題が横たわっているのだ。米英支配層の長期戦略に反する大統領が登場したなら、あらゆる手段を使って排除されることだろう。

https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202003250000/

6. 中川隆[-12077] koaQ7Jey 2023年12月04日 09:22:18 : eYMkL26uaI : NU01RXVNaDgwalE=[8] 報告
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チャンネル桜、DHC…右派系ネット動画が「激戦区」になったワケ
2020-11-29
https://blog.goo.ne.jp/ivelove/e/9cb9fe32d60c447de25bdc3cda67a994

 2000年代から2010年代の日本のネット言論で大きな存在感を放ち、世論にも大きな影響を与えた「ネット右翼」。その通史を描き出す、文筆家・古谷経衡氏による野心的連載「ネット右翼十五年史」が2年の時を経て掲載再開!  今回分析するのは、右派メディアの中でも強い波及効果を持つ「動画メディア」の栄枯盛衰である。
ネット右翼の主軸は「アラフィフ」へ
図は筆者作成
 2002年に勃興したネット右翼の主要な「情報源」は当時から現在まで一貫してネット動画である。安倍内閣の継承を旗印にした菅内閣に交代しても、この傾向は全く変わらない。
 第二次安倍政権下、およびそれ以前の民主党政権下では、いわゆる「保守系雑誌」の隆盛が囁かれた。WAC社の『WiLL』が代表的だが、この雑誌は第二次安倍政権下の2016年春に事実上分裂し、元『WiLL』編集長の花田紀凱氏が飛鳥新社に移籍して『HANADA』を創刊する。一方、編集長が空席となった『WiLL』にはWAC社が刊行する『歴史通』編集長であった立林昭彦氏が就任した。
 『WiLL』分裂当初、「保守分裂」の様相を呈した二誌は読者を二分すると観測されたが、多少の振幅はあるにせよ、その後両者は産経新聞社の『正論』と合わせて、今や保守系雑誌の三巨頭として並び立っている。『WiLL』分裂によって保守系読者は細分化するどころか、これらのは却って市場を拡大したと思われる。
 ただし、ネット右翼は『WiLL』『HANADA』そして『正論』の三誌を併読しているとされがちだが、それは誤解である。1973年に創刊した『正論』の購読層は、古参の伝統的保守派で概ね60〜70代以上。後発の『WiLL』『HANADA』はそれよりも読者年齢は低いが、おおむね50〜60代以上が主軸となっている。
 2013年に私がネット右翼に大規模調査を実施した結果、ネット右翼の平均年齢は約38歳とでた。それから7年余りがたち、新陳代謝がほぼないネット右翼業界はさらに高齢化が進んでその平均年齢は45歳前後となっている。現在、彼らの主力はアラフィフである。
 しかしすでに述べた通り、『正論』『WiLL』『HANADA』の三大保守雑誌の購読者年齢に、ネット右翼のそれは一歩届かない「ヤング層」である。保守層やネット右翼の中で、これら三大保守雑誌を読んでいる者は少数である。それはすでに本連載で述べた通り、ネット右翼の構造的性格が起因している。
 ネット右翼は既存の保守系言論人の言説を「オウム返し」のように真似るだけの存在であり、より平易に言えば、いわゆる保守系言論人のファンにすぎず、彼らを宿主にしてその言説に寄生する存在だからである。もともと読書習慣が薄く、月刊誌を購読するという習慣そのものが希薄なネット右翼は、表紙や目次を見ることはあるかもしれないが、実のところ三大保守雑誌の主力行読者層とはなっていない。
 彼らの情報源は、保守系言論人が「動画」と「SNS」によって垂れ流す言説がほとんどすべてである。7年8か月続いた第二次安倍政権が終わり、菅内閣が発足したばかりであるが、実はこの間、ネット右翼の最大の情報源たる「右派系ネット動画」の世界は、代り映えのしない政界をよそに激変した。本稿ではその変遷を解説する。
チャンネル桜の成功
 まずネット右翼が好む右派系ネット動画の開祖は、2004年8月に開局した日本文化チャンネル桜(以下チャンネル桜)であった。
 チャンネル桜は、後述するDHCテレビよりは後発にスタートしたCS(衛星)放送局であるが、様々な経営努力の結果、おおむね2006年頃から日本で勃興しだしたYouTubeに目を付け、CS放送で流した番組内容の一部ないし全部を同サイトに転載する形で、一躍ネット右翼から注目を集めるようになった。さらに、ほぼ同時期にニコニコ動画(ドワンゴ)への転載も開始している。
 チャンネル桜の出演者陣は、それまで産経新聞と雑誌『正論』だけに自閉していた高齢の保守系言論人が主力で、ネットとの親和性は低いと思われていた。しかし、チャンネル桜はその古色蒼然たる保守系言論人の言説をそのまま動画としてアップロードし、これがかえって全く新しい手法として新鮮に受け止められた。
当初はそれほど「嫌韓」ではなかった
 いまでこそ右派系動画チャンネルは百花繚乱の勢いだが、ゼロ年代後半にこういった右派系オピニオンを、動画媒体に組織的に転載したのはチャンネル桜だけといってよい。こうして、高齢保守系言論人のオピニオンがそのままインターネットの世界に「輸出」される格好となり、彼らに無批判に寄生するネット右翼のオピニオンもまた、彼らと全く同じものに変質していった。
 その内容は「大東亜戦争肯定―反東京裁判史観」「対米追従」「嫌韓・反中・親台湾」「靖国神社参拝支持」「朝日新聞批判」「テレビ局批判」など、現在でも変わらず繰り返されているフレーズのオンパレードである。
 しかし、チャンネル桜草創期のメンバーは産経新聞・正論界隈出身の論客が多く、韓国に対しては比較的ではあるが融和的であった。これは、戦後の日本の保守が「反共」を旗印に韓国軍事政権と連携し、日本の保守系言論人の少なくない部分が大学生時代などに韓国に留学した経験を持つなど、韓国の保守派と交流を持っていたためである。
 実際、初期のチャンネル桜は「反中・親台湾」は旺盛でも「嫌韓」色はそこまで強烈という程ではなく、歴史修正的価値観に重きが置かれていた(もっとも、元在特会会長の桜井誠氏を繰り返し出演させるなど、「嫌韓」の定石を一応抑えることにも余念がなかった)。
 チャンネル桜が黄金時代を迎えたのは民主党政権時代の2009〜2012年で、当時は他に競合動画が殆どなかったことから、その再生回数は月間で数百万回を軽く数えた。
 この頃、保守界隈もそれに寄生するネット右翼も、麻生政権の下野と民主党政権誕生によって、「反民主党」という共通目的のもと大同団結し、西部邁氏的な「反米・反グローバリズム保守」から、産経系の親米保守、経済右翼、ビジネス保守、ネット右翼、果ては事件師的性格を持つ怪しい輩も多数同局に集結した。
内輪揉めと崩壊
 私がチャンネル桜に初出演したのは2010年で、ちょうどネット右翼の黄金時代に重なる。彼らは政治団体をも包摂し、デモ活動や抗議活動をニコニコ動画やUSTREAM(2018年に無料プランを終了)で中継し、録画編集したものをYouTubeに転載するという手段で、雪だるま式に視聴者数を倍加させていった。
 2012年の自民党総裁選で町村派(当時呼称・清和会)の安倍晋三氏が「憲法改正」「尖閣諸島への公務員常駐」などタカ派路線を鮮明にすると、保守界隈もネット右翼界隈も安倍支持一色となった。
 とりわけチャンネル桜は安倍支持を強烈に打ち出し、この時期の「安倍待望論」を全面的にリードした。安倍氏が総裁選で石破茂氏を破って総裁になり、2012年12月の総裁選挙で政権を奪還すると、チャンネル桜はいよいよ「安倍応援団」の最大勢力のひとつとしてネット右翼に絶大な影響を与えた。しかしチャンネル桜の隆盛はおおよそこのあたりが絶頂であった。2014年2月の東京都知事選挙で、所謂「内輪揉め」が発生したのである。
 チャンネル桜中枢とその支持者は、同都知事選に立候補した元航空幕僚長・田母神俊雄氏の実質的な選対事務所を一手に引き受けた。同氏が奮闘したとはいえ主要四候補(舛添要一、宇都宮健児、細川護熙、田母神俊雄)の中で最下位の61万票に終わり、同年の衆院総選挙で次世代の党(当時)から立候補して落選するや、都知事選時に集めた寄付金の使途で揉め、チャンネル桜は田母神批判を先鋭にした。田母神氏自身は2016年4月に公職選挙法違反で逮捕された(翌年起訴され、2018年に一審を経て二審の懲役1年10か月・執行猶予5年の判決が確定)。これによりチャンネル桜と田母神氏の対立は決定的となった。
 この頃から、逮捕・起訴された側の田母神氏支持者とチャンネル桜中枢との対立が激化し、少なからぬ視聴者がチャンネル桜から離れたともされる。
台頭する「DHCチャンネル」
一方、第二次安倍政権が長期政権の様相を呈し始めるや、新しい大きな動きが活発化した。DHCチャンネルの隆盛である。
 DHCチャンネル自体は2004年に開局したチャンネル桜よりもはるかに早い1996年に開局していたCS局であったが、開局当時は保守系のオピニオンは少なく、自社製品の広報やカルチャー番組、政治的には無色のエンタメ番組が主力であった。それが第二次安倍政権誕生以降とりわけ急速に保守化し、CS放送局の中ではチャンネル桜と勢力を二分するまでに成長した。
 とりわけDHCチャンネルでヒットしたのは、2015年から放送が開始された『虎ノ門ニュース』(番組名には変遷がある)と『ニュース女子』である。後者はTOKYO MXや地方局の枠を買い取る形でも放送されたため、加速度的に視聴者数が増えた。
 チャンネル桜とDHCチャンネルの最大の違いは、バックにある資金力の違いであった。チャンネル桜は開局当初、有料チャンネルでの放送という形をとっていたが、それは創設者で現社長の水島総氏の私財を投じる形で行われていた。よってたちまち資金難に陥ると、視聴者からの寄付に頼る「二千人委員会方式」に切り替えた。
 「二千人委員会」とは、視聴者の中うち篤志家が1万円/月の寄付会員(年額12万円)になり、それを二千人集めることによって放送を続行するというもので、これにより放送自体はストリーミング放送等を除いては無料で行われた。
 一方、DHCチャンネルは母体が日本有数の化粧品会社であり、潤沢極まりない予算編成が可能である。無論、予算の多寡が番組の質を決定するものでは無いが、豪華なキャストやセットはそれまでの「手作り感」あふれるチャンネル桜と比べると斬新と映り、これによって2016年頃にはネット右翼の最大人気番組は『虎ノ門ニュース』となった。
 これと肩を並べる人気番組であった『ニュース女子』は、2017年1月に放送した沖縄の基地反対派に関するデマ報道でBPOから重大な倫理違反の指摘を受ける(2017年12月)と、翌2018年3月末にはTOKYO MXでの放送を終了した。これにより、ますます『虎ノ門ニュース』の比重は高まることになった。
このころ、チャンネル桜もDHCチャンネル(一部を除く)も、CS放送から続々と撤退する。まずDHCチャンネルが2017年3月にCS放送から撤退すると、チャンネル桜も同年10月に撤退した。これにより、両局は完全なYouTube動画放送局となったが、これはCS放送よりも、YouTubeにおける再放送や転載での視聴者が圧倒的に多かったためと推測される。右派系動画番組はYouTube専売で放送するのがもっとも商業的成果を挙げるという構造が、2017年には確立されたのである。
右派動画チャンネル乱立の時代へ
 ここから、雨後の筍の如く右派系YouTube動画局が誕生した。まず2017年2月に『文化人放送局』が開局すると、同年10月には『林原チャンネル』が開局。林原チャンネルはDHCチャンネル元社長の浜田マキ子氏が独立して開始したものである。
 2020年10月末現在、右派系動画チャンネルの登録者数トップはDHCチャンネルの約71万人、次いでチャンネル桜が50万人、そして後発の文化人チャンネルが約35万人で、個人チャンネルを除けばこの3つが右派系動画放送局の三巨頭となる(これ以外にも、株式会社ON THE BOARDが主催する個人チャンネルが2つと、櫻井よしこ氏が事実上の主宰となる言論チャンネルがあるが、後者については有料放送なので視聴登録総数は不明)。ネット右翼はこうした動画チャンネルを常に重複、並立して視聴しており、どれかを単独を視聴する事は少ない。
 第二次安倍政権下でこれら右派系動画群は一貫して「安倍応援団」の一翼を担った。とりわけ2015年頃を境に、DHCチャンネルの人気や登録者数がそれまで右派系動画放送局群で首位を堅守していたチャンネル桜を上回ると、DHCチャンネルのレギュラー出演者は元来ネットの外側で実績・人気のあった作家などで固められるようになり、さらにはその出演者の多くが安倍首相主催の『桜を見る会』などに招待されるなど、政治的発言力も増大していった。一方、チャンネル桜の出演者は同会に呼ばれないなど、2015年以降は右派系ネット動画の首位がチャンネル桜からDHCチャンネルに大きく交代し、業界の勢力図は激変して今に至っている。
「反安倍」に舵を切るメディアも登場
 これまで挙げた動画放送局群は第二次安倍政権誕生以降、親安倍で一致していたが、二番手以下に甘んじるようになったチャンネル桜は、概ね2019年頃から「反安倍」への方針転換を顕著にしたことも特徴的である。
 彼らは2012年の時点では「安倍応援団」の最前衛と目されていたが、次第に安倍政権の進めた外国人実習生制度(実質的な移民政策だと彼らは主張する)や、アイヌ政策(そもそもアイヌ民族は存在せず、それがゆえにアイヌの文化振興等は”利権”であると彼らは主張する)、規制改革などを批判し、反安倍・反グローバリズム保守に転換した。もっともその背景には、チャンネル桜が開局草創期から西部邁氏などの所謂「反米保守・反グローバリズム保守」などの出演者を包摂してきたからという理由もある。あるいは「反安倍→反菅の保守」という、ネット右翼においてはマイノリティの視聴者を引き付ける役割を担う、マーケティング上の要請もあるのかもしれない。
 概ね2015年以降、DHCチャンネルの「一強」が続く中、保守系言論人の多くがDHCチャンネル内での著書の宣伝に躍起となっており、この傾向はますます続くものとみられる。一方、2019年からは『WiLL』が独自に動画チャンネル『WiLL増刊号』を開設し、2020年10月時点で登録者数約18万人に達するなど、新興勢力の勃興も見られる。
 誰しもがYouTubeチャンネルを開設できるようになり、右派系ネット番組はまさにレッドオーシャンの時代を迎えている。以前の寄稿で示した通り、ネット右翼の実数は全国でおよそ200万人、最大でも250万人程度の規模とみられる。その全員が動画を見るわけではないため、せいぜい動画視聴者数の天井は7掛けの150万人程度、という市場規模であろう。
「内輪受け」追求の末に……
 新陳代謝のないネット右翼の総数は増えない。しかし、ネット右翼には中小零細企業の経営者や下級官吏、大企業の管理職、開業医などの中産階級も多く、ひとり頭の購買力は旺盛なので、各社はこぞってこのレッドオーシャンに参入し、それを雑誌・著書の購読に結び付けようと躍起になっている(――ただしすでに述べた通り、ネット右翼には読書習慣が希薄なためこの行為は著効していない)のがここ数年の状況である。全体のパイは広がらず、またアニメや漫画と違って海外市場というものが望めないので、畢竟各動画チャンネルの中では出演者の取り合いと対立が起こる。
 民主党政権という「巨大な共通の敵」を失って以降、保守業界、ネット右翼業界では数々の内紛や民事裁判が起こってきた。その都度、ネット右翼は対立するどちらかの側につき、敗れた側は保守業界から消えていった。前述の田母神氏がその典型である。まさに関ヶ原における西軍諸将の敗行軍が、保守業界のいたるところで発生している。彼らは保守業界、ネット右翼業界以外に通用する普遍的な言説を持たないため、ここから追放されることは即商業的恩恵の終焉を意味するのだ。
 こういった保守業界の興味深い内紛の実態は別稿に譲るとしても、右派系動画番組の生き残りをかけた戦いは、今後もますます熾烈の度を増していくものとみられる。
古谷 経衡(文筆家)
https://blog.goo.ne.jp/ivelove/e/9cb9fe32d60c447de25bdc3cda67a994

7. 中川隆[-11818] koaQ7Jey 2024年1月09日 07:59:33 : ouRejQZ9Bc : Q2x6bnBRVjFIZ1U=[8] 報告
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感情知能が低い人ほど右翼思想に傾きやすいという研究結果
平井和也
2019年9月28日
https://note.com/hiraikazuya/n/ndf288e0a1167

心理学や神経科学に関する査読雑誌掲載記事を紹介するサイト「PsyPost」に、

感情知能(人間関係を円滑に処理する能力や相手の感情を理解する能力)が低い人ほど右翼思想に傾きやすいという研究結果が発表されたことを紹介した記事(2019年9月3日付)
People with lower emotional intelligence are more likely to hold right-wing views, study finds
https://www.psypost.org/2019/09/people-with-lower-emotional-intelligence-are-more-likely-to-hold-right-wing-views-study-finds-54369


が掲載されているので、その要点を以下にまとめてみました。

米国心理学会の雑誌「Emotion」に発表された研究によると、感情理解や感情管理の能力が不足していると右翼的な偏見を持ちやすくなることを示す証拠が得られたという。

「私の生涯の関心の対象は、政治心理学、その中でも特に政治イデオロギーの分野だ。左翼と右翼の支持者では、心理学的な特徴が多くの点で異なっている傾向があるという考察には、驚くべきものがある。多くの学者が、イデオロギー全般の認知的基礎、その中でも特に右翼イデオロギー的な考え方について研究してきた。今回の研究で我々が調べたかったのは、それと同じような関係が感情能力にも当てはまるかどうかという問いだった」とこの論文の著者の一人であるゲント大学のアラン・ファン・ヒエル教授は述べている。

二つの研究において、ベルギーの大学の学部生983人を対象に感情能力と政治イデオロギーについて評価を行った。二つ目の研究では、対象学生の認知的能力も検証した。感情能力の測定には、感情理解状況実験、感情管理状況実験、ジュネーブ感情認識実験が行われた。

その結果、感情能力が低ければ低いほど、右翼的な権威主義や社会的支配の志向性の傾向が強いことが明らかになった。右翼的な権威主義とは、政治的権威に屈し、他の集団に対して敵対的になりやすい傾向を表わす性格的な特徴のことで、社会的支配の志向性とは、社会的な集団間における不平等への志向性のことだ。

「この研究結果の意味は明確だ。権威や強い指導者を支持する一方で、不平等を意に介しないという右翼的な政治イデオロギーを形成している二つの基本的な特質を持つ人ほど、感情能力が低くなる傾向があるのだ」とファン・ヒエル教授は述べている。

感情能力と認知能力が低い人はまた、「白色人種は他の人種よりも優れている」といった露骨な偏見に満ちた言説にも共感しやすいという傾向がある。

「もちろん、今回の研究結果の解釈には慎重な判断が必要だ。今回の結果に基づいて、いかなるイデオロギーも信用できないものだとすることはできない。遠い未来になって、初めて現代を振り返ることができるのであり、その時になればどのイデオロギーが最も優れていたかを判断できるかもしれない。認知能力も感情能力も優れた人たちでも、間違った判断を下す可能性はある。今回の結果は、あくまでもある特定の文脈のみにおいて得られたものだ。長年安定した民主主義を実践してきた欧米諸国の異なる文脈においても、同じような結果が得られるだろうか? この傾向が普遍的なものなのか、それとも特定の文脈だけに限定されたものなのかということは、非常に興味深い問題だ」とファン・ヒエル教授は述べている。
https://note.com/hiraikazuya/n/ndf288e0a1167

8. 中川隆[-11709] koaQ7Jey 2024年2月02日 12:23:42 : bm8TTGJh0s : b3BsT1RPYTdKZTI=[4] 報告
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壺齋散人 日本の右翼
https://japanese.hix05.com/Uyoku/uyoku.index.html

日本の右傾化が指摘されて久しい。日本で右傾化というとき、主に政治的な面が強調され、それに国民の間の社会的気分というようなものが付加的に言及される。政治的な面における右傾化は、自民党政権の復古的な動きによって代表される。自民党政権は、自主憲法の制定を党是としているが、かれらのいう自主憲法とは、現憲法を否定して明治憲法の精神に立ち戻ろうという多分に復古的な意図を感じさせるものだ。だから日本政治における右傾化とは、復古主義的願望に沿ったものということができる。

一方、国民の間の社会的な気分としての右傾化は、いわゆるネット右翼の台頭によって代表される。ネット右翼といっても、その特徴は千差万別で、さまざまな主張を内包しているが、ひとつだけ共通しているのは、自分たちと異なった考え方をもっているものを敵とみなし、それに対してヘイト的な攻撃を加える一方、主張の似ているものを仲間と見なして、その仲間内で盛り上がることを楽しむことである。彼らのほとんどは権力融和的であって、自分を権力と同一視し、権力に寄り添いながら敵を攻撃する。これは、日本の右翼の根強い伝統に沿ったもので、いまさら刮目するようなことではない。

そこで、日本では右翼とは一体何だったのか、あるいはどのようなことを考え、どのような役割を果たしてきたのか、ということが問題になる。右翼とは日本固有の事象ではなく、世界中で見られるものである。ヨーロッパの古い国々ではどこでも右翼が幅を利かせてきた歴史があるし、現にいまでも右翼の巨大な運動を抱えている国もある。アメリカのような歴史の浅い国においても、右翼が台頭したことはあったし、最近もトランプ現象という形をとって表面化したことは記憶に新しいことである。

右翼という言葉が、政治的なタームとして使われるようになったのはフランス革命以後のことである。それ以前には、守旧派とか王党派という言葉が、今日の右翼という言葉に相応していた。守旧派という言葉は、今日ではかならずしも右翼と重なり合う内容を持ったものではなく、むしろ現状を尊重する穏健な主張というふうに受け取られることもあるが、フランス革命以前には、王政を支持して、それに対抗するあらゆる運動に敵対したことで、今日の右翼と同じような、復古主義的で反動的なイメージを振りまいていたのである。

フランス革命が右翼という言葉にお墨付きを与えたと一般的に云われている。フランス革命の際に成立した国民議会の構成にその起源がある。国民議会はフランス革命を推進しようとする勢力と、革命をとめて旧秩序を回復しようとする勢力からなっていた。彼らは議会の議場にそれぞれ同士が隣り合うように着席したのだったが、たまたま、議長席から見て左側に革命派が着席し、右側に反革命派が着席したところから、革命派を左翼と呼び、反革命派を右翼と呼ぶようになった。その後、フランス革命の伝統を重んじ、社会の改良をめざす勢力が一般的に左翼と呼ばれ、既存秩序を守ろうとする勢力が右翼と呼ばれるようになった。ただ既存秩序の維持を主張する勢力には、穏健な保守派もいたので、保守派のうちでも、復古反動的な色彩の強いものを特に右翼といった。右翼のなかでもとりわけ反動的な分子は極右と呼ばれ、左翼のなかでも急進的で騒がしい連中を極左と呼ぶようになった。

面白いことに、議会における右と左の分布は、フランス以外の欧米諸国でも見られ、日本の衆議院の座席配置にも見られるので、今日右翼と左翼の分別は、その国の議会の議場の配列に物理的根拠を持っているのである。日本の衆議院の議場配置は、議長席から見て右側に与党が座り、左側に野党が座る。野党の中でももっとも左翼的とされる共産党は、実際にも議場のもっとも左側の席を占めている。これは東京都以下地方議会でもほぼ共通しているらしい。すくなくとも東京都議会の議席配置は衆議院のそれと同じである。ところが、参議院には、こうした配置はあてはまらない。参議院では、与党の自民党は議場の中央部分に集中し、共産党は右側に位置している。だから、参議院の議席配置を基準にすれば、自民党は中央派、共産党は右翼、ということになる。

このように、右翼という言葉自体は、フランス革命の進行のなかから、偶然の事態をきっかけに生まれたものだったが、その言葉によって意味されるものの内実は、革命以前から存在していたものだ。左翼の革命派が目指したものは、自由と平等という理念の実現であった。それに対して王党派などの右翼が目指したものは、既存のシステムの回復であった。回復であるところが単なる保守主義と違うところである。保守派は今ある秩序を守ることをめざすが、右翼はいったん失われたものを回復することをめざす。つまり過去に反り返るという意味での反動が、右翼という概念の中核的な要素なのである。

以上から浮かび上がってくることは、右翼とは革命への反動として始まった、少なくとも言葉の定義の問題としてはフランス革命にその淵源をもつということだ。革命そのものは、左翼と呼ばれるようになる勢力によって推進されたから、左翼こそがまず歴史の流れの主流となり、右翼はそのカウンターパートとして生れたということになる。つまり右翼は左翼あっての右翼だったわけで、左翼がいなければ成り立たなかったといってよい。そういう意味では、右翼は、左翼に対立することを本質とするという意味で、依存的・従属的な概念だということになる。

興味深いのは、保守主義という概念も、そもそもは革命への反感から生まれたということだ。保守主義の思想上の祖先はエドマンド・バークということになっているが、バークの思想は、フランス革命への対抗の中から生まれたものだ。バークの思想が単に保守主義といわれ、右翼といわれないのは、その穏健性によるとされるが、フランス革命への敵意から発している点では、バークと右翼との間に大差はない。バークの主張したことは、立憲主義に代表されるイギリスの伝統的な統治システムを擁護することにあったが、それがうまくいっているかぎりは、ことさらにその利点を叫ぶことはなかった。ところがフランス革命によって、過激な思想が出回るようになると、それとの対比でことさら既存システムの利点をあげつらう必要が出てきた。そこで始めて、保守主義にも思想としての独自の意義が認められたのである。

以上で、右翼と左翼の相違、右翼と保守主義の相違についての一般的な事項を述べたので、以後は、日本という国において、右翼とか保守主義とか言われるものがどのような経緯で発展してきたか、また、その結果今日の日本がどのような形で右傾化しているのか、について詳細な分析を加えていきたいと思う。


日本右翼の源流 玄洋社:日本の右翼その二

民権から国権へ:日本の右翼その三

アジア主義への傾斜:日本の右翼その四

大正期の右翼の動向:日本の右翼その五

昭和の右翼テロ:日本の右翼その六

北一輝の国家社会主義:日本の右翼その七

大川周明の大アジア主義:日本の右翼その八

翼賛体制への右翼の組み入れ:日本の右翼その九

敗戦と右翼:日本の右翼その十

敗戦後の右翼の追放と復活:日本の右翼

戦後右翼の特徴反共・親米:日本の右翼その十二

新右翼の登場:日本の右翼

日本会議:日本の右翼その十四

跋扈するネット右翼:日本の右翼その十五

右傾化する日本:日本の右翼

安倍晋三と統一教会問題:日本の右翼


(参考)

鈴木邦男「新右翼」

安田浩一「『右翼』の戦後史」

堀幸雄「戦後の右翼勢力」を読む

小山俊樹「五・一五事件」

関岡英之「大川周明の大アジア主義」を読む

大塚健洋「大川周明」を読む

大川周明「復興亜細亜の諸問題」を読む

高橋正衛「二・二六事件」を読む

嵯峨隆「頭山満」を読む

菅野完「日本会議の研究」

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