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ベートーヴェン 『交響曲第3番』
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/843.html
投稿者 中川隆 日時 2020 年 1 月 25 日 11:29:53: 3bF/xW6Ehzs4I koaQ7Jey
 

(回答先: ベートーベン ピアノ・ソナタ第18番変ホ長調 作品31−3 _ 何故この曲だけこんなに人気が有るのか? 投稿者 中川隆 日時 2019 年 10 月 19 日 08:01:40)

ベートーヴェン 『交響曲第3番』



エロイカの数々の伝説の名演の中でもクナッパーツブッシュのエロイカだけは何かが違います


Knappertsbusch conducts Beethoven's "Eroica" finale (1944)


A clip from a German documentary. "Kna" conducts the Eroica finale.
The orchestra is the Berlin Philharmonic.



▲△▽▼



Beethoven: Symphony No. 3, Knappertsbusch & BremenPO (1951)




Hans Knappertsbusch (1888-1965), Conductor
Bremen Philharmonic State Orchestra (Bremer Philharmonisches Staatsorchester)


Rec. 9 May 1951 (Live Recording)


▲△▽▼


L.V.Beethoven Symphony No.3 - Hans Knappertsbusch 1953



Hans Knappertsbusch
Münchner Philharmoniker
17, December 1953


▲△▽▼



Beethoven "Symphony No 3" Hans Knappertsbusch 1961


Wiener Philharmoniker
Hans Knappertsbusch, Conductor
1961




▲△▽▼
▲△▽▼



交響曲第3番変ホ長調『英雄』(原題:伊: Sinfonia eroica, composta per festeggiare il sovvenire d'un grand'uomo 英雄交響曲、ある偉大なる人の思い出に捧ぐ)作品55は、ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェンが1804年に完成させた交響曲。


『英雄』のほか、イタリア語の原題に由来する『エロイカ』の名で呼ばれることも多い。ベートーヴェンの最も重要な作品のひとつであると同時に、器楽音楽による表現の可能性を大きく広げた画期的大作である。


フランス革命後の世界情勢の中、ベートーヴェンのナポレオン・ボナパルトへの共感から、ナポレオンを讃える曲として作曲された。しかし、完成後まもなくナポレオンが皇帝に即位し、その知らせに激怒したベートーヴェンは「奴も俗物に過ぎなかったか」とナポレオンへの献辞の書かれた表紙を破り捨てた、という逸話がよく知られている[1]。


この曲は、ハイドンやモーツァルトなどの古典派の交響曲や、自身の交響曲第1番・第2番からの飛躍が著しい。曲の長大さや、葬送行進曲やスケルツォといったそれまでの交響曲の常識からすると異質にも思えるジャンルとの本格的な融合、マーラーを先取りする「自由に歌うホルン」を取り入れたオーケストレーション、さらに英雄的で雄大な曲想などの点において革新的である。


この曲の題名のように用いられているエロイカ (eroica) は、男性単数名詞を形容する eroico という形容詞が女性単数名詞である sinfonia (交響曲)を修飾するために語尾変化したものである。sinfonia eroica を直訳すると「英雄的な交響曲」となる。したがって交響曲第6番「田園」の場合のように交響曲をもとにしてに田園の情景を描いたいわゆる標題交響曲とは異なり、「英雄を描写した交響曲」という意味は持っていない。


1817年(第9交響曲を作曲中のころ)、「自作でどれが1番出来がいいと思いますか」という詩人クリストフ・クフナーの質問に対し、ベートーヴェンは即座に「エロイカ」と答え、「第5交響曲(運命)かと思いました」と言う言葉に対しても「いいえ、いいえ、エロイカです!」と否定している。


作曲の経緯


作曲者の「無給の秘書」シンドラーが書いた伝記によると、当時ウィーン駐在のフランス公使だったベルナドット将軍(後のスウェーデン国王カール14世ヨハン)の勧めにより作曲を始めたものとされていたが、このエピソードはシントラーの創作であるとする説が有力視されており、この交響曲の作曲に着手したきっかけはよくわかっていない。


なお、ナポレオンが皇帝に即位したという知らせを聞いたベートーヴェンが「奴もまた俗物に過ぎなかったか。これから、人々の人権を踏みにじって自分の野心のためだけに奔走し、誰よりも自分が優れていると誇示する暴君になるのだろう」と激怒し、献辞が書いてある表紙を破り取ったという、弟子フェルディナント・リースの回想に基づく有名なエピソードが伝えられている。しかし実際は、ウィーン楽友協会に現存する浄書総譜には表紙を破り取った形跡はなく、表紙に書かれた「ボナパルト」という題名とナポレオンへの献辞をペンでかき消した上に「シンフォニア・エロイカ」と改題され、「ある英雄の思い出のために」と書き加えられている。


ナポレオンへの献呈は取り止めになり、最終的な献呈先はロブコヴィツ侯爵に落ち着いた。この書き足された「ある英雄」が誰であるのかに関しては昔からいろいろ推測されてきたが、ごく最近「この「ある英雄」は、非公開の初演に立会い、1806年7月9日にイェーナの会戦で戦死したプロイセン王子ルイ・フェルディナント(フリードリヒ大王の甥で音楽的才能もあった)ではないか」という説も出てきている。


またそれゆえに、ベートーヴェンが皇帝に即位したナポレオンに激怒したという件についても、事実であるかどうか疑いが持たれている。ベートーヴェンは終始ナポレオンを尊敬しており、第2楽章が英雄の死と葬送をテーマにしているため、これではナポレオンに対して失礼であるとして、あえて曲名を変更し献呈を取り止めたという説もある[2]。


初演
1804年12月、ロブコヴィツ邸にて(非公開)
1805年4月7日、オーストリア・ウィーンのアン・デア・ウィーン劇場にて(公開)


編成
作曲当時のオーケストラの一般的な編成ではホルンは2本または4本である[3]が、この曲はホルン3本という変則的な編成を採用している。第3楽章・トリオではこの3本による演奏が行われる。


演奏時間
かつては第1楽章の繰り返しを含めて約52分程度が標準的であったが、近年はベートーヴェンのメトロノーム指定を尊重する傾向が強まり、繰り返しを含めて42分から48分ほどの演奏も増えている。


曲の構成


第1楽章 Allegro con brio


変ホ長調。4分の3拍子。 ソナタ形式(提示部反復指定あり)。交響曲第1番および第2番にあったゆっくりした序奏を欠いている。ただし、主部の冒頭に(修飾がつくこともあるが)2回和音が響き、3度目からメロディーが流れていく、というリズムパターンは第1番から第4番まで共通しているのではないか、と指摘する学者もいる。


第1主題は「ドーミドーソドミソド」とドミソの和音を分散させたものである。モーツァルトのジングシュピール『バスティアンとバスティエンヌ』K.50(1767年の作)の序曲の主題に酷似しており、ベートーヴェンによる引用という説がある。


テーマはチェロにより提示され、全合奏で確保される。その後、経過風の部分に入り、下降動機がオーボエ、クラリネット、フルートで奏される。第2主題は短く、ファゴットとクラリネットの和音の上にオーボエからフルート、第1ヴァイオリンへ受け継がれる。すぐにコデッタとなり、提示部が華やかに締めくくられる。提示部には反復記号があるが、長いので反復されずに演奏されることが多い。展開部は第1番、第2番のそれと比べても遥かに雄大で、245小節に及ぶ。展開部は第1主題を中心にさまざまな変化を示して発展する。再現部は第1主題がさらに劇的に再現されるなど多少の変化を伴うが、ほぼ提示部の通りに進行する。143小節に及ぶ長大なコーダは、ベートーヴェン自身のそれ以前の作品と比較しても、格段に大規模であり、第2の展開部とも言うべき充実内容の濃いものである。(最後のトランペットの音域の問題については下を参照)、最後に最高音域に達した第1ヴァイオリンがなおも半音階をトレモロで上って行き、力強く締めくくられる。半ば標題的な楽想の表現のために不協和音を巧みに使うという個所が、複数の要所に置かれているという意味でも画期的な楽章である。


412小節から第1ホルンがE♭管からF管へ持ち替えて主題を演奏していることもこの曲の特徴の一つでもあるが、そのため前後に(前41小節、後89小節)長い休符があることから、管の差し替えに要する時間を確保しているのではないかと考えられる[4]。


コーダにおけるトランペットの第1主題に関して


かつては汎用スコアでの、コーダの655小節からの主題をトランペットが最後まで(662小節まで)吹き通すようにしたハンス・フォン・ビューローによる改変[注 1]を採用する指揮者が多かったが、20世紀終盤からは本来のオリジナルの形での演奏も増えている。


このコーダの主題については、オリジナルではトランペットが657小節3拍目から主題を外れ、低いB♭音を奏する(E♭管なので記譜はG音)。
当時のトランペットでは、主題を通して演奏できなかったためと言われているが、実際には当時使用していたトランペットの自然倍音列でも、658小節の高いB♭音までは655小節開始時のスタイルのまま2本のトランペットが1オクターヴ差で主題を演奏することは可能である。659小節から662小節にかけては第2トランペットの音域では倍音列に含まれない音が多く当時のトランペットでは吹くことは出来ない。第1トランペットの高音域でなら659小節1拍目の高いF(記音はD)は倍音系列音なので吹くことができ、659小節3拍目の高いA♭(記音はF)は倍音系列音ではA(記音はF#)になってしまうものの、唇のピッチ調整で主題を演奏することは不可能ではない(この曲の第2楽章をはじめよく使われる音である。ただし金子建志は「音程的に#になってしまうために嫌った可能性が強い」としている[5])。


このため、第2楽章が「葬送行進曲」となっていることと関連し、ニコラウス・アーノンクールはトランペットの脱落を「英雄の失墜(死)」を表すと主張している[5]。


ちなみに、ベーレンライター新版では、ブライトコプフ旧全集で八分音符の刻みだった658小節の低いB♭音が、浄書スコアを基に付点二分音符に替わっており、658小節までは1オクターヴ下げて主題を吹くことになるため、トランペットが旋律の途中で突然脱落するような様相にはならない。


金子建志は657小節から658小節にかけての高いB♭音を避け、その後主題ではなく低いB♭を吹かせたのは「英雄の失墜」ではなく単にトランペットの高音の甲高い音色を避けるためだったのではないか、としている[5]。


なお、440小節から443小節の主題演奏においても、トランペットは442小節においてメロディーラインを崩されており、同様に高いB♭音は避けられている[5]。ベートーヴェンの交響曲作品においてこの高いB♭音が使われるのは、第6番「田園」の第4楽章の雷雨の場面、85小節と第8番の第4楽章330小節から333小節だけである。


第2楽章 Marcia funebre: Adagio assai


ハ短調。4分の2拍子。葬送行進曲。A-B-A'-C-A"の小ロンド形式。ベートーヴェンの長大楽章によく見られることだが、三部形式、あるいはソナタ形式に類するところも見られる複雑な構造を持っている。(A)は、まず「葬送行進曲」の名にふさわしい主要主題が第1ヴァイオリンで現れる。これがオーボエに移された後、対旋律が変ホ長調で提示され、やはりこれも第1ヴァイオリンからオーボエに移され、コデッタ調の経過で締められる。ここまではソナタ形式の提示部に近い。続く第1副部(B)はハ長調に転調し、伸び伸びとした旋律が木管でフーガ調に広がりながら、明るく壮大な頂点を築く。再び主要主題(A')が戻るが、これは、主要主題を第1ヴァイオリンの原型で一度示すだけで、すぐに悲痛な第2副部(C)を呼び込む。((A')はあまりに短いので、(B)と(C)の橋渡しにすぎないと考えれば、全体はA-B-C(B')-A"という三部形式に近いものともとれる)(C)は、(B)の主要旋律と類似したものがヘ短調で第2ヴァイオリンから出て、やはりフーガを形成しながら、緩徐楽章にはかつて見られなかったような金管とティンパニの威力や、不協和音の効果も交えて、クライマックスを築く。これを収束させていくリズムが刻まれるなかでソナタ形式の再現部のような(A")部に入る。主要主題、対旋律と続き、コデッタ調の経過部分では、(A)の弦で刻まれていた「ダダダ・ダン」というリズムがティンパニで繰り返される。その後、38小節に及ぶ厳かなコーダに入り、余韻を引きながら静かに終了する。 第1副部(B)の冒頭にMaggiore(長調の意、ここでハ長調に転調する)、第2主部(A')の冒頭にMinore(短調、ハ短調に戻る)と記されている。


第3楽章 Scherzo: Allegro vivace


変ホ長調。4分の3拍子。複合三部形式。冒頭4小節の弦の刻むリズムの第1ヴァイオリンは「ソラソ・ラソラ」の反復なので「ソラ・ソラ・ソラ」にも聴こえヘミオラとなっている。2小節の半音階的経過句の後、7小節目からオーボエで主題が提示される。トリオ(中間部)ではホルン三重奏が見られ、特に第2ホルンはストップ奏法を多用する、当時としては難度の高いものとなっているが、緊張感のある音となるので、トリオのコーダでは大きな効果を得られる。


ベートーヴェンが当時のホルンの特色を熟知していたことを示す一例であるが、音色が均質な現代のヴァルヴ・ホルンでは逆にそういった効果は得がたい。終結部では2分の2拍子になる部分もあり、総じて可変拍子的な感覚が多用されている。


第4楽章 Finale: Allegro molto


変ホ長調。4分の2拍子。自由な変奏曲の形式。パッサカリアであるという指摘もある[6]。主題と10の変奏による。ただし、第4、第7変奏については、ソナタ形式における展開部の様相を示すため、変奏に数えず変奏と変奏の間の間奏のような形で捉えることもある。第10変奏もコーダの様相を示すため、変奏に数えないことがある。


なお、第4楽章の主題はバレエ音楽『プロメテウスの創造物』の終曲から転用している。
ベートーヴェンは他にもこの主題をピアノのための変奏曲(通称:エロイカ変奏曲)にも用いているが、この曲以降この主題を用いた楽曲を書いていない。


なお、第1楽章で避けられたトランペットの高いB♭音は、316小節においてこの楽章でも注意深く避けられている。381小節からは当時としては珍しく、第1ホルンが協奏曲ばりに半音階を含む主題を朗々と奏でる。


楽譜
ブライトコプフ・ウント・ヘルテル社によって旧ベートーヴェン全集が1860年代に出版されて以来、他のベートーヴェン作品同様、旧全集やその改訂版が演奏されて来たが、研究が進むにつれてベートーヴェンが関わった原稿や初版譜の点検が行われ、旧全集の譜面との差異が明らかになり、新たな楽譜を作ろうとする動きが出て来た。


ベートーヴェンの生前出版された『英雄』の楽譜はパート譜が最初で、それを元にロンドンとボンの出版社からスコアが出版された。そのため両版には食い違いがみられる。自筆スコアは失われているが、ベートーヴェンの立会った演奏で実際に用いられた筆写スコアとパート譜が残っている。


ベートーヴェン作品の新しい全集を企画したボンのベートーヴェン研究所は、バティア・チャーギン (Bathia Churgin) の校訂で第3、4番をヘンレ社から刊行すると発表した。チャーギンは筆写スコアに残るベートーヴェンが訂正した箇所が「ほぼ全ページにある」と言い、写譜師の不注意によって逆にベートーヴェンの意図を確認できることに感謝せねば、とさえ書いている。そうした新発見が多数反映される予定だった新全集は、1996年に出版の目処がついたという報が流れた。ヘンレ社は出版準備中を告知、第4番以降も印刷作業に入り、資料評価の経緯を記した校訂報告の作成が難航、という関係者の非常に現実的な証言もあったが、実際の刊行は行われなかった。ベートーヴェン研究所の資金難と版刻師の人手不足が主な原因といわれる。交響曲の他の巻も、新資料の発見による校訂のやり直しなど様々な問題を抱えている。以来交響曲の巻は10年以上出版が無く、2013年にようやく再告知、4番とともに交響曲第2巻として刊行が実現した。同年末に5・6番を収録した第3巻も刊行された。


新全集版が刊行停止している間に『英雄』の原典版は2種類刊行された。ベーレンライター社から、実演・録音で賛否両論を捲き起こした『第九』同様ジョナサン・デルマー校訂の原典版が刊行されている。この版は出版前にジョン・エリオット・ガーディナーなどの指揮者が試験的に採用しており、新発見が反映されただけでなく、演奏上の問題を考慮した楽譜という点でも画期的なものである。旧全集の出版社ブライトコプフ社も東西ドイツ統一直前にペータース社の原典版を準備していたペーター・ハウシルトの校訂で新版を出した。現在まで残る手稿、初版のパート譜・スコアなどあらゆる資料を参照して作成された批判校訂版となった。


なお、『英雄』旧全集版は当時ドレスデンの宮廷楽長でチェリスト、作曲家、指揮者として活躍していたユリウス・リーツが校訂したものである。旧全集では他に『田園』がリーツの校訂である。


https://ja.wikipedia.org/wiki/交響曲第3番_(ベートーヴェン)



 

  拍手はせず、拍手一覧を見る

コメント
1. 中川隆[-14156] koaQ7Jey 2020年1月25日 11:32:02 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[-1005] 報告

ワインガルトナー

Beethoven "Symphony No 3" Felix Weingartner







Wiener Philharmoniker
Felix Weingartner, Conductor
22.& 23.V.1936
2. 中川隆[-14155] koaQ7Jey 2020年1月25日 11:33:07 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[-1004] 報告


メンゲルベルク

Beethoven: Symphony No. 3 "Eroica" (1930) Mengelberg/NYP





Willem Mengelberg, conductor
The New York Philharmonic Orchestra

Recorded on January 4 and 9, 1930
at Liederkranz Hall, New York City

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Beethoven - Symphony n°3 - Amsterdam / Mengelberg 1940





Koninklijk Concertgebouworkest
Willem Mengelberg
Live recording, Amsterdam, XI.1940

_________



Beethoven “Symphony No 3 ‘Eroica’” Willem Mengelberg, 1942




Philips never released the live version of the Eroica from the 1940 cycle because the recording of April 14 being incomplete.For this reason,Philips preferred to issue the studio 78 rpms made by Telefunken.
3. 中川隆[-14154] koaQ7Jey 2020年1月25日 11:34:05 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[-1003] 報告

トスカニーニ


Beethoven, Symphony No. 3 Eroica, Funeral March - Toscanini, Stockholm 1934


2rd Movement, Funeral March
Arturo Toscanini
Konsertföreningens Orkester, Stockholm
(broadcast of December 2, 1934, in Konserthuset, Stockholm)

____________

Beethoven Sinfonia n.3 op.55 "Eroica" - Toscanini NBC 1938


3 Dicembre 1938, live recording

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The 1939 Beethoven Cycle: Symphony No. 3 "Eroica" Toscanini/NBC





Arturo Toscanini, Conductor
NBC Symphony Orchestra

Recorded Live on October 28, 1939
in Studio 8-H, Radio City, NY
_________

Beethoven, Symphony No. 3 ‘Eroica’ - Toscanini NBC 1944


Arturo Toscanini
NBC Symphony Orchestra
Studio 8H, New York City
November 5th, 1944
_________

Beethoven Symphony 3 - Arturo Toscanini / NBC SO (1949)







Arturo Toscanini
NBC Symphony Orchestra
Recorded Nov28 and Dec5,1949 in Carnegie Hall

_______


Beethoven: Symphony No. 3, Toscanini & NBCso (1953)





Arturo Toscanini (1867-1957), Conductor
NBC Symphony Orchestra

Rec. 6 December 1953, at Carnegie Hall, in New York
4. 中川隆[-14153] koaQ7Jey 2020年1月25日 11:34:58 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[-1002] 報告

ブルーノ・ワルター


L.V.Beethoven Symphony#3 "Eroica" (B.Walter Symphony of The Air)(1957)





Symphony of the Air
Bruno Walter (Cond)
3 II 1957 (Live)

______



Beethoven - Symphony n°3 - New York / Walter 1941


New York Philharmonic
Bruno Walter
Studio recording, New York, 20.I.1941
_________

Beethoven - Symphony n°3 - NYP / Walter 1949


New York Philharmonic
Bruno Walter
Studio recording, New York, 21.III, 16.IV & 4.V.1949

__________

Beethoven: Symphony No. 3, Walter & ColumbiaSO (1958)


Bruno Walter (1876-1962), Conductor
Columbia Symphony Orchestra

Rec. 20, 23, 25 January 1958
5. 中川隆[-14152] koaQ7Jey 2020年1月25日 11:36:07 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[-1001] 報告

カール・シューリヒト



Beethoven: Symphony No.3 "Eroica" / Schuricht Wiener Philharmoniker (1961 Live Mono)


Carl Schuricht
Wiener Philharmoniker

1961.8.23 Salzburg Live

___________

L.V.Beethoven Symphony No.3 - Carl Schuricht 1963


Carl Schuricht
Orchestre national de France
Paris Théâtre des Champs-Élysées 14,May 1963

_______

Beethoven: Symphony No. 3, Schuricht & PCO (1957)





Carl Adolph Schuricht (1880-1967), Conductor
Paris Conservatoire Orchestra (Orchestre de la Société des Concerts du Conservatoire)

Rec. 18, 20, 23 December 1957, at Salle Wagram, in Paris

__________

Beethoven Symphony No.3 in E flat, Op.55 "Eroica" - Carl Schuricht / Berliner Philharmoniker


Live, on 8 October 1964
Philharmonie, Berlin

_________


Beethoven: Symphony No. 3 (Heroic), Schuricht & BPO (1937)


Carl Adolph Schuricht (1880-1967), Conductor
Berlin Philharmonic Orchestra

Rec. 1937
6. 中川隆[-14151] koaQ7Jey 2020年1月25日 11:37:05 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[-1000] 報告

ムラヴィンスキー


Beethoven - Symphony n°3 - Leningrad / Mravinsky Bergen 1961


Leningrad Philharmonic Orchestra
Yevgeny Mravinsky
Live recording, Bergen, 24.VI.1961

________

Beethoven "Symphony No 3" Yevgeny Mravinsky 1968




Leningrad Philharmonic Orchestra
Yevgeny Mravinsky, Conductor
31.X.1968
7. 中川隆[-14159] koaQ7Jey 2020年1月25日 12:29:35 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[-999] 報告

フルトヴェングラーのベートーヴェン 『交響曲第3番』 名盤

Wilhelm Furtwängler Composer INDEX 1
http://www.kit.hi-ho.ne.jp/shin-p/furu08.htm

このコーナーでは、主要な作曲家・作品別にフルトヴェングラーのディスクを掲載します。
特に「スタジオ録音」と記載のないものはすべてライヴ録音です。


Beethoven:Sym.No.3


1)44/12/16-18 VPO Musikverein(RRG)

2)44/12/19-20 VPO Musikverein(RRG=No Audience)

3)47/11/10-7(49/02/15) VPO Musikverein(EMI Studio)

4)50/06/20 BPO Titania

5)50/08/31 VPO Salzburg Fes.

6)52/01/19 RAIRomaO RAIRoma

7)52/11/26-7 VPO Musikverein(EMI Studio)

8)52/11/29 VPO Musikverein

9)52/11/30 VPO Musikverein(ORF)

10)52/12/07 BPO Titania(SFB)

11)52/12/08 BPO Titania(RIAS)

12)53/08/26 Lucern Fes.O Lucern Fes.


▼日仏両協会は44年録音が実況(91年SFB返還テープ)と放送録音の2種があるとしているが、shin-pは 1) 2)は同じ物だと思う 。つまり 1)は存在しない?

4)10)11)は日付が混乱している。

5)8)は未発売。

さらに39/10/01のBPO放送録音も存在するという。

▲強烈な高校時の印象からやはり2)。

BPOでは 11)という意見が多いが、私は 4)。

>>>>>My Best is 4)

8. 中川隆[-14158] koaQ7Jey 2020年1月25日 12:52:20 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[-998] 報告


Beethoven - Symphony n°3 "Eroica" - Vienna / Furtwängler 1944








Wilhelm Furtwängler (1886-1954), Conductor
Vienna Philharmonic Orchestra
Rec. 19-20 December 1944, at Großer Musikvereinssaal, in Vienna

▲△▽▼

1944年
●12月18日 18 Dec. 1944 VPO Musikverein(RRG=Melodiya=SFB)

Beethoven:Sym.No.3(2nd Mov. missing) ベートーヴェン/交響曲3番(2楽章欠落) (o-104)
VPO ムジークフェライン RRG実況録音(?) SFB所蔵(1991=2ndMov.Missing=the same recording of Urania LP.)
CD/PR: Preiser90251('95)

>>>>It is said this performance is Live Version. But I think this performance is same as Urania LP's performance. PreiserCD used SFB tape from Russia on Mov.1,3&4, Urania LP on 2nd Mov. and 1952 performance(7 Dec.) on a part of 1st Mov.

●12月(19)20日 20(19) Dec. 1944 VPO Musikverein(RRG=DDR)
Beethoven:Sym.No.3 ベートーヴェン/交響曲3番 (o-104)
VPO ムジークフェライン RRG放送録音 Funkhausベルリン(旧DDR)所蔵 DRA B003313465

LP/PR/SB: UraniaURLP7095('53) VoxTV4343(69/11) Fontana(JP)FCM50('73) UnicornUNI104(70/05) Columbia(JP)DXM101(70/08) SWF7001(70/02)
CD: TahraFURT1031(98/05) ToshibaTOCE3730(00/08)

>>>>This is Magnetofonkonzert. TAHRA CD has the Best sound.


▼16日と18日の実況2種と19/20日の放送録音1種の最大計3種の録音がある可能性も指摘されていたが、実際はテープの経由により音質が若干違うものの放送録音1種類しかないと思われる。

20日収録とされる聴衆なしの放送録音は有名なウラニア盤。この米盤は、Voxと同じ系列で発売されていた。発売直後に巨匠から発売さし止めの訴訟が提訴された。訴状でこの録音の収録日を12月20日としている。ウラニア盤は、歪が少なく力強い印象だが、プレスによって差異が大きいとも言われている。SK氏によると90年頃CDに復刻したもの(URCD7095)の音質は劣悪だったという。69年になってVOXとユニコーンから再び市販され、UNI104は繊細な音質といわれたが現在のTOCE3730(00/08)でそれを確認するのは困難。TAHRA FURT1014-5の解説書では19、20日の録音とされ、ベト1とともにフリードリッヒ・シュナップ博士の手で録音されたとしているがベト1の存在は不明。

ユニコーンの認証がありながらもUraniaのテープを用いたのでは?とされるTurnabout(VOX)TV4343(69/11)の評判が良いが、私はその日本盤フォンタナFCM50('73)ではじめてこの演奏に接した。当時高校生の私には巨匠初の1000円盤に加えて、十分すぎるほどの演奏にインパクトがあった。これを聞いた日以来、WFのLPを買いあさる日が始まろうとは・・・。録音も現在のAMラジオ並みの音質で、雑音も少なく聞きやすい。熱のこもった宇野功芳氏の解説にも驚いた。最近shin-pが入手したTV4343の3枚組TV4352とFCM50の音質には明瞭度の点で大きな差が感じられた。

91年ロシアからRRGのカートンに入ったマグネトフォンテープの現物が返還され、それを用いたと思われるCD=Preiser90251が聞きよい音質となっているが、同じソースを用いたと思われるメロディア盤でも確認できる1楽章13分17秒付近の音質低下を52/12/07BPO盤で修復している。さらに欠落した2楽章は旧DDRのテープを用いていると思われ音質が違う。メロディア盤は56年頃に初出されたが、現在のところ初出盤ではEMIと同じ演奏のものしか確認されていない。メロディア盤では2楽章のみ板おこしと思われるM10番号以降で初めて44年盤が確認できる。上記Turnabout盤のLP用テープを使用したとするBAYER BR20002やPRICELESS D16395も評判のよいCD。

メロディアCD直輸入盤で日フ協川上氏は「このCDの演奏は放送録音で、SFB返還のテープはそれとは別の実況盤で2楽章が欠落」としており仏フ協でも「別演奏」としているが、おそらく同じ演奏。

TAHRA は43年運命(TAH272)と同じように旧西側に残されたテープを使って「最良の」44年放送録音「英雄」(FURT1031)を発売。平林2盤、GREEN DOOR、Mythos、Archipelはウラニアおこし盤。

上記ウラニアのエロイカ、45年1月のブラ2&フランクは、帝国放送ウィーン放送局が収録したもののその(コピー?)テープがアメリカに渡ったらしく「英雄」は53年にUraniaから、「フランク」は52年にVOXから発売された。演奏者には無断で発売したものだが、当時のアメリカの法律では「放送局から正規に入手している」ため合法だったという。他にもアメリカのマイナーレーベルから戦時中の様々なマグネトフォン録音がLP化され、50年代に発売された。一時WFではないかといわれたアレグロのエロイカ(ALL3113=現在まで本当の演奏者不明)や41年新世界(Royale1257=1944年カバスタ指揮ミュンヘンフィル?)、44年ロンドン(Royale1401=アルフォンス・ドレッセル指揮バイエルン放送o?)も同様の経緯といわれる。

Furtwangler Beethoven "Eroica" Vienna 1944 Urania on YouTube Search
https://www.youtube.com/results?search_type=&search_query=Furtwangler+Beethoven+%22Eroica%22+Vienna+1944&aq=f

米Fi Magazineの編集者Michael Gray氏によると

「英雄」は19日 (9:00 - 11:00 and 18:00 - 21:00)に、
ベト1が20日 (9:00 - 11:00 and 18:00 - 21:00)に
それぞれ録音されたという。
http://www.kit.hi-ho.ne.jp/shin-p/furu05.htm


50年代アメリカのマイナー盤について

▼K氏からのメールでM&A CD1072カバスタ録音集の解説書の内容を知ることが出来た。そこには、MercuryやVoxがバイエルン放送に著作権料を支払ってテープを正規に購入した(演奏家の承諾は不明−)ことが書かれていた。あのWF指揮といわれたハイドン/ロンドンAlfons Dressel指揮ミュンヘン放送響の戦中放送録音もその一例。バイエルン放送の正規テープを使ってMercuryがMG10050として発売している。この録音は、Royalでは1401カール・リスト指揮として52年に出た後、76年Discocrop RR441として出て、メロディアやSFB返還テープを使ったDGのCDでもWFの録音として扱われた。(Royaleでは1370で43年のWFのティルが指揮者名なしのベルリン交響楽団として出ている。また「新世界」で有名なカールリストという指揮者は実在する。)

研究家として有名なMr. Ernst A. Lumpeによると「これらは不充分な研究が誤った結果を招いた」としている。本当に今まで日本のWFフリークと言われる人々は手をつけてこなかった分野なのかもしれないし、手をつけていたとしても発表しなかった分野であろう。[ARSC Journal Ernst A. Lumpe氏の論文](Lumpe氏は技術的にも音楽的にもWFではないとしている)

またあの巨匠のエロイカで有名なUraniaであるが、これもWard BotsfordというVoxのプロデューサーによって作られたVoxのレーベルである。VoxのHP[Voxのポリシー]にはこのことについて書かれている。おそらくUraniaエロイカは合衆国的には「合法的」に作成されたものなのだろう。Voxのフランクも同じプロセスといえるようだ。

米国の私家盤AllegroとRoyaleは「歴史的プロデューサー」として合衆国では名高いMr. Eli Obersteinによってつくられた。これらはRecord corporation of Americaのレーベルのひとつ。LumpeによるとMercury盤やDecca盤をコピーしたり、消息筋からドイツの放送局音源を購入したとしている。Mercury社が当時のバイエルン放送の米代表と契約したという情報もLumpeの論文にある。

アメリカのマイナーレーベル(ウェストミンスターも含む)や私家盤製作者が、米国の演奏家を使わず、欧米の報酬の安い演奏家や戦前の放送音源を使ったのには理由がある。戦中から50年代にかけて「高額な報酬」を主張したアメリカの演奏家組合が原因だ。マイナーレーベルには米国の演奏家は高嶺の花であり、カタログを充実させるためにそのような手段に出たようだ。(2000年9月)
http://www.kit.hi-ho.ne.jp/shin-p/mingei.htm


Preiser90251 英雄(rec.44)の「編集」について
1944年12月18日収録とされる英雄(Preiser90251)

まず、編集されている部分を列挙しよう−

1)1楽章冒頭の「ジャン」2回が同じ音が2度使われている。(旧フォーラム13番のTI氏の見解)
2)実況録音の聴衆ノイズが確認できる部分がある。
3)2楽章のみ音質が異なり、ギャップ部分に針音(?)がある。
4)3楽章1'13"から針音(?)が聞き取れ、1'34"ではテープ編集ミスがある。さらに4楽章後半部でも針音(?)が聞き取れる。

2)についてはshin-pが−

◎shin-p97/10/04:Preiser盤の1楽章の聴衆ノイズは13分32秒で聞き取れます。

実は13分17秒付近から40秒まで音質が急に鮮明になる部分があるのですが、

これは52/12/07のBPOとの実況録音が使用されています。

DR盤では同じノイズが13分42秒に確認できます。

と報告し、SFBに返還されたマグネトフォンのオリジナルテープからリストアする際にメロディア盤でも確認できるこの部分の音質低下を同じSFB録音の52/12/07BPO録音で修復したと思われる。

また3)についてはウラニア盤と同じ頃の録音と思われる2楽章が欠落しているSFBに返還された実況盤のテープがある−というメロディアの日本語解説につけられた日フ協会K氏のコメントがあり、仏フ協会でも「別録音の実況盤」としているが、桧山レポート(レコ芸92/11)やトレマン本などでは同じ演奏と分類されており、このプライザー盤の状況からして99%実況ではない。

またST氏がPreiser盤の板おこし説をUPしておられます。がshin-pは、同じ頃のVPOとのマグネトフォンコンサートである「ブルックナー8番」や「レオノーレ3番」や戦前最後のVPOとのコンサート「ブラームス2番」のDG盤にも問題の2楽章のギャップ部分のノイズと同じような針音に似たテープの切れ目が確認できることから「板おこし」ではないと思う。

TI氏はshin-pへの私信で「独プライザーのCDは板おこしなのか否か?について。 第2楽章切れ目の部分のノイズが針音である!の指摘にはうなづく。」また「独preiserはウラニア(&仏パテ)=VOX(&独インターコード)=UNICORN(&東芝EMI)=フィリップスのLP系の音です。」とされています。

<shin-pの最終結論>プライザー盤は欠落している2楽章のみ最初期のテープの状態のよいときにディスクに復刻したウラニア盤を板おこしした可能性はあるが、他はSFB返還テープからリストアしたCDだと思われる。
http://www.kit.hi-ho.ne.jp/shin-p/furu10.htm#pre


9. 中川隆[-14160] koaQ7Jey 2020年1月25日 13:02:07 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[-997] 報告

Furtwangler: Sinfonia Eroica by Beethoven (1947) by Vienna Philharmonic Orchestra



Dir: Wilhelm Furtwangler
Recorded on November 10~17, 1947, at Musikvereinssaal, Wien, Austria
Note: The 3rd part of the set in the 1st mov is a little bit damaged, which results in a poor dynamic range to my regret.

▲△▽▼

1947年
Beethoven:Sym.No.3

●11月10-17日及び49年2月15日 ベートーヴェン/英雄 VPO ムジークフェライン EMIスタジオ録音
Matrix:2VH7068-1/69-1/70-4/73-2/74-2(74-5)/75-2/76-1/77-1/78-1/79-1/80-1/81-1/82-4

SP/PR: HMV(GB/Fr)DB6741-7S(48/11)
LP: DiscocropRR456('75) WFSJ JP1191('75) SWF7903('79) ToshibaWF70044(77/09)WF60004(80/09)
CD: DanteLYS197('97) ShinseidoSGR8221(98/03) TAHRA FURT1027('98) ToshibaTOCE37(00/08)

>>>>The 5th SP disc(The first half of 2nd mov.) was recorded on Feb. 1949. EMI made this disc for a Auto Change SP Player.

▼英雄と下記ブラームスは 11/16の VPO演奏会でとりあげられた。
当時ウィーンでは巨匠の戦時中の行動を非難する人が多く、演奏会にデモ隊が押し寄せるなどしたという。

SP第5面(2楽章冒頭部)の別テイク収録は49年2月ブラームスザールを使用している。この別テイクは47年録音のテイクが4'53"でオートチェンジャー用プレーヤーにかからなかったため、速めのテンポ(4'39")にして収録したとされる。(初出DB9296S-9302)
東芝は特典盤(BCDS1004='98 / BCD-0052=00/06)としていた。
仏フ盤LP以外は47年テイクでまとめているという。
新星堂から98/03に川合四朗氏所蔵のSPから復刻した47年テイク(2VH7074-2)と49年テイク(2VH7074-5=49/02/15録音)を入れたCDが出た。
TESTAMENTもEMIの版権を得て、この演奏を発売する予定があると言っていたが、結局TAHRAから出た。(FURT1027)
http://www.kit.hi-ho.ne.jp/shin-p/furu11.htm

10. 中川隆[-14162] koaQ7Jey 2020年1月25日 13:20:12 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[-999] 報告



Symphony No. 3 in E-Flat Major, Op. 55 'Eroica': I. Allegro con brio (1950 recording) (Live)










1950 recording (Live)
Berliner Philharmoniker
Wilhelm Furtwängler

▲△▽▼

1950年
●6月20日 ヘンデル/合奏協奏曲Op.6-10 ブラームス/ハイドン変奏曲 ヒンデミット/オーケストラのための協奏曲 ベートーヴェン/英雄 BPO ティタニア RIAS録音

LP/PR(Eroica): RVC RCL3334('84)GreenHill GHLP-FUR07-08HQ('95?)
CD: RVC R32C1091('88)WFSG MMS9010/TMK6949('94?)M&ACD711('94)EMBLEM E-F4001('95)TahraFURT1030(98/05)M&ACD1117(03/02)

>>>TAHRA said RVC RCL3334('84=LP) is the same as TahraFURT1008-11('94=CD). But I think RVC'sCD is the same as MMS9010(EmblemF4001). Almost all of Japanese LPs & CDs have the right date.

▼英雄の日付については、没後25年の記念としてラジオフランスが放送した50年英雄が、当時52年12月8日録音として発売されていたLPと同じだという意見が提示され混乱していた。1994年独協会盤発売以降、現在では明らかな日付ミスを除いて日付は確定している。充氏によれば「348小節目のフェルマータのティンパニをトレモロに変えるのを常としていますが、1950年6月20日の演奏のみ楽譜通りで改変していません。」という。

EMBLEMから出たものはジャケットには12月8日とあるが、この50年6月20日のもの。
ArkadiaCDWFE363は、ジャケットには52年12月3日とあるがTAHRA盤と同じもので、12月8日録音。
この3つの英雄の中で日本初出のコロムビアのロココ、再発のワルター協会盤はやはり12月7日で正解。
なお独協会盤LPの12月7日という記載を本当は8日だとしているものもあるが、明らかにロココ盤やDR盤などと同じ演奏。

演奏でいえばやはり私はこの6月20日盤が好き。

RCL3334 はこの演奏の最もオリジナルに近い録音に感じられ、没後30年企画として発売された当初その音質の良さから52年12月8日盤ではないかといわれたことがあった。低域に中心をおく音質だが、明瞭度も高い。

RVCが発売したLPシリーズでは、この他53年VPOグレイト・51年NWDRブラ1が高音質という評価が多い。
独協会盤は若干ノイズ処理が多く明瞭度に欠けるが聞き良い音質。
M&ACD1117 はノイズが気にならない音質だが生々しさに大きく欠ける。
http://www.kit.hi-ho.ne.jp/shin-p/furu14.htm#19500620


11. 中川隆[-14161] koaQ7Jey 2020年1月25日 13:32:31 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[-998] 報告
1950年
31 Aug. 1950 VPO Salzburg Fes.(private archive)
Beethoven:Sym.No.3


●8月31日 バッハ/ブランデンブルク協奏曲3番,5番 ベートーヴェン/英雄 VPO ザルツブルク音楽祭 private archive


CD: DR920018('92)KICC2345(94/01)EMI5674222(00/08)TOCE3703(00/10)WFSG TMK102196('00)GrandSlamGS2014(06/10=only No5)
CD/PR(Sym): EMI5674222(00/08)TOCE3735(00/10)


2000年8月この日の公演全曲目が英EMIから発売、英雄の初出盤となった。

半世紀を経てやっと聞くことができたが、バッハの録音状態は以前の音質に「漂白剤をかけた程度」とつぐ氏。バッハは独フ協会からも15日のStrawinskyとカップリングで正規盤が登場したが元のテープが悪くEMIとは好みの問題程度の差。

英雄の音質ほうがバッハより若干明快な程度。
http://www.kit.hi-ho.ne.jp/shin-p/furu14.htm#19500114

12. 中川隆[-14160] koaQ7Jey 2020年1月25日 13:39:32 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[-997] 報告


1952年
19 Jan. 1952 RAI Roma Orc. RAI Roma studio(Auditorium del Foro Italico)
Beethoven:Piano Con.No.4 & Sym.No.3

●1月19日 ベートーヴェン/ピアノ協奏曲第4&英雄 RAIローマ放送響 スカルピーニ(P) RAIスタジオ RAI収録

LP/PR(Sym): OlympicOL8120-7('75?)
CD: King(JP)KICC2292('93)

▼RAIローマ響との一連の録音は3月のトリノ録音と比べれば音質良好。
ステレオ録音ではないかとされる CetraLPも米Olympicと同様「テープから保存用にコピーされたパデローニという放送用ディスク」からの復刻。
STEREO と明記された FE5 の田園や桧山氏がステレオではないかとする FE6 のエロイカは「疑似ステ」と思われる。
ただし音の明瞭さはCetraが優る。
音質は、運命/英雄/田園の順。
Pconは音質的にドロップアウトが多く、演奏もあまり良い状態とは思えない。
運命は47年のものと比較すると冷静に曲を解釈した好演だが、英雄の演奏に見られるように枯れていない「巨匠らしさ」をベートーヴェン交響曲で味わえる最後の録音。

[Scarpini Furtwangler by YouTube Search]
https://www.youtube.com/results?search_query=Scarpini+Furtwangler&page=&utm_source=opensearch

http://www.kit.hi-ho.ne.jp/shin-p/furu16.htm

13. 中川隆[-14168] koaQ7Jey 2020年1月25日 14:49:59 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[-996] 報告

Beethoven: Symphony No. 3, Furtwängler & VPO (1952)







Wilhelm Furtwängler (1886-1954), Conductor
Vienna Philharmonic Orchestra

Rec. 26-27 November 1952


▲△▽▼

1952年
●11月26、7日 ベートーヴェン/英雄 VPO ムジークフェライン EMIスタジオ録音

LP/PR: ALP1060(53/09)
CD: EMI7630332('89)ToshibaTOCE7530-4(91/12)TOCE8437(94/08)

▼このあたりのスタジオ録音から現在に通じるハイファイ音がきかれる。

英雄は2度目のスタジオ録音(初回は47年SP盤)だが、全スタジオ盤の中でもっとも充実した演奏。

50年の第7もこのくらいの音質を持っていれば(つまり、この時再録音していれば・・)と悔やまれる。
http://www.kit.hi-ho.ne.jp/shin-p/furu16.htm
14. 中川隆[-14180] koaQ7Jey 2020年1月25日 16:02:21 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[-993] 報告


Beethoven "Symphony No 3" Furtwängler Wien 1952 Live


Wilhem Furtwängler "Live in Vienna"
Wiener Philharmoniker
Wilhelm Furtwängler, conductor
Wien, 30.XI.1952

▲△▽▼

1952年
29 Nov. 1952 VPO Musikverein
Beethoven:Sym.No.1 & 3

●11月29日 ベートーヴェン/交響曲第1&英雄 ムジークフェライン Rot-weiss-Rot収録VPO所蔵

CD/PR(No1): Nuova Era013.6305('89?)Virtuoso 2697.162('89)ArchipelARPCD0122(03/05)Andante4988(02/09=miss date!)
Net: andante93('02=miss date!)
Net/PR(No3): andante94('02)
CD/PR(No3): VeneziaV1017(02/03)
andante 29/11/52 concert(realaudioが必要)
30 Nov. 1952 VPO Musikverein
Beethoven:Sym.No.1&3


●11月30日 ベートーヴェン/交響曲第1&英雄 マーラー/さすらう若人の歌 VPO ベル(Br) ムジークフェライン Rot-weiss-Rot(ORF)収録VPO所蔵

LP/PR(Sym1): CetraFE33('83?)
CD: M&ACD711('89?)EmblemE-F4002('94)TAHRA FURT1076-7(02/12)M&ACD1117(03/02)ArchipelARPCD0114(03/05)
CD/PR(Sym3): Nuova Era013.6314('89)Virtuoso269.7182('89)TAHRA FURT1076-7(02/12)ArchipelARPCD0121(03/05)

>>It is said Nuova Era(013.6305=Sym.No.1 recorded 29 Nov.) is different from the others on audience noise.

▼後で述べるWeb上の real audio の存在から収録日に疑問が出てきた。
29日も私的な録音ながら英雄とベト1のテープが存在するという。
30日英雄Nuova Era盤は FJHS氏によれば「鑑賞にまったく支障ない音」で、TAHRA盤はさらに「かなり改善している」という。
29日の英雄は未発売だがWeb上の andante-site94(realaudioが必要)にその日付の録音が存在する。
ただし劉邦氏、URHS氏によれば Nuova Era013.6314(30日録音)と同一で現時点では29か30日いずれかの英雄が未発売となっている。この日の演目は収録日に疑問が残る。

音質はデジタルデータのため一概に比較できないものの andante の方が上質という意見が多い。
VeneziaV1017(02/03)は andante-site94 と同等の音質。
Archipel盤も古びた音色ながら比較的良好な音質。

# EMI new release "art CD(5 67496 2)" anounced recording date is 11/24.26-8(No.1&3), 12/1-3(No.4), 11/24.25.12/1(No.6).
http://www.kit.hi-ho.ne.jp/shin-p/furu16.htm

http://www.kit.hi-ho.ne.jp/shin-p/furu16.htm
15. 中川隆[-14179] koaQ7Jey 2020年1月25日 16:25:01 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[-992] 報告


Furtwängler Eroica most lively! Special transfer of Beethoven 3, Berlin Philharmonic Dec. 8, 1952









Wlhelm Furtwängler, conductor
The Berlin Philharmonic Orchestra

Recorded Live on December 8,1952
at Titania-Palast, Berlin

▲△▽▼

1952年
7 Dec. 1952 BPO Titania(SFB)
Beethoven:Sym.No.3

●12月7日 ヒンデミット/世界の調和 ウェーバー/魔弾序曲 ベートーヴェン/英雄 BPO ティタニア SFB収録

LP/PR(No3): Rococo2050('73?)DiscocropRR529('73?)WFSG F666.848M('79?)WFSJ WFJ1('79?)Columbia(JP)OP7508RC('78?)OW7818BS('81?)King(JP)KIJC2023-4('89?)
CD: M&ACD520('84)Crawn(JP)PAL1023('88)DR930065('93)HossanaHOS02(99/01)TAHRA FURT1036(99/06)
Beethoven:Sym.No.3

●12月8日 ヒンデミット/世界の調和 ウェーバー/魔弾序曲 ベートーヴェン/英雄 BPO ティタニア RIAS収録

LP/PR(No3): CetraLO530('75?)
CD: King(JP)K35Y42('85)HUNT CDWFE363.1('91)RodolpheRPC32522-4('95)TahraFURT1008-11('94)

>>>DR's CD derived from original tape?

▼TAHRAから正規盤が発売され終止符が打たれたはずの英雄の録音日については50年6月20日の項参照。他の2曲も含めてこの12月7-8日の収録日には今だ解決されない問題がある。

7日英雄 DR盤は楽章間の客席ノイズも収録され、板おこしでもなく、比較的良好な音質。
CrownPalletePAL1023('88)はさらにオリジナルテープを感じさせる高音質という。
また、比較的良好な音質でHossannaからも99年初に出たが、CDではパレットが「一番まとも(AMURO氏)」という。
THARA から99/06正規盤が発売されたが音質は期待はずれ。
現状では日独両協会LPの音質がベスト。
特に日本では東芝製の日フ盤の評判がよいが、この7日の録音は元々の音質が良くないため世間で言われるほど飛躍的に協会盤がいいとは思えない。協会LPで聞けば元のテープが劣化し音質が均一化されてないことが分かり、市販盤が平準化するために音質を劣化させてしまっているのもうなずける。

8日英雄の CetraLP は 12/7録音と表記。
HUNT/ArkadiaCD は12/3録音と表記。
いずれも1楽章後半部(トランペット強奏ミス修復以降)でEMIスタジオ盤が使われている可能性がある。
発売当時は TAHRA の音質が評判よかったが−オリジナルが劣化しているのだろう−宇野本でも指摘されているように後半になるにしたがって音質は落ちてくる。
この日の公演の全ての演目には録音日があやしいものが多く、今後さらなる調査が必要だ。

>>>TAHRA said RVC RCL3334('84=LP) is the same as TahraFURT1008-11('94=CD). But I think Tahra'sCD is the same as CetraLO530('75=LP). Almost all of Japanese LPs & CDs have the right date.
http://www.kit.hi-ho.ne.jp/shin-p/furu16.htm
16. 中川隆[-14178] koaQ7Jey 2020年1月25日 16:35:54 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[-991] 報告


1953年
26 Aug. 1953 Lucerne Fes. Orc.(private arc.)
Beethoven:Sym.No.3

●8月26日 シューマン/マンフレッド序曲 ベートーヴェン/英雄 シューマン/交響曲第4 ルツェルン祝祭管 ルツェルン音楽祭 Private archive(W.Staempfli所蔵=audite以前に発売のもの) バーゼル・スイス放送局(audite)

CD/PR: SWF961-2('96)ElaborationELA904-5('97)M&ACD1018(98/03)Audite91441(KIGC-27=17/12)

▼1993年仏フ協会総会ではじめて公表された録音。
Prof.J.Staempfliがバーゼル・スイス放送をエアチェックしていたという録音は、53年としては音質に不満が残りドロップアウトも多いものの、晩年は枯れた演奏が多い巨匠としては両曲共相当に燃えており、この録音の価値は高い。

シューマンはともかく英雄の52年BPO盤で枯れた演奏を見せていたのは「本当の巨匠」ではなかったとすら思わせる貴重な録音。
96年初出の仏フ協盤に続いてM&Aから98年市販盤が登場。これを「正規盤」とする意見もあるが実態は不明。M&Aは協会盤とは全く別のルートから入手したテープを使っている−としている。SWF盤は英雄の4楽章終結部にラジオ音が混入しているが、M&A盤は修復されている。

そして2017年12月、放送局のオリジナルマスターが発見され「マンフレッド序曲」が audite から初出。英雄とシューマン4番も初めてオリジナルから聞くことができるようになった。開演前の拍手やインターバルを含めた完全版。

________

4 Sep. 1953 VPO MunichDutchMusium(Bavarian Radio)
Beethoven : Sym.No.3

●9月4日 ベートーヴェン/エグモント序曲・交響曲第4・英雄 VPO ミュンヘン・ドイツ博物館 バイエルン放送所蔵

LP/PR(Ove): CetraFE50('85?)AT07-08('85?)
CD: M&ACD792('89)
CD/PR(No3): EMI CZS5628752(04/06)

▼51年ロマンティックや52年ブラ2などミュンヘンで行われたすべての録音にいえることだが、マイクがオケから遠く、聴衆ノイズは鮮明だが楽器の音質が悪すぎる。これはホールの影響なのだろうか。

英雄についてはオルセン以降、没後50年までテープの存在を示す資料がなかった。ところがEMIのグレートコンダクターシリーズの一環として、バイエルン放送のクレジット付きの正規初出盤で2004年に出現。

録音・演奏とも直前のルツェルン盤を上回る熱演。
このCDが出るまで、録音の存在が確認できなかったのは、WF&VPOエロイカで版権を持つEMIが巨匠の死後、比較的早い時期からテープを確保していたとの推測が成り立つ。
http://www.kit.hi-ho.ne.jp/shin-p/furu18.htm

17. 中川隆[-14177] koaQ7Jey 2020年1月25日 16:44:33 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[-990] 報告

フルトヴェングラーのエロイカ
http://classic.music.coocan.jp/sym/beethoven/beethoven3-m.htm#wf


ヴィルヘルム・フルトヴェングラー指揮
ウィーン・フィル----1944年12月19,20日、Musikvereinssaal


マグネットフォン放送録音
TAHRA FURT1031(写真左)。
FURT 1034/39の戦時中録音集にも収録。
演奏時間:15:34, 17:35, 6:32, 12:42, 計52:43。

 1953年、米ウラニア社から発売され、フルトヴェングラー自身の訴えによって発売が中止され幻と化した、という有名な“ウラニアのエロイカ”である。
 今やいろんな所から発売されているが、ある程度まともな音源ということで初めて私が入手したのはBAYER 100.002であったが、これは既に入手困難になっている。今はTAHRA盤が入手しやすく、また音質も良い。

 私見だが、演奏としてはそれほど特別扱いすることはない演奏だと思う(などと言ったらバチあたりだろうか?)。別にけなしているのではなくて、フルトヴェングラーの英雄はどれも素晴らしい、という意味なのだが....

2011年、TAHRAからSACD hybrid盤もリリースされた(FURT 2008, 写真右)。ますます音質もよくなっている。

ウィーン・フィル----1947年11月10,11,12,17日、Musikvereinssaal、HMVによるSP録音
TAHRA。FURT 1027。

新星堂から復刻盤が出た時に入手しそこなってしまったので、TESTAMENT社から発売されるのを待っていたのだが、1999年になってTAHRAが復刻してくれた。終楽章のSP最後の面がピッチがやや高くなってしまっている(CDでは終楽章10:06以後)。

 この年5月にベルリンの指揮台に復帰した後、夏にはルツェルン音楽祭に出演、そして48-49年シーズンに入り、精力的な活動を再開した頃の録音である。これと同じ11月にブラームスの第1番もVPOとスタジオ録音しており、それはTESTAMENT社からCD化されている。

 このTAHRA盤がSP時代からのマニアの方々にとってうれしかろうと思われるのは、余白に、以前東芝EMIから非売品8cmCDとして世に出た「幻のテイク5」が収録されていることであろう。→詳しくはこちら。

 なお、その非売品8cmCDには、1948年11月12日のストックホルム・フィルとの「レオノーレ第3」のリハーサル風景も入っていた。


ベルリン・フィル----1950年6月20日、Titania Palast、ライヴ


TAHRA。FURT1030(写真左)。RIASによる録音。
(それ以前に、M&A CD 711 でも入手していた。)
演奏時間:15:55, 17:39, 6:17, 12:07, 計51:59。

1952年夏に体調を大きく崩す(それがきっかけで難聴になる)以前の貴重なライヴ。

古典的なフォルムは崩れないが、ここぞというところでの追い込みは下の52年盤とは違う。

またこの盤は下の1952年12月録音2つと比べると、この盤はピッチが低く収録されている。冒頭和音を聴き比べると全然違う。にもかかわらず、こちらのほうが若干所用時間が短い。ということは、フルトヴェングラーのこの曲の演奏としては最もテンポが速い演奏だったはずである。

2009年発売、auditeレーベルからのRIAS録音集(21.403)にも収録されている(写真右)。

ウィーン・フィル----1950年8月31日、ザルツブルク音楽祭閉幕演奏会ライヴ

EMI。ザルツブルク音楽祭エディションとして2000年に初リリース(写真左)。
演奏時間:16:07, 16:53, 6:20, 12:43, 計52:07

輸入盤2CDで、カップリングが、同日演奏のブランデンブルク協奏曲第3番・第5番である。音源は「Kopien aus Privatbesitz」と表記されている。プライヴェート音源からのCD化だが、聴きやすい音質である。

2004年、ORFEOからザルツブルク録音集8枚組C409 048Lを入手(写真右)。EMI盤は譲渡した。

演奏はかなり素晴らしい。第1楽章のコーダの加速が急で、そのあたりから燃焼度が俄然高まってくる。第2楽章の弦の粘り、第3・4楽章の生気あふれる演奏は、このころがフルトヴェングラーの戦後の全盛期頂点だったことを示すものである。


ローマRAI交響楽団----1952年1月19日、ローマ、ライヴ
ANDROMEDA。同年のRAI録音集6枚組ANDRCD 5010。16:40, 17:24, 6:34, 12:47。

ウィーン・フィル----1952年11月26,27日、Musikvereinssaal
EMI。全集盤スタジオ録音。
演奏時間:16:04, 17:16, 6:30, 12:12, 計52:16

あらゆる意味で「規範」となる名演。音質も最高で、第2楽章など泣ける。

写真は2012年末発売のシングルレイヤーのSACD国内盤BOX内の1枚。Reference盤同様に第1番とカップリング。


ウィーン・フィル----1952年11月30日、
Musikvereinssaal、ライヴ

TAHRA FURT1076/7(写真左)。
15:44, 17:52, 6:53, 12:06。

この日の全ブログラム(第1番、さすらう若人の歌)を収録している。

2012年、「英雄」のみでSACD Hybrid盤が出た(写真中央、FURT 2011)。
さらに同年、ORFEOからもウィーン・ライヴ録音BOX(C834 118Y、写真右)が出た。


ベルリン・フィル----1952年12月7日、Titania Palast、ライヴ

TAHRA FURT1018。SFB録音。
演奏時間:15:42, 18:01, 6:23, 12:26, 計52:34。

演奏については次の翌日の録音とあわせて記す。

ベルリン・フィル----1952年12月8日、Titania Palast、ライヴ

TAHRA FURT1008/11(写真左)。
「運命」「田園」「グレイト」などとカップリングの没後40年記念4枚組。
演奏時間:16:18, 18:49, 6:31, 12:46, 計54:36

前日のよりも格段に音質がよいが、やや残響成分が付加されているようである。
しかし、不自然さはない。

2000年末に、TAHRAが「残響付加無し、24bitリマスター盤」4枚組FURT1054/57を出したのを入手。上の従来盤とはだいぶ印象が異なる。

2009年発売、auditeレーベルからのRIAS録音集(21.403)にも収録された(写真右)。

 この2日連続の録音の違いの大きさほど、フルトヴェングラーが「即興の人」だったことを示す証拠はないだろう。

 演奏時間だけみても結構な差がある。フルトヴェングラーは11月末に上のEMI録音及びライヴでウィーン・フィルとこの曲をみっちり演奏してきたばかりである。にもかかわらず、オケを手兵のベルリン・フィルに変えてのコンサート初日の7日のコンサートの神経質さは何なのだろう。推移の達人と呼ばれた彼がテンポを変える時に、こんなにも「手探り」でやっていることに驚いてしまう。ところがその翌日8日の演奏は、まるでEMI全集盤のようにすべてがうまく滑らかに移行していくのだ。

 しかし、この7日の演奏が失敗作というわけではない。むしろその神経質ぶりが緊張感を感じさせてくれて、うまくいったようにみえる8日盤よりも名演に聞こえるからおもしろい。(ブラームス第4番の1948年10月22日盤は24日盤と比べて、神経質さが失敗につながってしまった例であったが。)

ルツェルン祝祭管弦楽団----1953年8月26日、ルツェルン、Kunsthaus、ライヴ

TAHRA。FURT 1088/9(写真左)。

同日のシューマンの第4番とカップリング。他に、1951年の第7番第2楽章リハーサル風景や、EMIへのブラームスV協も収録されている。
audite。91.441。SACD hybrid(写真右)。2019年、同日演奏のマンフレッド序曲(初出)も含む2枚組が出た。



ウィーン・フィル----1953年9月4日、ミュンヘン、ライヴ
EMI。2004年6月、GREAT CONDUCTORS OF THE 20TH CENTURYシリーズ5 62875 2。

このCDでは、場所が「ヘルクレスザール」と表記されているが、この日はドイツ博物館コングレスザールでの演奏のはずである。

同日の「エグモント序曲」と(不所持だが)「第4」はオルセン番号が割り当てられているが、この「英雄」はTAHRAのディスコグラフィにも載っていない。しかし海賊盤ではかなり前から出ていたようだ。当盤はバイエルン放送の録音から初めて正規CD化されたものであるが、音質はややこもった感じがする。

しかし演奏は、第1楽章コーダの追い込みもすばらしく、続く第2楽章の雰囲気も実に良い。

演奏時間16:08, 17:23, 6:40, 12:40。このタイムは1年前のスタジオ録音とほとんど同じだ。
この2日後にはエジンバラで同じプログラムを2日続けて演奏している。

http://classic.music.coocan.jp/sym/beethoven/beethoven3-m.htm#wf

18. 中川隆[-14176] koaQ7Jey 2020年1月25日 16:48:20 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[-989] 報告
ベートーヴェン 交響曲第3番「英雄」 変ホ長調 作品55
http://classic.music.coocan.jp/sym/beethoven/beethoven3.htm


 1802年ころから作曲開始。1804年12月、ロブコヴィッツ侯爵邸で非公開初演。1805年4月7日、アン・デア・ヴィーン劇場で初演。

 ベートーヴェンは、フランス革命の中から出現した英雄ナポレオンにこの曲を献呈しようとして、清書スコアの表紙に「ボナパルトへ。ルイジ・ヴァン・ベートーヴェン」という献辞を書いで準備していた。しかし、ナポレオンが皇帝に即位したという報を聞いて、その献辞をペンでぐしゃぐしゃに消してしまい(表紙を引きちぎったというのは誤り)、その下に新たに「ある英雄の思い出をまつる」曲としてイタリア語で「シンフォニア・エロイカ(英雄交響曲)」と記した。

 はるか後、ナポレオンがセントヘレナ島で亡くなったという報を聞いて、「私は彼の没落を予言していた」と言ったのは、第2楽章の葬送行進曲のことを指すと言われている。(しかし下に述べるように、むしろ第1楽章のコーダが「没落・死」に該当するのであって、それを受けて第2楽章が葬送行進曲になっているのだ、と理解したほうが理にかなっている。)

 演奏史上の決定盤は、ヴィルヘルム・フルトヴェングラー指揮ウィーン・フィルの全集中の録音であろう。

 ただし、以下の解説にのべたとおり、この曲の従来のイメージは、ベートーヴェンの意図に反していると思われるので、アーノンクールまたはガーディナーの全集録音をもって決定盤とする時代が来ている。

 この曲は、第1楽章コーダで、トランペットのテーマが

と高らかに演奏されるのが「英雄」らしさ、とされていたが、それはヴァインガルトナーの改訂である。(MIDI)

 実際の楽譜では、次のようになっている。(Tp.のみのMIDI)

 トランペットは1回目の途中で早くも脱落し、その後は木管数本(フルート、オーボエ、クラリネット各2)のみがテーマを8分音符で演奏する。(最もテーマがわかりやすいオーボエのみ譜例をあげておく。)

→全合奏のMIDIファイル(若干簡略化)でも聴いてみてください。
左にトランペット、右にフルート、オーボエを配置しました。

 これをモダン楽器の大オーケストラで演奏すると木管が弦の嵐の中に埋没してしまう。(ショルティの70年代の全集盤では木管をイコライザ処理していたと記憶している。)やはり、楽譜通り聴くためにはオリジナル楽器派のほうが良い。
 もちろん過去の偉大な巨匠たちは、ヴァインガルトナー改訂版で演奏している。しかし、フルトヴェングラーは次のような言葉を残してもいる。

「ベートーヴェンにおいては、フルート1本で全オーケストラに対抗しなくてはならない時がある。」

 おそらく、アーノンクールなどの演奏を聴いたら、フルトヴェングラーも納得してくれるのではなかろうか。(もちろんテンポについてはいろいろ言うだろうが。)フルトヴェングラーが楽譜通りに演奏したら、おそらく、ここのところで、あのラッキョ頭を振り振り、口からシューシュー言わせて木管に気合いを入れただろう、と想像する。

 「バルヴ機構のない金管では自然倍音列しか出せないため、ベートーヴェンは金管楽器のメロディを中断せざるを得なかった」という問題がある。「第9」第4楽章冒頭のトランペットなどはその例だろう

(→「版以前の問題」のページへ)
http://classic.music.coocan.jp/sym/beethoven/edition/before-ed.htm


 しかしこの「英雄」第1楽章コーダは、それに似て非なるものである。なぜなら、譜例の赤い矢印の音は、ナチュラルトランペットでもちゃんと出せる −つまり凱旋のファンファーレを1回はちゃんと鳴らすことができる − からである。ベートーヴェンはそれをあえて尻切れにして、別の効果を狙っているのだ。

 有名な逸話によれば、ベートーヴェンは、ナポレオンがセントヘレナ島で死んだというニュースを聞いて、「私は彼の行く末を、すでに音楽で予言していた」と言ったらしい。で、これは普通、第2楽章の葬送行進曲のことだ、と考えられている。しかし、アーノンクール、ブリュッヘン、ガーディナーなどの演奏を聴けば、そうでないことは明らかだ。

 第1楽章コーダで「英雄ナポレオン」は突撃の最中に射たれて落馬・戦死する(=Tpの中断)。だが、その屍を乗り越えて「フランス国民軍」は進撃するのである。つまり、「英雄の出現は歴史的事件のきっかけにはなるが、英雄だけで歴史を語ることはできない」という真理をベートーヴェンは見事に描いたのである。(ここで「戦死」を描き、それを承けての第2楽章・葬送行進曲となるわけである。

「凱旋」に続く「葬送」では筋がつながらない。)

 これは「絶対音楽」的考え方からすれば邪道な解釈かもしれない。しかしベートーヴェンは、初めナポレオンに捧げるためにこの曲を書きあげ、ナポレオン戴冠の知らせを受けてそれをやめたにしろ、改めて「ある英雄の思い出に捧げるシンフォニア・エロイカ」と標題をつけているのだ。よって何かしらのイデーを表現したものと考えるほうが正当であろう。

http://classic.music.coocan.jp/sym/beethoven/beethoven3.htm

19. 中川隆[-14175] koaQ7Jey 2020年1月25日 17:06:30 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[-988] 報告

ベートーヴェン 交響曲第3番「英雄」変ホ長調 作品55 モノラル録音
http://classic.music.coocan.jp/sym/beethoven/beethoven3-m.htm


全集中のものも含め、所有する全録音を掲載する。
この時代には、第1楽章コーダのトランペットを楽譜どおりに吹かせる指揮者は皆無であった。


この2日後にはエジンバラで同じプログラムを2日続けて演奏している。


アルトゥーロ・トスカニーニ指揮NBC交響楽団


1949年11月28日・12月5日、

全集BOXに含まれる録音
RCA。大部分1951〜52年の録音である全集中、第2の一部と並んで1949年録音であり、

TOSCANINI COLLECTIONシリーズの全集BOX(BVCC-7003/7)では確かに「古いかな」と感じられた。

しかし、1998年末に2CD×3セットの、「LIVING STEREO」シリーズと同じリマスター方式で発売されたものでは、最初の2つの和音が以前の全集とは全く違う充実した響きが聴ける。

1953年12月6日、カーネギー・ホールでの放送用ライヴ録音

RCA。60271-2-RG。モーツァルトの40番とカップリング(写真左、譲渡済み)。
LP末期にはこれがレギュラーで出ていて、何度も聴いた。
リマスタリングされないものかと思っていたら、2008年にXRCD化された(JM-M24XR09、写真右)。

1939年10月28日、8Hスタジオ録音

RCA。K2リカッティングされた1000円の国内限定盤。

NBC響結成直後の放送用録音によるベートーヴェン・チクルスの1つ。
カップリングされた「レオノーレ序曲第3番」も11月4日の録音なので、そのチクルスで演奏されたのだろう。

1945年9月1日、VJデー(対日本勝利記念日)のライヴ

M&A。VEデーの「運命」とカップリング。


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エーリヒ・クライバー指揮

アムステルダム・コンセルトヘボウ
DECCA。1950年5月録音。

DECCA LEGENDSシリーズで96kHz 24bitリマスターされた輸入盤467 125-2(写真左、カップリングは53年「運命」)。

当盤では、第1楽章提示部リピート無しで、13:57というタイム。
のちクライバーのDECCA録音6枚組(写真右)にも収録。


ウィーン・フィル
DECCA。1955年、ムジークフェラインでの録音。輸入盤414 626-2。

こちらは、第1楽章提示部をリピートして16:54だが、提示部3:00なので旧盤とテンポ感は変わりなし。
クライバーのDECCA録音6枚組を入手したので古い単品盤は譲渡した。


シュトゥットガルト放送交響楽団
DOREMI。1955年12月31日、ライヴ録音。(同オケのジルベスター・コンサートか?)

DECCAへのスタジオ録音よりもゆっくりとしたテンポである(第1・2楽章とも17分超)。音質はまずまず。

カップリングはBPOとの戦前のSP復刻で、コリオラン序曲(1930 スプラフォン、音質悪)、アイネ・クライネ(1932 TELEFUNKEN)。


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ハンス・クナッパーツブッシュ指揮


ウィーン・フィル
ORFEO。1962年2月17日、ムジークフェラインでのライヴ。

1954年1月17日の第7、PC第4、コリオラン序曲とカップリング2枚組。


ブレーメン・フィル
TAHRA。TAH 217。1951年5月9日ライヴ。

この録音は、終楽章に録音テープに障害があるため、発売予定が発表された後、一度中止になったところを、日本からの要望で発売が決定されたものである。しかし聴いてみると障害などなさそうな感じである。


ミュンヘン・フィル
TAHRA。TAH 294。1953年12月17日ライヴ。

以前キングから国内盤が出ていたが、ついにTAHRAが正規音源から発売。
Golden Melodram盤とも同一録音である(GM 4.0040,3CD、これも手放した)。


ベルリン・フィル
プライザー。1943年SP録音復刻。はっきり言って「普通すぎる」。
後年のブワーッとした感じがない。


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カール・シューリヒト指揮

ベルリン・フィル
DG。1941年9月27,29日、グラモフォンによるSP録音。
15:39, 15:14, 4:27, 11:08

DG百周年のベートーヴェン・エディションの最終巻「歴史的録音集」で持っている。
(以前、新星堂からCD化されていたSGR6001/05に収録されていたのと同一録音である。)


シュトゥットガルト放送交響楽団
アルヒフォン。1952年2月29日、ライヴ録音。
13:50, 15:29, 5:47, 10:19

同年9月にスタジオ録音した「コリオラン」とカップリング。

パリ音楽院管弦楽団
EMI。1957年12月18,20,23日、サル・ワグラム。モノラル録音。全集。
14:11, 15:39, 5:33, 11:06

ウィーン・フィル
ORFEO。1961年8月23日、ザルツブルク祝祭大劇場におけるライヴ録音。
15:07, 15:37, 5:38, 11:48

2000年秋にリリースされたモノラル録音である。カップリングがStölzelのコンチェルト・グロッソというバロック音楽なのは珍しい。

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その他のモノラル録音


ブルーノ・ワルター指揮シンフォニー・オヴ・ジ・エア(旧NBC交響楽団)
M&A。

1957年2月3日、カーネギー・ホールでのトスカニーニ追悼コンサートのライヴ。
ワルターとトスカニーニの間柄がしのばれる名演。

以前、ワルター協会からLPが出ていた時には、最期の拍手がすぐ止んでしまっていた。そして、「これはワルターが拍手を押しとどめたのだ」と解釈されていた。
しかし「M&A CD-1010」では大拍手が続いているのは、どういうわけなのであろう? と思っていた。

2009年、新たに「M&A CD-1201」(写真、2007年発売)という2枚組を入手した。
これはトスカニーニ追悼コンサート全体を収録したもので、ワルターの「英雄」の他、
ミュンシュ指揮の「海」、モントゥー指揮の「エニグマ変奏曲」が入っている。演奏もこの順序だったようだ。こういうプログラムだったとは初めて知った。

このCDを聴くと、演奏後におこった大拍手はたしかにワルターによって押しとどめられていることがわかる。また「海」のあとの拍手も手拍子1回ですぐ抑えられている。「エニグマ」のあとには拍手無しのホールの様子がしばらく収録されている。 よって、やはり「M&A CD-1010」の大拍手のほうがどこかから貼り付けたものである、ということになりそうだ。


 なお、当CD2枚目は「エニグマ」のあとの余白に、シンフォニー・オヴ・ジ・エアが指揮者無しで演奏収録した「くるみ割人形」組曲、「ローマの謝肉祭」序曲、「マイスタージンガー」前奏曲が収められている。1954年9月21日ステレオ録音である。


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ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮ベルリン・フィル
audite。1953年9月8日、ティタニア・パラストにおけるライヴ録音。14:38,17:37,5:52,12:29。

この日の演奏会は、カラヤンが戦後初めてベルリン・フィルを指揮したものである。
カップリングは57年の第9で2枚組。2008年リリース。


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フェレンツ・フリッチャイ指揮ベルリン放送交響楽団
EMI。1961年2月5日、SFB Sendesaalでのライヴ録音。

GREAT CONDUCTORS OF THE 20TH CENTURYシリーズ輸入盤に同日演奏の「レオノーレ第3番」とともに収録されている。

全く恐るべき演奏である。
17:12, 19:06, 7:05, 13:10。

このテンポはフルトヴェングラー以上に遅い。
クナが意外に速いので、おそらくこの曲のもっとも遅い演奏と言えるのではなかろうか。

もちろんだからといって締まりがないわけではない。晩年のフリッチャイを代表する名盤と言って良いだろう。第1楽章コーダの問題のトランペットが抑え気味なので、まるでスコア通りに演奏しているかのように聞こえるのも良い。

 なお、この2枚組のその他の収録曲は、デュカス「魔法使いの弟子」、コダーイ「ガランタ舞曲」(VPO,Salzburg)、ショスタコーヴィチ交響曲第9番、ヒンデミット「ヴェーバーの主題による交響的変容」、ヨハン・シュトラウス「芸術家の生涯」、モーツァルト「コジ・ファン・トゥッテ」序曲。いずれもDGではなく、RIASもしくはSFBの放送用録音である。


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フェリックス・ヴァインガルトナー指揮ウィーン・フィル
EMI。Columbia SP録音。1936年5月22〜23日、Musikverein,Wien (LX 532-537)

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ウィレム・メンゲルベルク指揮コンセルトヘボウ


M&A。CD-1005(5CD)。1940年4月14日、ライヴ録音。
チクルスの完全ライヴ全集中のもの。

旧PHILIPS全集では同じチクルスライヴを使用していたが「英雄」だけはTELEFUNKENのSP録音を使用していた。確かにこのライヴは、最初の2つの和音の音量が低いなど、録音上の問題がある。しかし表現の一貫性はこちらが上だ。

ウィレム・メンゲルベルク指揮コンセルトヘボウ
TELEFUMKEN。1940年11月11日、SP録音。

OPUS蔵レーベルから良質のSP復刻盤OPK2015が出ている。

またDECCAから旧PHILIPS発売録音15枚組BOXが出ており、その中のベートーヴェン全集では、「英雄」のみこのSP録音が収録されている(写真)。


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ギュンター・ヴァント指揮ケルン・ギュルツェニヒ管弦楽団・合唱団
TESTAMENT。1956年録音。

2枚組で、65年ステレオ録音の「ミサ・ソレムニス」とカップリング。
フランスのレコード頒布クラブ「クラブ・フランセ・デュ・ディスク社」への録音である。

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オットー・クレンペラー指揮フィルハーモニア


EMI。1955年録音。

GREAT RECORDINGS OF THE CENTURYシリーズでART処理。

のちのステレオ録音全集とはだいぶ違う。
第3楽章以外の3つの楽章でそれぞれ1分近く所要時間が短い。

カップリングはこれもモノラル録音のレオノーレ序曲第1番・第2番である。
フランツ・コンヴィチュニー指揮シュターツカペレ・ドレスデン


Berlinクラシック。1955年録音。

良い演奏である。16:16, 17:42, 6:21, 11:46。

長らく「ゲヴァントハウス管との全集録音とは別のモノラル盤だが音質良好」などと書いたままだったが、あらためてCDケースを見たらオケはDSKの誤りであった。
で、さらによく見ると「この録音は、東ドイツのETERNAレーベルによる最初のLPレコードとして1955年に発売されたものである。当CDのジャケットはそのLPのものを再現した。」とある。そんなわけで、1955年が録音年とは限らない。(録音データの記載はない。)

ちなみに、ETERNAは国営会社ドイツ・シャルプラッテンの持つレーベルの1つであり、別会社というわけではない。コンヴィチュニLGOのベートーヴェンやシューマンの全集は、ドイツ・シャルプラッテンとPHILIPSの共同制作だが、東ドイツ内ではETERNAレーベルだったようだ(Berlin ClassicsのCDにもETERNAと表記されている)。


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パウル・ファン・ケンペン指揮ベルリン・フィル
PHILIPS。1951年5月26-28日録音。

第3楽章のトリオ冒頭のホルンが出てくる前に長い間をあけるのはクナッパーツブッシュと同じである。


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ヘルマン・シェルヒェン指揮ウィーン国立歌劇場管弦楽団
WESTMINSTER。全集中のもの。1953年10月録音。
14:42, 15:38, 5:52, 12:25

このモノラル全集盤では第1楽章コーダでヴァインガルトナーの改訂通りトランペットが最後まで主題を吹いている。またテンポも速めではあるがマトモである。同レーベルの1958年ステレオ盤と聴き比べるとおもしろい。


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ヴィットリオ・デ・サバタ指揮ロンドン・フィル
DECCA。1947年3月録音だが音質良好。

カップリングは「ローマの謝肉祭」「悲しきワルツ」「ヴァルキューレ騎行」
2017年末、サバタ没後50周年で、戦前のポリドール(DG)録音、戦後すぐのDECCA録音をまとめた4枚組BOX(写真右)でも入手。


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フリッツ・ライナー指揮シカゴ交響楽団
RCA。1954年録音。

「弾丸ライナー」的演奏だけの人ではないということが、この重厚な音を聴いて初めてわかった。

ステレオ録音の「コリオラン」「フィデリオ」両序曲とカップリング。


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イーゴリ・マルケヴィチ指揮シンフォニー・オヴ・ジ・エア(旧NBC交響楽団)
DG。1956年、DGのアメリカでの初録音。

するどい切れ味!
第1楽章コーダは、トランペットを旋律を8分音符連打で吹かせる、という折衷様式。

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ヘルマン・シェルヒェン指揮ウィーン交響楽団
TAHRA TAH 283/6。1950〜51年の「Ultraphon,Supraphon」録音集。

第2番・第4番、モーツァルトなどとのカップリング4枚組。


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ヘルマン・アーベントロート指揮ベルリン放送交響楽団
TAHRA。1954年2月13日、ベルリン国立歌劇場ライヴ。

オイストラフとのV協やチェコ・フィルとの「合唱」とのカップリングの3枚組。
音質は良いが、ちょっとデッド気味。演奏は意外と締まりのあるものになっている。


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エフゲニ・ムラヴィンスキー指揮レニングラード・フィル
ERATO。ムラヴィンスキー12枚組。1968年10月31日、モノラル・ライヴ録音。

http://classic.music.coocan.jp/sym/beethoven/beethoven3-m.htm

20. 中川隆[-14174] koaQ7Jey 2020年1月25日 17:19:00 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[-987] 報告
ベートーヴェン 交響曲第3番「英雄」変ホ長調 作品55 ステレオ録音
http://classic.music.coocan.jp/sym/beethoven/beethoven3-s.htm


 全集中のものも含め、所有する全録音を掲載する。

 以前、「第1楽章コーダを楽譜どおりに吹かせた先駆者はモントゥー(コンセルトヘボウ、PHILIPS)である」と書いていたが、2001年秋に入手したシェルヒェンのウェストミンスターへの1958年ステレオ再録音(ウィーン国立歌劇場管弦楽団)が、楽譜通りの演奏が聴ける最古の録音のようである。

 なお、カイルベルトの録音もトランペットは楽譜通りのように聞こえる。(録音年不詳)

 また、以下には掲載していないが70年代前半録音のショルティ&シカゴ響の旧全集盤も楽譜通りである。私はそのCDを学生時代に持っていて、「これが楽譜どおりなのか」とはじめて意識させられた盤であった。しかしこの録音は、木管がトランペットに負けないようにイコライザ処理されていて、ちょっと不自然な感じがしたのもよく覚えている。(晩年にショルティは結構オリジナル派の影響を受けていたはずで、80年代のデジタル録音全集でもおそらく楽譜どおり吹かせているはずだ。)


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クラウス・テンシュテット指揮北ドイツ放送交響楽団
Profil。1979年7月3-6日、ハンブルク、北ドイツ放送スタジオ10、ライヴ録音。
14:42,17:25,6:06,12:19。

カップリングは「コリオラン」序曲。
HMVのページにはライヴ録音と書いてあったが、ジャケットにはライヴと書いてない。場所・期間からしてもライヴではないのは明らか。聞く限り聴衆ノイズも感じられないので「放送用録音」だろう。


しかし演奏はまるでライヴのような燃える演奏だ。こういう熱い演奏は、最近は滅多に聴けない。

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ヨゼフ・クリップス指揮ロンドン交響楽団
EVELEST原盤。キング国内盤SACD Hybrid(2015発売)。
1960年1月、ロンドン、ウォルサムストウ・アセンブリー・ホールでの録音。
14:50, 12:49, 5:55, 11:23。

第1楽章はリピート無しである。意外なのは第2楽章の速さだが、正しい意味で行進曲となっている。

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クラウディオ・アバド指揮ルツェルン祝祭管弦楽団
accentus。Blue-ray。2013年8月16-17日、ルツェルン文化会議センターでのライヴ収録。
18:13、16:56、6:21、12:17、計53:57。

ベルリン・フィルとのベートーヴェン全集ではオリジナル系の演奏に影響されていたアバドが、ここでは久々に重厚な音を出している。

プログラムは、ブラームス「悲劇的序曲」、シェーンベルク『グレの歌』〜間奏曲、山鳩の歌。そしてこの英雄、というものである。「山鳩の歌」では藤村美穂子が歌っている。

アバドはこの翌年早々1月20日に亡くなるわけだが、少なくともこの演奏の段階ではそんなことは全く感じられない。

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カール・シューリヒト指揮フランス国立放送管弦楽団
Altus。1963年5月14日、シャンゼリゼ劇場でのステレオ・ライヴ録音。

パリ音楽院管との全集がモノラルだっただけに、このステレオ録音はうれしい。
2枚組で当日のプログラム全曲が収録されている。シューマン「マンフレッド序曲」、メンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲(グリュミオー)。



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シルヴァン・カンブルラン指揮南西ドイツ放送交響楽団
GLOR。2009年2月14日、フライブルク、コンツェルトハウスでの録音。

カップリングは「レオノーレ序曲第1番」である。
前任者のギーレンは、意外にも版の問題には無頓着で、特にこの曲に関しては第1楽章コーダでトランペットに最後まで主題を吹かせていた。しかし、カンブルランは、ちゃんとトランペットに途中で消えてもらっている。ただ全体としてベーレンライター版かどうかはわからない。



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ヘルムート・ミュラー・ブリュール指揮ケルン室内管弦楽団
NAXOS。2003年10月10-11日録音。
第1・2番につづくベートーヴェン録音第2弾。「プロメテウス」「コリオラン」「エグモント」の序曲3曲(04年11月)とカップリング。

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カルロ・マリア・ジュリーニ指揮ロサンゼルス・フィル
DG。OIBP化。1978年録音。彼の全盛期。

遅いテンポだが、近年ソニーに録音するようになってからのような異様さはない。第1楽章提示部をリピートしている。20:34, 17:20, 6:32, 13:04。
シューマン「マンフレッド序曲」とカップリング。

2011年、LAPO録音集6枚組でも入手。そのDisk1は上のOIBP盤と同じカップリングである。おそらくリマスタリングも同じか?(PCで再生するとOIBP盤のジャケット写真がMediaPlayerに表示される。)

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カール・ベーム指揮ベルリン・フィル
DG。国内盤OIBP化。1961年録音。ベームの全盛期の名演。


同時期のBPOとの第7やブラームス第1同様、音とテンポに締まりがある。
「コリオラン」序曲とカップリング。

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ゲオルク・ショルティ指揮ウィーン・フィル
DECCA。1958〜59年録音。
19:18, 16:28, 5:35, 12:34。

2001年春、DECCA LEGENDSで「運命」「第7」とともに2枚組となった(写真左)。
いずれも「指環」と並行して録音されたものである。

カルショウのプロデュース、ゾフィエンザールの素晴らしい響きは古びることはない。
吉田秀和氏が、「世界の指揮者」の中でこの「英雄」をとりあげて、ショルティの「劇場的」な感覚について述べている。

2012年8月、シングルレイヤーのSACD国内盤で「ジークフリート牧歌」とカップリングでも出た(写真右)。

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フェレンツ・フリッチャイ指揮ベルリン・フィル
DG。1958年録音。ステレオ録音で非のうちどころのない名演である。

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クラウス・テンシュテット指揮ウィーン・フィル
Altus。2CD。1982年8月29日、ザツルブルク祝祭大劇場におけるライヴ録音。

このコンビの一期一会の記録。
14:56, 17:56, 6:38, 13:09。

2枚組で同日に演奏されたマーラーの交響曲第10番アダージョとカップリング。


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カール・シューリヒト指揮ベルリン・フィル
TESTAMENT。SBT2 1403。1964年10月8日、フィルハーモニーでのライヴ録音(ステレオ?)。

同日の「プラハ」「マンフレッド序曲」とカップリング2枚組。ブランデンブルク・ラジオ放送原盤の素晴らしい掘り出しものである。

「プラハ」がさっと流した感じの演奏なのに対し、この「英雄」はかなりがっちりとしたドイツ的演奏になっている(16:13, 16:56, 5:59, 11:56)。

管楽器はカラヤン軍団の音色だ。音はステレオ表記だが「モノラルに少し横の広がり感がある程度」である。

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クラウス・テンシュテット指揮ロンドン・フィル
EMI。1991年9月26日、10月3日、
ロイヤル・フェイティヴァル・ホールにおけるライヴ録音。24bitリマスター国内盤。

第1楽章リピートなしで15分、当然コーダはトランペットが最後までテーマを吹く。第2楽章はフルトヴェングラー張りの16:58。終楽章の盛り上がりもすばらしい。
なぜかスタジオ録音の「はげ山の一夜」とカップリング。

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クルト・マズア指揮ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団
PHILIPS。1992年10月、新ゲヴァントハウスにおける録音。

「ペータース版による初録音全集」にもかかわらず、第1楽章のコーダのトランペットはヴァインガルトナーの改訂の通りである。

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ロジャー・ノリントン指揮シュトゥットガルト放送交響楽団
ヘンスラー。2002年8月30日、シュトゥットガルト・リーダーハレ・ベートーヴェンザールにおける「ヨーロッパ音楽祭」ベートーヴェン・チクルスのライヴ録音。
ベーレンライター版による演奏。
15:46,12:18,5:46,9:56。

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サイモン・ラトル指揮ウィーン・フィル
EMI。2002年4〜5月、ムジークフェラインにおけるライヴ録音。
デル・マー校訂のベーレンライター版による全集である。
16:21, 15:14, 6:02, 12:07。

問題の第1楽章コーダ部分はホルンのリズム強奏によってもの凄い勢いがある。葬送行進曲や終楽章は演奏スタイルの違いを超えて、ウィーン・フィルの伝統が感じられる感動的名演になっている。

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ヘルマン・シェルヒェン指揮ウィーン国立歌劇場管弦楽団
WESTMINSTER。1958年5月録音。
14:33, 13:25, 5:25, 10:21。

モノラル全集を録音したあと「田園」とこの曲のみ再録音したものである。2001年にウェストミンスターがドイツ・グラモフォン傘下に入ったため、OIBP化された輸入盤471 241-2で、その「田園」とカップリングで発売された。

モノラル全集盤と比べると、第1楽章はタイム差はさほどでもないのに、もの凄くテンポが前のめりに感じられる。また、コーダでは楽譜通りトランペットの主題が途中で欠落している。第2楽章は2分速くリズムも弾力性があり「行進曲」として実用的な演奏になっている。(この第2楽章は、所持していないが65年のルガーノ盤ではカタログのデータによれば16分以上かかっている。)

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ルドルフ・ケンペ指揮ベルリン・フィル
EMI。輸入盤CDZ7 62623 2。1959年9月3〜5日、グリューネヴァルト教会での録音。16:41, 17:31, 6:15,12:38

この第1・2楽章の遅いテンポ表記につられて買ってしまったものである。(後のミュンヘン・フィル全集盤はややこれより速い)
1957年録音と表記されているが、「クラシックプレス」第4号のBPOディスコグラフィによれば上記のデータが正しい。

 TESTAMENTの12枚組SBT12 1281にも収録されている。(こちらは正しく59年録音と表記。)

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ルドルフ・ケンペ指揮ロイヤル・フィル
EMI(IMG Artists)。
1974年5月22日、スメタナ・ホールでのプラハの春音楽祭ライヴ録音。
16:20, 17:28, 5:34, 12:39。録音状態が良い。

2003年に出たGREAT CONDUCTORS OF THE 20TH CENTURYシリーズ2枚組で出た。
他に「ロマンティシェ」「ダフニスとクロエ第2組曲などのライヴ録音が収録されている。

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オットー・クレンペラー指揮フィルハーモニア管弦楽団
EMI。1959年10-11月録音。

ART処理した輸入盤分売6枚で全曲を購入してしまった。
なお、この全集に先だってEMIにはモノラルで「英雄」「運命」「第7」を録音していたらしい。

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ジョージ・セル指揮クリーヴランド管弦楽団
ソニー。1957年2月22〜23日録音。吉田秀和氏絶賛の全集。

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ピエール・モントゥー指揮ウィーン・フィル
DECCA 440 627-2(2CD)。1957年録音。

第1楽章コーダは、このVPO盤ではヴァインガルトナー改訂版で演奏している。
コンセルトヘボウとは楽譜通りにやっているから、ここはVPOの伝統に妥協したのだろう。

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シャルル・ミュンシュ指揮ボストン交響楽団
RCA。1957年録音。

「英雄・運命・第9」収録の2枚組廉価盤で聴いていた時は録音が薄っぺらな感じがして楽しめなかった。

しかし、2002年夏にXRCDシリーズで出たのを入手(写真)。いったい今まで聴いていたのは何だったのだろう、と言いたくなるほどに音質が向上しオケの音が分厚くなった。これなら聴ける!

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ブルーノ・ワルター指揮コロンビア交響楽団
ソニー。1958〜59年録音。輸入盤の20ビット・リマスター盤が発売された時に買い換えた。

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ロヴロ・フォン・マタチッチ指揮チェコ・フィル
スプラフォン。1959年録音。

国内廉価盤のリマスターが丁寧でないためか、ややヒスノイズが目立つが、オケの音色は大変に重厚である。チェコ・フィルがドイツのオケに聞こえる。
アンチェル指揮の「レオノーレ第3」とカップリング。

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フランツ・コンヴィチュニー指揮ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団
Berlinクラシック。1959〜61年、ライプツィヒ、ベタニア教会での全集録音。

以外にも第1楽章のリピートを行っている。
19:40(R3:33), 15:45, 6:06, 11:24。

これより前に、シュターツカペレ・ドレスデンと55年頃にモノラル録音を残している。

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ヨゼフ・カイルベルト指揮ハンブルク国立フィル
TELDEC。

第1楽章コーダでトランペットは楽譜通りだが、木管に何かダブらせているようでもある。

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ルネ・レイボヴィッツ指揮ロイヤル・フィル
CHESKY。1961年録音。分売5枚。

「運命&第2」はPHCF-5231で国内盤としても出ていて、それを聴いて「ギーレンより30年前にこんな録音があったのか」とビックリして他のも輸入盤で入手したのである。このレーベルの録音も素晴らしい。

ただし、「第9」を聴くとよくわかるが、テンポについては速めの指定通りなのに、オクターヴ音を上げたり、金管を重ねたりしているところもあるのは「時代の制約」と言えよう。この点で「楽譜忠実度」はトスカニーニとほぼ同じである。



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ピエール・モントゥー指揮コンセルトヘボウ
PHILIPS。1962年録音。

全集でのVPO盤と異なり、第1楽章コーダでトランペットを楽譜通り途中欠落の形で演奏させている。

モダン楽器のフルオーケストラで、ここを楽譜通り木管だけで演奏して、なおかつ力強さに欠けることがない、というのは大変な手腕であると思う。

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ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮ベルリン・フィル
DG。1962年11月録音。
14:46, 17:06, 5:47, 12:20


DG100周年記念のBEETHOVEN EDITIONでOIBP化された全集。カラヤン壮年期の名演。

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ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮ベルリン・フィル
DG。1977年録音。
13:28, 16:27, 6:10, 11:36

カラヤンBPOの2回目の全集中のもの。全盛期のカラヤンの輝かしさ。

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ルドルフ・ケンペ指揮ミュンヘン・フィル
EMI全集。DISKY復刻CD。1972年4月16〜19日、ミュンヘン、ビュルガーブラウケラーにおける録音。

15:18, 16:00, 5:45, 12:10

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ラファエル・クーベリック指揮ベルリン・フィル
DG。1971年10月録音。

同レーベルとつきあいのある様々なオーケストラが聴けるおもしろい全集。
99年11月、この「英雄」のみAMSI処理された国内盤で単売された。

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カール・ベーム指揮ウィーン・フィル
DG。1972年9月、ムジークフェラインでの録音。全集中のもの。

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レナード・バーンスタイン指揮ウィーン・フィル
DG。1978年2月4〜6日、全集ライヴ録音。

第1楽章はリピートして17:40と快速だが、第2楽章は17:34とかなり遅い。
シングルレイヤーSACD国内盤を入手したので、それ以前に入手したディスクは譲渡した。
並行して収録されたUNITELの映像もDVDで持っている。

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オトマール・スイトナー指揮シュターツカペレ・ベルリン
DENON。ドイツ・シャルプラッテンとの共同制作全集。
1980年6月、東ベルリン、キリスト教会での録音。

第1楽章コーダでは、トランペットは1フレーズ目は音程は楽譜通りオクターヴ下げているものの長くのばして吹いている。2フレーズ目は木管が聞こえるのでおそらく楽譜通りと思われる。冒頭のリピートも行っている。18:37, 15:01, 5:26, 11:06。

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ギュンター・ヴァント指揮北ドイツ放送交響楽団
RCA。1985年、ハンブルク、フリードリヒ・エーベルト・ハレでのDHM全集録音。

2001年にBMGが24bit-96kHzリマスターした2枚組×3セット分売を入手。
第1楽章リピートして18:00。冒頭2連打を堅く締まりすぎとも思える音で始め、その後も特に力こぶを入れることなく展開していく。弦のキザミの上で管楽器が演奏する時に弦の音量を手加減しないので管が目立たなくなってしまうこともあるのだが、そうした人工的処理を最初から拒絶している演奏なのだ。当然ながらコーダは楽譜通りトランペットが途中で欠落する。第2楽章は14:39と巨匠指揮者にしてはもたれないテンポになっている。

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ミヒャエル・ギーレン指揮南西ドイツ放送交響楽団
インターコード(EMI発売)。1987年1月録音。

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セルジュ・チェリビダッケ指揮ミュンヘン・フィル
EMI正規発売第3弾(最終)。国内盤10枚組BOX。1987年4月12,13日ライヴ。

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朝比奈隆指揮大阪フィルハーモニー交響楽団

私が所有しているのは、1991〜92年録音のキャニオン盤である。
「英雄」の第1楽章コーダのトランペットの扱いが中途半端なのが残念。
若杉弘指揮ザールブリュッケン放送交響楽団
ARTE NOVA廉価盤。1993年録音。なかなか遅いテンポで聴かせる。

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ダニエル・バレンボイム指揮シュターツカペレ・ベルリン
TELDEC。1999年5月〜7月、旧東ドイツ放送局ホールでの録音。

第1楽章コーダではトランペットをヴァインガルトナー改訂で鳴らしている。(ただしあまり大きな音量にはしていないところに葛藤が感じられないわけでもない。)

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クラウディオ・アバド指揮ベルリン・フィル
DG。1999〜2000年録音。

第1楽章の最後は、きちんとトランペットを途中欠落させている。だが、この部分は金管を遠目に木管を近めにした録音のようであり、これでは実演で果たしてどう聞こえているのかということが想像しにくい。

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映像


シャルル・ミュンシュ指揮ボストン交響楽団

NHK。DVD。1960年5月4日、内幸町にあった旧NHKホールでのライヴ。
モノクロだが、音声はラジオ第1放送と第2放送を同時に使用したステレオ放送(立体放送と称していた)のものを用いている。

客席には当時の皇太子夫妻が映っている。冒頭、「君が代」「星条旗よ永遠なれ」が演奏される。「英雄」およびそのあとの「ダフニス第2組曲」の演奏直前、ミュンシュが指揮台に登ったあとに、ラジオ放送の曲目紹介が会場内にも流れる。(ミュンシュは早く演奏を始めたい様子だが、一応我慢してアナウンスが終わるのを待っている。)

この「英雄」は、吉田秀和氏が「世界の指揮者」の中で紹介している演奏だ。以下、その文章を引用する。

 その演奏の透明度といったら、本当に「スコアを目の前に見ているような」演奏だった。(中略)ことに終楽章のヴァリエーションときたら、それはもう鮮やかとも何とも、どんな声部にもぐりこんでも、バスの主題的楽想の姿が、まるで水をきれいにとりかえたばかりの小さな池の中を泳ぐ真赤な金魚か何かみたいに、耳に入ってくるのだった。(中略)1970年、セルが来て大阪でやった「エロイカ」にもひどく感動した私だが、その時でもこんなことはなかった。

 いや、こういうと誤解を招きそうだ。ミュンシュの時は、実は、その透明さを極めた「エロイカ」には、私はあんまり感心しなかったのである。



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クラウディオ・アバド指揮ベルリン・フィル
TDK。DVD。2001年2月9日、聖チェチーリア音楽院ホール。アバドへのインタビュー付き。

デル・マー校訂ベーレンライター版での演奏だが、第1楽章コーダで、トランペットもしくは他の金管が少し余計に主題を吹いているように聞こえる気がする。

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レナード・バーンスタイン指揮ウィーン・フィル
DG, UNITEL。1978年2月、ムジークフェライン収録。DVD。

全集録音と並行して行われたビデオ収録である。

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ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮ベルリン・フィル

SONY(テレモンディアル)。LD・DVDをへて、2019年にBlurayで発売されたのも入手。
1982年4月30日。ベルリン・フィル創立100周年記念コンサートのライヴ。

カラヤンとともに黄金期を作ったBPOの猛者たちのものすごい演奏。コンマスは、ミシェル・シュヴァルベとトマス・ブランディス、管楽器もライスター、コッホとそろっている。

客席には、カラヤン夫人と令嬢の他、西ドイツのシュミット首相や、当時西ベルリン市長だったのちの大統領ヴァイツゼッカーの顔も見える。

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ダニエル・バレンボイム指揮ベルリン・フィル
東芝EMI。1997年5月1日、ヴェルサイユ宮殿王室歌劇場でのBPOヨーロッパ・コンサート。LD

音量をおとした静かなパッセージの処理に、フルトヴェングラーを意識していることが聞き取れる。

同日演奏された、モーツァルトのピアノ協奏曲第13番、ラヴェル「クープランの墓」も収録。


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ラファエル・クーベリック指揮ベルリン・フィル
DG。UNITEL原盤DVD。1967年3月5-13日、UFAスタジオでの収録。

2007年リリースの「クーベリック・ポートレート」というタイトルでの2枚組DVDで、他にモーツァルト「プラハ」「ロマンティシェ」(VPO)、ベートーヴェン第2&レオノーレ3(ACO)を収録している。

画像もリマスタリングされて鮮明だ。コンマスはブランディスとシュピーラー、コントラバスにはツェペリッツ、ヴィオラには土屋、..他にもカラヤン時代の主力メンバーが皆、若い姿で映っている。(ライスターは末席に座っていてほとんど吹いている所が映らない。オーボエ・ソロがコッホかどうか確信が持てない。こんなに太っていたっけ?)一方、フルトヴェングラー時代からのかなり年配の人もまだ残っていたことがわかる。実際、カラヤンとの全盛期を迎えていたはずなのだが、この演奏は相当硬派なものに仕上がっている。

クーベリックは9つのオケを振り分けてのDG全集録音でも同オケとこの曲を録音している(1971年)。

http://classic.music.coocan.jp/sym/beethoven/beethoven3-s.htm

21. 中川隆[-14173] koaQ7Jey 2020年1月25日 17:22:23 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[-986] 報告
ベートーヴェン 交響曲第3番「英雄」変ホ長調 作品55 オリジナル派の録音
http://classic.music.coocan.jp/sym/beethoven/beethoven3-org.htm


全集中のものも含め、所有する全録音を掲載する。
何と言っても「楽譜どおりの演奏」の意味するところを知らしめられたのはアーノンクール盤であった。

各楽章の所用時間を記載しておく(CDに記載されているもの)。なお当然のことながら、彼らは皆、第1楽章のリピートをしている。


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クリストファー・ホグウッド指揮アカデミー・オヴ・エンシェント・ミュージック
オワゾリール。1985年8月録音。オリジナル楽器全集の草分けである。
17:47, 14:57, 6:07, 11:10


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ロジャー・ノリントン指揮ロンドン・クラシカル・プレイヤーズ
EMI。1987年10月録音。
15:17, 12:31, 5:43, 10:02


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フランス・ブリュッヘン指揮18世紀オーケストラ
PHILIPS。1987年11月録音。
18:22, 13:09, 5:35, 12:06

今はBOXでも出ているが、私はコツコツと分売で買っていた。第4楽章のおもしろいテンポ処理あり。


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フランス・ブリュッヘン指揮18世紀オーケストラ
PHILIPS。1987年11月、コンセルトヘボウでのライヴLD。

古楽器団体にとっては広い会場であると思われるが、演奏家たちの気迫が伝わってくるよい映像ソフトである。終楽章のフガート部分のラストをアッチェレランドして終えるのも、ブリュッヘンの指揮姿を見ていると自然に聞こえる。
2015年8月、Blu-rayで復活した。


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フランス・ブリュッヘン指揮18世紀オーケストラ
ショパン協会。
2005年9月3日、ワルシャワ・フィルハーモニー・コンサートホールでのライヴ録音。

ブリュッヘンが第1回「ショパンと彼のヨーロッパ」国際音楽祭に招聘された時のライヴである。

カップリングは2013年8月25日、ヴィトルト・ルトスワフスキ・ポーランド放送コンサート・スタジオでのクルピンスキ(1785-1857)「モジャイスクの戦い」。2014年8月13日に亡くなったブリュッヘン最期の指揮録音である。

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ニコラウス・アーノンクール指揮ヨーロッパ室内管弦楽団
TELDEC。1990年7月3日、グラーツ、シュテファニエンザールでのライヴ録音。15:53, 14:35, 5:37, 11:27

トランペットのみナチュラル管を用い、あとは普通のモダン楽器のオケである。
若いメンバーからなるオーケストラが、先入観なしでアーノンクールの指揮に反応している。

第1楽章コーダでの、トランペットのテーマが途中で切れて木管だけになる効果がこれほどハッキリした演奏はない。

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ジョン・エリオット・ガーディナー指揮オルケストル・レヴォリューショネル・エ・ロマンティーク
ARCHIV。1993年3月、Snape, Maltings、(DECCAがブリテンの録音に使用した所だ),Live。
15:34, 12:41, 5:32, 10:42

1994年度レコード・アカデミー大賞受賞盤。BOX(5CD)で購入。今は分売になっている。

ベーレンライター新全集の内容を先取りした演奏となっており、同全集の校訂者ジョナサン・デル・マーの解説が掲載されている。しかし、ガーディナー自身が最終的には判断している。

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ジョルディ・サヴァール指揮コンセール・デ・ナシオン
AUDIVIS。1994年録音。
15:16, 12:42, 5:25, 10:49

サヴァールは他の曲を録音する様子がないようである。

________

チャールズ・マッケラス指揮ロイヤル・リヴァプール・フィル
EMI。1994年9月9,10日、マンチェスター、New Broadcasting Houseでの録音。15:37, 13:00, 5:19, 10:42

楽器はすべて「現代楽器」である。演奏も、オリジナル派的アプローチという点では後から出たジンマン盤ほどでもない。しかし、ベーレンライター新全集の校訂者ジョナサン・デル・マールの解説が掲載されており、同全集の内容を先取りした演奏となっている。

________

デイヴィッド・ジンマン指揮チューリッヒ・トーンハレ管弦楽団
ARTE NOVA。1998年5月録音。
15:34, 12:58, 6:15, 10:22

「モダン楽器によるベーレンライター新全集版による世界初録音」と記載。
ところどころ木管のソロに、バロックのアリアのようにかなり自由な装飾を許しているのは、本全集の特徴であり、評価がわかれるところであろう。たとえば「英雄」第2楽章の装飾は耳障りだ。「英雄」はまた、第1楽章で弦楽パートが木管に遠慮して音量を抑えるところがあり不自然でもある。

http://classic.music.coocan.jp/sym/beethoven/beethoven3-org.htm

22. 中川隆[-16097] koaQ7Jey 2021年10月07日 04:43:33 : eAnA8vXCag : a3JobkR2NS41a00=[1] 報告
プフィッツナー

Symphony No. 3, conducted by Hans Pfitzner with the Berliner Philharmoniker Orchestra. Composed by Ludwig van Beethoven










Recording from 1929.

Movement 1: 0:00 Allegro con brio
Movement 2: 15:15 Marcia funebre: Adagio assai in C minor
Movement 3: 30:15 Scherzo: Allegro vivace
Movement 4: 34:04 Finale: Allegro molto





Hans Pfitzner / BPO - Beethoven : Symphony No.3 op.55 "Eroica" (1929) - 再復刻








Berlin Philharmonic Orch. recorded in 1929
transfer from Jpn POLYDOR 78s / 80020/1

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