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※紙面抜粋
※2025年8月8日 日刊ゲンダイ2面
とっくにオワコンの自民党…両院議員総会という「石破おろし茶番劇」
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/375930
2025/08/08 日刊ゲンダイ ※後段文字お越し
終わっている(C)共同通信社
くすぶる石破おろしの党内不和、続投に意欲満々の首相だが、コップの中の嵐に国民は辟易だ。一部に石破応援の世論もあるが、核兵器禁止条約にも踏み込めない腰砕けを見れば、口先きれいごと首相である。清新な若手も皆無で、グダグダやっても消滅必至、オワコン政党のセレモニー。
◇ ◇ ◇
さて、「石破おろし」の決定打となるのだろうか──。8日午後2時半から、自民党は両院議員総会を開く。議題は「参院選の総括と今後の党運営について」である。
先月28日に開かれた「両院議員懇談会」は、予定を2時間以上超える4時間半にわたって、64人が発言。「けじめが必要」「総裁選をすべき」など、石破首相(党総裁)や執行部の責任論が噴出したが、あくまで「懇談会」は意見交換の場にすぎない。石破退陣を求める連中は納得せず、議決権のある「総会」の開催に必要な党所属国会議員3分の1以上の署名が集まったと迫り、執行部は8日の開催を決めた。
だが、党則によれば、両院総会は「党運営や国会活動に関する特に重要な事項を審議決定する」と規定され、「特に緊急を要する事項」は、一定の定足数を満たせば党大会の議決に変えることができるとされているものの、総裁を辞めさせることはできない。党則6条に、総裁任期中でも総裁選を前倒しするいわゆる「リコール規定」があり、総会では「総裁の身分に関する決定はできない」というのが党事務局の立場だ。
つまり、リコールを成立させるか、石破自身が観念して「辞める」と言わない限り、「石破おろし」は成就しないのだ。総会でも退陣論は出るだろうが、懇談会の焼き直しになるのが関の山じゃないか。
ガス抜き第2弾
「両院総会では石破首相の退陣を決議できないと党事務局が懇談会でハッキリ言ったわけですから、やれることは『ガス抜き第2弾』でしかない。そもそも懇談会は石破おろし大合唱にはならず、その後の世論調査でも『石破首相は退陣すべき』とは必ずしもなっていない。何と言っても党内には、旧統一教会問題や裏金問題の中心だった旧安倍派に対する被害者意識があり、その旧安倍派が石破おろしをやっていることへの反発もある。懇談会には参院選で落選した議員も出席していましたが、総会は現職だけです。つまり、落選者がいないので、不満が出ても前ほど強い調子にはならないでしょう。総会も石破おろしの大合唱にはなりにくいと思います」(ジャーナリスト・山田惠資氏)
反石破勢力も手詰まりということか。発売中の週刊文春に掲載されている政治記者の鼎談で、政治ジャーナリストの田崎史郎氏が両院総会についてこんな仰天話を披露していた。
「ある議員が、総会の最後に『総理の続投に賛成の人は手を挙げてください。もしくは、続投に反対の人は手を挙げてくださいと言えばいいんじゃないか』と言っていました」
幼稚園や小学校のホームルームじゃあるまいし、真面目にそんなことを考えている議員がいるのか。結局、リコールしかないが、国会議員と都道府県連代表者の過半数の要求が必要で実現にはハードルが高い。
「リコールを目指して過半数の同意が集まらなかったら、石破さんに信任を与えてしまう」(自民中堅議員)
石破おろしはくすぶり続けたまま、参院選総括の報告書がまとまる今月末までズルズル引っ張るのか……。
従来の枠から踏み出せない石破首相の限界
この2人じゃ… もう勘弁(C)日刊ゲンダイ
これぞまさに石破が「つくってはいけない」としていた「政治空白」ではないのか。コップの中の争いに国民は辟易している。
石破は、両院総会について「丁寧に、真摯に逃げずに説明することに尽きる」と繰り返し、続投に意欲満々のようすだ。石破おろしの渦中でも、世論調査では「辞める必要はない」が「辞めるべき」を上回る結果があったり、「#石破辞めるなデモ」が毎週のように行われたりと、一部に応援の世論があることが石破に続投の意を強くさせている。
しかし、だ。こうした世論は、例えば「ポスト石破」に意欲を見せる高市前経済安保相に対するアンチの反応だったりする。積極的な石破支持かは怪しいもので、よくよく考えてみれば、昨年10月の就任から10カ月超、石破政権がどんな成果を挙げてきたというのか。狂乱物価高を放置し、「政治とカネ」もウヤムヤで、「やったのは森友文書の開示くらい。続投理由にしてきたトランプ関税も日米で食い違い、とうとう、15%の『上乗せ』で発動されてしまった。これまでの説明と違うじゃないか」(野党ベテラン議員)。
6日の広島原爆の日だって、安倍、菅、岸田の歴代首相と違い、平和記念式典での挨拶を「自分の言葉で語った」と好感を持って受け止められてはいるものの、肝心の「核兵器禁止条約」への言及はなかった。核禁条約に踏み込めない腰砕け。口先だけのきれいごと首相には、ノーベル平和賞を受賞した日本原水爆被害者団体協議会など被爆者団体が、たいそう落胆していた。
法大名誉教授の五十嵐仁氏(政治学)が言う。
「従来の枠の中から踏み出すことはなかった。核禁条約の関連会議へのオブザーバー参加を検討するとでも言えば、総理を続投することに意味が出てきて国民も納得したと思いますが、それが言えない。一歩踏み出せないところに、いまの石破首相の限界がある」
自民はもうイヤが民意
一方の石破おろしのメンメンも薄汚い。国民不在の内部抗争にかまけて、裏金議員や非主流派が我こそはの復権狙いで蠢く。離党させられ、総裁選の投票権がない旧安倍派の世耕衆院議員が、いみじくもテレビ出演して、そうした思惑を露呈。「どの口が」と多くの国民がドン引きした。
だいたい、石破をおろしても次の展望がないのが今の自民党だ。清新な若手も皆無だから、パフォーマンス先行の小泉進次郎農相、タカ派すぎる高市や小林鷹之元経済安保相といった名前しか挙がらない。消極的選択で「石破首相は辞める必要がない」となる世論は、日本政治の末期症状を表しているのではないか。
先月の両院議員懇談会で、こんな発言があった。
「若い世代に自民党はオワコン(終わったコンテンツ)だと思われている」
若い世代だけじゃないだろう。参院選の結果は、衆院に続く少数与党転落だ。新興政党の参政党や国民民主党が躍進したのは、「自民はもうイヤ」「自民はもう要らない」「政治を変えてくれ」という民意である。それなのに、与党にあぐらをかき、毎度の党内抗争。どこまでも内向きの権力闘争のおめでたさ。ますます世論は離れていく。
「結局、昨年の衆院選と今夏の参院選の2度にわたって有権者からNOを突きつけられ、国民の意思が示されたわけです。石破首相が悪いわけではなくとも、やっぱり自民党が悪いんだから、石破首相が辞め、自民党が下野することが憲政の常道です。国民の目から見れば、いまの石破おろし政局は『見苦しい』の一言。石破首相に『辞めろ』と迫っているのが旧安倍派というのも国民からすれば勘弁してくれ、というところ。まさにオワコン自民党の姿を象徴しています」(五十嵐仁氏=前出)
どんなにグダグダやっても、自民党はもはや消滅必至だ。石破おろしは茶番劇でしかないし、両院総会はオワコン政党のセレモニーでしかない。
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