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これが不足すると骨がボロボロに…「日本人に足りない3つの栄養素」を一度に摂れる"和の伝統食"/プレジデントオンライン
満尾 正 による健康を維持するためには何が必要なのか。医師の満尾正さんは「ビタミンD、マグネシウム、亜鉛は免疫力にも関係する重要な栄養素だが、多くの日本人に不足している。これらが不足すると骨粗しょう症や筋力低下、男性機能の低下、心疾患、不眠などにつながる」という――。
不調の原因は「栄養不足」かもしれない
「足がつる、肩こりがひどい、男性機能が弱っている、イライラするといった心身の不調は、3つの栄養素が不足していることに原因があるかもしれません」
こう指摘するのは、満尾クリニックの院長・満尾正氏だ。
3つの栄養素とは、日本人に不足しているといわれている「ビタミンD」「マグネシウム」「亜鉛」だという。
「健康状態が良く見える人でも、この3つの栄養素が維持されていることはほぼまれです。健康診断で即時に病気につながることがないため、これらの数値は測定されない。その結果、栄養素不足に陥っていてもなかなか気づきにくいのです」
ビタミン群の「ビタミンD」、ミネラルの「マグネシウム」と「亜鉛」は毎日外部から摂取しなければならない必須栄養素だ。骨を作るために欠かせないビタミンD
ビタミンDはカルシウムの吸収を助け、骨を作るために欠かせない栄養素ということは一般的に知られている。それ以外にも、免疫力の増強、うつ病など精神疾患の予防、筋力低下の予防、アンチエイジング効果などの働きがある。
亜鉛は、性ホルモンの分泌・維持だけでなく、骨や皮膚、肝臓、腎臓、インスリンを作るすい臓、精子を作っている睾丸など、新しい細胞がつくられる組織や器官では必須のミネラルになる。
マグネシウムは、エネルギーの産生や貯蔵のほか、カルシウムと拮抗して筋収縮を制御したり、血管を拡張させて血圧を下げたり、血小板の凝集を抑え血栓を作りにくくしたりする作用がある。
「3つの栄養素に共通の働きは、免疫力を高める効果があることです。感染症対策として注目されている栄養素ですが、普段の食事で意識されることはほぼありません。健康診断で測定されないので、不足しているかどうか気づきにくいと先ほど言いましたが、不足しているかどうか判断する手がかりはあります」
3つの栄養素が不足している“サイン”
「数値でわからなくても、体に栄養素不足の疑いを示す兆候が現れます。ビタミンDが不足すると、気分が落ち込み、やる気が出ないといった、うつの初期症状のようになる。また、イライラしやすくなる。女性の場合は骨密度が下がり、骨粗しょう症のリスクが高まります。
亜鉛不足は、男性の場合は前立腺のトラブル、男性機能が弱くなる。また、皮膚のトラブルやシミ・しわができやすい。マグネシウム不足は足の筋肉がつる、肩こりがひどくなるなど筋肉や関節に不調が現れる。また、不眠になりやすくなります」
ほかにも、亜鉛不足の場合、味を感じにくくなる味覚障害、慢性下痢、免疫機能障害、性腺発育障害などのさまざまな症状が現れる。
マグネシウムは、欠乏すると炎症、高脂血症、心疾患、神経異常、メタボリックシンドローム、肝臓障害を引き起こすとされている。
栄養素不足による体の不調
●ビタミンD:気分の落ち込み、イライラ、活力が湧かない、骨粗しょう症、筋力低下など
●亜鉛:男性機能の低下、皮膚炎、味覚障害、高血圧、胃潰瘍など
●マグネシウム:足のこむら返り、肩こり、不眠、食欲不振、疲れやすい、メタボリック症候群、心疾患など
過剰な日焼け対策でビタミンD不足に
「男性機能や性欲が弱くなったと体感している人は、亜鉛だけでなく、ビタミンD不足も考えられます。ビタミンDは男性ホルモン(テストステロン)を生成・維持する役割がある。男性ホルモンは加齢とともに減少していくのですが、健康な40〜50代の男性が60歳以上と比べ男性ホルモンの数値が低いという報告もあります(帝国大学病院による唾液テストステロン検査)。
男女問わず、男性ホルモンは筋肉を作る、活力を生み出す源として不可欠なのですが、男性ホルモン値の低い人は、血中のビタミンD濃度が低い傾向になる。ビタミンDは日光に当たることで生成されるため、日常的に屋外に出ていれば不足することは少ないのですが、さまざまな調査の結果、日本人はかなりの割合でビタミン不足になっている。
日焼け対策をして日光に当たらず、魚をあまり食べない生活をしているとどうしても数値が低くなりやすい。日本人のビタミンD不足はかなり問題です」
満尾クリニックを訪れた男女1700人のデータを見ても、約8割が血中濃度の理想値40〜80ng/ml以下だったという。
また、慈恵医科大学が東京都内で健康診断を受けた5518人を対象にした調査(2019年4月〜2020年3月)によると、98%がビタミンD不足に該当していたという報告もある。
「若返りホルモン」不足で気力も性欲も減退
男性ホルモンに不可欠なビタミンDだが、満尾氏はこのホルモンをつくる源になる、体内ホルモン「DHEA」(デヒドロエピアンドロステロンというヒトの体内に存在するホルモンの略称)の数値も非常に重要だと説明する。
「DHEAは『マザーホルモン』と呼ばれ、男性ホルモン(テストステロン)や女性ホルモン(エストロゲン)などあらゆる性ホルモンをつくる源です。免疫力の向上や筋肉の維持、骨密度の維持など、多岐にわたる生理機能に関与し、別名『若返りのホルモン』とも呼ばれている。
DHEAが不足すれば、当然男性ホルモン値も低下し、男女問わず体力や気力が失われ、性機能も減退する。ビタミンDと併せて、DHEAも補う必要があるのです。DHEA不足の人には、粘り気のあるヤム芋、自然薯、山芋、大和芋、里芋、菊芋などのイモ類を食べるのをおすすめしています」
大事な栄養素が気軽・安価に摂れる納豆
「食事の大半をコンビニで調達する、お菓子をご飯代わりに食べる、清涼飲料水を一日1リットル飲む、仕事が忙しくて食べる時間がないなど、現代的な生活を送っている人は、3つの栄養素が不足しているはずです。食生活の乱れも原因としてはありますが、これらの栄養素は体内に貯蔵しにくいなどの特性があるために不足しやすいのです」
たとえば、マグネシウムは過度な持続的運動、飲み過ぎ、ストレスによって体内の細胞内に留まることができず、体外へ排出されてしまう性質がある。また、寒冷地にいるといった肉体的なストレスがかかることでも、尿からマグネシウムが排出されるということがわかっているという。
亜鉛も体内に貯蔵できない栄養素の一つ。また、お酒を大量に飲む人は、アルコール代謝に亜鉛を使うため、亜鉛不足になりやすい。消化器系疾患を患っている場合、血圧の薬やペニシリンを服用している場合、妊娠中は亜鉛が吸収されにくいので、不足分を補うことを意識してほしいという。
「私は毎日納豆を1パック食べているのですが、納豆は気軽にしかも安価に3つの栄養素が摂れるので、常食しない手はありません。さらにとろろをかけるとDHEAも摂れます。納豆のほかには、小魚や青魚、タコや牡蠣もビタミンDや亜鉛を多く含有しているので、おすすめです。大ぶりの牡蠣を4、5個食べるだけで、1日の亜鉛摂取推奨量を補充できます」
いまの食生活が10年後を左右する
3つの栄養素不足は、こうした食材を意識して摂ることで解決できる。ただし、摂りすぎは体の不調につながるので要注意。食事で摂るのがむずかしいという人はサプリメントで補うほか、ウォーキングやガーデニング、ゴルフなど屋外に出て活動することでビタミンDを生成することができる。
「健康診断の結果でも異常値はなく、今は大きな不調も感じていないかもしれません。このまま加齢とともにしわが増え、筋力が落ち、緩やかに老いていくだろうと多くの人は考えているはずです。それは、健康な体を維持できればの話です。
40代、50代で健康診断の結果がほぼ同じでも、食生活に気をつけている人とそうでない人は、10年後に差が現れてくる。体の中の変化は見えないですが、確実に変化しています。今のうちに食生活や生活習慣を見直したほうがいいと思います」
3つの栄養素を効率的に摂取するなら…
・ビタミンD
鮭、サンマ、イワシなどの青魚、鰻、牡蠣、卵など
・亜鉛
牡蠣、豚レバー、しらす干し、アーモンド、いりごまなど
・マグネシウム
海藻類、青魚、タコ、牡蠣、大豆製品、葉物野菜など
---------- 満尾 正(みつお・ただし) 米国先端医療学会理事、医学博士 1957年横浜生まれ。北海道大学医学部卒業後、内科研修を経て杏林大学救急医学教室講師として救急救命医療に従事。ハーバード大学外科代謝栄養研究室研究員、救急振興財団東京研修所主任教授を経た後、日本で初めてのアンチエイジング専門病院「満尾クリニック」を開設。米国アンチエイジング学会(A4M)認定医(日本人初)、米国先端医療学会(ACAM)キレーション治療認定医の資格を併せ持つ、唯一の日本人医師。キレーション治療の経験は延べ5万件を超える。著書に『ハーバードが教える 最高の長寿食』(朝日新書)、『医者が教える「最高の栄養」 ビタミンDが病気にならない体をつくる』(KADOKAWA)、『世界最新の医療データが示す 最強の食事術』(小学館)など多数。
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