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※2025年10月22日 日刊ゲンダイ1面 紙面クリック拡大

※紙面抜粋
高市新内閣発足 歴史の暗転か超短命か…本性をあらわにした極右政権の正体と今後(前編)
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/379251
2025/10/22 日刊ゲンダイ ※後段文字お越し
自民、維新に加え、参政、保守、N党にまで投票を呼びかけるおぞましさ。

維新に加え参政、保守、N党にまで投票呼びかけ誕生した高市早苗首相(C)日刊ゲンダイ
第219臨時国会が21日召集され、自民党の高市総裁が衆院本会議の首相指名選挙で第104代首相に選出された。女性の首相就任は憲政史上初めてとなる。
組閣を経て臨んだ深夜の会見で、高市は「この内閣は決断と前進の内閣だ。あらゆる政策を一歩でも二歩でも前進させていく」と強調。まずは物価高対策に取り組む意欲を示した。
衆院本会議の投票総数は465票で、結果は高市が237票、立憲民主党の野田代表が149票、国民民主党の玉木代表が28票、公明党の斉藤代表が24票──などだった。
参院本会議の投票では高市は1回目に過半数を得られず、決選投票で指名が決まった。
高市は奈良県出身で、松下政経塾生などを経て1993年の衆院選で初当選し、当選10回。党政調会長や総務相、経済安保担当相などを歴任し、故・安倍元首相と考えが近く、保守層からの支持が高いとされる。だが、そのタカ派の思想、姿勢が懸念されたのだろう。
4日に投開票された党総裁選で高市が勝利すると、直後に連立を組んでいた公明党が離脱を表明。
慌てた自民は後釜として国民民主に手を伸ばす一方、日本維新の会にも急接近。自維連立に向けた政策協議にこぎつけたほか、参院では、NHKから国民を守る党と会派を結成。さらに高市は参政党の神谷代表と、麻生副総裁が無所属議員らでつくる衆院会派の議員とそれぞれ面会し、首相指名選挙の協力を要請した。
まさに総理のイスを得るためなら何でもあり。「2馬力選挙」などの批判が強いN党や、極右・排外主義の差別集団と指摘する声もある参政と手を組むのもいとわない。権力のためには野合、数合わせも平気の平左だ。本来は維新との政策協議だって、党内手順を経るのが筋にもかかわらず、それらをすっ飛ばし、所属議員の意見をロクに聞かないまま「丸のみ」だから唖然呆然。狡猾自民の呼びかけに応じて高市に投票するメンメンのおぞましさもさることながら、魂を売り渡すような高市の本性に寒けを感じている国民は少なくないだろう。
政治アナリストの伊藤惇夫氏はこう言う。
「政権維持のためなら誰であろうと構わず声をかけ、しがみつく。組む相手の政策も理念も関係ない。この自民党の執念にはつくづく感服します。ただ、もくろみ通り、高市政権は誕生したわけですが、あらゆるところに火種がくすぶっている。今後の動きに注目でしょう」
歴史の暗転か、超短命か。
テレビがてんで報じないが、目を剝く自維極右合意の数々

自民と維新の合意書の中身は極右政権の政策そのもの(C)共同通信社
「憲法9条改正に関する両党の条文起草協議会を設置する。設置時期は、25年臨時国会中とする」「緊急事態条項(国会機能維持及び緊急政令)について憲法改正を実現すべく、25年臨時国会中に両党の条文起草協議会を設置し、26年度中に条文案の国会提出を目指す」「長射程のミサイルを搭載し長距離・長期間の移動や潜航を可能とする次世代の動力を活用したVLS搭載潜水艦の保有に係る政策を推進する」
テレビがてんで報じないが、自民と維新が結んだ連立政権合意書の中身は、タカ派色が濃いどころではない。ほぼ極右政権の政策と言っていい。
文書では、2022年に策定された「国家安全保障戦略」「国家防衛戦略」「防衛力整備計画」の安保関連3文書の前倒し改定が明記された。
3文書は23年度からの5年間で総額約43兆円の防衛費を投じ、27年度に関連経費と合わせて「GDP比2%」とする内容で、高市はトランプ米大統領との日米首脳会談を控え、早くも24日の所信表明演説で「2%以上」への改定に踏み込むとみられている。
武器輸出を巡っても、輸出できる防衛装備品の使用目的を「救難・輸送・監視・掃海」に限定する「防衛装備移転三原則の運用指針」の5類型を26年通常国会で撤廃。自民が1985年に国会提出し、廃案となった国家秘密法(スパイ防止法)と等しい「インテリジェンス・スパイ防止関連法制」を「25年に検討を開始し、速やかに法案を策定し成立させる」と明記。まるで開戦前夜のような文言ばかりだからクラクラするだろう。
武器取引反対ネットワークの杉原浩司代表はこう言う。
「ブレーキ役の公明党に代わって維新と連立を組んだためにタカ派色が鮮明になった、と指摘されていますが、そうではありません。とりわけ安保関連3文書が策定されて以降、自公政権は『戦争準備の大軍拡』を進めてきた。今回の自維の政策合意の内容は6月に防衛省が設置した防衛力に関する有識者会議の報告書で提言されたものです。自公から自維政権となり、よりアクセルを踏む力が強く、軍拡暴走のスピードが速くなったということでしょう」
担がれたピエロ、小泉防衛相は軍拡隠しの目くらまし

反高市派を黙らせ軍拡隠し、狡猾な高市首相の目くらまし(C)共同通信社
これだけ強烈な軍拡路線を打ち出す以上、さすがの高市も全開のタカ派色を薄めたいのだろう。防衛相には小泉進次郎氏を起用した。石破政権の農相から横すべり。自民党内で進次郎はリベラル派と位置づけられており、総裁選の決選投票まで争ったライバルを閣内に取り込み、挙党一致をアピールする狙いもある。
進次郎は、米海軍施設や海上自衛隊司令部がある横須賀市が地元だ。しかし2009年の初当選からはや衆院6期16年の間、防衛副大臣や政務官、党の防衛部会長の経験すらゼロ。防衛政策に関する役職は、衆院安全保障委員長を務めた程度でズブの素人と言っていい。
パパの小泉純一郎元首相の父で、自身にとっては祖父にあたる純也氏は、1964年から65年にかけて防衛庁長官を務めた。一部メディアは「約60年ぶり小泉家に防衛ポストが戻ってきた」と騒いでいるが、それこそ高市の思惑通りだ。進次郎防衛相は軍拡隠しの目くらまし。担がれたピエロでしかないのだ。
「高市政権のムキ出しの軍拡路線と大きな右旋回は、野党にとって格好の攻撃材料となる。経験も実績も乏しい小泉氏が、国会で追及の矢面に立たされれば、火だるま必至です。それも高市首相は織り込み済み。次の首相候補に貧乏くじを引かせることで党内の反高市派を黙らせ、盤石とはいえない党内基盤を固める効果も期待できます。狡猾な“進次郎潰し”のワナに、身の程知らずの本人がハマった形です」(政治評論家・本澤二郎氏)
進次郎に国防を任せる高市も高市だが、ピエロ役を買って出る進次郎も進次郎だ。セクシー防衛相の爆誕は不安でしかない。この人事も高市政権の国民不在を物語る。
市場が囃すサナエノミクス、本質は円安と日本売り

空前の株高はご祝儀相場、サナエノミクスの本質は「日本のバーゲンセール」/(C)日刊ゲンダイ
21日の株式市場も期待先行の「高市トレード」に沸き、日経平均株価は前日より130円56銭高い4万9316円06銭で取引を終えた。2日連続で史上最高値を更新。一時、大台の5万円にあと54円まで迫った。
空前の株高を後押ししているのは、自維連立政権樹立による先行き不透明感の払拭と「責任ある積極財政」への期待感。ご祝儀ムードが漂うが、アベノミクスの財政出動と金融緩和を継承するサナエノミクスは日本経済に暗い影を落とす。
「大企業優先で庶民生活を犠牲にしたアベノミクスへの反省・総括もないまま、高市氏は『ネオ・アベノミクス』に乗り出そうとしています。円相場は1ドル=151円台に張り付き、物価高も止まらないのに、円安・物価高に歯止めをかけようとしない。円安によって得をするのは、大企業や日本株を買いたたく海外の投資家たちです。高市さんは『穏健保守』を自称していますが、日本国民に犠牲を強いて海外に貢ぐような政策を打とうとしているのです」(経済評論家・斎藤満氏)
高市は「暮らしや未来への不安を希望に変え、強い経済をつくる」と豪語するが、サナエノミクスの本質は「日本のバーゲンセール」。国民の不安に寄り添うどころか、物価高対策は取ってつけたような代物ばかりだ。
目玉に掲げるのは、中小企業の賃上げ支援のための自治体向け交付金拡充とガソリンの暫定税率の廃止だけ。補正予算編成を急ぐが、広く家計を助け、かつ即効性のある支援は電気・ガス料金の補助ぐらいだ。
「何よりも諸悪の根源であるインフレの抑制に手をつけるべきですが、高市さんにその気はない。『財政・金融政策は政府が責任を持つ』と言って、むしろ日銀の利上げを牽制しています。インフレ放置では、将来不安が拭えるはずもありません」(斎藤満氏=前出)
国民を愚弄するにも程がある。
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