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中国の恒大集団を中心とした不動産バブルの崩壊
http://www.asyura2.com/20/reki5/msg/1107.html
投稿者 中川隆 日時 2021 年 9 月 16 日 05:02:10: 3bF/xW6Ehzs4I koaQ7Jey
 

(回答先: 中国人は富裕層も含めて購買力が全く無い 投稿者 中川隆 日時 2021 年 4 月 19 日 07:33:29)

ジョージ・ソロス氏、中国版リーマンショックによるバブル崩壊を警告
2021年9月15日 GLOBALMACRORESEARCH
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/15345


ジョージ・ソロス氏がFinancial Timesへの寄稿で、中国の恒大集団を中心とした不動産バブルの崩壊を警告している。大変面白い内容なので紹介したい。

中国の巨大不動産バブル

少し前の記事ではソロス氏が米国議会に圧力をかけてアメリカ人の中国投資を辞めさせようとしたことを報じた。

ソロス氏: 中国投資は損をする可能性が高い
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/15267


この記事では中国嫌いのソロス氏の政治的側面に着目して報じたが、中国投資を否とする彼の理屈の方も報じておくのがフェアだろうと思い、少し前のFinancial Timesの寄稿を引っ張り出してきた次第である。

この記事でソロス氏が注目しているのは中国の不動産バブルである。

中国は20年もの延長された不動産バブルを謳歌しているが、それも終わりが近づいている。中国最大の不動産会社である恒大集団は債務超過に陥っており、倒産の可能性がある。これは不動産市場の崩壊を生むかもしれない。

中国の不動産バブルはもう長年続いてきた長期の相場である。

それが曲がりなりにも続いてきたのは、中国の人口が増え続けたからである。不動産価格の上昇は人口の増加と相関関係がある。人が増えるということは住宅に住む人が増えるということであり、それだけ住宅の需要が増え、価格が上がるのである。

しかしソロス氏によれば、この「人口上昇→不動産価格上昇」シナリオに欠陥が生じている。ソロス氏は次のように指摘している。

根本的な原因は中国の出生率が実際には統計が示すよりもかなり低いことである。公式な数字はかなりの程度実際の人口を過大評価している。

習近平はこうした人口動態を受け継いでトップになったが、それを変えようとした彼の試みは事態をむしろ悪化させた。

しかしそれでも不動産バブルは止まらなかった。中国人や中国系の西洋人と付き合いのある人なら分かると思うが、彼らは不動産への信仰が厚い。不動産は価格が下落しないものだと思っている。バブル時代の日本人のようなものである。

恒大集団の倒産疑惑

その1つの結果が不動産最大手の恒大集団が2兆元(約30兆円)の負債を抱えて倒産しかかっていることである。

2兆元というと、恒大集団1社の負債で公表されている中国のGDPの2%に相当する金額を失うことになる。人口が水増しされているならばGDPも水増しされているだろうから、実際には中国経済のもっと大きい割合が失われることになるのだろう。

中国政府は人口問題を解決するために一人っ子政策を撤廃したが、それでも中国人は子供を持ちたがらなかった。ソロス氏によればその理由は以下のようなものである。

中流階級の家庭が子供を複数人持ちたがらないのは、子供の明るい未来を保証したいからだ。

結果として、アメリカの投資家に支援された中国企業による巨大な学習塾産業が育ってしまった。こうした営利的な学習塾会社が最近中国政府によって禁止され、ニューヨークに上場する中国企業の株が売られる重要な原因となった。

中国で学習塾が禁止されたニュースを知っている読者も多いかとも思うが、その背景はあまり報じられていないかもしれない。

そしてソロス氏が中国政府を目の敵にする理由もそこにある。中国政府は最近様々な自国の産業にムチを与えているが、ソロス氏がわざわざ教育業界をここで挙げたのは何故か。ソロス氏自身の政治的利害がそこに絡んでいるからである。

中国政府の学習塾禁止

習近平政権が学習塾の禁止と自国の産業の破壊という愚挙に出たのは何故か。一般企業による学習塾の運営を禁止するこの規制の中には、「外国の教育課程を教えることの禁止」「外国人によるリモート教育の禁止」が含まれていた。

習氏の主眼はそこにあったのである。そして周知の通り、ソロス氏こそは自分の潤沢な資金を使ってオープン・ソサエティ財団を設立し、世界中で移民政策のようなリベラル派の政治観を押し売りしようとしている張本人なのだから、この2人の折り合いが良いはずがない。

西洋人は兎に角他国の政治に口を出すことが好きである。西洋人と長らく接した経験のある人ならば、「日本人は何故くじらを食べるのか?」と聞かれた経験が一度はあるはずだ。彼らはイスラム人が豚を食べるなと言ってきたらどうするのだろうか。

こうした、特に正しいわけでもない西洋の価値観が無関係の国に無理矢理入り込むと、伝統的なグループとの対立が不可避的に生じ、他国による介入のすきが生まれる。

歴史上西洋の他国侵略がこの方法を取らなかったことがあるだろうか。これは戦国時代の「キリシタン大名」以来の西洋による伝統的手法であり、西洋はこうして他国の国民同士を争わせてきたのである。

間違った西洋 vs 間違った中国共産党

中国政府が自国がベトナムやアフガニスタンや朝鮮半島にならないための対策を講じようとしたところまでは理解できる。オリンピックやESGsなどの事例において完全に西洋のペットになっている日本人よりはよほど気骨があるだろう。中国共産党が嫌いな中国人も多いが、この点において西洋諸国と中国共産党のどちらを支持するかと聞かれれば、彼らの多くは中国共産党と答えるはずである。

しかし一方で、習近平政権のような高圧的な政権は得てして対応を完全に間違ってしまう。ソロス氏は次のように続ける。

習氏は金融市場がどう動くかを理解していない。結果として市場の売りがかなり広がることを許してしまい、中国の世界戦略を損ね始めた。

そして金融市場の混乱は続いている。自国のIT企業への懲罰や、ゲーム産業への強烈な規制など、自国の産業を壊すことでしか中国共産党は権力を保てなくなっているかのようである。

その一番の象徴が中国のGDP2%分の負債を抱えた恒大集団だろう。

9月13日のロイターの報道によれば、100人程度の投資家が恒大集団の本社に押しかけ、資金の返却を求めて抗議を行なったという。恒大集団の株価はまさに流れ落ちる滝のようになっている。


https://www.globalmacroresearch.org/jp/wp-content/uploads/2021/09/2021-9-15-evergrande-hk-3333-chart.png


恒大集団が破綻すれば単なる企業の破綻というだけの話ではなく、何十年も続いた中国人の不動産神話にとどめを刺してしまうかもしれない。そして中国の不動産バブル崩壊となれば、もはや中国だけの話ではなくなってしまうのである。

結論

習氏はこの危機に対処することが出来るだろうか? この状況はまさに30年前の日本のバブル崩壊時と同じ状況であると言える。

日本のバブル崩壊の少し前、ソロス氏は著書『ソロスの錬金術』で次のように述べていた。

この規模のバブルが爆発することなく軟着陸に成功した例は過去にない。当局は日本の債券市場の暴落を防ぐことはできなかったものの、株の暴落を阻止することはできるかもしれない。持続的な円高が当局に味方している。

もし当局が成功すれば、史上初の出来事になる。つまり、金融市場が社会の利益のために操作される新しい時代の幕開けとなる。

興味深いことに当時ソロス氏は日本の巨大バブルの先行きを完全に読み間違っていた。

しかし恐らく当時の失敗からか、今回の中国バブルは軟着陸できないと踏んでいるようである。

以上、今回は中国市場に関するソロス氏の論理的な部分の見解を紹介した。個人の政治的感情も大いに入っているが、同時にソロス氏の洞察には老練した投資家としての優れた見解が含まれている。

これが91歳の知性だと信じられるだろうか。卓越した知性と政治への個人的執着が高度に複雑に混ざり合っている。その適切な評価さえも難しいが、間違いなくソロス氏は戦後の大人物の1人なのである。

また、中国のGDP2%を巻き添えにする恒大集団の破綻は金融市場に少なからぬ混乱をもたらすはずである。各自シートベルトのようなポジションを持っておくべきだろう。筆者のポジションで言えばドル円がそれにあたる。

ドル円見通し: 景気回復相場から追加刺激の催促相場へ
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/14778


あるいは短期的な損益を気にしないならば以下の記事で紹介した米国債のトレードも良いだろう。

長期金利とテーパリングの関係、今後の推移予想
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/15210


https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/15345  

  拍手はせず、拍手一覧を見る

コメント
1. 2021年9月16日 05:07:07 : 8vMnnZaGpD : ckdXOXUxaVRkdnM=[2] 報告
08-11 既に巨額訴訟が複数提起されています
2021/08/11







09-09 シンセンの不動産取引激減
2021/09/09






09-14 洪水で注目されていた河南省の不動産大手(巨大企業)がピンチに
2021/09/14


2. 2021年9月16日 10:20:38 : 8vMnnZaGpD : ckdXOXUxaVRkdnM=[8] 報告
09-16 ようやく日本でも注目を集めるようになってきました
2021/09/16


3. 中川隆[-16295] koaQ7Jey 2021年9月18日 06:15:56 : vi9djNQA5Q : UlUvY3JyYkpuUW8=[6] 報告
恒大集団の倒産危機と中国不動産バブル崩壊懸念まとめ
2021年9月17日 GLOBALMACRORESEARCH
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/15457


恒大集団については一度記事を書いているが、最新の情報を盛り込んだまとめ記事を書いておこう。

恒大集団の倒産問題

恒大集団は世界第2位の経済規模を誇る中国でも最大級の不動産会社であり、その巨大企業が資金繰りが窮していることが金融市場で話題となっている。

何故個別の企業の倒産問題がこれほど話題になるかと言えば、恒大集団があまりに巨大過ぎるからであり、その負債総額は2兆元(およそ30兆円)を超えると言われている。

2020年の中国のGDPは中国政府の公表値で102兆元なので、恒大集団は中国のGDPのおよそ2%の負債を抱えていることになる。

これだけの規模の負債を抱えての倒産は、中国経済はおろか世界経済への影響も懸念される。一部の人々は恒大集団の倒産を「中国版リーマンショック」と呼んでいる。

世界経済への影響については後で検討するが、まず恒大集団はどれほどまずい状況にあるのだろうか。

9月13日のReutersの報道によれば、恒大集団の本社に約100人の投資家が押しかけ、「金を返せ!」と叫んだという。恒大集団は資金を分割で徐々に返すことを投資家側に提案したが、投資家側は受け入れなかったようだ。

また20日に期限がくる債務の支払いが危ぶまれているという。9月中の倒産の可能性がかなり高いと言えるだろう。こうした状況を反映して恒大集団の株価はナイアガラの滝状態である。


恒大集団の倒産の影響

恒大集団はどう考えても崖っぷちであり、倒産はほとんど不可避のように思える。そこで恒大集団が倒産すればどうなるかをより詳しく考えてみよう。

まず中国のGDPの2%に及ぶ2兆元の負債だが、恒大集団は手持ちの資産を売り払って返済するか、あるいは返済できないということになる。

不動産会社である恒大集団の手持ちの資産とは主に不動産である。恒大集団は不動産を投げ売りして2兆元の負債のうち返せる部分を返してゆくことになるが、これはつまり中国の不動産市場にはその規模の売り圧力がかかるということである。

このように2兆元のうち返せる分は基本的に不動産への売り圧力になるが、返せない分は債権者の損失となる。損をした債権者はその穴埋めに株式など他の資産を売らなければならなくなるかもしれない。あるいは消費を控えることになるだろう。これが2兆元のうち返せない分の経済への影響である。

株式市場への影響は、不動産価格下落で不動産銘柄が直接的に下落する分と景気後退による下落分を足し合わせれば、少なくないはずである。

海外の投資家も多い香港市場(恒大集団はこちらに上場している)では既に株価の下落が始まっている。香港ハンセン指数のチャートは次のようになっている。


ただ、この15%程度の下落で直接的に見ただけでもGDPの2%が失われる倒産危機をすべて織り込んだとは考えがたい。

そして本土の上海市場ではそもそも株価はほとんど下落していない。以下は上海総合指数のチャートである。


こうしたこともありアメリカや日本の株式市場もまだ影響を受けていないが、問題の規模を考えればこれだけで済むとは到底思えない。

当局の対応

中国政府はどう動いているだろうか。政府からの公式発表はまだないが、中国共産党傘下のタブロイド紙環球時報は見解を発表し、「恒大集団は『大きすぎて潰せない』の原則に基づく政府による救済を期待すべきではない」と主張している。

一方で、中央銀行である中国人民銀行は17日の取引で銀行システムを強化するため900億元を注入した。この問題が恒大集団だけでなく、恒大集団の不動産投げ売りを通して中国の不動産業界全体に広がれば、かなり大規模な債務危機となる。中央銀行が何らかの対処を強いられるのは不可避だろう。

しかし中国人民銀行はまだ利下げを行なっていない。従ってドル人民元のレートもまだ安定している。


だが恒大集団の問題は直接的影響だけでもGDPの2%であり、事態が中国の不動産市場全体に波及すれば当然ながら2%では済まない。

また、恒大集団は20万人の従業員を抱えており、取引先なども含めれば380万人の雇用を創出していると言われている。これが不動産業界全体に波及すれば、更なる失業者が出ることになる。

1社の倒産の影響はこのように経済に波及してゆくのである。概算は難しいが、影響は中国のGDPの3%から4%にはなるのではないか。これはコロナショックで先進国が経験したのと同じ規模の景気後退である。

今後の見通し

具体的にどういう形になるかは分からないが、中国がこの規模の経済危機を何の緩和もなしに乗り越えられるとは思えない。金融緩和が避けられないとすれば、人民元には当然ながら下げ圧力になる。

また、中国にはBridgewaterのレイ・ダリオ氏を筆頭とした海外投資家がこれまで精力的に投資をしていた。

世界最大のヘッジファンド: 中国が覇権を握りドルは基軸通貨でなくなる
恒大集団が倒産して不動産の投げ売りが進めば、海外投資家が中国に投資していた資金が逆流を始める可能性がある。

この2つの観点から考えれば、人民元がこの水準に留まっているということは考えづらいはずである。


また、直接的に中国に賭けるのでなくとも、以下の記事で解説したようなドル円や米国債においてリスクオフのポジションを持っておくことが投資家を助ける可能性がある。

ドル円見通し: 景気回復相場から追加刺激の催促相場へ
長期金利とテーパリングの関係、今後の推移予想
まだ明らかになっていない部分も多いが、現状で確かなことが1つだけある。金融市場はまだこの問題をまるで織り込んでいないということである。

何も動いていない市場の動向に騙されてはならない。ジョージ・ソロス氏の言葉を借りて言えば、市場は常に間違っているからである。

ジョージ・ソロス氏、中国版リーマンショックによるバブル崩壊を警告


https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/15457

4. 2021年9月18日 17:24:05 : vi9djNQA5Q : UlUvY3JyYkpuUW8=[19] 報告
【教えて!ワタナベさん】これからどうなる?中国経済[桜R3/9/18]




出演:渡邉哲也(経済評論家)
5. 2021年9月20日 06:10:25 : 6C6SEMfD1k : YnZQeFh4aHV2cS4=[6] 報告
恒大集団倒産と中国不動産バブル崩壊で空売りすべき銘柄リスト
2021年9月19日 GLOBALMACRORESEARCH
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/15609


恒大集団の破綻危機と中国不動産バブルの崩壊懸念が金融市場で話題になっており、これまでも記事で取り上げてきた。

恒大集団の倒産危機と中国不動産バブル崩壊懸念まとめ

ジョージ・ソロス氏、中国版リーマンショックによるバブル崩壊を警告


状況の概要は伝えているが、次に考えるべきは投資家がどうすれば良いのかということである。今回はそれについて書いてみたい。

恒大集団の倒産危機

詳細はこれまでの記事を参照してほしいが、状況はこうである。中国最大級の不動産ディベロッパーである恒大集団の倒産危機が話題になっている。負債総額は2兆元以上と言われており、これは中国のGDP102兆元のおよそ2%に相当する。

とんでもない金額の負債を積み上げたわけだが、問題はこの負債がどう処理されるかである。恒大集団は負債の山を抱えているが、資産を一切持っていないわけではない。恒大集団の2020年のアニュアルレポートによれば、2兆3,000億元の資産を持っている。

データが昨年末である上に、負債は額面の金額をきっちり請求される一方で資産は帳簿に載っている金額で売れるとは限らないから、実際には恒大集団は2兆3,000億元を持っているわけではないが、その内訳の大半は不動産であり、具体的には次のようになっている。

未完成の不動産: 1兆2,579億元
投資用不動産: 1,659億元
売出し中の完成済み不動産: 1,485億元
合計で1兆6,000億元程度の不動産が計上されている。恒大集団はディベロッパーなので手持ちの資産には未完成の物件が多い。

恒大集団の不動産投げ売り

さて、債権者は借金を返してもらうために恒大集団にこれらの不動産を売らせることになる。中国の不動産市場には少なめに見積もってもGDPの1%分の売り圧力がかかることになる。

金融業界ではこれが中国の不動産市場だけの問題なのか、それとも金融市場の他の部分にも波及するのかということが議論されている。しかし特にアメリカやヨーロッパの投資家は「中国の不動産市場」の意味をあまり理解していないようである。

以前にも書いたが、中国人にとって不動産とは特別な資産である。中国人の不動産信仰は厚く、彼らは不動産は長期的には決して下落しないと考えており、不動産を所有することが人生の目標であるような人も少なくない。

中国人にとってメインの投資とは不動産なのであり、株式や債券ではないのである。ここが重要である。中国にとっての不動産市場とはアメリカにとっての株式市場なのである。

だから2015年に中国の株式市場が崩壊したとき、それは中国にとって大した問題ではなかった。以下は上海総合指数のチャートである。


しかし今回は中国人の資産形成の支柱である不動産市場の問題である。そしてそれはGDP1%分の売り圧力だけの問題ではない。

中国の不動産バブル

恒大集団が立ち行かなくなったのは、不動産が売れなかったからである。大手不動産ディベロッパーが倒産するほど建設した物件が売れないということは、需要が供給をかなり大幅に下回っているということである。

供給過剰であるからには今後供給は減少してゆくほかない。真っ先にダメージを受けるのは当然ながら恒大集団のような不動産会社である。

空売り投資家にとってどうかと言えば、まず恒大集団自体の株価は既に地に落ちている。


しかし長江実業や新世界発展などの他の不動産会社はまだ2021年の取引レンジを脱するほどの下落にはなっていないようである。ここでは長江実業の株価チャートを掲載しておこう。


より広範囲な影響

さて、ここからはよりマクロな視点から頭を働かせてみよう。中国の不動産会社がどうなるにしても、今の時点でも明らかなのは中国の不動産市場が供給過剰に陥っているということである。これから供給が少なくなるということは、建設のために使われる機材や資材が使われなくなるということである。

まず頭に浮かぶのはショベルなどの建設機械を作っている米国のCatapillarや日本のコマツだろう。まずはCatapillarの株価を掲載しておこう。


次はコマツである。


これらの企業も影響を受けるだろう。しかし中国銘柄として真っ先に名前の上がるこれらの企業は、意外にも売上高に占める中国の建設関連の割合はそれほど大きくなく、両者とも10%以下である。

そこで投資家としてはより直接的に影響を受ける銘柄を探す必要が出てくる。中国で建物が作られなくなればどうなるか? 建設機械の他に建設のために必要なものは何だろうか?

コモディティ市場への影響

ここで鉄鉱石と銅という名前が出てきた読者が居るならば、十分にマクロな投資家だと言えるのではないか。投資アイデアとはこのように考えるのである。

鉄鉱石は世界の輸入の75%を中国が担っている。当然ながらその多くは建設に使われる。

鉄鉱石に関して個人投資家でもアクセスしやすい投資先と言えば、例えば米国ETFのVanEck Steel ETF (NYSEARCA:SLX)があるだろう。


これは鉄鉱石の採掘企業などを纏めたETFである。その輸入の75%を担う中国の不動産市場が崩壊すれば、この程度の下げでは絶対に終わらないはずである。

また、銅も中国の建設業界で使われており、中国が世界の輸入の43%を担っている。銅価格のチャートを掲載しておこう。


これらの銘柄は中国の不動産バブルとともに育ってきたと言っても過言ではない。中国の不動産バブルとともに育った銘柄は、中国の不動産バブルが崩壊すれば下落を免れないだろう。

中国の景気後退

更により大きな視点から眺めてみよう。最初に述べたように、不動産は中国人の資産形成の中核を担っている。

大雑把に言ってGDPの1%分が不動産市場で投げ売りされ、もう1%分は債権者の損失となる。Reustersによれば、恒大集団の本社には投資家が集まって「金を返せ!」と叫んでいる。

恒大集団に投資をして資金を失った投資家、そして不動産価格下落で損をする非常に多くの中国人は、資金を作るために手持ちの資産を売ったり、消費を控えたりするだろう。恒大集団の負債総額がGDP2%分ならば、その影響は合計で恐らく3%から4%には及ぶはずである。

この危機を乗り越えるためには中国政府は利下げなど何らかの緩和を行わなければならない可能性が高くなる。そうなれば人民元は下落すると考えるのが自然だろう。以下はドル元のチャート(上方向がドル高元安)である。


まだまだ恒大集団の件を織り込んでいるとは言い難い。

結論

ここまで書いたが、恐らく本命は人民元、鉄鉱石、銅だろう。しかし他の銘柄についても特に買い持ちにしている投資家は気をつけなければならない。読者も自分のポートフォリオに中国の不動産にかかわるものが含まれていないかチェックすべきである。

市場はまだほとんど動いていない。しかし他の投資家よりも早く先を考え先を予測した者が金融市場では利益を手に入れることができる。

以下の記事も合わせてここの記事が読者の参考になれば幸いである。

恒大集団の倒産危機と中国不動産バブル崩壊懸念まとめ
ジョージ・ソロス氏、中国版リーマンショックによるバブル崩壊を警告


https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/15609

6. 2021年9月21日 15:24:06 : ZgWVSspngo : MUExTnU5T2lJaGs=[18] 報告
【Front Japan 桜】中国不動バブルついに崩壊か?中国恒大デフォルトの衝撃[桜R3/9/21]




■ 中国不動バブルついに崩壊か?中国恒大デフォルトの衝撃
7. 2021年9月22日 10:34:26 : xhppNR8wzo : N0FYQm1rMUM3YWM=[7] 報告
中国恒大集団のデフォルト危機で世界同時株安、関連銘柄の推移
2021年9月21日 GLOBALMACRORESEARCH
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/15708


週明けの株式市場は予想通りの展開となった。中国の大手不動産ディベロッパー、恒大集団の倒産危機で月曜日の米国市場と火曜日の日本市場はともに大幅安となった。

先に逃げ出す役員

恒大集団は中国最大級の不動産会社であり、中国のGDPのおよそ2%に相当する2兆元の負債を抱えて破綻しかかっている。

詳細については既に十分な記事を書いている。

恒大集団の倒産危機と中国不動産バブル崩壊懸念まとめ
ジョージ・ソロス氏、中国版リーマンショックによるバブル崩壊を警告
しかし状況は常に進行している。まず、一般の投資家よりも先に自社の投資商品の資金返却を受けていた恒大集団の役員6人が処分された。

沈みゆく舟が本当に沈むのかどうかを知りたければ、その舟に乗っている人に聞くのが一番である。やはり内部の人間は前もってもう駄目だと思っていたらしい。恒大集団の株価は下がりすぎてここ数日の値動きが分かりにくいほどになっている。対数チャートを使うべきだろうか。


これまでの報道によれば、やはり中国共産党は恒大集団を救済しないつもりのようだ。20日に期限が来た債務は支払われず、23日のものも支払いは絶望的のようである。デフォルト確定までまだ時間はあるが、今月中の破綻もやはり有り得るだろう。

そうなれば恒大集団は中国のGDP1%規模の手持ちの不動産をすべて投げ売りして借金を返済することを強いられる。恒大集団が破綻しても大きな影響はないだろうと呑気に構えている投資家も多いが、何十年もバブルを続けてきた中国の不動産市場にGDP1%の売り圧力がかかればどうなるのかについては誰も説明していない。

大半の投資家はものを考えない生き物なのである。しかし他人が考えない時に素早く頭を働かせた投資家だけが利益を得ることが出来る。

そこでここでは恒大集団の倒産で直接の影響を受ける銘柄について前もって説明しておいた。

恒大集団倒産と中国不動産バブル崩壊で空売りすべき銘柄リスト


https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/15708

8. 2021年9月23日 08:09:41 : MDZcuWNJBI : eGZDUGRoeHpzTWM=[7] 報告
中国恒大集団主席、デフォルトの窮地脱出への謎の自信を表明
2021年9月22日 GLOBALMACRORESEARCH
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/15746


引き続き倒産寸前の中国の不動産ディベロッパー、恒大集団のニュースである。20日に期限が来た利払いも達成できず、デフォルトへの懸念がますます高まっている中、恒大集団の主席である許家印氏が従業員宛ての書簡で「もっとも暗い瞬間」脱出への自信を表明している。

頭を抱える許氏

中国のGDPの2%に相当する2兆元の負債をかかえて倒産しかかっている恒大集団のトップである許氏は長らく頭を抱えながら過ごしているに違いない。

理財商品の償還(投資資金返却)が延期になった9月10日には「わたしが一文無しになっても投資家が一文無しになることはない」と訴えて誠実さを示そうとしたが、トップの絶望的な訴えに市場は更に動揺し、株価が下がった。会社の状況が非常にまずいと自分で言ったようなものだからである。

金融市場はある意味では常にポーカーのようなものであり、「良い手札がありません」と表明すること自体がプレイヤーにとって不利になるのである。

実際、恒大集団が助かるには中国政府の救済以外に道はないだろう。20日の利払いは逃したものの、23日の利払いは行うと表明したが、債権者にとっての問題はもはや利払いではなく貸したお金が返ってくるのかどうかとなっており、市場はこの利払い表明をどう受け取って良いのか戸惑っている。

恐らく許氏は絶望的な状況の中、トップの悲観的な姿勢が状況を更に悪くするというポーカーの原理を学んだのかもしれない。そこで23日の利払い表明に加え、従業員宛ての書簡で次のように熱弁をふるった。

あなたがたの協力と勤勉さのお陰で恒大集団は最も暗い瞬間を脱出し、最大規模の建設を出来る限り早く再開して不動産プロジェクトを遂行することができると堅く信じている。

力強い表明ではないか。ちなみに「これから脱出できる」という意味の表現になっているため、まだ最悪の瞬間を脱してはいないということを表明してしまっている。

恒大集団関連銘柄を空売りしている投資家にとっては、政府の救済の目処はやはり立っていないと解釈しても良いだろう。

恒大集団倒産と中国不動産バブル崩壊で空売りすべき銘柄リスト
許氏はもう少しポーカーを勉強する必要がありそうである。

ちなみにある海外のソースでは「恒大集団主席が詩的になっている」と報じられている。許氏の苦難は続きそうである。

https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/15746


世界最大のヘッジファンド: 中国恒大集団の2兆元債務は対処可能
2021年9月23日 GLOBALMACRORESEARCH
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/15766


引き続き中国最大級の不動産ディベロッパー、恒大集団のデフォルト危機である。今回はこの問題に対するBridgewater創業者のレイ・ダリオ氏の見解を紹介しよう。

著名投資家の反応

金融業界ではしばらくニュースとなっているこの債務危機だが、最初に問題を指摘したジョージ・ソロス氏を除いて著名ファンドマネージャーらはこれまで奇妙なまでに沈黙を貫いてきた。

ジョージ・ソロス氏、中国版リーマンショックによるバブル崩壊を警告
ジェフリー・ガンドラック氏など最近インタビューを受けた著名投資家もいたのだが、何故かこの問題については言及していない。

その沈黙を破ったのは世界最大のヘッジファンドを運用するダリオ氏である。ダリオ氏はこれまで中国投資を推してきたこともあり、言及せざるを得なくなったのだろう。

世界最大のヘッジファンド: 中国が覇権を握りドルは基軸通貨でなくなる
それでどういう回答になっているかと言えば、総じて楽観的なコメントとなっている。ダリオ氏は次のように説明する。

これは中国版リーマンショックではない。

リーマンショックでは影響が金融システム全体に広がり、構造的なダメージが発生した。それは財務省が救済に動き、中央銀行が量的緩和を開始するまで続いた。

恒大集団の問題はそのようにシステム全体を揺るがすものではない。

当然だ。しかしそのコメントに何か意味があるだろうか。

復習しておけば、リーマンショックとはアメリカの住宅バブルに乗って質の低い住宅ローンが証券化されてまとめ売りされ、リスクが平均化されたことであたかも質の高い証券になったかのように見せかけられたものが世界中で売られたことによってアメリカの不動産バブル崩壊が世界中に波及したものである。

恒大集団においても理財商品という金融商品が売られているが、あくまで中国国内のことである。

一方で今回の問題点は恒大集団の借金が中国のGDPの2%に相当し、もしデフォルトすれば恒大集団は返せる分の借金を返すためにGDP1%分以上と推測される手持ちの不動産を投げ売りしなければならず、その場合中国の長年の不動産バブルがどうなるのか、そして中国人が資産形成の支柱として頼りにしている不動産が軒並み暴落すれば中国の消費と経済成長はどうなるのか、ということである。

だからダリオ氏の言う通り、恒大集団のデフォルト危機はリーマンショックとは別の経済危機である。しかしだから何だと言うのだろうか。リーマンショックではなくブラックマンデーだったら良いのだろうか。今回のダリオ氏の議論はどうも歯切れが悪い。

3兆元債務は対処可能

ダリオ氏は続けて恒大集団の借金について次のように述べている。

恒大集団の借金は3,000億ドル(訳注:2兆元)で、それなら対処可能だ。

どの時代のどの国にも当てはまることだが、債務が自国通貨で発行されている場合、債務危機は対処可能だ。

ダリオ氏はGDP2%分の莫大な債務をさらりと対処可能だと言う。金融に詳しくない読者のために付け加えると、ダリオ氏は政府による救済や量的緩和の話をしているのである。

債務が自国通貨で発行されている場合、何故それは対処可能なのか? 中央銀行が紙幣を印刷して政府が破綻企業を救済してしまえるからである。

しかしこれはあまりにダリオ氏らしくない回答ではないか? ダリオ氏が中国投資を推していたのは、アメリカがそれを行ったためにドルの価値が下がっているからという話だったはずである。

世界最大のヘッジファンド: 中国が覇権を握りドルは基軸通貨でなくなる
これまでは「量的緩和と債務膨張でドルが下がるから人民元建ての資産を買え」と言っていた。そして今は中国に量的緩和と政府債務膨張を勧めている。話がおかしくないだろうか? そして今回、ダリオ氏は人民元についての話を一切していない。

人民元の下落懸念

しかしここには投資家にとって重要な論点がある。以下の記事で書いた通り、中国政府は今のところ恒大集団を救済しない方針のようである。

中国恒大集団主席、デフォルトの窮地脱出への謎の自信を表明
恒大集団の倒産危機と中国不動産バブル崩壊懸念まとめ
しかし恒大集団の正式なデフォルトまではまだ日数がある。その間に金融市場の下落が大きくなれば、中国政府も翻意して恒大集団を救済しようとするかもしれない。ダリオ氏は個人的に中国高官の知り合いがいるから、救済しなければ大事になると個人的に彼らに忠告することもできる。

恒大集団の破綻に賭ける投資家としては、このシナリオは考えておかなければならない。だから以下の記事では空売り対象銘柄に人民元を入れておいたのである。

恒大集団倒産と中国不動産バブル崩壊で空売りすべき銘柄リスト
政府による救済で恒大集団や中国の不動産セクター、そして株式市場は救えるかもしれない。しかし利下げや紙幣印刷で中国政府が救済に走る場合、人民元は下落せざるを得ない。万一の場合にもリスクを少なくするための通貨売りなのである。

結論

ようやく口を開いたダリオ氏だが、どうも核心を避けたようなインタビューである。恒大集団の問題の核心とは何だっただろうか? 以前の記事に次のように書いたことを思い出したい。

中国恒大集団のデフォルト危機で世界同時株安、関連銘柄の推移
デフォルト確定までまだ時間はあるが、今月中の破綻もやはり有り得るだろう。

そうなれば恒大集団は中国のGDP1%規模の手持ちの不動産をすべて投げ売りして借金を返済することを強いられる。恒大集団が破綻しても大きな影響はないだろうと呑気に構えている投資家も多いが、何十年もバブルを続けてきた中国の不動産市場にGDP1%の売り圧力がかかればどうなるのかについては誰も説明していない。

そしてダリオ氏もその点については一切触れなかった。更に重要な人民元の行方についても触れていない。

ファンドマネージャーのこういう反応は何を示すのか、資産運用業界の人間であれば大体推測することが出来る。恒大集団のデフォルト危機については自社のリサーチチームが目下必死にリサーチ中であり、まだ結論が出ていないので何も言うことが出来ないのである。

しかし彼らが必死にリサーチ中であるという事実自体がこの問題の規模を物語っている。特にダリオ氏は大規模な中国関連ポジションを抱えているから、それはもう必死だろう。しかしわたしやソロス氏に言わせれば彼らは遅いのである。

恒大集団倒産と中国不動産バブル崩壊で空売りすべき銘柄リスト
ジョージ・ソロス氏、中国版リーマンショックによるバブル崩壊を警告

https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/15766

9. 2021年9月28日 12:30:35 : 5DheQ2CcxI : eU9tSVA2MlpTVnM=[7] 報告
中国地方政府が恒大集団の一部資金を差し押さえ
2021年9月27日 GLOBALMACRORESEARCH
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/15861

中国最大級の不動産ディベロッパーである恒大集団は、中国のGDP2%分の負債を抱えてデフォルトの危機に瀕しており、破綻を回避するためには中国政府による救済が必要となりそうな事態になっているため、中国政府がどう対応するのかが金融市場の注目の的になっていたが、1つの答えが出たようである。

中国政府の対応

これまでにも報じているが、恒大集団の問題は中国の不動産市場全体の問題である。恒大集団が倒産すれば、残されたGDP2%分の債務を返せるだけ返すため、GDP1%分程度と推測される手持ちの不動産を投げ売りすることになる。

当然ながら、そうなれば中国の不動産市場には強力な下落圧力がかかることになり、不動産を中心に資本形成している中国人の消費活動に大きな影響を与えることになるだろう。

そこで中国政府が恒大集団を救済するのかどうかが焦点となっていたが、中国政府は直接的には沈黙を守ったままである。しかし中国共産党傘下のタブロイド紙環球時報は次のように述べていた。

恒大集団の倒産危機と中国不動産バブル崩壊懸念まとめ
恒大集団は『大きすぎて潰せない』の原則に基づく政府による救済を期待すべきではない

そして24日にWall Street Journalが報じたところによると、中国当局は地方政府に対して恒大集団の破綻に備えるよう指示がされたという。「想定される嵐に備える」ように言われたとのことで、渦中の人である恒大集団主席と同じく詩的な表現である。

中国恒大集団主席、デフォルトの窮地脱出への謎の自信を表明
恒大集団を抑えにかかる地方政府

さて、Financial Timesが報じたところによると、地方政府は中央政府に言われたとおりに職務を実行しているようだ。

報道によれば、中国の珠海と広州でそれぞれの地域を管轄する地方政府は、恒大集団の子会社に対し、顧客が支払った前払い金などの資金を別の用途に転用することが出来ないように政府管理の銀行口座へ移管することを命じたという。

恒大集団は23日に期限が来ていた金利の支払いについて一部債権者との合意に達し、一部は支払わなかったものとみられる。借金を手持ちの不動産で返すと主張して投資家とトラブルになっているとの報道も見受けられる。恒大集団の株価は23日に利払いをするかのような恒大集団の発言を受けて一時舞い上がったが、その後すぐに沈んでいる。

https://www.globalmacroresearch.org/jp/wp-content/uploads/2021/09/2021-9-26-evergrande-hk-3333-chart.png


詩的な表現で従業員に語りかける主席も主席なら、投資家も情緒不安定である。こういうブラフに騙されてはならない。

さて、そのような中で物件の前払い金などを支払った顧客は物件が引き渡されるのか、引き渡されないとすれば前払い金が戻ってくるのかを心配しており、地方政府はそうした資金を恒大集団が利払いや借金返済に勝手に使わないよう差し押さえたということである。

顧客の悲劇

Wall Street Journalには代金を支払ったものの物件が完成していない顧客の声が載っている。「この物件には人生分の貯金を注ぎ込んだ、物件が完成しなければわたしの人生は終わりだ」とのことである。

繰り返しになるが、中国人の多くは不動産投資を神聖視しており、良い不動産を買うことに人生を賭ける人も少なくない。だからこそ恒大集団の破綻がもたらす不動産価格下落を甘く見てはならないのである。中国人にとっての不動産下落は、アメリカ人にとっての株価下落かそれ以上だろう。

また、政府の管理下となった口座に彼の支払いは見当たらなかったといい、「わたしのお金が何処に消えたのか分からない」と述べている。倒産する会社と取引をするとこういう憂き目にあってしまう。

23日に恒大集団が利払いを払うか払わないかで右往左往していた投資家はこうした事実を考えるべきだっただろう。実際に恒大集団から資金が返ってこない顧客や投資家が多数存在している。事態はもはや利払いがどうなるかという次元を超えているのである。

結論

だから恒大集団がデフォルトを逃れるためには政府の救済しかないだろう。そして上記の情報をつなぎ合わせれば、中国政府はやはり恒大集団を救済しないつもりでいるらしい。投資家は恒大集団のブラフに惑わされていないで、その後の帰結を考えるべきである。

金融市場への影響については以下の記事で説明しているので、そちらを参考にしてほしい。引き続き恒大集団関連のニュースを伝えてゆく。

恒大集団倒産と中国不動産バブル崩壊で空売りすべき銘柄リスト


https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/15861

10. 2021年9月29日 22:25:22 : fUUMQpHMBw : eWlBbE5KNGpEUEk=[1] 報告
サマーズ氏: 中国恒大集団のデフォルト危機は日本のバブル崩壊と同じで極めて深刻
2021年9月29日 GLOBALMACRORESEARCH
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/15898


アメリカの元財務長官でマクロ経済学者のラリー・サマーズ氏が中国最大級の不動産ディベロッパー恒大集団の倒産危機についてBloombergのインタビューでコメントしている。資産運用業界の人間が耳を傾けるほとんど唯一の経済学者は、やはりこの問題を的確に分析しているようだ。

リーマンショックの再来ではない

サマーズ氏はまず恒大集団の債券が元々安値で取引されていたという事実を指摘する。

恒大集団の負債は問題がニュースになる前から額面1ドルに対して25セントで売買されていた。だから恒大集団が問題を抱えているということは元々多くの人に知られていた訳だ。

だからこの話は急なものではないということだ。そしてサマーズ氏はこの問題がリーマンショックと同じではないと指摘する。

これはリーマンショックの再来ではなく、中国で連鎖的な金融危機が起きるわけではない。

「リーマンショックと同じではない」という主張は以下の記事で伝えた世界最大のヘッジファンドを運用するレイ・ダリオ氏と同じである。

世界最大のヘッジファンド: 中国恒大集団の2兆元債務は対処可能
ダリオ氏はこの問題を重要視しない態度を示していた。

勿論これはリーマンショックとは別種の危機である。しかしだからこそ「これはリーマンショックではない」という言葉は全く意味を持たない。だからこの記事では次のように書いておいた。

ダリオ氏の言う通り、恒大集団のデフォルト危機はリーマンショックとは別の経済危機である。しかしだから何だと言うのだろうか。リーマンショックではなくブラックマンデーだったら良いのだろうか。

しかし膨大な中国関連のポジションを抱えているダリオ氏とは違い、サマーズ氏は経済学者であり、この疑問にも答えてくれるようだ。サマーズ氏は次のように続けている。

しかしだから何も問題がないと言っているのではない。

この問題を重要視するというのが正しい姿勢だ。似た状況は例えば2007年8月のアメリカ、イギリスのNorthern Rock銀行、あるいはバブル崩壊後に日本が抱えた問題などだろう。金融システムの崩壊のような事態とは違う。

リーマンショックではなく日本のバブル崩壊

金融システムを通じた経済危機がリーマンショックである。一方恒大集団の問題は、中国のGDP2%に匹敵する負債を抱えたこの不動産会社が、負債を返すためにGDP1%以上と予想される手持ちの不動産を投げ売りして起こる不動産危機である。

この状況を例えるためにサマーズ氏は3つの例を挙げている。アメリカの2007年8月というのは、フランスの銀行であるBNPパリバがサブプライムローンを証券化した金融商品を凍結、資金の引き出しに応じないと宣言した日付である。当時、サブプライムローンは安全な投資商品だと考えられており、この日をきっかけに投資家がサブプライムローンを見る目が変わった。

恐らくサマーズ氏は恒大集団に投資家が集まって資金を返せと訴えている状況とBNPパリバの事件を重ねているのだろう。

中国恒大集団主席、デフォルトの窮地脱出への謎の自信を表明
今回におけるサブプライムローンとは、つまり恒大集団の売っている理財商品である。

実際、サブプライムローンへの懐疑的な目はBNPパリバの件から始まり、イギリスに飛び火してNorthern Rock銀行で取り付け騒ぎが起きた。だからサマーズ氏はNorthern Rockを2番目に挙げているのである。

だからサマーズ氏が「これはリーマンショックの再来ではない」と言う時、彼は「これは2007年から2008年の経済危機ではない」と言っているのではない。リーマンブラザーズの破綻から始まる金融システムの破綻(リーマンショック)は起こらないが、その原因になった不動産と、不動産への融資バブルの崩壊(サブプライムローン危機)は起こっていると言っているのである。リーマンショックとサブプライムローン危機はそれぞれ別の問題である。

日本のバブル崩壊

そしてサマーズ氏が3番目に挙げているのが1989年の日本のバブル崩壊である。

当時も不動産のバブルだった。もう知らない読者が大半だろうが、日本でも土地の価格は下がらないと言われていた。だから今の中国の状況を見ると当時の日本を思い出すのである。

今、中国人は不動産とは価格が下がらないものだと思って不動産を買っている。立派な不動産を買えばあとは不動産が人生を支えてくれると思っている。不動産の価格上昇をあてにして人生設計をした10億人以上の人々が不動産価格の暴落を目の当たりにする時、彼らの消費はどうなるだろうか。日本人がバブル期の生活を一生続けられなかったように、中国人の消費も著しく冷え込むのではないか。

サマーズ氏はその問いにも答えている。

不動産に依存して作られた中国の成長モデルに大きなひずみが生まれるだろう。莫大な損失が生まれて、それをどう配分するかを考えなければならなくなるだろう。

そうなれば、これまで非常に大きく不動産に依存してきた中国経済を成長させるという仕事がいっそう困難になる。

恒大集団の件は問題の兆候であって問題の原因ではない。しかしこれが極めて深刻な問題の兆候であることは確かだ。

そしてサマーズ氏はこの問題が中国の不動産市場だけの話に留まるのか、それとも問題が他のところにも波及してゆくのかについて聞かれ、次のように答えている。

不動産の問題が特定の業界の問題として他に飛び火しないことはほとんど有り得ない。わたしの感覚は、人々はこの問題について最大限守りに入るべきだと告げている。

中国で何が起きているのかについて完全な情報を持っている人は誰もいない。少なくともわたしは持っていない。そしてわたしの金融における経験で言えば、まだ知られていない情報は通常知られている情報よりも悪い。

結論

サマーズ氏は恒大集団の問題について言うべきことをすべて言ってしまった気がする。筆者はこれらすべてに同意している。

あえて言えば、中国ではいま環境への配慮から環境に悪い発電への締め付けを行なったため深刻な電力不足に陥っており、不動産の問題に加えてそれが中国経済の重しになるということだろうか。日本も西洋に押し付けられた「エコ」とやらをしっかり考える必要がある。

しかしこの電力の問題も不動産の問題も、中国共産党の政策方針を契機として起こったことであるという意味では同じ問題だと言える。このことについてもまた記事を書きたい。

投資家としての感覚を言えば、中国は大変面白い状況になってきた。筆者は既に準備を済ませている。皆が考え始める頃には考察を終わらせているというのがここの売りである。そうでなければ投資家は勝てない。

恒大集団倒産と中国不動産バブル崩壊で空売りすべき銘柄リスト
恒大集団の問題はどうなるだろうか。思い出すのは、2007年、サブプライムローン危機が起こる前に投資家ジョージ・ソロス氏が著書『ソロスは警告する』に書いていた次のコメントである。

2007年春、ついに終わりのはじまりがやって来る。住宅ローン大手のニュー・センチュリー・ファイナンシャル社が、サブプライム問題が原因で倒産したのだ。そこから先は、私のバブルのモデルでいう「黄昏の期間」である。住宅価格が下がりはじめているにもかかわらず、ゲームの終了が読み取れない参加者が、まだ大勢残っている段階だ。

どのゲームが終わったのか、読者にはちゃんと把握出来ているだろうか。当時の書物を読み返してみるのも良いかもしれない。


ソロスは警告する
https://www.amazon.co.jp/%E3%82%BD%E3%83%AD%E3%82%B9%E3%81%AF%E8%AD%A6%E5%91%8A%E3%81%99%E3%82%8B-%E8%B6%85%E3%83%90%E3%83%96%E3%83%AB%E5%B4%A9%E5%A3%8A-%E6%82%AA%E5%A4%A2%E3%81%AE%E3%82%B7%E3%83%8A%E3%83%AA%E3%82%AA-%E3%82%B8%E3%83%A7%E3%83%BC%E3%82%B8%E3%83%BB%E3%82%BD%E3%83%AD%E3%82%B9/dp/406214915X?__mk_ja_JP=%E3%82%AB%E3%82%BF%E3%82%AB%E3%83%8A&dchild=1&keywords=%E3%82%BD%E3%83%AD%E3%82%B9%E3%81%AF%E8%AD%A6%E5%91%8A%E3%81%99%E3%82%8B&qid=1632911856&sr=8-1&linkCode=sl1&tag=asyuracom-22&linkId=baf2082a110106add9f20621f264ef86&language=ja_JP&ref_=as_li_ss_tl


https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/15898

11. 2021年10月04日 13:55:08 : HNQh6kvMDI : aE12RU5RYUJ5ZmM=[10] 報告
中国恒大集団、ついに株式取引停止
2021年10月4日 GLOBALMACRORESEARCH
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/16114

10月4日の香港の株式市場で倒産の危機にある不動産ディベロッパー、恒大集団の株式が取引停止になった。はっきり言うが、中国のこの対応は問題が深刻なものだと自分で白状するようなものである。

恒大集団取引停止

恒大集団の株式は突如取引停止となり、香港証券取引所はその理由を説明していない。恒大集団の株価はこれまで次のように推移していた。

https://www.globalmacroresearch.org/jp/wp-content/uploads/2021/10/2021-10-4-evergrande-hk-3333-chart.png


ここに来ての取引停止である。

恒大集団の問題についてはここで散々書いてきているので、繰り返すことはしない。マクロ経済学者ラリー・サマーズ氏の記事が一番分かりやすいだろう。

サマーズ氏: 中国恒大集団のデフォルト危機は日本のバブル崩壊と同じで極めて深刻
恒大集団の問題を書き始めてからしばらくになる。ここでは一番最初に恒大集団関連銘柄の空売りを勧めているが、その記事では恒大集団自体の空売りは推奨に含めなかった。

恒大集団倒産と中国不動産バブル崩壊で空売りすべき銘柄リスト
元々かなり下がっていた恒大集団を売るよりもこれから下がる他の銘柄を売る方が良いということもあったが、これだけ大きな問題の渦中の会社には取引停止を含めた不測の事態が起こり得るからである。

取引停止の意味するもの

中国は問題の起こった企業の株価がこれ以上下がらないようにするために一番確実な方法を選んだ。取引停止である。

この選択は功を奏するだろうか? この状況で思い出されるのは、最初にこの問題を公に指摘した投資家ジョージ・ソロス氏が言っていた次の言葉である。

ジョージ・ソロス氏、中国版リーマンショックによるバブル崩壊を警告
習氏は金融市場がどう動くかを理解していない。

彼の予言通り、共産主義を標榜する中国政府は金融市場を全く理解していないようだ。投資家ならば取引停止は状況をより悪化させるということがすぐに分かるだろう。

中国市場では問題のある銘柄は取引停止になる。投資家たちがそれを認識すればどうなるか? 保有する危うい銘柄を取引停止になる前に売ってしまおうと考えるのが当然のことである。

恒大集団の取引停止によって中国売りは更に加速することになるだろう。繰り返しになるが、投資家がどう対処すべきかについてはこの問題が大きなニュースになる前に既に書き終えているので、その記事を参考にしてもらいたい。

恒大集団倒産と中国不動産バブル崩壊で空売りすべき銘柄リスト


https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/16114

12. 2021年10月08日 06:38:28 : OQtwHPKyGw : cy9paXN5QjZ1RGM=[4] 報告
ソロスファンドCEO、中国投資へのスタンスを明かす
2021年10月7日 GLOBALMACRORESEARCH
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/16187


ジョージ・ソロス氏が中国の不動産バブルを警告してから数週間、ようやくSoros Fund Managementの中国への相場観を再び聞けそうである。CIOからCEO兼CIOに昇格したドーン・フィッツパトリック女史がBloombergのインタビューに答えている。

中国の不動産バブル

このインタビューで彼女は中国の他にも様々な話題に答えているが、インタビューの中頃で司会者は「今話題になっているから」と恐る恐る中国の話題を持ち出した。

何故こういう態度になるかと言えば、Bridgewaterのレイ・ダリオ氏を始め、著名投資家たちは何故か恒大集団の問題について語りたがらないからである。ダリオ氏は中国に大きな投資をしているから当然なのだが、ダリオ氏の時も聞き手は相当気を遣っていた。

世界最大のヘッジファンド: 中国恒大集団の2兆元債務は対処可能

しかし中国の話題を振られたフィッツパトリック氏は無邪気にも嬉しそうに次のように言う。

中国は今現在信じられないほど面白い話題だ。

彼女は投資家としてこれほど面白い状況はないといった表情で、筆者も心から同意する。

恒大集団倒産と中国不動産バブル崩壊で空売りすべき銘柄リスト
知的好奇心をそそる経済状況に抗うことはできない。投資家とはそういう生き物なのである。投資家がそうなれないのは、例えばダリオ氏のように自分がまずいポジションを抱えている時だけである。

そもそもこの問題を最初に公に指摘したのが彼女の上司であるソロス氏だから、彼女の反応は当然だろう。

ジョージ・ソロス氏、中国版リーマンショックによるバブル崩壊を警告
フィッツパトリック氏は中国の不動産バブルについて次のように説明する。

計算方法にもよるが、中国では不動産投資がGDPの10%から29%ほどを占めている。しかし中国の人口は減少している。だから不動産市場の成長は間違いなく持続不可能だ。

そしてその持続不可能な不動産バブルは中国政府の規制強化によってほとんど既に崩壊している。それが恒大集団のデフォルト危機である。

サマーズ氏: 中国恒大集団のデフォルト危機は日本のバブル崩壊と同じで極めて深刻
これが単に中国の不動産市場の問題ではなく中国経済全体の危機であるのは、不動産投資が中国人の資産形成の中核を占めているからだ。中国には素晴らしい不動産を購入することが人生の目標だという人が多く、彼らは購入した不動産を頼りに暮らそうと計画している。恒大集団に代金を支払ったが物件が完成せずお金が返って来ない人の嘆きをもう一度掲載しよう。

中国地方政府が恒大集団の一部資金を差し押さえ
この物件には人生分の貯金を注ぎ込んだ、物件が完成しなければわたしの人生は終わりだ

そして残念ながらこれはこの人だけの話ではないということである。

であれば、中国における不動産市場の崩壊とはつまり年金システムの崩壊のようなものであり、それが中国人の消費活動にどれだけの影響を与えるかということは想像に難くない。中国経済がそれほど落ち込めばアメリカや日本の景気にも影響は出る。しかしそこまで状況が進むまでには1年ほどタイムラグがあるので、誰もまだ事態の深刻さに気付いていないというだけのことである。

中国政府の態度

また、フィッツパトリック氏はこうした問題に対する中国政府の態度について次のように述べている。

習近平氏は経済を再構成しようとしている。しかし西洋の投資家たちが驚いたのは、彼が急激に規制のレベルを上げたこと、そして彼が目的のためにどれだけの経済的ダメージを受け入れようとしているかということだろう。

恐らくこれが問題の本質である。日本やアメリカで普通になってしまったように、バブルが自然に崩壊しかかって当局がそれを止めようとしている、という構図は中国にはない。中国政府は不動産市場のバブル膨張を許容しないために規制を強化し、その結果としてバブルが崩壊しかけている。

つまり、恒大集団の倒産、ひいては不動産バブルの崩壊は多かれ少なかれ中国政府が望んだことであり、これを中国政府が救済するのか、という観点はそもそもリーマンショック以降ゾンビ企業救済にあまりにも慣れてしまった日本やアメリカの観点から見た誤謬に過ぎない。

ガンドラック氏、新型コロナでの企業救済とヘリコプターマネーを痛烈批判
不動産バブルが出来る限り無用な被害をもたらさないように出来ることはするかもしれない。しかし中国政府は不動産バブルを崩壊させるだろう。

中国企業への投資

またフィッツパトリック氏はアメリカの株式市場に上場している中国株についてもコメントしている。中国企業はアメリカに上場することで西洋の投資家を利用していたが、もはやそれが必要なくなったと言う。

これまで20年間、中国のハイテク企業は西洋からの資本を受け入れ、その利益を西洋人に分配してきた。それは中国の利益に適っていた。

しかし中国はもはやそれを必要としていない。だから7,000億ドルを香港に戻すことが可能だし、そうするだろう。だからアメリカに上場している中国企業に投資している投資家は非常に警戒すべきだろう。

もはやアメリカの株式市場は必要なくなったということである。それはダリオ氏の言うようなアメリカの覇権終了論にも似ている。

世界最大のヘッジファンド: 中国が覇権を握りドルは基軸通貨でなくなる
だが実際にはアメリカと中国は共に沈みそうである。

フィッツパトリック氏はSoros Fund Managementが中国に対して強気か弱気かを聞かれ、慎重に次のように答えている。

現在中国に資金を置いてはいない。

当然だろう。上司のソロス氏の中国へのコメントも合わせて読んでもらいたい。

ジョージ・ソロス氏、中国版リーマンショックによるバブル崩壊を警告

https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/16187

13. 2021年10月11日 09:58:15 : A5sZu4rx0I : YlFmL2IwWFlFYjI=[8] 報告

2021年10月11日
恒大に続き中国不動産業界が危機、土地は下がる時代になる

土地は値下がりしないという神話が中国の成長の根拠


不自然な住宅販売はGDP操作の痕跡か

中国不動産大手の恒大(エバーグランデ)に続いて花様年控股集団(ファンタジア)も事実上の債務返済不応に陥っている。

恒大の売上高は790億ドルで花様は34億ドルと小さいが、他にも経営難に陥っている不動産会社が多く存在している。

米誌ウォールストリートジャーナルによると、中国の新築住宅売り上げはあり得ないカーブを描いている。

30都市の新築住宅売り上げは2015年から前年比プラスかマイナス50%で推移していた。

ところが2021年2月だけ前年比304%増になり、その後はマイナス圏に落ち込んでいる。

2021年春先は中国がコロナを克服して経済活動を再開したと豪語したころで、国内観光を再開したりしていた。


多少の回復があったとしても2月だけ前年比3倍は不自然で、公的資金が投入されたとみられる。

中国のGDP成長率は不動産への公的資金投入に依存しているとされ、政府が不動産を買い支えている。

もし不動産価格が半分になると株価も半分、資産価値も半分になり、中国のGDPも半減しかねない。


日本がバブル崩壊した後の出来事が一瞬で起こり、ソ連のように瞬間的に崩壊しかねない。

そうなるのを防ぐため中国政府は国の金でマンション価格などを支えているが、この時は特に派手だった。

中国の不動産デベロッパーはただの不動産屋ではなく、地方政府の集金機関もかねている。

中国の不動産価格も下がる時代になる

地方政府は1兆円などをかけて都市開発するが、表向き借金をしたくないのでデベロッパーに集金させます。

恒大のような企業は自社の社債として資金調達するが、購入する投資家はそれが実は地方政府の債権なのを知っています。

政府が保証していると思うから安心して購入していたが、いざ破綻しそうになると政府は「民間だから政府に関係ない」と言っています。


恒大のような大手不動産は共産党や地方政府幹部の親戚が経営していたり、重役などとして関与しています。

恒大は公表された負債33兆円だが、隠し債務17兆円と合わせて50兆円と報道されています

恒大が経営破綻すると中国GDPの3.5%に相当するが、中国政府は支援しない方針を示している。


これほどの巨大企業を救済しないなら、もっと小さい不動産屋を政府が救済する訳がありません。

中国の不動産業はこれを契機にバタバタと倒産し、今までのバブル的な成長はもう望めないでしょう。

中国では政府が不動産価格を「下げる筈がない」という合意があり、投資家は不動産価格は絶対に下がらないと思っていた。


それが下がるようになったらどうなるのか、今後注視する必要がある

https://www.thutmosev.com/archives/86912846.html

14. 2021年10月14日 10:26:40 : g44oCUBLkU : M2E2MzNnLnIvUjY=[6] 報告
中国の不動産開発費用は国際金融資本が出していた


ノンフィクション作家 河添恵子 #42「コロナ禍でも“中国人は日本の不動産を買い続けている”」


15. 2021年10月16日 14:45:41 : HgY6pzfAl2 : eXFsSnk4elZ4anM=[13] 報告
中国恒大集団、来週にもデフォルトか
2021年10月15日 GLOBALMACRORESEARCH
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/16356

中国のGDP2%分の負債を抱えたまま倒産の危機に瀕している中国最大級の不動産ディベロッパー、恒大集団の債券が来週中にも公式にデフォルトとなる可能性がある。先月支払われなかった債券利払いの猶予期間が終わるからである。

オフショア債券のデフォルト

恒大集団は先月から債権者への利払いをほとんど遂行出来ていない。この内中国国内の投資家への借金は「投資家との合意に至った」という曖昧な文言のまま、利払いの一部だけが支払われたようである。

利払いの一部だけしか支払えないならば元本返済は不可能に違いないのだが、「投資家との合意」に至っている限りは公式にはデフォルトではない。この意味では、極論すると中国政府が中国国内の投資家を脅せば恒大集団は永遠にデフォルトしないということにもなる。

一方で恒大集団にとって問題なのは海外の投資家への借金である。中国政府といえども海外の投資家に圧力を加えることは出来ず、返済が行われないならば海外投資家は法的な手段を取るだろう。実際、彼らはその準備をしているようである。

恒大集団はこれまで何度かオフショア債券(海外で資金調達した借金)への利払いに失敗しているが、その最初のものは9月23日が支払期限だった。

この利払いは行われていないのだが、まだデフォルトにはなっていない。何故ならば、手続き上のミスなどで支払われなかった場合のための猶予期間として、期限から30日以内に支払いが行われればデフォルトにはならないというルールが恒大集団の債券には存在するからである。

しかし9月23日の30日後にその期限が到来するということは、つまり恒大集団は来週後半には公式にデフォルトになるということを意味する。

デフォルトすればどうなるか

この状況を回避するためには、恒大集団は何とか資金調達をして利払いを行うか、中国政府が恒大集団を救済するしかない。しかし30日という期間でどうにかなるのならそもそもこういう状態には陥っていなかっただろうし、9月23日分の利払いを仮に行えたとしても他のオフショア債券の利払いの期限の猶予切れが次々に押し寄せてくる。

恒大集団が自力でどうにかできる可能性は低いだろう。では中国政府による救済の可能性がどうかと言えば、今のところその可能性は低いようである。以下の記事を参考にしてもらいたい。

中国恒大集団主席、デフォルトの窮地脱出への謎の自信を表明
1つの理由は恒大集団が中国の不動産バブルの氷山の一角に過ぎないということだろう。恒大集団のGDP2%分の負債だけをどうにかしたとしても、他の不動産ディベロッパーも同じような窮地に陥っていることを中国政府は知っている。仮に恒大集団だけを救済したとしても焼け石に水なのである。

こうした状況を受けて中国では既に不動産バブルの崩壊が始まっているようである。不動産価格の下落は8月には既に始まっており、東方新報によれば中国の一部地域では駐車場価格などは「白菜並み」に下落しているという。中国特有のなかなか面白い表現である。

中国の不動産バブル崩壊

いかに中国政府といえども、恒大集団を助けられても不動産市場全体を救済することは出来ないか、出来たとしても通貨下落などの莫大な副作用を生むだろう。IMFなど海外勢は安易に中国政府に救済を促しているが、事態は既にそんな簡単な状況を大きく通り越しており、中国政府にはそれが分かっている。

問題は中国の不動産市場が中国経済にとって大きすぎるということである。繰り返しになるが、中国人の不動産信仰は外国人には想像できないものである。彼らは不動産は下落しないものだと信じており、優れた不動産を保有することが人生のゴールだと考えている人も少なくない。

中国人にとっての不動産はアメリカ人にとっての株式であり、不動産市場の崩壊は中国人全体の資産形成が崩壊することを意味する。

しかし恒大集団がデフォルトし、借金を返済するためにGDP1%分以上と推計される手持ちの不動産を投げ売りしなければならなくなれば、中国の不動産バブルには間違いなくとどめが刺されるだろう。

金融市場への影響

世界の金融市場は恒大集団の問題に一時は大きく反応したものの、9月23日には公式なデフォルトとはならなかったために金融市場はこの問題など忘れてしまったかのように楽観に湧いている。

恒大集団自体に至っては株式が取引停止されたので株価はもう下がっていない。これで株価の下落という問題は永遠に解決される。

中国恒大集団、ついに株式取引停止

冗談はさておき、しかし問題は何も変化していない。

恒大集団がデフォルトすれば中国の不動産バブルは崩壊し、中国の不動産バブルが崩壊すれば中国経済が大きく後退することはほとんど不可避である。その場合金融市場でどういうものが下落するかについては先月の記事で既に書いている。

恒大集団倒産と中国不動産バブル崩壊で空売りすべき銘柄リスト (2021/9/19)
日本やアメリカの株式市場については、まず中国の不動産市場が崩壊し、中国の消費が落ち込み、それが中国の輸入減少などの形で影響を及ぼすだろう。

金融市場の崩壊といえば一瞬で起こるような印象を生むが、実際にはリーマンショックの時にも株価の下落は1年以上かけて起こっており、恒大集団の問題も世界の金融市場は1年ほど掛けながら徐々に織り込んでゆくことになる。

しかしこの問題は市場が楽観するような小さいものではない。以下の記事で説明した専門家の意見も参考にしてもらいたい。

ジョージ・ソロス氏、中国版リーマンショックによるバブル崩壊を警告
サマーズ氏: 中国恒大集団のデフォルト危機は日本のバブル崩壊と同じで極めて深刻


https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/16356

16. 2021年12月19日 07:56:01 : dppXNWrKaE : Z2Jvd3hjalMzTzY=[1] 報告
中国恒大集団、デフォルト認定の取り消しを要求
2021年12月18日 GLOBALMACRORESEARCH
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/18175

もはやそれほどニュースにもならなくなったが、人々の関心にかかわらず状況の悪化が着々と進行しているという点で、中国恒大集団のデフォルト危機とサブプライムローン危機は似ている。

しかしここでは中国不動産市場のバブル崩壊を定期的に報じてゆこう。サブプライムの時もそうだったように、重要なことは大体初めは人々に無視されるからである。

恒大集団、ついにデフォルト

長らく倒産が懸念されていた中国の不動産ディベロッパー恒大集団だが、11月に支払期限を過ぎていたオフショア債券の利払いの猶予期間が12月6日に終わり、結局この利払いは行われなかったことから実質的にこの債券はデフォルトとなっていた。

しかし問題は恒大集団がこの事実を認めなかったことにある。通常デフォルトした企業は支払いを行わなかった事実を自分で認めて自他ともに認めるデフォルトとなるのだが、恒大集団は債券が本当にデフォルトしたのかどうかに関する外部の問い合わせを黙殺しており、格付け会社の中にはデフォルト認定を待っているところもあった。

しかし格付け会社にしても流石に「本人が認めないからデフォルト認定できない」という状況を長く続けることも出来なかったのだろう。Fitch Ratingsは恒大集団から回答がなかったため「デフォルトと推定」すると発表し、昨日ようやくS&P Global Ratingsも恒大集団を一部デフォルトと認定した。

S&P Global Ratingsには恒大集団からデフォルトを撤回する要請があったが、当然ながらS&Pは受け付けていない。撤回してくれと頼んだらデフォルトにならないとでも思ったのだろうか。

ともかくこれでようやく恒大集団は公式にデフォルトしたことになったことになる。

倒産に至るプロセス

恐らく読者の多くは1つの企業の倒産の過程にこれほど注意を払ったことがないだろうから意外に思うかもしれないが、倒産とは必ずしも白か黒かではない。実際には白が黒になるまでの長いプロセスが存在する場合もある。

恒大集団のデフォルトを受け、中国人民銀行の易総裁は恒大集団の株主と債権者の権利は法的順序に従って全面的に尊重されると再び発表した。デフォルトとは借金が返ってこないことである。では借金が返ってこない場合、貸主にはどういう法的権利があるのだろうか?

借金が返ってこないからといって、借りた恒大集団が完全に一文無しというわけではない。返す現金がないからといって何も持っていないわけではなく、恒大集団の場合には例えば自分で作った、あるいは作りかけの不動産物件などを持っているからである。

デフォルトした債券を持っている債権者には通常、まだ企業内に残っている資産を売却した売却益から取り戻せるだけの借金を取り戻す権利がある。債権者の間にも優先順位があり、デフォルトした企業の場合、残っている資産をすべて売却してもすべての借金を返すことは難しいことが多いから、優先順位の高い債権者から優先的にお金を受け取る権利がある。易総裁の言う「法的順序」とはそういうことである。

連鎖的デフォルトのはじまり

こうした基礎知識のもとで今回のデフォルトを考えると、今後の展開は明らかだろう。中国が債権者の法的権利を本当に尊重するならば、恒大集団は手持ちの資産を売って返せなかった借金を返すことを強制される。手持ちの資産は事業を継続するために必要なものもあるので利益を上げるための事業活動が継続できなくなる。

そうするとただでさえ借金を返せない恒大集団が更に借金を返せなくなり、恒大集団の他の債券もデフォルトすることになる。それが更に別の債券にも波及する。前から分かっていたことではあるが、恒大集団はもう終わりである。

しかも状況は恒大集団だけの問題ではない。不動産業界には恒大集団から回収できるはずの資金が返ってこない企業も出てくるだろうから、中国の不動産業界全体でのデフォルトの連鎖が始まるということである。佳兆業集団はすでにデフォルトとなっている上、他にもデフォルト寸前の企業は中国の不動産業界にはいくらでも存在する。

下落する中国の不動産価格

長年続いた中国人の不動産信仰も恒大集団とともに終わりを告げそうである。11月の中国の新築住宅販売価格は前月比0.3%下落し、住宅販売の金額は16.3%も減少した。ニュースでは中国の一部地域で駐車場価格が「白菜並み」になっていると報じられるなど兆候が出ていたが、ついに統計にも表れてきたということである。

ジョージ・ソロス氏が一番最初に指摘したように、これは何十年も続いた中国の不動産バブルの完全な崩壊の始まりである。

ジョージ・ソロス氏、中国版リーマンショックによるバブル崩壊を警告
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/15345


バブル期に日本人がそうだったように、中国人は不動産は下落しないものと思い込んでおり、良い不動産を買ってその値上がりに頼って老後を過ごすという計画を立てている人も多い。アメリカ人の資産形成が株式に依存しているとすれば、中国人の資産形成の中心にあるのは不動産なのである。

この不動産の数十年来のバブル崩壊が始まっている。これは中国経済にとってどういう意味を持つだろうか。そして中国経済の危機は世界経済にとってどういう意味を持つだろうか。日本の投資家も無関心を決め込んでいると痛い目を見る時期が近づいていると筆者は考えている。

サマーズ氏: 中国恒大集団のデフォルト危機は日本のバブル崩壊と同じで極めて深刻
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/15898


https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/18175

17. 中川隆[-14523] koaQ7Jey 2021年12月20日 08:38:33 : r6Bg08QnFk : OGxIUmNIYWdJaFU=[6] 報告
中国の不動産、デフォルト発生が記録的規模…企業全体のドル資金調達が困難の懸念
https://biz-journal.jp/2021/12/post_269759.html
2021.12.17 05:50 文=藤和彦/経済産業研究所コンサルティングフェロー Business Journal


中国・上海(「gettyimages」より)

 中国経済は11月に一段と減速した。11月の小売り売上高は前年比3.9%増と市場予想中央値(4.7%増)に届かなかった。新型コロナウイルスの流行でサービス業や飲食店などの販売が鈍ったことなどで10月の4.9%増からさらに減速した。その影響が雇用にもあらわれている。11月の都市部の新規雇用は前年比18%減となり、3カ月連続マイナスとなった。

 もっとも心配なのは、中国経済の屋台骨ともいえる不動産分野の低迷ぶりだ。政策引き締めは若干緩和されたといわれているが、不動産市場は冷え込んだままだ。11月の中国新築住宅平均価格は前月比0.3%下落し、2015年2月以来の大幅な落ち込みとなった。国内上位100都市の11月の住宅在庫も5年ぶりの高水準だった。

 売上高上位100社の11月の不動産販売総額は前年比38%減となり、10月(前月比32%減)よりも落ち込み幅が大きくなった。11月の40都市での新築住宅成約面積は10年来の低水準となったが、専門家は成約量はさらに減少すると見ている。不動産開発会社の破綻懸念により、買い手の側に「将来住宅を受け取れないリスク」が意識され、住宅契約に消極的になっているからだ。住宅販売の不振は、用地購入や建設資金として投入した資金の回収が遅れ、不動産開発企業の信用収縮がいっそう悪化することを意味する。

 中国人民銀行は15日から銀行の預金準備率を0.5%引き下げた。これによって1.2兆元(約21.4兆円)の流動性が市場に供給されるが、銀行が過剰債務を抱える不動産開発会社に流動性を供給する可能性は低い。

■不動産市場の不調と労働力不足

 中国経済の高度成長を長年支えてきたのは不動産部門だ。GDPの約3割を占める。中国の都市部住民の投資資産の約8割が住宅だとされており、不動産価格が下落すれば、逆資産効果により消費はさらに落ち込んでしまうのは目に見えている。

 不動産分野での記録的なデフォルト発生は、中国に対する海外投資家の見方を悪化させている。格付け会社フィッチ・レーティングスは12月9日、中国の不動産開発企業の経営破綻問題のきっかけとなった中国の恒大集団の格付けを「一部債務不履行」に引き下げた。

 中国当局は「恒大集団が救済されることはないが、関連リスクは限定的だ」と火消しに躍起だが、海外投資家の間で中国不動産開発業界への警戒感は高まるばかりだ。香港に上場している不動産開発会社である世茂集団の社債価格が13日の取引で突然急落し、広範な中国社債売りにつながっている。世茂集団は中国で13番目に大きな不動産開発会社であり、比較的財務力の強い借り手とされてきたが、子会社との不明朗な取引が「コーポレートガバナンス上の懸念すべき問題」と糾弾される事態になっている。

 中国の不動産開発業界は2022年に約400億ドルの償還を控えているが、これを無事に乗り切れることができるとは思えない。2021年9月時点で、海外の投資家が保有する中国の債券と株式の総額は1兆2000億ドルに達しているが、米ドル債市場で不動産開発企業が相次いでデフォルトを起こすような事態になれば、中国企業全体のドル資金調達が困難になる恐れがある。

 中国経済が減速するなかで、ひとり人気を吐いている製造業もその例外ではない。11月の鉱工業生産は電力不足が緩和されたことなどから前年比3.8%増となり、伸び率は前月の3.5%から加速した。だがドル資金が調達できなくなれば今後の成長に足かせとなる。

 製造業にとっての最大のアキレス腱は労働力不足だ。中国の年間平均賃金は過去20年間で9倍に跳ね上がった。15〜59歳の「生産年齢人口」が総人口に占める割合は過去10年で7%も縮小している。

 労働市場における深刻なミスマッチも頭が痛い。熟練労働者が極端に不足しており、その規模は約2000万人に達している。影響は沿岸部を中心に顕著となっているが、政府が職業訓練教育の充実に努めてこなかったことから、教師の質が低下し、良い人材が育たないという事態になっている。

 その一方で大学卒業生は増加するばかりだ。2022年の新卒者数は前年比167万人増の1076万人となり、史上初めて1000万人を超える見通しだ。だが新型コロナの感染拡大でここ数年続いている就職難がさらに悪化している。

■中国史上かつてないほどの苦境

 中国政府首脳が集まって経済政策の方針を策定する中央経済工作会議は、12月10日に発表した声明の中で「中国の経済発展は、需要縮小、供給リスク、市場の期待の低下という3つの圧力に直面している」ことを認めた。

 中国最高指導部はこれに先立ち、12月6日に来年の経済政策に関する共産党中央政治局主催の重要会議を開き、「金融の安定をはじめとする『6つの安定』と国民雇用の保障をはじめとする『6つの保障』をしっかりと行う」という異例の申し合わせを行った。

「政治・経済・貿易・金融・エネルギーなどすべての分野で基本的な運営が不安定になっている」とする最高指導部の認識に「中国がかつてないほど苦境に陥っているのではないか」との憶測が生じている。政府中枢に近い清華大学の李稲葵教授(専門は経済学)も「今後5年間、改革開放が始まってからの40年来で最も困難な時期になる可能性がある」と危機感をあらわにしている。

 人民日報は12月に入り、改革開放に関する評論記事を掲載したが、ケ小平氏ら元指導者の功績を讃えたものの、習近平国家主席についての言及はなかった。「経済の失速が原因で共産党内部の権力闘争が激化している」との観測が出ている。中国経済はついにハードランディングしてしまうのだろうか。

(文=藤和彦/経済産業研究所コンサルティングフェロー)

18. 中川隆[-14512] koaQ7Jey 2021年12月20日 16:45:13 : 3MEj6wjvYk : MU42VEtIcXhXdUk=[4] 報告

2021年12月20日
中国のGDPが半額になる日、税収の半分が土地転がしだった

虎が猫になる日


中国のGDPの中身は

中国GDPのおよそ半分は不動産関連ですが、21年10月まで4ヶ月連続で土地売却収入が減少した。

去年中国政府は不動産開発業者が新規借り入れする際の規制強化をした結果、資金繰りに窮している企業が多い。

21年10月の土地売却収入は前年比13.14%減の5737億元、9月は11.15%減だった。


不動産開発業者への3つのレッドライン「三条紅線」とは「不動産会社の負債は資産の70%を超えてはならない」

「純負債は資本を超えてはならない」「現金は少なくとも短期借入金と同等の比率でなければならない」

の3つですがブルームバーグによると、売上高上位30社の3分の2が、3本のレッドラインいずれかを越えている。


3つのレッドラインは習近平の第二文化大革命と呼ばれる改革の一貫で、社会のあらゆる分野で引き締めをしている。

不動産取引引き締めの結果、中国恒大集団が経営難になり多くの不動産開発業者は経営が悪化しました。

中国の不動産開発は他の国にはない特殊な状態で、土地はすべて国有地なので理論上は無料です。


実際は居住者や利用者がいる場合は立ち退き料を払うが、それでも資本主義国よりずっと元手は少ない。

地方政府はこの土地を元手の10倍などで不動産開発業車に売り、業者は開発してさらに10倍などで売る。

これが中国のこの30年の高度成長の錬金術で、GDPの半分以上が不動産関連です。

不動産バブルの終息は難しい

つまり土地価格が暴落すると中国GDPは半額以下になってしまうので、不動産価格を維持する必要がある。

このため中国政府は不動産価格を買い支えたり、業者が売り出した物件を事実上買い取っている。

中国政府や人民銀行は不動産やマンションを購入するための資金を融資し、人々は年収の数十倍のマンションを購入している。


なぜなら不動産は政府の政策で必ず値上がりするからで、土地は絶対に値下がりしないという神話がここでは生きている。

こんな事が永遠に続けられる筈はないのだが、バブルに酔う人たちは絶対に気づかない。

習近平の改革は言わば、中国人の錯覚を強引に終わらせてバブルを終息しようとするものでした。


日経新聞によると2020年に中央と地方を会わせた税収の5割が、政府による土地売却収入でした。

新規の土地開発をやめると中国の税収は半額になってしまい、おそらくGDPも半額になります。

その日は決して遠い未来でもなさそうなのです
https://www.thutmosev.com/archives/87376660.html

19. 2021年12月21日 10:18:39 : euApDcryaM : OTZySWU5QkROS3M=[1] 報告
中国が不動産バブル崩壊で利下げ、終わりの始まり
2021年12月20日 GLOBALMACRORESEARCH
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/18207


ここでは事前に予想していたことだが、中国が利下げした。中国経済の核となっていた不動産の価格上昇が急降下したためで、中国政府も経済を支えるために動かざるを得なくなったということである。

バブル崩壊で利下げ

12月20日、中国人民銀行は政策金利を3.85%から3.8%に0.05%利下げした。アメリカが緩和縮小から利上げに向かい、イギリスでは利上げが開始されている中、中国は逆に動くことを余儀なくされている。

12月FOMC会合結果: 利上げ3回示唆でタカ派に転換も株価は上昇
イギリスがいち早く利上げ実行 早期インフレ撃退なるか


しかし実質的には同じことである。欧米では物価上昇が止まらず利上げを余儀なくされ、中国ではバブル崩壊が止まらず利下げを余儀なくされている。欧米も来年にはインフレのために株価を毀損するレベルまで利上げせざるを得なくなり、バブル崩壊後は利下げによって中国の仲間入りをするだろう。

しかし何故中国だけバブル崩壊が早かったのかと言えば、もう何十年も続いてきた不動産市場の巨大バブルがコロナで持ちこたえられなくなったためである。象徴的なのは1社で中国のGDP2%分の負債を抱えてついにデフォルトした不動産ディベロッパーの恒大集団である。

中国恒大集団、デフォルト認定の取り消しを要求


恒大集団が今月デフォルトして、上記の記事に書いたように他の不動産企業にも波及することがこれで確定的となった。中国政府は自国の不動産業界の惨状を最初から知っているので、利下げはこれまでに起こっている恒大集団などのデフォルトへの対処というよりは、これから起こる連鎖倒産への予防的措置である。

利下げと金融市場

しかし利下げでは不動産バブル崩壊は止まらない。良い例としてリーマンショックの時のアメリカの政策金利と株価のチャートを掲載してみよう。

https://www.globalmacroresearch.org/jp/wp-content/uploads/2016/10/2008-financial-crisis-s-and-p-500-and-federal-funds-rate-chart.png

5.25%の大幅利下げにかかわらず株価が暴落したのが分かる。

当時、不動産価格も同じ動きとなっている。これは政策金利が不動産価格にどう影響を与えるかを考えれば当たり前である。政策金利はまず長期金利に影響を与え、長期金利が住宅ローンの金利に影響を与える。

そしてローンの金利が低くなれば不動産が買いやすくなり不動産市場を下支えできるのだが、利下げを行なってからそこまで数ヶ月から半年程度のタイムラグがある。不動産価格の下落スピードにどう考えても対応できないのである。

これがリーマンショックで利下げをしたにもかかわらず資産価格の下落が止まらなかった理由である。不動産市場は株価よりも中央銀行による恣意的な操作が難しいのである。前から書いているが中国の不動産市場はもう終わっている。

結論

ここまで書いたが、ここの読者には驚きはまったく無いはずだ。何故ならばここでは9月の時点で次のように書いているからである。

恒大集団倒産と中国不動産バブル崩壊で空売りすべき銘柄リスト (2021/9/19)
恒大集団に投資をして資金を失った投資家、そして不動産価格下落で損をする非常に多くの中国人は、資金を作るために手持ちの資産を売ったり、消費を控えたりするだろう。(中略)この危機を乗り越えるためには中国政府は利下げなど何らかの緩和を行わなければならない可能性が高くなる。

今回の0.05%という小幅の利下げは勿論、象徴的な意味しか持たない。これから利下げを始めますという合図である。しかし上に書いた通り、中国が利下げをするかどうかさえもはや問題ではないのである。

サマーズ氏: 中国恒大集団のデフォルト危機は日本のバブル崩壊と同じで極めて深刻


https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/18207

20. 2021年12月24日 20:17:08 : zPeXbWXQFc : RlBrUHl2NnpoOEU=[40] 報告
不動産バブル崩壊の中国、値下げ禁止令で価格暴落に対抗
2021年12月24日 GLOBALMACRORESEARCH
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/18263


中国最大級の不動産ディベロッパー恒大集団はGDP2%分の負債を抱えたままついにデフォルトし、中国の不動産バブル崩壊も既にかなり進行しているのだが、日本や欧米ではほとんど気にもされていないようである。しかしここでは粘り強く報じ続けていこう。リーマンショックも最初はこのように無視されたからである。

中国の不動産バブル崩壊

中国の不動産市場の現状を整理しておこう。まず恒大集団についてはオフショア債券の利払いがついに猶予期間を過ぎても払えなくなり、公式に格付け会社によってデフォルト認定されている。本人が認めていないのでデフォルトしていないかのような報道もあるが、借金を期限までに払わないのはデフォルトである。

中国恒大集団、デフォルト認定の取り消しを要求
不動産価格については、まず恒大集団デフォルト前から一部地域で駐車場の価格が「白菜並み」になっているという中国の報道があった。

そしてそれが11月の統計にも表れており、新築住宅の平均価格は前月比-0.3%のマイナス成長となっている。あまり大きい下落に見えないが、それでも6年ぶりの下落幅であり、住宅販売は全体で-16.3%のマイナス成長となっている。住宅市場が急速にしぼんでいることが分かる。

住宅バブルの崩壊は、価格の下落よりも全体の売買金額の縮小の方に大きく表れているように見える。これらの数字のからくりは、当局は価格を制御することは出来るが、売買を無理矢理成約させることは出来ないことに起因する。何故ならば、中国では値下げ禁止令が出ているからである。

住宅の値下げ禁止令

住宅価格が下落して困っているから価格を統制してしまおうというわけである。恒大集団の株価が下落したから取引停止にしてしまおうという発想と同じである。

中国恒大集団、ついに株式取引停止
この値下げ禁止令は当初、地方都市において出されていた。

中国の不動産バブル崩壊は地方から始まっている。これには2つの理由がある。先ず第一に、バブルが弾ける時にはすべての資産が同時に下落するのではなく、その市場のメインの資産は最後まで下落せず、端にあるマイナーな資産から下落してゆく。2018年の世界同時株安でもそうだったし、2022年の暴落タイミングを予想するための「炭鉱のカナリア」という考え方も同じである。

世界同時株安を予想できた理由と株価下落の原因 (2018/10/28)
ガンドラック氏: 株価急落のタイミングはジャンク債が教えてくれる
北京や上海などの一等地はバブル崩壊でも最後まで持ちこたえていたのだが、体力のない地方都市の不動産から値段が下がってゆく。これが第一の理由である。

第二の理由は、中国政府が無理矢理地方都市に多くの住宅を建設しようとしていたからである。

中国政府は以前から「農村部の都市化」を標榜した政策を行なってきた。表向きはインフラ整備の遅れた地方の都市化が目的だったが、これには裏がある。中国では土地は国の所有となっており、それを不動産ディベロッパーが借り受ける形で不動産を開発する。

つまり土地の出処が政府であるために不動産バブルからは政府も利益を得ていたのであり、無理矢理開発を進めることで地価を上げて泡銭を得ようとした。

それで開発された地方都市に農民が田舎から移って経済成長することを中国政府は皮算用していたわけだが、農民の方は動きたくなかったのか、農民が田舎から地方都市に移ってくることはなかった。余計なお世話だということである。

それで地方都市から不動産価格が下落し、まず地方都市が値下げ禁止令を出した。それが今や南京や天津などの都市部にも波及している。

天津市では15%を超える値下げが禁じられている。価格の下落幅は前月比0.3%ではなかったのだろうか? 15%の下落を禁じるということは、15%下落しているということである。統計よりも当局の動きの方が中国の不動産市場の実体を雄弁に語ってくれるのである。

共産主義的政策の終焉

ということで、ゴーストタウンを作り上げた中国の地方都市から始まった不動産バブルの崩壊は今や都市部にも到達しているらしい。

サマーズ氏: 中国恒大集団のデフォルト危機は日本のバブル崩壊と同じで極めて深刻
これは、消費者が必要だと思うものを事業者が提供する資本主義経済とは正反対の、政府が「これを作る」と決めて経済を要らないもので満たしてゆく共産主義的政策の崩壊である。

ここまで読んで「やっぱり共産主義の中国だから」と思った読者は多いかもしれない。しかし中国と日本とアメリカのGDPに占める政府支出の割合を並べてみると次のようになる。

中国: 11.9%
日本: 14.2%
アメリカ: 18.7%
日本とアメリカの方がよほど共産主義的な経済なのだということを日本人は理解しているだろうか?

オリンピック競技場のように、政府が不要なものをどんどん作り、誰も要らないから価格が下がってゆくというのが日本やアメリカにおけるデフレの元凶である。日本政府は自分でデフレを作っておきながらデフレを退治するなどと供述し、そして今やインフレによって見事にデフレと経済成長を退治しつつある。イギリスだけがそこから早々と退散しようとしている。

イギリスがいち早く利上げ実行 早期インフレ撃退なるか


https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/18263

21. 2022年1月30日 13:58:02 : tz4AZFOuxQ : TG1zLm1MZjg2ZXc=[8] 報告

2022年01月30日
中国融資平台の債務は960兆円と報道、地方政府の影の資金源だった

恒大の理財商品を買って詰め寄る投資家たち

画像引用:https://www.wsj.com/articles/china-goes-cold-turkey-on-property-11631709955 China Goes Cold Turkey on Property - WSJ

地方政府の打ち出の小槌「融資平台」とは

恒大の経営悪化で注目されている中国大手不動産企業の債務が、1000兆円近いと報道されています。

米経済メディアブルームバーグなどによると、地方融資平台(LGFV)の債務が8兆4000億ドル(約960兆円)超に達している。

バブル崩壊後の1990年代日本では、目のくらむような奇想天外な借金が次々に発覚したが、それすらままごと遊びに見える。


記事によると中国山東省日照市が実施した不動産入札で、開始価格を11%上回る1億7000万ドル(約190億円)で落札された。

入札したのは日照市政府の資金調達事業体、地方融資平台(LGFV)で、自分で自分に入札して落札していた。

中国では融資平台が国や地方政府に代わって資金調達しているが、「公的債務」に含めていない。


調査によると21年11月から12月に不動産入札をした21の大都市のうち、9都市で半分以上を融資平台が落札していた。

この仕組みによって地方政府の不動産は確実に落札され、不動産価格を維持し、不動産税収を確実にしている。

一方で「自分で売り出して自分で買う」のは不相応に価格を吊り上げ、融資平台の巨額債務を作り出している。


何度も登場した融資平台とは、理財商品(投資信託など)を投資家に販売する投資会社です。

例えば1兆円で砂漠に新都市を作る時、地方政府も中央政府もお金を出さず、融資平台が高利回りのファンドを発売する。

投資家は融資平台のバックに中央政府や地方政府がいるのを知っており、絶対安心だと思って投資します。

GDP比100%に達する不良債権

国が保証しているのだから日本国債や米国債と同じで、中国政府が破綻しない限り保証されていると思っていました。

これは実質的に中国の政府債務で、債務総額はGDP比100%近いだろうというのがブルームバーグの報道です。

中国では不動産市場の健全性を保つため、銀行から地方政府や不動産事業への融資は制限されています。


その抜け道が融資平台で、銀行を素通りして投資家から直接資金を集めて、開発業者などに融資しています。

投資家に売る時は「政府が保証するから安心だ」と言っていたが、恒大が破綻すると政府は「民間企業は救済しない」と切り捨てた。

これで中国版リーマンショックが起きそうになり一転して投資家を救済する事にしました。


GDP比100%に達する乱脈融資を中央政府が保証する事になり、今後成長の足を引っ張るでしょう。

中国国務院は貴州省政府の融資平台が、銀行委側と債務繰り延べ交渉を認める方針を示した。

融資平台は民間ではなく地方政府の借金だと認めた事になり、今後地方政府による不動産開発が制限される。


無料で取得した土地に高額な売り出し価格を設定し、自分で落札して傘下の開発会社が開発し、完成したマンションをまた政府が融資して買いとる。

こういう経済成長の仕組みはもう持続不可能になります

https://www.thutmosev.com/archives/87654084.html#more

22. 中川隆[-13929] koaQ7Jey 2022年2月04日 10:14:33 : IANSEFVjsY : OURCM1BWVDdoWEU=[4] 報告

ソロス氏: 中国不動産バブル崩壊で習近平は失脚へ
2022年2月3日 GLOBALMACRORESEARCH
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/19393


Soros Fund Managementのジョージ・ソロス氏が中国の不動産バブル崩壊を喜んでいる。ソロス氏の中国バブル崩壊予想については以下の記事で取り上げている。

ジョージ・ソロス氏、中国版リーマンショックによるバブル崩壊を警告 (2021/9/15)


恒大集団のデフォルトなど、状況はこれまで確かに彼が予想した方向に進んでいるようだ。

持続不可能な中国の不動産バブル

上記の記事でソロス氏が中国の不動産バブル崩壊を予想してから半年ほどが経った。当時懸念されていた恒大集団のデフォルトは既に現実のものとなっている。

中国恒大集団、デフォルト認定の取り消しを要求


あれから半年後、ソロス氏はこの状況をどう眺めているだろうか。彼はスタンフォード大学での講演で、崩壊しつつある中国の不動産バブルが元々持続不可能だったと主張している。彼はこのように述べている。

中国の不動産ブームは地方政府を利するために国民に貯蓄を不動産に投資させる持続不可能なモデルに基づいていた。

しかも買い手に借金をさせた上に建物が出来上がる前にお金を払わせている。地方政府の収入の大半は上がり続ける価格で土地を販売することから来ていた。

何故不動産バブルで地方政府が儲かるのか? 中国では土地は政府の所有物であり、民間はあくまで土地を政府から借りているに過ぎない。つまりすべての土地の出処は元々政府なのであり、よって土地の価格が高騰して儲けるのも政府なのである。

しかしバブル崩壊前の日本がそうだったように、不動産価格が永遠に上がり続けることを前提としたシステムはいずれ破綻する。その象徴的な出来事が恒大集団のデフォルトだろう。ソロス氏は次のように付け加える。

バブルを抑制するための中国政府の政策によって借金漬けの大手不動産ディベロッパー恒大集団は借金が返済出来なくなった。

中国バブルはどうなるか

市場ではアメリカの金融引き締めばかりが話題になっているが、2022年のもう1つの大きなテーマは中国の不動産バブル崩壊である。

アメリカ、2018年の株価暴落を引き起こした量的引き締めを発表
アメリカの金融引き締めの方はもうどうにもならないことは繰り返し解説しているが、中国の不動産価格も既に下落を開始している。

不動産バブル崩壊の中国、値下げ禁止令で価格暴落に対抗
中国の方はどうなるだろうか? ソロス氏はこう語る。

中国当局がこの経済危機に対処できるかどうかが注目されている。

だが対処し始めるのが遅すぎたかもしれない。国民の政府への信頼が揺らぎ始めている。

中国の不動産バブルについては、レイ・ダリオ氏など多くの人が「これはリーマンショックとは違う」と言っている。

世界最大のヘッジファンド: 中国恒大集団の2兆元債務は対処可能
筆者もその言葉自体には同意する。そしてリーマンショックとどう違うかと言えば、中国では不動産投資が個人の資産運用の中核を担っているということである。

アメリカでは資産運用と言えば株式投資である。中国ではそれが不動産投資なのである。バブル時代の日本人のように、彼らは不動産価格は永遠に下落しないと本当に信じている。これまで説明してきたように、生涯の貯金を不動産につぎ込んで、その値上がり益で老後を過ごそうとしている中国人は少なくないのである。

しかしその不動産価格はバブルを抑制するための政府の政策によって急落している。不動産で老後資金を運用している彼らはどう思うだろうか? ソロス氏は次のように言う。

不動産価格の下落によって、大量の貯金を不動産に投資した中国国民の多くが習近平の敵になるだろう。

それで習氏が失脚するとソロス氏は予想しているのである。

中国共産党内部の抗争

ここからがソロス氏の議論の面白いところである。彼はこの問題の根本が中国共産党の内部抗争だと言う。

中国共産党内部の強い反対勢力のことを考えれば、習近平が毛沢東やケ小平のレベルまで登り詰めることは起こらないかもしれない。

どういうことだろうか。まず習氏が最近、営利目的の学習塾の廃止やゲーム業界への強力な規制など、自国産業を壊すような政策を次々に打ち出していたことを思い出したい。

ジム・ロジャーズ氏: 中国は自国の人々を害している
不動産業界への厳しい対応もその一環である。何故習氏は自国の産業を痛めるようなことをしているのだろうか? ソロス氏は次のように言う。

中国内部の対立は非常に激しく、それは共産党の出版物の中の様々な表現にも表れている。

習近平はケ小平の理念に賛同し、民間企業により大きな役割を与えようとしている政治家から攻撃されている。

逆に言えば習氏はそのような勢力を攻撃しているということになる。

ケ小平とは中国の資本主義化を進めた中国の政治家で、毛沢東の後、江沢民より前に実権を握った人物である。資本主義経済に理解を示した彼はソロス氏など西洋の論客から人気が高く、ダリオ氏なども何度も言及している。

一方で現職の習近平氏は政治的にソロス氏の仇敵である。オープンソサエティ財団という政治団体を設立してリベラル派の政治観を世界に広めようとしているソロス氏にとって、習氏ひとりが経済のあり方を決める今の中国政府は我慢ならないらしい。

ソロス氏によれば、中国共産党内部にケ小平派の政治家がいて、習氏は上記の自殺的な政策を通して彼らと戦っているという。実際、不動産価格の抑制も家賃高騰に不満を持った国民に対応するためのものだが、一方で不動産に投資している比較的裕福な国民にとっては不動産価格は下がってもらっては困ることになるだろう。

つまりこれは習氏とその政敵の抗争であると同時に、中国内部の資産階級と労働者階級の争いでもあるわけである。1党独裁に見えて意外と党派的な政治争いがあるところがなかなか面白い。だが外から見るとそれが見えにくいのである。

結論

ソロス氏の分析は相変わらず興味深い。一方で、投資の第一線から既に身を引き、政治活動に邁進しているソロス氏の考えには鋭い洞察と政治的意図が降り混ざっている。

ソロス氏は中国経済における上記の展開を喜んでおり、次のように述べている。

これで「開かれた社会」が直面する最大の敵が排除されるだろう。

「最大の敵」とは当然習氏のことである。

しかし「開かれた社会」とは何だろうか。例えば国境のない世界であり、世界中で移民政策を推進し続けたソロス氏は、移民が各国で強姦したり殺人したり、地中海で溺れ死んだりして批判の的となった。

大晦日に移民が集団でヨーロッパ人女性に性的暴行、ドイツ、スイス、フィンランドで
パリ同時多発テロの犠牲者130人はドイツが殺した
彼はアメリカ民主党の支援者であり、リベラル派の政治活動家である。そしてリベラル派の政策とは、移民政策の他には増税と公共政策、つまり「政府がお金を徴収して使い道を国民の代わりに決める」ことであったり、脱炭素政策、つまり「政府が民間に介入して原油採掘企業が原油を採掘できなくする」ことであったりする。

サマーズ氏: エネルギー価格を高騰させる脱炭素政策は健全ではない
興味深いのは、こうしたリベラル派の価値観が習氏の政治と全く同じように政治を「国民が決める」のではなく「政府が決める」ものだということである。

リベラル派の中国嫌いは要するに同族嫌悪なのである。

大体、政治団体を作ってまで他国の政治に介入し、自分の信じる価値観を他国に押し付け、他国のトップが排除されることを喜ぶというのは、キリスト教を軸とした文化圏を世界中に打ち立てるべく他国を侵略してきた西洋人の典型的態度そのものである。

彼らは本当にこれが止められないらしい。トランプ元大統領は西洋諸国のこの態度を止めさせようとしたが、コロナを甘く見て失脚した。彼もまたソロス氏の政敵である。

トランプ次期大統領: アメリカは他国の政権転覆をやめる
ジョージ・ソロス氏、トランプ相場空売りで踏み上げられ大損失か
筆者は習氏の政治観には意見も興味もないのだが、彼はこのまま西洋のエサになってしまうのだろうか? ダリオ氏が言うことも少しは理解できるのである。

レイ・ダリオ氏、中国擁護発言で西洋社会から糾弾される


https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/19393

23. 中川隆[-13865] koaQ7Jey 2022年2月06日 07:45:51 : K7Ig9SNBnI : aExrL1g5WkdWS0U=[15] 報告
バブル崩壊の歴史と これから起きる超円高によるバブル崩壊
http://www.asyura2.com/20/reki5/msg/388.html

国が隆盛してから滅びるまでのサイクル
http://www.asyura2.com/20/reki5/msg/1480.html

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