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絶体絶命高市火遊び首相
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2025年11月18日 植草一秀の『知られざる真実』
日中関係を考える際に押さえておかねばならない三つのポイントがある。
第一は台湾問題の取り扱い。
第二は尖閣領有権問題。
第三は紛争の解決方法。
それぞれについて、日中両国政府は重要な取り決めを行ってきたという歴史経緯を背負っている。
台湾問題の取り扱いは日中国交正常化の際に焦点の一つになった。
日中共同声明の文言は次の表現で決着した。
二 日本国政府は、中華人民共和国政府が中国の唯一の合法政府であることを承認する。
三 中華人民共和国政府は、台湾が中華人民共和国の領土の不可分の一部であることを重ねて表明する。日本国政府は、この中華人民共和国政府の立場を十分理解し、尊重し、ポツダム宣言第八項に基づく立場を堅持する。
中国が確認を求めた二つの「核心的利益」は
1.中華人民共和国政府が中国の唯一の合法政府であること
2.台湾が中華人民共和国の領土の不可分の一部であること
共同声明で日本は、1の「一つの中国」を承認し、2の「台湾の中国帰属」について、
「中華人民共和国政府の立場を十分理解し、尊重し、ポツダム宣言第八項に基づく立場を堅持する」
とした。
2について当初、日本政府が提示したのは
「中華人民共和国政府の立場を十分理解し、尊重する」
だったが、中国政府が拒否し、
「ポツダム宣言第八項に基づく立場を堅持する」
が書き加えられて決着した。
日本は降伏に際してポツダム宣言(1945年7月26日付で米・英・中華民国三国首脳により発出された日本の降伏条件を規定した宣言)を受諾。
その第八項(領土条項)が「カイロ宣言ノ条項ハ履行セラルべク」と規定している。
カイロ宣言はポツダム宣言と同じ三国の首脳が1943年11月に発出したもので、「満洲、台湾及澎湖島の如き日本国が清国人より盗取したる一切の地域を中華民国に返還すること」が対日戦争の目的の一つであると明記している。
「一つの中国」の立場により、中華人民共和国政府が中国を代表する唯一の正統政府と認めることを踏まえると、カイロ宣言にいう「中華民国」とは中華民国を継承した中華人民共和国ということになる。
したがって、カイロ宣言の履行を謳うポツダム宣言第八項に基づく立場とは、
「中華人民共和国への台湾の帰属を認めるとする立場」
を意味することになる。
中国は2について「日本が承認する」との表現を獲得しなかったが、論理整合的に「台湾の中国帰属を日本が認める内容」が明記されたことで日中共同声明の文言に同意した。
日本と台湾との間に締結されていた日華平和条約については、1972年の日中共同声明発出直後に大平正芳外務大臣が
「日華平和条約は、日中国交正常化の結果として、存続の意義を失い、終了したものと認められる」
との声明を発出して決着がつけられた。
また、日米安保との関連では1973年衆議院予算委員会で大平外相が次のように答弁した。
「中華人民共和国政府と台湾との間の対立の問題は、基本的には中国の国内問題であると考えます。
わが国としてはこの問題が当事者間で平和的に解決されることを希望するものであり、かつこの問題が武力紛争に発展する可能性はないと考えております。
なお安保条約の運用につきましては、わが国としては、今後の日中両国間の友好関係をも念頭において慎重に配慮する所存でございます。」
第二の尖閣諸島の領有権問題は日中国交正常化の際に議論されたが、その解決を将来に先送りすることで決着が図られた。
これがいわゆる「棚上げ合意」である。
「棚上げ合意」が存在したことを1979年5月31日付読売新聞社説が次のように明記している。
「尖閣諸島の領有権問題は1972年の国交正常化の時も、昨年夏の日中平和友好条約の調印の際にも問題になったが、いわゆる「触れないでおこう」方式で処理されてきた。
つまり、日中双方とも領土主権を主張し、現実に論争が存在することを認めながら、この問題を留保し、将来の解決に待つことで日中政府間の了解がついた。
それは共同声明や条約上の文書にはなっていないが、政府対政府のれっきとした「約束ごと」であることは間違いない。
約束した以上は、これを遵守するのが筋道である。」
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