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※紙面抜粋
※2025年7月29日 日刊ゲンダイ2面
見ている国民はドッチラケ…“ガス抜き”両院議員懇談会決裂!世紀の泥仕合の今後
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/375409
2025/07/29 日刊ゲンダイ
「赤心奉国」と言うが…(C)日刊ゲンダイ
自民党の悪あがきが見せ物になってきた。「しがみつく首相、権力闘争を仕掛ける冷や飯組。自民党という組織を解体しない限り、解決策はないのにコップの中の内輪モメ。いまさら敗因分析もない。「党を分裂させない」という前提もおかしい。
◇ ◇ ◇
この政党は政争、政局ばかりだ。
自民党は28日、参院選の大敗を受けて両院議員懇談会を党本部で開催。司会者に発言を促された石破首相(党総裁)は「多くの同志が議席を失い、深く心からおわび申し上げる」と謝罪した上で、「国家、国民に対し、決して政治空白を生むことがないよう責任を果たす」と続投の意向を示した。理由は、トランプ関税を巡る日米合意を着実に実行しなければならないからだそうだ。
続いて、森山幹事長は参院選を総括して8月中に報告書を取りまとめる考えを示し、「報告書がまとまった段階で幹事長として自らの責任について明らかにしたい」と話した。
要するに、選挙総括の結果次第で、森山は引責辞任の可能性があるが、石破自身はあくまで続投。昨年の衆院選から今年は都議選、参院選と3連敗したにもかかわらず、しがみつこうというわけだ。この石破の態度表明を受け、懇談会は大荒れだった。出席した議員によれば、発言者は64人で、うち約50人が石破の続投に異を唱えた。「ただちに退陣せよ」と突きつけた議員もいたそうだ。
旧茂木派の鈴木貴子元外務副大臣は終了後、報道陣に「衆院選、都議選、そして、政権交代の意味合いを帯びた参院選での大敗の責任というものがあり、やはり組織の長をはじめ執行部にはケジメをつけていただきたい」と発言。麻生派の工藤彰三衆院議員も「何をするにも遅く、来月1日に召集予定の臨時国会までにスピード感をもって対応しなければ、国民に三くだり半を突きつけられてしまう。地方組織にも多大な迷惑がかかりかねない」と苦言を呈した。
非主流派が「撃ち方やめ」になる可能性
声が大きいのは、非主流派の冷や飯組だ。
旧茂木派や麻生派、旧安倍派、旧二階派の中堅・若手が議決権のある「両院議員総会」の開催を求めるための署名集めに邁進。こうした「石破おろし」を背後で操っているのは、茂木前幹事長や麻生最高顧問、旧安倍派の萩生田元政調会長ら党重鎮だ。
執行部はその動きを封じるため、議決権のない「懇談会」でのガス抜きを狙ったわけだが、結果的に追い込まれる形で「総会」を開催する方向になった。ガス抜きは失敗に終わった格好だ。
出席した議員はこう言う。
「石破総理には退陣に向けたスケジュールを示して欲しかったが、最終的に具体的な結論は出さずじまいだった。これで留飲を下げた議員は少ないでしょう。総会開催を求める署名も粛々と提出することになります」
世紀の泥仕合だった懇談会。今後はどうなるのか。ジャーナリストの鈴木哲夫氏はこう言う。
「参院選の総括後、森山幹事長は責任を取って辞任するとみられます。彼は参院選終盤で与党の過半数割れが確実と分かった時点で辞意を固め、石破首相に『総理は辞める必要はありません』と伝えていたようですから、既に腹は固まっているのではないか。よく、森山幹事長不在で石破政権は持つのかと囁かれますが、後任に岸田派のベテランを充てることで丸く収めることは可能です。ポイントは、森山氏辞任で非主流派が矛を収めるか否かという点ですが、こちらもクリアできる可能性がある。いま、大手各社の世論調査で、『石破首相は辞める必要はない』という意見が広がっていることが分かっています。こうした世論を受け、非主流派も『撃ち方やめ』となることが考えられます」
見苦しすぎる国民不在の権力闘争
裏で重鎮たちが糸を引く(C)日刊ゲンダイ
それにしても、この騒動を見ている国民は呆れ返ったのではないか。
連中がやっているのは、誰が主流派にのし上がるか、という勢力争いでしかない。これまで、何度も繰り返してきたコップの中の内輪モメである。
総理のイスにしがみつく石破も石破だが、足を引っ張る議員は醜悪そのものだ。結局、今回も解消したはずの派閥の中堅・若手が署名集めに奔走。彼らの動きを、背後にいる党重鎮が操っている。この期に及んで、裏金議員までが“参戦”しているのだから、見苦しい限りだ。
そんな実態が見透かされているのか、世論はどこか冷ややかだ。特に「石破おろし」に血道を上げ、権力闘争を仕掛けている非主流派への嫌悪感が強いのだろう。毎日新聞が先週末に実施した世論調査では、石破内閣の支持率が29%と前回から5ポイントも上昇。「次の首相にふさわしい人」のトップは石破だった。
参院選の結果を受けて、石破が辞めるべきかを聞いた朝日新聞の世論調査だと、「辞めるべきだ」が41%で「その必要はない」の方が47%と、やや上回ってもいる。
25日夜に官邸前で行われた「#石破辞めるな」を訴える激励集会には、約1000人が集結。驚くことに、自民党支持者が「自民党の党内論理をぶっ壊せ」「石破続投なら次も投票するぞ 裏金自民には入れません」などと記されたプラカードを掲げていた。
不毛な政争に、多くの国民がウンザリしているというわけだ。
「通常、デモや集会は時の政権トップに辞任を突きつけるものですが、『石破辞めるなデモ』が起きるいまの世間には、不思議な空気が漂っていると思います。繰り返される自民党の政争に、国民は『いつまでやっているんだ』という思いを抱いているのでしょう」(鈴木哲夫氏=前出)
石破首相も金権体質を露呈した
そもそも、こんな腐敗堕落した政党が「参院選の総括」「敗因分析」なんてチャンチャラおかしい。この組織は解体するしか道はない。石破は「党の分裂は決してあってはならない」なんて言っていたが、その前提もおかしい。こんな内輪モメをやっているのだったら、いっそのこと「石破組」とそれ以外で分裂した方が、むしろスッキリするだろう。国民もその方が分かりやすいのではないか。
立正大名誉教授の金子勝氏(憲法)はこう言う。
「自民党議員たちは、昨年の衆院選と今回の参院選で大敗した意味を理解しているとは思えません。民意は『自民党は下野せよ』ということです。旧安倍派など非主流派の議員は石破首相の顔を代えれば、また復活できると思っているのでしょうが、勘違いも甚だしい。自分たちが起こした裏金問題の説明はほとんどせず、実態解明もウヤムヤのままですから、無責任にもほどがあります。一方、石破首相は旧安倍派に対し『誰がここまで自民党をダメにしたんだ』と憤っていると報じられていますが、自分だって新人議員に10万円分の商品券を渡し、金権体質を露呈しました。そもそも、そこまで言うならなぜ裏金問題に厳しく切り込まなかったのか。双方とも政治闘争にかまけていますが、さっさと下野することが何よりも国民のためです」
石破は最近、私心を捨てて、国のために身をささげることを意味する「赤心奉国」をよく口にするが、自民党議員には「私利私欲」「党利党略」という言葉の方がピッタリだ。
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