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疑わしい高市首相「皇室は大切な宝物」の真意…選挙大勝で典範改正に前のめり
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2026/2/17 日刊ゲンダイ

その真意は疑わしい (C)日刊ゲンダイ
政界の景色がほんの1カ月で激変する中、特別国会の召集が18日に迫っている。もくろみどおりに巨大与党を形成した高市首相は、「国論を二分する政策」の実現に前のめりだ。欺瞞に満ちた「責任ある積極財政」の推進、軍国化を加速させる安全保障政策やインテリジェンス(情報活動)機能の強化などが注目される一方、岩盤保守層が注視する皇室典範の改正に向けても着々である。高市首相は皇室を「大切な宝物」と形容するものの、その真意は疑わしい。
与党第1党の自民党は、次期衆院議長に森英介元法相を推す方針。安定的な皇位継承をめぐる与野党協議を仕切ってきた麻生太郎副総裁の側近だ。麻生氏のちゃぶ台返しで膠着した議論を「数の力」で押し切り、「立法府の総意」を取りまとめる意図が透けて見える。
皇族数確保策をめぐっては、2021年末の政府有識者会議が@女性皇族が結婚後も皇族の身分を保つA旧宮家の男系男子を養子として皇族に迎える──を提示。衆参両院の正副議長が中心となって24年から各党・各会派が集う全体会議を重ね、昨年になって麻生氏と立憲民主党の野田佳彦代表(当時)が@の先行合意とAの先送りでまとまったが、「男系男子の継承」に固執する麻生氏が反故にした経緯がある。
公約パンフでは1行触れただけ
そうした中、麻生氏の力を借りた女性初首相が爆誕。高市首相は昨秋の党総裁選で「126代も続いた皇室は世界のどこにも例のない、日本にしかない大切な大切な私たちの宝物だ」と熱を込め、「男系の皇統を守るために皇室典範を改正する」と強調。岩盤保守層にしてみれば百点満点の主張を展開していた。解散表明会見でも「長年にわたり、手がつけられてこなかった課題に、正面から取り組みます」として、典範改正に意欲を見せたが、自民の公約パンフレットでは、こう1行触れただけだ。
〈安定的な皇位継承のため、「皇族には認められていない養子縁組を可能とし、皇統に属する男系の男子を皇族とする」案を第一優先として、皇室典範の改正を目指します〉
高市首相は何かといえば「私は、日本と日本人の底力を信じてやまない」と口にして愛国心にリーチするのに、議論の積み重ねはまるで無視だ。
「来年度予算案の年度内成立を犠牲にして衆院解散を打った総理は、〈物価高対策は補正予算で措置した〉と言っていたが、やはりそこは強弁。信任戦略が奏功して圧勝したら、官邸側は特別国会の召集前倒しを言い出した。国会召集は憲法に基づく天皇の国事行為のひとつですから、日程を右から左に動かすことはできない。常識中の常識です。皇室のご都合など、考えが至らないのがよくわかります」(与党関係者) 眉をひそめられなければおかしい。
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