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基礎年金と関税交渉は棚上げ、消費税減税せず…石破政権の「参院選対策」はことごとく裏目に
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/371835
2025/05/15 日刊ゲンダイ
選挙で頭がいっぱい(C)日刊ゲンダイ
パンは具がなくてもおいしいが、石破政権の「あんこのないあんパン」は到底いただけない。政府が16日国会に提出する方針の年金制度改革法案だ。「あんこ」だったはずの基礎年金の底上げ案を削除し、就職氷河期世代が抱える低年金リスクを無慈悲にも放置した。石破政権の最優先事項は夏の参院選。国民生活は二の次である。
「慎重な意見」とは有権者への「争点隠し」
年金法案は今国会で、首相が委員会などに出席する「重要広範議案」に指定されている。当初、政府・与党は3月上旬に法案提出を見込んでいたが、選挙を控える参院自民を中心に「国民の理解が得られない」などと異論が噴出。スッタモンダした挙げ句、ひねり出したのが基礎年金の底上げを削除した「あんこのないあんパン」だった。
野党から早期提出をせっつかれる中、提出自体を先送りするわけにもいかず、自民党は13日の総務会で法案を了承。単に体裁だけを取り繕ったに過ぎず、経済成長しない限りは基礎年金の給付水準が2057年に今より3割も減るという待ったなしの大問題への対処は先送り。非正規雇用が多く、年金受給額が低いとされる就職氷河期世代にとって死活問題だが、福岡厚労相は14日の衆院厚労委員会でも、底上げ案について「与党の法案審議でも慎重な意見があった」と“やらない言い訳”を重ねた。
与党内では、底上げ案が受け取る厚生年金の一時的な減少や将来的な増税を招くとの懸念が根強い。「慎重な意見」とは詰まるところ、有権者への説得を諦めた単なる「争点隠し」に過ぎないのだ。
「小泉内閣が『100年安心の年金』をブチ上げてから約20年。当時、自公政権は大宣伝したものですが、年金制度の破綻が叫ばれて久しいのに、今も昔も場当たり的な対応に変わりはありません。いつの時代も政権与党は、選挙前には国民に甘言をささやいたり、あるいは自分たちに不利になることは隠したり。今や政治家とは名ばかりで、今だけ、カネだけ、自分だけの『政治屋』ばかりです」(政治評論家・本澤二郎氏)
減税しないための理屈を並べることこそ無責任
「ゆっくり急ぐ」意味不明(C)日刊ゲンダイ
進展の見えない日米関税交渉も、石破政権は一票でも多く稼ぐために利用する。いくら「国益優先」「妥協はしない」と息巻いたところで、トランプ米大統領を相手に英国や中国がすんなりディール(取引)し、「最優先」の交渉相手であるはずの日本が後れを取っているのは事実。余裕ぶって「交渉はゆっくり急ぐ」(石破首相)と意味不明な言葉を並べるのも、最終的に「高関税回避」を参院選のアピール材料にしたい思惑が絡む。
年金改革も関税交渉も参院選を意識した棚上げで、庶民の暮らしに直結する経済対策は参院選後に先送り。与野党内から「消費税減税」を求める声が上がっているのに「減税だけの話をするのは無責任だ」と後ろ向きだ。
「都合が悪くなるとすぐ『財源論』を持ち出しますが、軍拡費用の削減や法人税減税の見直しなど、いくらでも財源はあるはずです。減税しないための理屈を並べることこそ無責任でしょう。物価高に苦しむ国民生活を顧みず、目の前の選挙ばかり考えているようでは、ますます有権者の怒りを買うだけです」(本澤二郎氏)
ANNの最新の世論調査によると、内閣支持率は発足後最低の27.6%。我が身可愛さゆえの選挙対策は、ことごとく裏目に出そうだ。
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その石破自民を、高市早苗氏が「減税しないのはアホ」と皮肉たっぷりに批判。党内の“内ゲバ”ぶりは、関連記事【もっと読む】で詳しく報じている。
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