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※2025年5月20日 日刊ゲンダイ1面 紙面クリック拡大 文字お越し
※紙面抜粋
※2025年5月20日 日刊ゲンダイ2面
国民がコメ高騰や不足に苦しんでいる最中、言葉を失う江藤拓農相の「コメ買ったことない」発言(C)共同通信社
庶民がコメ高騰で苦しんでいる最中、江藤大臣のセリフには言葉を失うが、これぞ、自民党の病理だ。地盤を引き継ぎ、能力もないまま、大臣でチヤホヤされ、無策に反省のカケラもない無責任。
裏金、献金もガッポリで、おいしい政治屋稼業はやめられないから世襲する。
◇ ◇ ◇
さすがに、これは辞任モノだろう。このチンピラ大臣をクビにできなければ、ただでさえ支持率下落がつづく石破内閣は、もうオシマイである。
庶民がコメの高騰に苦しんでいるさなか、江藤農相がとんでもない発言をしていたことが発覚した。18日、自民党佐賀県連の政治資金パーティーで講演し、高騰するコメについて、こう言い放った。
「コメは買ったことありません。支援者の方々がたくさんコメをくださるので、まさに売るほどあります。私の家の食品庫には」
「大変なんですよ、コメをもらうというのも。わざとじゃないでしょうが、いろんなモノが混じっています。黒い石とか入っている」
庶民がコメの高騰に困り果てているのに、よくも「コメは買ったことがない」「売るほどある」「もらうのも大変」などと口にできたものだ。要するに「俺は困っていないよ」ということだろう。コメ高騰に苦しむ国民感情を逆なでするにもほどがある。
あとから慌てて、「売るほどあると言ったのは、言い過ぎだった」「実際には定期的にコメは買っている」と釈明したが、それで国民が納得すると思ったら大間違いだ。
ネットでは怒りの声が渦巻いている。「政治家やめてほしい」「俺もコメ買ったことない人になりたいよ」「国民の苦しみを他人事扱いする農相なんかいらねーよ」といった批判が殺到している。X(旧ツイッター)では、関連ワード「買ったことはない」「江藤拓農林水産相」が急上昇し、トレンド1、2位となった。よほど怒りが強いということだ。
実際問題、コメを買ったことがなければ、1円でも安いコメを探して並ぶ庶民の気持ちもわからないだろう。
しかも「いろんなモノが混じっています」と、コメをくれる農家をバカにするような発言までしている。これが、コメ問題を担当する農相の発言なのか。
立正大名誉教授の金子勝氏(憲法)が言う。
「江藤発言のなにが問題かといえば、あんな発言をしたら国民がどう感じるか、ということさえわかっていないということです。それもこれも、コメ高騰に苦しむ国民に寄り添う気持ちが皆無だからでしょう。石破首相は即刻、更迭すべきです。江藤大臣を更迭するかどうか。これは、石破首相がコメ高騰をどう考えているのか、庶民の怒りと苦しみがわかっているのか、リトマス試験紙になりますよ」
すべて他人事の農相ではコメの価格は下がらない
備蓄米は出回らない、庶民に行き届かない(C)共同通信社
あんな男が農相をしていたら、コメの価格が下がるはずがない。
どんなにコメの値段が上がろうが、支持者が次々にコメを持ってきて、売るほど倉庫に積み上がっていたら、本気でコメの高騰を抑えようとするはずがないからだ。
実際、コメの価格が昨年の2倍にまでハネ上がったのは、農水省が後手後手に回り、傍観していたことが大きい。
昨年11月、江藤が農相に就いた時、すでにコメの販売価格は前年の1.5倍に達していた。なのに、まったく手を打とうとしなかった。1月下旬、ようやく備蓄米の運用を見直す方針を発表したが、「実際に放出しなくてもアナウンスするだけで効果は出る」と楽観し、実際に放出したのは3月だった。
もし、先手先手で備蓄米を放出していたら、コメの供給が進み、ここまで値上がりすることもなかったのではないか。
どうかしているのは、備蓄米を集荷業者に売る時、政府の仕入れ値より高く売っていることだ。備蓄米の放出は、コメの価格を下げることが目的なのに、高く売ってどうするのか。これには、自民党内からさえ「国が儲けてどうする」と批判の声が上がっているほどだ。
しかも、ようやく放出した備蓄米も、ほとんど店頭に届いていない。3月に放出を決めた備蓄米約21万トンのうち、4月13日までに小売店に届いたのは、わずか1.4%である。今頃になって、店頭に届くように、備蓄米をスーパーなどの小売店に早く届ける業者向けの「優先枠」を設けているが、いくらなんでも対応が遅すぎるだろう。なぜ、最初から「優先枠」を設けなかったのか。後手後手もいいところだ。
「国会答弁を聞いていても、江藤大臣はいつも他人事のような発言をしています。やはり、コメが値上がりしても本人は困らないから危機感が薄いのでしょう。それにしても、昨年の政権発足時には、すでにコメ価格の高騰は大きな問題になっていたのに、どうして石破首相は、庶民の暮らしに関心が薄い江藤議員のような人物を農相に就けたのか。不思議です」(金子勝氏=前出)
庶民の暮らしとかけ離れた世襲議員ばかり
そもそも、平気で庶民の神経を逆なでするような江藤とは、どんな人物なのか。衆院宮崎2区選出。当選8回。典型的な2世議員だ。
父親の隆美は、建設相や総務庁長官を歴任したタカ派の重鎮だった。「ゼネコンのドン」とも呼ばれていた。
江藤本人は、1985年に成城大を卒業。87年から17年間、父親の秘書をつとめた後、地盤を引き継ぎ、一度も社会に出ることなく、2003年の衆院選で初当選している。農相就任は、安倍内閣で初入閣して以来、2度目である。
まるで自慢するかのように「コメは買ったことがない」「売るほどある」「もらうのも大変」と語ったのは、要するに苦労知らずのボンボン2世だからだろう。
もらったコメに「黒い石とか入っている」とケチをつけたのも、上級国民の自分は特別扱いされて当然、という意識があるからに違いない。
しかし、これは江藤に限った話ではないのではないか。江藤発言こそ、自民党の体質そのものだろう。
なにしろ、今や自民党は、庶民の暮らしとはかけ離れた2世議員ばかりだ。石破首相も、林官房長官も、赤沢経済再生相も2世、3世。閣僚20人中、9人が世襲議員である。
社会に出たこともない2世議員に庶民の暮らしがわかるはずがない。
政治評論家の本澤二郎氏はこう言う。
「なぜ、自民党議員は子供にあとを継がせ、子供もあとを継ぎたがるのか。それは政治屋稼業は、オイシイ商売だからです。実際、日本の国会議員の報酬は、世界でも3本の指に入る。新幹線のグリーン車も乗り放題、高級宿舎も格安で借りられる。そのうえ、自民党議員は巨額の政治献金を受け取り、裏金までつくり放題ときている。一般国民の感覚とかけ離れるのも当然です。しかも、2世議員は、親から『稼業』を受け継いだだけだから、信念や志があるわけでもない。社会に出て苦労していないから、人の痛みもわからない。本来、政治家は世のため人のために働くものなのに、世襲議員は他人からやってもらうことが当たり前になっている。これでは、江藤農相のように勘違いする大臣だって生まれてきますよ」
庶民の暮らしをわかろうとしない自民党は、消費税減税もかたくなに拒否し、就職氷河期を救うための年金改正もやめてしまった。
はたして石破は、江藤をクビにするのかどうか。コメの価格は、再び上昇している。石破政権に対する国民の怒りは、いずれ爆発するはずだ。
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