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アラブ・イスラム緊急首脳会議が開かれた9月15日に米国務長官はイスラエル訪問
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202509180000/
2025.09.18 櫻井ジャーナル
カタールのドーハで9月15日にアラブ・イスラム緊急首脳会議が開催された。アメリカ政府が提案した新たな停戦案について協議するためにドーハ入りしていたハリル・アルハヤ議長率いるハマスの代表団をイスラエルが9月9日に爆撃したことを受けてのことだ。この攻撃でアルハヤ議長を含むハマスの政治局員は無事だったようだ。
ドーハの近くには中東最大のアメリカ軍基地というアル・ウデイド空軍基地があり、そこには戦闘機のほか空中給油機、爆撃機などが配置され、防空システムとして「パトリオット(MIM-104 Patriot)」や「ナサムス(NASAMS)」も配備されている。駐留しているアメリカ兵は数千人に上る。
9月9日に攻撃された際、パトリオットやナサムスは反応しなかった。イスラエルが攻撃する前、アメリカ軍は「シャットダウン機能」を使って防空システムを「オフ」にしていたと噂されている。カタールは事前に攻撃を知らされていたとも言われたが、カタール側はこの話を否定、そして緊急首脳会議を開いたのだ。
カタールが主催した会議にはサウジアラビアのムハンマド・ビン・サルマン皇太子、イランのマスード・ペゼシュキアン大統領、トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領も出席したが、注目されたのはシリアのアーメド・フセイン・アル-シャラー(アブ・モハメド・アル-ジュラニ)暫定大統領も参加したこと。
アル-シャラーはハヤト・タハリール・アル・シャム(HTS)と呼ばれる武装集団のリーダーを務めていた人物だが、この集団はアル・カイダ系のアル・ヌスラ戦線を改名した組織。その前身はAQI(イラクのアル・カイダ)だ。
2016年にアル・カイダ系武装集団と決別したことになっているが、名称は単なるタグ、あるいはプロジェクト名にすぎない。イギリスの外相を1997年5月から2001年6月まで務めたロビン・クックが05年7月に書いているように、「アル・カイダ」はCIAの訓練を受けた「ムジャヒディン」の登録リストを意味していた。プロジェクトが企画されると、登録リストからメンバーを集めるわけだ。
そうした仕組みの中で動いてきたのがアル-シャラーであり、アメリカやイスラエルの下で活動してきた。これまで基本的にイスラエルを攻撃していないが、イランとは戦ってきた。今回のドーハ攻撃で自分の置かれた立場に気づいたのかもしれない。
自分の置かれた立場に気づいたという点では、ペルシャ湾岸の産油国も同じだ。すでにサウジアラビアはイランやロシアに接近しつつあったが、今後、そうした動きが加速するかもしれない。
それに対し、アメリカのマルコ・ルビオ国務長官が同じ日にイスラエルを訪問、ガザで大虐殺を続けるベンヤミン・ネタニヤフ首相と会談している。イスラエルによるカタール攻撃の前も後もアメリカはペルシャ湾岸諸国と連絡を取り合っているとルビオは語っているが、アメリカが湾岸諸国からの信頼度が低下しつつあるのは確かだろう。
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