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[近代史3] ベートーヴェン 『交響曲第9番』 中川隆
17. 中川隆[-15050] koaQ7Jey 2021年11月29日 01:18:13 : BUydzCKMAI : VG1mMEdiT1NFTjY=[1]
デジタルオーディオあれこれ
2021-10-26
バイロイトの第九。フルトヴェングラー色々。
https://xx3stksm.hatenablog.com/entry/2021/10/26/232423


2008年に今のオーディオ部屋付きの家に引っ越してから、部屋の内装と共に電子機器の方も色々と作り直し、2015年頃からは取り残されていた最後の抵抗勢力の一掃にも着手。つまりは音源。例によって、レコードの時代が過ぎ去ってからは暫くCDを買い、再生環境が良くなるにつれCDの不自然さに嫌気がさして、確率的には不自然感のないSACDとか流れ始めたハイレゾ音源にも手を出した。

 そして最後の積りで、捨てずに持っていた80年代前半ぐらいまでの国内販売のジャズレコードのデジタル化を始める。ADCはDAC開発用のを流用して。思っていたよりも高品質で取れたので、ならばとクラシックの中古レコードもe-BAYで幾つか試した。例えば、エソテリックのSACDシリーズのおバカな値段でオークションに出ている、ケルテスの「新世界」とか。

 これはデッカの60年代初めが初出で、オリジナルよりもスピーカーズコーナーからの復刻盤の方が品質としては上で価格は安い。個人的意見として。これも上手く行った。RX4という音声処理ソフトを使えば、何度も何度も繰り返される「渾身のリマスタリング」とか「最新デジタルリマスタリングで蘇るなんちゃら」に迷わされる事もなく、自分ちの環境で最適なマスタリングが自分で出来る。マスタリング地獄からの解脱にはこれしかない。

 そのうちに50年代のモノラルとか、30年代のSP盤にも手が伸びて、これもまた自分ち専用のマスタリングだから、気に入るまでやれば良くて市販品とは比較にもならない程に音源の質が向上。編集ソフトもRX4からRX7のadvanceにまで進化。これを使えば、50年代中頃以前のモノラル盤も、全く問題のない状態で中古レコードから板起しが出来る。例えば、なにかとマニアの間では未だにあれこれと話題の尽きない、1951年のバイロイトのフルトヴェングラーの第九。

 知らない人は全く知らないが、これは2007年ぐらいにORFEOからもう一つの録音テープから作ったCDが発売されて、それまで第九の至高と言われていたEMI盤との関係は如何と、随分話題になった。その頃はまだ音源作りしていなかったので、それを知ったのはEMI盤の板起しを始めた2015年頃だったけど。

 歴史的事実として、この演奏はORFEOが発売したCDの元になっているバイエルン放送に残っていた生中継の時のテープと、ずっと神と崇められていたEMI盤の二つが存在していて、どちらかが実際のバイロイトのフェスティバルでの本番で、もう一つはリハーサル(ゲネプロと言うらしい)であるとの事。大人の事情として、双方が自分達のが本番だと言っている。

 その昔ドイツが二つあった頃、私はドイツが大好きなので二つあってくれて嬉しいという、いかにもなフランス風味の皮肉があったけど、取り巻きでないのならば、利害関係がないのであれば、文字通りの意味で二つあって嬉しい。二つも残っていてとっても嬉しいよ、というのが大方の意見だとは思うんだが。

 そして今年の暮には、スウェーデン放送も生中継のテープを保存していたことが判明して、そこから作ったSACDも出る。という訳で、ORFEOの余震みたいなのが起きると思う。うちには、EMI盤の本家ではないけれどドイツ発売のレコード、生誕125年記念のSACD、いわく付のORFEOなどがやっぱりあって、音源としては初版に近いドイツ盤をデジタル化して聞いている。古い記録を調べてみたら、2015年の事。

 デジタル化に際しては、幾つかの音声処理をする。中古レコードなのでまずはクリック音の除去。スクラッチノイズの低減。電源のハムの除去など。これらはデジタル処理なので、すこぶる高品質。例えば、ピッチを変えずに曲の長さの調整なども出来る。アナログ的にはあり得ない。速く回せば再生時間は短くなるが、ピッチは高くなるので。デジタル処理であれば周波数領域に転生させてから処理するので、時間軸領域に戻ってきた時にもピッチはそのまま。こんなの朝飯前。

 バイロイトの第九のハム処理をしている時、ある事実に気が付いた。オリジナルのEMI盤と、そのコピーを元にしているドイツ盤とではハムの痕跡に違いがある。青がEMI盤で白がドイツ盤。ドイツ盤は三本あって一本多い。あまり気にも留めなかったけど、ある時これはダビング回数の違いでなかろうかと思いついた。本家のEMIはドイツ向けにテープを渡す時、当然コピーを送る。なのでドイツ盤はEMI盤よりも一回だけダビングの回数が多くなるはず。その結果として、ハムの痕跡が一本増える。

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 当時のテープは回転数を電源周波数に依存している。1970年代初めぐらいまではそういう仕様で、「カンターテドミノ」の録音に使ったテープが民生品としては電源依存から解放された初めての機種のはずで1970年代半ば。プロ用はもう少し早いかもだけど、プロ用機器の更新は思っているよりもずっとノロいので、現実としては民生品と大して変わらないと思う。

 そして当時のモノラルテープはあまりアイソレーションが良くなかったようで、必ず電源周波数が漏れてきて音楽と共に記録されてしまう。ステレオになってからは、こういう漏れは見た事がないので、モノラル特有の現象。技術的にはあり得る話だが、幾つかのウラを取る必要もあるので色々な実例を調べた結果、矛盾する事例は全くなくて、ダビングの際に一本づつハムが増えるのは間違いがないと分かった。

 これはアメリカのRCAが出したバイロイトの第九。アメリカは60Hzの国なので、新しく四本目のハムが入っている。つまり、EMIがオリジナルからRCA向けのテープをダビングした際に、ドイツ盤のように三本目が入り、それを受け取ったRCAはおそらく音質に不満でイコライザーを一度通して再録音(ダビング)したらしく、その時にアメリカの60Hzのハムが四本めとして入ったと推測できる。青がEMI盤で白がRCA盤。

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 他にも実例は沢山あるのだけれど、これを元にしてEMI盤の来歴を追いかけてみると、ORFEO盤との意外な関係が見えてくる。まず最初の疑問は、何故オリジナルである
EMI盤にはハムが二本あるのか。これはつい最近RX7で取り直したEMI盤とORFEO盤との比較。

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 このハムの周波数は、基本的には録音した時の電源周波数の記録。何故それが全部違う周波数になっているのかは、当時の電源事情が関係する。ORFEOの49.9Hzは、たぶん正しくない。これはきっと、再生装置は当時の物としても、今の正確に50Hzになっている電源で再生したと思う。でも録音当時はもう少し低くて、おそらくEMI盤の49.4Hzぐらいでなかったかと推測する。あくまでも想像。負荷が重くなると、発電機の回りが悪くなって、周波数は少し下がる。今はそんな事ないけど当時はね。

 

 なので大抵の復刻CDはピッチが高めになってしまう。「渾身のマスタリング」したのかEMI盤は正しそう。どういう根拠でこの周波数になったかは定かでないにしろ、49.4Hzは正しそうな雰囲気がする。そしてEMI盤では基準の440Hzは438Hzぐらいになっている。ORFEOは早回しだから442Hzぐらい。しかし、ならば二本目の48.6Hzとはなんぞや。これは常に出ていて音楽成分でないのは確か。

 そこで良く見ると、ORFEOには一本しかハムがない。FFTを見慣れていないと、素人がレントゲン写真見るようで、何が何だかわからんかもだが。両者を矛盾なく説明できるのは唯一つの仮説。ORFEO盤は生中継したバイエルン放送内にあったテープで収録した後、二次使用はしないという契約だったようで、そのまま倉庫行きして2007年まで眠り続けた。一度もダビングしていないので、ハムは一本だけ。二本のEMI盤は、バイロイトの演奏会場に置いたテープで取った後、イギリスに持ち帰り、何故か多分イギリスでダビングをした。イギリスの方が電源事情悪かったのかは定かでないけど、48.6Hzはかなり低い。バイロイトでのダビングではないと思う。

 どっちが本番かというどうでも良い話の上に、屋上屋を重ねるが如きなのが、足音論争。このバイロイトの日本発売のレコードには、一楽章の前にフルトヴェングラーが会場に入って来た時の拍手と足音が入っていた。他の国のにはなかった。この足音は本当に本人のものなのか?、というのが実はかなり真剣に論議されている。未だにね。仏様ならば仏足というのもあるし、ティラノザウルスならば足跡の化石にだって価値はあるんだが。なので東芝EMI盤のSACDには足音も入ってる。

 この足音を解析すると、これはおそらく当日の本物であって、EMI盤のオリジナルテープはこの足音から始まっていて、各国に送ったテープにも入っていただろうと思う。日本だけがそこも含めて発売した訳だが。理由は、足音にも同じ周波数で二本のハムが入っている。ここにも同じ周波数を二本入れるのは現実としては中々難しくて、あり得るシナリオは元のオリジナルに既に入っていたという仮説。それ以外ではわざわざ足音のために難しい事をするとは思えないので。

 残る問題は、何故にEMIはダビングをしたのかという点。そして、では元のオリジナルは、つまりはORFEOのように一本だけのハムのテープは何処に行ったのか。ここから先は、ほぼ100%の事実と80%ぐらいの推測の話。100%の方は、EMI盤には二か所でORFEO盤が使われている事。三楽章の9分16秒から10分50秒ぐらいと、15分27秒から16分06秒には、ハサミ編集で文字通りにORFEO盤と同じ演奏が使われている。

 RCAのような電子編集をすると、ダビングする事になるのでその時のハムが嫌でも録音されてしまう。当時の電源事情からすると、周波数はその日次第なので過去のハムと一致する事はまずない。なので一本増える。EMI盤の編集点では、驚いた事にハムは一本だけで、尚且つ中身は違う演奏であるORFEO盤に差し替わっている。しかし、検証するのであれば、これは好都合。両者が完全一致している事は、目で見ればハッキリ分かるので。なので100%確実。編集した所ではハム一本。イギリスでのダビング時のものと考えられる48.6Hzはない。

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 こんな微妙な差の周波数を識別するには、FFT正確にはDFFTの解像度を少し上げる必要がある。その短所として、反応性に難が出る。上の図のような設定だと、少なくとも五秒は必要で、十秒は欲しいのが本音。つまり、編集範囲が五秒ぐらいだけしかないならば、見つけるのはまず無理になる。十秒あれば何とかなる。そして同様の理由で、何処から編集が始まって、どこで終わったかもハッキリとはしない。

 今回は幸運にも差替えはORFEO盤であると分かったので、両者を比べればかなり正確に編集点は分かる。そのためには、このDFFTを時間軸上に展開したこんな図が便利。真ん中の9分16秒ぐらいからEMI盤はORFEOに切り替わるので、それより前の緑線の所では両者は違う演奏で、楽器の出だしに差がある。聞いては分らないだろうけれど、百聞は一見に如かず。見れば歴然。ORFEOは回転数が少し早めなので、それはEMI盤と同じになるように調整してある。編集点以降は両者は同じなので、赤線の所のように一切ずれは出なくなる。この状態が10分50秒ぐらいまで続く。

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 下の図で、10分50秒ぐらいまでは緑線のように両者は完璧に同じ。ここをを過ぎると、赤線のように、もうすぐにズレが出て来る。人が演奏しているので、違う演奏であれば必ず差が出る。当然、ここ以降は元のEMI盤の二本のハムに戻る。10秒おき位にハムの状態を確認していくと、結局EMI盤には100%確実な三楽章の二点と、80%以上は確実な四楽章の9分49秒から10分1秒までと、一楽章の36秒から55秒までが編集点で、前者の三つにはEMIが持っていたORFEOと同じ演奏(本番)の録音テープが使われていて、一楽章には行方知れずのEMI盤のオリジナル(ハム一本)をハサミ編集で使ったと推測できる。それが残っているハムの跡を矛盾なく説明できるシナリオ。  

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 三楽章と四楽章は、EMIの持っていたORFEOと同演奏のもの。この二つは同演奏ながら、多分置かれていた場所が違う。演奏会場のミキシング卓の出力はまずEMIの録音機につながれて、そのお下がりがバイエルン放送曲行きの専用回線につながっていたのかなと思う。ORFEO盤にはそんな特殊事情がないと有り得ない帯域制限がかかっているので。白がEMIで青がORFEO。見ての通りで、ORFEO盤はEMI盤よりも高域を上げている。所謂、評判のよくない使い方のデジタル処理。

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 ところが8kHzを超えた辺りから先は、一気に落ちてしまう。EMIは当時の標準的な特性のまま。放送で使う場合、放送機の直前にはこういう帯域制限が入るのだけれど、録音機の前には普通入れないし、放送系の分野でないとこう言う急峻なフィルターは使わない。音声系の回りでこういうフィルターの入る余地はまずない。持ってない。ハサミ編集は破壊編集なので、ORFEO盤が無傷で残っている以上は、EMIも同じ演奏を録音したテープを持っていたとしか考えられないし、差替えた部分の特性は同じ演奏内容でもORFEO盤とは違って、EMI盤と同じ当時の常識的なもの。なのでORFEO盤には、当時のハイファイにはなりえない特殊事情があったと推測される。

 四楽章の編集点は、まず間違いなくEMIの持っていたORFEOと同演奏のものだと思うけど、ソプラノが歌い始める所なので、音の始まりと終わりの区別があまりつかない。なので三楽章のような一目瞭然にはならない。ハムの痕跡としては確かだけれど、時間も短いので100%確実とは言えない。

 

 一楽章の場合は、ORFEOとは一致しない。但しハムは一本で、ORFEOのような帯域制限はかかっていない。そしてハムのレベルと周波数はEMI盤に酷似している。そのような偶然は普通起きないので、これはEMI盤のオリジナルのテープから取って来たものでなかろうか、と推測する。80%ぐらいの確率で。

 年末に出て来るスウェーデン放送のテープが如何なるものかは興味深い。こちらは生中継はしていないだろうと思う。不可能ではなかったにしろ、放送事故の確率は高いし、音質的にも難がある。会場で録音したのを後日放送したのでなかろうか。一回だけという契約で。帯域制限がかかっているかどうかが焦点。

 因みに、台湾で指揮者をしているyoutuberも、バイロイトの第九のEMI盤には三楽章で二か所の編集があると言っている。上にあげた所と同じ。彼は耳で聞いて判断したのだろうから、両者が一致するのは100%確実ではあるけれど、些か不思議ではある。ハムの痕跡の正しさは今までに幾つも経験しているけど、また一つの勲章が増えた感じ。

https://xx3stksm.hatenablog.com/entry/2021/10/26/232423
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/838.html#c17

[近代史3] ベートーヴェン 『交響曲第9番』 中川隆
18. 中川隆[-15049] koaQ7Jey 2021年11月29日 02:58:48 : BUydzCKMAI : VG1mMEdiT1NFTjY=[2]
■■■フルトヴェングラー34■■■
https://lavender.5ch.net/test/read.cgi/classical/1636491451/

253名無しの笛の踊り2021/11/26(金) 17:10:36.62ID:HWjmk8DK>>254
来た
紙パッケージだった
聴いた
アナウンスと拍手が新鮮に感じた
演奏は当然同じ
BR盤と比べてちょっと低音が弱い感じがするがヴォリューム上げてしばらく聴いてると
気にならない程度
時たまFMのチューニングがズレたときのようなヒスノイズが入る
全体としてはLPレコードっぽい音という印象
思ったより悪くない
以上ノートパソコンに外付けドライブつけてMSmediaPlayerとイヤホンで聴いた感想
夜になったらもう少しまともな再生装置で聴いてみる予定

254名無しの笛の踊り2021/11/26(金) 17:44:27.82ID:NhdElVN3
>>253
情報乙

ポイントを示す

1.BIS盤とBR盤は同じ演奏である
  つまり、正しくこれらが本番演奏である

2.一方、EMI盤とBR盤(BIS盤)は内容が一致しない
  また、BR盤(BIS盤)のほうが、より緊張感が強い
  つまり、EMI盤はリハに本番をまぜたものある
   (※もともとそう言われてきた)

3.残る問題は2点

  1)EMI正規盤にあった足音は本物か?
  2)同じく指揮者の声とされるものは本物か?
      ↓
   結論)これらは偽物である

訂正あればヨロ


256名無しの笛の踊り2021/11/26(金) 18:03:43.06ID:HWjmk8DK

第4楽章だけもう一度聴いたけど独唱の始まるちょい手前ぐらいに音飛びのような箇所がある
パソコンの処理が追いつかなかったのかと思ったが何度やっても同じところで飛ぶから原盤に
ある音飛びなんだろう
BR盤にもあったかどうかは知らん

258名無しの笛の踊り2021/11/26(金) 18:49:53.29ID:aQZsImXS

BIS盤の元はアセテート盤だったのかな?
でも演奏のディテールはしっかりしているよ。


259名無しの笛の踊り2021/11/26(金) 18:59:49.41ID:aQZsImXS

1950年代の放送局間ではときおりあるんだけど
テープ収録→アセテート盤に複製→使用回数の制限付きで配給
同じ時期のアムステルダムでもアセテート録音だったし
オタケンが見つけたクレンペラー/復活のテストプレス盤なんて
元がアセテート録音でもすごく鮮明でダイナミックな感じだった。
今回のBIS盤も似たような印象で鬼気迫る感じがよく出てる。

261名無しの笛の踊り2021/11/26(金) 19:16:15.14ID:aQZsImXS

もしBIS盤が国際有線中継→アセテート録音だったら
まず当時の実況ライヴの品質が驚くべき実力だったことが判るし
マイクの生音のままリミッターなしで伝送される迫力も凄い。
もしかするとアセテート録音のフルヴェンが最高という新たな評価につながるかも。

263名無しの笛の踊り2021/11/26(金) 20:17:45.50ID:aQZsImXS

BIS盤の4楽章はテノールソロ最後から歓喜の歌までが
アセテート盤が擦り切れたか、テープがよじれたか、回線の過入力かで歪んでる。
BR盤ではこの辺の傷はまったくないので
逆に実況回線を通じての録音だということが言えるのかも。
他の楽章がことのほかダイレクトな迫力で良かったので
これはこれで聴きどころが違っておもしろいな。


268名無しの笛の踊り2021/11/27(土) 00:32:08.42ID:cQ+aFzjI

1954バイロイトの荒れ方を知っていると1951EMIの方が本番かも、と思う事はあるよ。
1954が狂っているのは難聴のせいかも、とは思うが聴いていて面白いので好き。

269名無しの笛の踊り2021/11/27(土) 01:01:04.92ID:8oe/inOl

BIS盤の登場によって、本番よりEMIがレコード化したゲネプロの方が白熱した演奏であったということがわかった。
ゲネプロで力を出しすぎて本番は整ってはいるがどこか冷めた演奏になったということなんだね。
必ずしも本番が最も優れた演奏にはならないという事がここでも実証されたことになる。


271名無しの笛の踊り2021/11/27(土) 05:27:24.52ID:EIEYAZ+D

1950年代のライヴ録音を追うと
本番前のゲネプロで正規のレコーディングをして
本番は放送で実況というパターンが結構多い。
おそらく演奏会に合わせてスケジュールを押さえた方が
オケの手配からホールの予約まで都合がいいからだろう。

例えばワルターのマーラー作品などは
最近になって正規録音後のライヴが出ているが
宇野珍の評価ではライヴのほうが力強いという。
バイロイトも本当のところゲネプロを本命としていた
可能性もある。

272名無しの笛の踊り2021/11/27(土) 05:53:57.27ID:EIEYAZ+D

EMIバイロイトの問題は
例えばベト7の細切れテープは都合3テイク録って
そのうちから良いものを選ぶという方法だったが
バイロイトの場合、第九のゲネプロは当日1回のみ
レッグが交渉したのか、破格の2回目が行われた。
観客入りのゲネプロでは咳まで入って未消化のまま
レッグが望むような内容ではなくお蔵入り。
巨匠に「大したことはなかった」と言ったのは
おそらく自分の仕事に成果が出なかった不満だと思う。

273名無しの笛の踊り2021/11/27(土) 05:56:44.37ID:nbfyAJgI
バイエルンが出た時点で語り尽くされたこととは思うけど
最後が崩壊したからこそこれほどの伝説的名盤になったんだろうとは思う

274名無しの笛の踊り2021/11/27(土) 06:20:38.26ID:C3tziavB
壊すというのがフルトヴェングラー の芸の根本

275名無しの笛の踊り2021/11/27(土) 06:22:49.93ID:s90sUNIB

いわゆるEMI盤の平林復刻盤と、放送録音盤と比較すると、前者の方が音質は格段に優れている。
おそらくEMI盤は特別にマイクセッティングした2回のゲネプロを編集したものなのだろう。
演奏もEMI盤の方が優れている。

276名無しの笛の踊り2021/11/27(土) 06:28:09.85ID:haopsZEU
EMI版の評価ってライブなのに余裕のある演奏でさすがだな
だと思ってたwBRだと普通に緊張していた

278名無しの笛の踊り2021/11/27(土) 07:26:22.37ID:EIEYAZ+D

ちなみにBIS盤ではBR盤で抜けてた熱情がしっかり刻まれていて
いわゆるダイレクトカッティングの醍醐味が味わえるだけでも
個人的には良い買い物だった。4楽章からBR盤に入れ替えると良い。
録音レベルが変動するのにドキドキするのは悪い癖かもしれないが
実際のフルヴェンの演奏もそうだったかもしれず、課題がひとつ増えた。

280名無しの笛の踊り2021/11/27(土) 09:01:35.50ID:EIEYAZ+D
もうひとつの興味はバイロイト〜ヘルビー間の国際有線回線の音質だったのだが
これが想像していた以上に品質がよく大きな収穫だった。

実は1940年代にシベリウスはテレフンケン製の高級ラジオを愛用していて
フィンランドの田舎暮らしながら、海外の放送で自作の演奏を聴いては
小まめに感謝状を添えた手紙を出していた。
http://cent20audio.html.xdomain.jp/image545.jpg


このラジオはスーパーヘテロダイン+2wayスピーカーのHi-Fi仕様だが
海外の実況放送なら短波受信だとばかり思っていたら
今回の有線実況の音質を聴いてあらためて関心した。

イギリス〜スカンディナヴィア間の海底電信ケーブルも歴史があり
ロンドンからの実況中継は一端有線で受けて流した可能性が高まった。
https://www.wikiwand.com/en/PK_Porthcurno

281名無しの笛の踊り2021/11/27(土) 10:45:02.17ID:EIEYAZ+D

今回のバイロイトの第九について、発売元のBISでは
発見したテープの音量を元のままいじっていないとのことだが
聞こえにくいmpの音量とffに達したときの爆音との間で模索する
不安定な音量の振れが、録音時のレベル操作なのか
そもそもフルヴェンの演奏の特徴によるものなのかの区別が付きにくく
本来はこっちのほうが注目したい内容だ。
アセテート盤へダイレクトカットした音の鮮度といい
エキセントリックな風情は印象として1942年のベルリンの第九に近い。

282名無しの笛の踊り2021/11/27(土) 11:27:42.45ID:VySAe0EN

BIS盤の魅力・特徴について(まとめ)


ティックノイズやサーフェスノイズが聞き取れるので、
放送局の元々の録音はテープではない 
おそらくアセテート

今回、BR盤がBIS盤と一致して、本番演奏であることが確定、
これにより、EMI盤はリハと本番のハイブリッドが確定
EMI正規盤には、本番演奏が混入している(※) 
  (※)モストリークラシック最新号

BIS盤はBR盤と同じ演奏ではあっても、BR盤に抜けてた熱情が
しっかり刻まれていて、アナウンスや拍手が収録されることで、
当日の演奏会を追体験できる価値を持つ

ということで理解したが、これでよろしいか?


289名無しの笛の踊り2021/11/27(土) 13:10:03.84ID:EIEYAZ+D

BIS盤の解説
おことわり(BISは音をいじってません)
ベートーヴェンの第九の歴史
フルトヴェングラー略歴
歓喜の歌の歌詞
録音データと会社紹介

中綴じ
王立オペラとグレン・グールドの
ヒスリカル・ライヴの広告

290名無しの笛の踊り2021/11/27(土) 13:12:59.13ID:VySAe0EN


291名無しの笛の踊り2021/11/27(土) 13:22:18.80ID:cQ+aFzjI>>292>>295
演奏の完成度としては本番の方が高いのにゲネプロなんかを出したレッグの意図がわからん。
シュヴァルツコップ、なんか気に入らないところでもあったんか。

293名無しの笛の踊り2021/11/27(土) 13:32:47.58ID:EIEYAZ+D

BIS盤については4楽章の「歓喜の歌」直前で欠陥があるので
これまで知られていても商品にはならなかった可能性がある。
アセテート録音だということもハンディキャップと受け止められる。
既にEMIが正式のレコードを出しているし
その内容が違うということを誰も疑わなかったということだろう。

私が関心するのは、フォン・バール社長が元テープの内容のまま
音量調整やゴミ取りもせずにリリースを決意したことだ。
元々、BISの初期の録音方針がミキシングで音をいじらず
生演奏のダイナミックを素直に出そうという感じだったが
そうした思いが過去の録音に対しても一貫していることを
証明した格好だ。

295名無しの笛の踊り2021/11/27(土) 13:44:05.52ID:VySAe0EN
>>291
>ゲネプロなんかを出したレッグの意図がわからん

レッグは本番の演奏に満足していなかった 
有名な話だし、それがすべて

レッグはあろうことか、フルトヴェングラー本人にそう伝えて、
マエストロに強いショックを受けた、と未亡人が証言している

ただし、レッグを擁護するならば、EMI正規盤はゲネプロに加え、
本番も含めて編集されているのが、改めて確認されている
ゲネプロだけの録音ではない

297名無しの笛の踊り2021/11/27(土) 14:05:37.44ID:j55fXk9A>>300>>301>>367

一番面白いのがカラヤンは人工臭くていかん、フルトヴェングラーがバイロイト戦後復帰という歴史的行事の一発勝負で振った第九こそがカラヤンの上部だけ綺麗に取り繕ったスタジオ録音とは一線を画する精神性の深い真の芸術だ
ってのたまってた評論家どもが実はそれまで崇めてきたバイロイトの第九はカラヤンを贔屓にしてフルトヴェングラーに忌み嫌われていた憎きレッグにより編集されたものだったと判明して面食らったこと

298名無しの笛の踊り2021/11/27(土) 14:09:57.50ID:EIEYAZ+D

BISが音量調整をせずにリリースしたことには課題があって
デジタルだとピークから逆算するため、通常の音量が小さすぎる。
ボリュームが9時だと12時くらいまで上げて普通になるが
今度はffのときの爆音やスクラッチノイズとのバランスが悪くなる。
この悪循環が通常は欠点とみなされるのだ。

こうした場合、一般にはコンプレッサーを掛けて音量を整えるが
おそらくオルフェオ盤のほうは、それで冷めた雰囲気になってる。
オルフェオ盤の冷めた雰囲気は、高域を持ち上げた独特の
イコライジングにあるように思っていたが、表情も抑え気味なのだ。
BIS盤はよくも悪くも不安定で荒れた雰囲気で進行するが
面白いことにBIS盤を聴いた後にオルフェオ盤を聴くと
やや潰れていたディテールが把握しやすくなる。

フルヴェンの本来のダイナミックレンジはどうなのかは判らないが
元団員のインタビューでは、基本的に小さい音量で通すというので
おそらくBIS盤の音量差が実際に近いのではないかと思う。
どうやらレコーディングのセオリーに毒されていたのかもしれない。

300名無しの笛の踊り2021/11/27(土) 15:05:08.33ID:EIEYAZ+D
>>297
レッグEMIの方針は名盤と言い得るレコードを製作することにあって
ライヴを記録として正確に保存することではないと思う。
同じことはVPOとの英雄やベト7の評価についても言えるし
逆にライヴでも駄演の烙印を押された演奏が少なくない。
そこを勘違いして、ライヴだからという前提条件をつけて
フルヴェンの芸風をステレオタイプに仕立てた影響が大きい。

おそらくバイロイト公演後の投げやりな態度は
録音権は金で買ったものの、自分の思う通りに動かない
運営委員会(ワーグナー一族)への怒りと諦めかと。
その点、若いカラヤンは自分の化身となってくれる
レッグにとっては良い操り人形のようなものだった。

一方では、フルヴェンと揉めたモーツァルトのオペラも
カラヤンよりE.クライバーのほうが上品にまとめたし
新バイロイト様式を征したのはC.クラウスだった。
実は目利きが落ちてきたのはレッグ自身かもしれない。


302名無しの笛の踊り2021/11/27(土) 16:55:13.31ID:EIEYAZ+D>>306

徳ちゃんの「真実のバイロイトの第九」という見出しが気になったのだけど
これまで言ってることをまとめても「実際」とか「事実」の間違いだよね。
しきりにEMIの演奏が良い悪いは関係ないと言ってるけど
そこが芸術にとって一番大事なところ。その論評を避けた真実はない。

思うに演奏の良し悪しの理由を「ライヴだから」というのは事実誤認。
だけどそれとレコードの芸術的な価値がどうかは改めて問うべきだし
正面から対峙するならEMI盤の批評を自分でしっかり書くべきだ。
テープの継ぎ目がどこにあるかで芸術の価値って変わるもんか。

303名無しの笛の踊り2021/11/27(土) 17:02:39.07ID:evN61zyu>>304
今後EMIの方は「レッグの第九」と呼称するということで

304名無しの笛の踊り2021/11/27(土) 17:20:08.54ID:cc938SjP

「レコード芸術」は難しいんよ
フルベンのライブはあまり詳しくないんでホロヴィッツのライブで言うと
有名な1965年のヒストリックリターンのライブでは
シューマン幻想曲の2楽章の玉突き跳躍をはずしていたのがレコードにはないねと
ショーンバーグがねちっこく質問したり
ゴールデン・ジュビリーのラフ3協奏曲の最終部ではオケとピアノがずれまくったのに
レコードではちゃんと合って大歓声で終っていたり(笑)
ライブのままで発売すると傷モノのまま永遠に残るが、修正してでも感動実話として残すか
傷があってもライブのまま真実を残すべきだとする原理主義で行くか

とりま
伝説の演奏会を、ああすばらしいなと部屋でヌクヌク聴けて、いやホントはこうじゃないんだと
5chでワチャワチャすると2倍楽しめることが日日是好日でいいじゃないですか(笑)

305名無しの笛の踊り2021/11/27(土) 17:26:55.49ID:mxxpmqBH

BISの第9が家に届いたので、とりあえずスピーカーから出して聞いてみた。

テノール独唱と歓喜の合唱のクライマックスの間の器楽のフーガで、一か所大きなドロップアウトがあった。
音はテープ直接起こしのセンター盤よりも悪いなりに、センター盤のように第4楽章での顕著な劣化は無く、安定して聞ける。
ドロップアウトさえ無ければ観賞用として十分通用したのに、このたった一か所のストンという音の脱落は残念だ。

自分でPCに取り込んで、音楽編集用ソフトで落ちた箇所を持ち上げて、2枚のCD-Rに分けて焼こうかな。
そうすれば、「もう1つの51年バイロイトの第9」として、単なる資料でなく、鑑賞用に聞けそうだ。

307名無しの笛の踊り2021/11/27(土) 18:09:48.18ID:EIEYAZ+D

BIS盤とオルフェオ盤とで何が印象を変えているかというと
BIS盤が音符の終わりにウンと力の入った間合いがはっきり聴き取れるのに対し
オルフェオ盤は恰幅の良い鳴り方をするけど、音符の終わりがドーンと流れる。

だけどBIS盤を聴いた後にオルフェオ盤を聴くと
BIS盤の間合いのリズム感が体のなかに沁みついているので
最初に感じた冷めた感じが改まって温度が上がってくる。

この音符の切れ目の気合いの差がどこから来てるかというと
テープの劣化で音が鈍っているというのも当然あると思うけど
スクラッチでパルス成分をもつディスクレコーダーの特徴もあると思う。

308名無しの笛の踊り2021/11/27(土) 18:28:54.02ID:EIEYAZ+D

ではBIS盤とEMI盤を聴き比べると
EMI盤のそれは、もっと戦場の真っ只中という感じで
フルヴェンは自分の術中にどうやって引き込もうかタイミングを見計らう
オケが自分たちの持ち味を知ってもらおうと色々と投げかける
そんな状況での駆け引きの激しさがスリリングと感じるのだろう。
逆に言えば寄せ集めオーケストラという感じも拭えない。

あえて言えばオルフェオ盤の音響スタイルはEMI盤と似ていて
本番に見事に意思統一されてアンサンブルが揃った分だけ
逆にアッサリとした感じに聞こえる。
そこがBIS盤は引きの強さで情熱の部分はEMI盤と全く互角にまで昇華し
むしろベルリンフィルで聴くような有機的に一丸となって突進していく。
1942年盤と似た鬼気迫る印象なのは、そのせいでもある。

310名無しの笛の踊り2021/11/27(土) 19:49:37.69ID:kwJd0kVP

これ映画だと
EMI:劇場公開版(プロデューサーによる編集や追加撮影あり)
BR/BIS:ディレクターズカット(オリジナル)
みたいなものなのかね
いずれもフルヴェンの素材を使ってるのでどちらも彼の第九なのだが
ドキュメントでなく最良の演奏を聴きたいならEMI盤は個人的には最初に接した
ものとして絶大な存在だ
ただvor Gottは今となっては受け入れ難いが

311名無しの笛の踊り2021/11/27(土) 20:11:31.59ID:VySAe0EN>>313

BIS盤・BR盤は、EMI盤の価値を何ら減ずるものではない
本番より、ゲネプロの出来が良いからそちらをメインで使った、
という判断は全然アリ

最後の崩壊を含めて、EMI盤のほうが概ね出来が良く、
いかにも本番ぽいから、BR盤こそがゲネプロだ、などと
ワケの分からないことをいう評論家すらいたわけで

ただ、EMI正規盤の例の拍手が、本番とはまるで別物だった、
というのは正直、ちょっとモヤつくところがある

313名無しの笛の踊り2021/11/27(土) 21:45:45.67ID:EIEYAZ+D
>>311
あえてネチッこく言うと
レッグの手元にあったテープを優先して使い
本番の演奏は穴埋めとして使ったという可能性も否定できない。
彼ほど自分の注文にうるさい人間も居ないからだ。

巨匠の死後にカタログから抜けた第九の選別段階で
ルツェルンかバイロイトかに絞っていた理由は
EMIが自由に使っていいフィルハーモニア管の演奏と
録音権を買い占めていたバイロイトということになる。
けして演奏としてベストという選び方ではなかった。
逆にローマの指輪は交渉に難航してテープを失っている。

もしかするとカタログの穴埋めはEMIから託されたやっつけ仕事で
この件に関してレッグとしては珍しく夫人に意見を聞いて
録音状態が良くないバイロイトのほうを選択した。
しかし結果的にはフルヴェンのライヴ演奏の初レコードとして
稀代のベストセラーとなったのだから世の中判らない。
レコードプロデューサーの作為を感じない素顔のフルヴェンが
とても魅力的なことに誰もが気付いたのだ。

しかしその素顔も作られたレッグ劇場の手の内だったと知って
ショックのあまり怒る人が続出しているのだと思う。
個人的には無作為の作為ということで責められてる感じもする。
全ては偶然のイタズラとして進行していたのだ。

314名無しの笛の踊り2021/11/27(土) 21:47:47.39ID:4Zb2cHZF

今日届いたからさっき通して聴いた。
諸兄の感想と同じように、EMIのはニコイチでしょうね。

センター盤を聴いて、第一報に近い書き込みを
したような記憶がある。あれはマイクが遠い感じで、
ドライな細い音質だった気がする。
ORFEO盤は、少し、ふっくらした感じだったような。

今回のBIS盤が一番、ルームエコーを感じた。
4楽章の欠落は、PCで波形をいじれば簡単に
消せるんじゃないかな?
それにそんなに気にならなかった。

ティンパニが結構ドカドカ響いてた。
あと金管のハイトーンも派手に響いてた。
どっちも、微妙にビリついてたかな?

メロディアの第九のデルタ盤が好きなら、
わりと気に入るんじゃないかな?

センター盤やORFEO盤より疾走感を感じたけど、
ハヤマワシではないような。音質の違い?

演奏後の拍手が、フェードアウトしつつ
アナウンスがかぶっていったから、
演奏中も手動で放送用の音量は適宜調節してた?

最後のアナウンスが、まだ話してるのに
フェードアウトしてません? 
放送または録音が尻切れ?

315名無しの笛の踊り2021/11/27(土) 21:59:12.22ID:4Zb2cHZF

スピーカーで聴く分には、パチパチノイズは、
そんなに気にならなかった。
何カ所かで、おっ? というのは入ってたけど、
まぁそんなもんかな。

合唱や独唱が、感じよく録れてると思った。
会場の音響とマイクの位置が良かったのかな?

どういえばいいのか分からないけど、
EMI盤より若々しい演奏に感じた。
EMI盤の方が重々しいというか、安全運転というか、
羽目を外さないというか。

同じ演奏のはずのセンター盤を聴いたときは、
なんか不完全燃焼だなぁと思ったんだけど。
今回は演奏前の観客ノイズや演奏後の拍手で、
ライブ感を何割増しかに感じたのか?

317名無しの笛の踊り2021/11/28(日) 07:02:38.95ID:H7QB2rrt

>会場の音響とマイクの位置が良かった

BRとBISは一緒のマイクで収録されていて
BRは現地でマグネトフォンを使用しての録音
BISは有線回線を通じた実況音声をスウェーデンでアセテート録音。

違うのはBRはFM送信のためリミッター(Amplitudenbegrenzer)を
使っていた可能性のあること
http://nvhrbiblio.nl/biblio/tijdschrift/Funktechnik/1949/FT_1949_Heft_05-OCR.pdf
(放送が放送局を離れる前に、1.55Vを超える電圧ピークを遮断する
 振幅リミッターを通過する可能性があります )

逆に古い有線回線のほうはリミッターを使わずに伝送され
BIS盤は音量レベルの起伏が激しく不安定に感じる。
ちなみにRIASは手動でボリュームを調整していて
1953年のベト7は操作ミスの形跡が残っている。

318名無しの笛の踊り2021/11/28(日) 07:19:47.00ID:H7QB2rrt
リミッターについては1950年代のFM受信機にも装備されていて
以下に回路や特性について詳しく述べられている。
https://www.radiomuseum.org/forum/fm_zf_begrenzer_1.html


319名無しの笛の踊り2021/11/28(日) 08:01:32.94ID:H7QB2rrt

EMI盤とBR盤の熱情の違いの現況は
収録時にリミッターを使用していたかいないかの問題で
EMIはもちろん使用していない。BRはFM送信用に使ってた。
一方でリミッターを使用していないBIS盤を聴くと
同じ演奏でもかなりカロリーが上がったように感じる。

録音機の違いはBTR1(EMI)、マグネトフォン(BR)がテープ録音機
プレスト社ディスクレコーダー(BIS)が使われた。
これらは録音機の違いよりも、マイク位置、送信方法などのほうが
音質への影響の大きいことが判る。
BIS盤のテープは収録されてそれほど年月の経たないうちに
アセテート盤からダビングされたものと推定される。

320名無しの笛の踊り2021/11/28(日) 08:21:00.41ID:H7QB2rrt>>322>>330

こういう解説は徳ちゃんも平ちゃんも書けないでしょ。
オーディオマニアもそれなりに役に立ったと自負する。
フォン・バール社長も歴史的背景をしっかり書いてほしいな。

332名無しの笛の踊り2021/11/28(日) 11:19:15.31ID:H7QB2rrt

BISの今回の仕事には色々と示唆を受けるものがあって
これまでヒストリカル系のレーベルでは気付きにくい疑問を
ストレートにぶつけられた感じがしてる。

古いラジオ用有線実況回線、アセテート録音機
録音の質そのものは良くないというか、全く整っていない。
しかしフルヴェンのダイレクトな音楽の起伏の激しさが
70年の年月を超えて飛び出してきた感じだ。


338名無しの笛の踊り2021/11/28(日) 11:57:34.00ID:H7QB2rrt
よく木を見て森を見ずとは言うけど
BR盤が森全体をドローンで見渡す感じで
BIS盤はもっと近づいて木肌や葉ぶりに触れる感じ。
両者があってパースフェクティヴとディテールのバランスが取れる。

339名無しの笛の踊り2021/11/28(日) 11:58:22.68ID:hF6ZPLrk>>342

本番後に、レッグが巨匠に、イマイチの演奏でしたなぁと
言って、巨匠が落ち込んでたという逸話と、
センター盤とオルフェオ盤の、こぢんまりとした音で、
まぁ、やっぱりニコイチにして品質を上げたんやねぇと
思ってきたけど、今回のBIS盤を聴くと、かなりノリノリで、
祭りだヒャッハー!みたいな推進力で、こっちの方が、
現場で聴いてた聴衆の体験に近いんじゃないかと思えてきた。

340名無しの笛の踊り2021/11/28(日) 12:14:00.32ID:hF6ZPLrk>>341>>346

当時のアセテート盤って、片面、何分まで彫れてたんだろう?
ヒトラーの第九は、エアチェックしたアマチュアが、
片面だけの盤の10何枚かに録音してたのが古道具屋に出てて、
盤の交換時の空白はメロディアの第九で補完したとかいう
ストーリーになってるけど。

BIS盤は、片面で80分超えの機材がなかったとしたら、
切れ目がないように、複数の録音機を回していたはずで、
第4楽章のあれは、なんだろう?

343名無しの笛の踊り2021/11/28(日) 14:59:56.74ID:s5mcVJF+
結局EMI、BR、BISの三枚あれば良いんでしょ

346名無しの笛の踊り2021/11/28(日) 15:33:43.93ID:H7QB2rrt
>>340
凡その目安で33回転で15分/面を2台で連携していた。
https://steampoweredradio.com/pdf/presto/catalogs/Presto%20Instantaneous%20Sound%20Recording%20Equipment%20and%20Discs%20Catalog%201948.pdf

ちなみに戦中のトスカニーニ、メンゲルベルクなども
アセテート盤のライヴ録音でベートーヴェン全集を収録している。


347名無しの笛の踊り2021/11/28(日) 15:37:34.50ID:0d4aag5p>>352

EMIにはリハーサルとライブのリミッターのかかってない音源が残ってる可能性あるのね
そりゃバイロイトの第九にライブ音源を使ってるならそうなるか

188名無しの笛の踊り2021/11/22(月) 10:01:55.83ID:pEQkrj/P

ついでにベト7のテープ発見の逸話。
https://furtwangler.fr/la-7e-symphonie-de-1950-lhistoire-dune-resurrection/

予備も含め4テイク録られ、それらのテープが全てみつかった。
フルヴェンの立ち合いのもと、プレイバックして良いほうを選んだ。
選んだテイクを番号1に振り直し、残りは録った順番の番号で残された。
今回のマスターは巨匠も了承したテイクを最終版とした。
EMI製のテープレコーダーに若干の癖があり修復には工夫を要した。

348名無しの笛の踊り2021/11/28(日) 15:49:02.46ID:H7QB2rrt
>>188
新しい55CDのエンジニアがベト7の細切れテープを検証したとき
EMIが使ったBTR1レコーダーには独特のゴロ音が付随してると言ってた。(>>188
それもテープを何度も使い回したというので、2本の線は機種違いかと。
https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/x/xx3stksm/20211026/20211026213357.jpg


349名無しの笛の踊り2021/11/28(日) 15:51:26.58ID:H7QB2rrt
書き添え忘れた。
>>348の2本の線は癖の違うテープレコーダーのダビング跡だと思われます。

351名無しの笛の踊り2021/11/28(日) 16:00:31.14ID:H7QB2rrt

あともう1点。オルフェオ盤の8kHzから遮断されているのは
当時のFM放送規格が10kHzまで(1952年から15kHz)だったからかと。
BRがFM送信用の音声をテープ保管したという仮定と辻褄があってきた。
https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/x/xx3stksm/20211026/20211026224115.jpg

この人にお礼でも言っといたほうが良いかしら?

360名無しの笛の踊り2021/11/28(日) 17:52:16.31ID:H7QB2rrt

ライヴという前提を抜いて、EMI、BR、BISのそれぞれの特徴を
ニュートラルに評価することが必要だったのだろう。
でもこれだけバイロイト初日のドキュメンタトが揃うと
時系列で整理したり、舞台裏の事情とかまとまりそうだな。
これまでEMIのバイロイトの第九の製作1点に絞られてたけど
このお祭り騒ぎを一連のドキュメンタリーにできるわけだ。

362名無しの笛の踊り2021/11/28(日) 18:30:06.82ID:H7QB2rrt

国内仕様盤は平林直哉氏による日本語解説付きです。12/1発売。
(輸入元情報)

286名無しの笛の踊り2021/11/27(土) 12:47:13.86ID:j55fXk9A>>290

平林はEMI盤の最後の加速を根拠にこうした白熱した演奏は本番でなければなし得ないと協会盤が本番だとする発表に疑問を呈していただろ
いまさら何を解説するんだ?

363名無しの笛の踊り2021/11/28(日) 18:51:38.82ID:N42Ea6Ij

平林氏はどんな解説を書かれるのだろう?
日本盤を買うつもりはないが、ちょっと興味がある

というのも、氏はOrfeo盤について、これは本番ではなく、
ゲネプロだろうと述べていたと、記憶するからだ

この評論家は、ご自身でレーベルを立ち上げ、CD復刻を試みるなど、
一目も二目もおかれる重鎮なので、Orfeo盤=ゲネプロ説は
長く説得力を持っていた

ちなみに、このコンサート当日、本番前に全曲の通し稽古、
いわゆるゲネプロがあったことは、シュヴァルツコップの証言が
残っている まあこれがEMI盤の正体だったわけだが、

レッグが本番の演奏の出来に不満足だったこともあって、
結果的に、「より出来の良かった」ゲネプロをベースにして、
EMI正規盤はきわめて巧妙に、本番演奏を含めて編集されたと

とまれ、これで疑問点は決着したわけだが、そのへんも含めて、
氏がどんな解説を書くのか、とても興味深い

345名無しの笛の踊り2021/11/28(日) 15:17:05.70ID:DcnYHh5k

はてブロのデジタルオーディオあれこれ
https://xx3stksm.hatenablog.com/entry/2021/10/26/232423

っつーとこの
バイロイトの第九。フルトヴェングラー色々。
って記事、このスレの住人からすると内容はどうなん?
BR盤とEMI盤に含まれる電源由来ノイズから、両者を比較分析しとる。


368名無しの笛の踊り2021/11/28(日) 20:50:29.56ID:hF6ZPLrk
>>345
すげぇ〜。読んで納得しました。

年末に出て来るスウェーデン放送のテープが
如何なるものかは興味深い。
こちらは生中継はしていないだろうと思う。
不可能ではなかったにしろ、
放送事故の確率は高いし、音質的にも難がある。
会場で録音したのを後日放送したのでなかろうか。

という部分も、納得。

気になるのは、演奏後の拍手がフェードアウト
しきらないうちに、アナウンスが被っている
というところ。


369名無しの笛の踊り2021/11/28(日) 20:57:41.71ID:hF6ZPLrk>>374

有線でリアルタイムに流れてくるのを盤に彫りながらの
拍手に被せたアナウンスの録音なら、
拍手のモニターをしながら、フェードアウト操作をしつつ、
アナウンサーにキューを出して、アナウンスを
被せないといけないし、アナウンサーがトチっても、
やりなおしが出来ない。

または、アナウンスは予め録音しておいたOKテイクで、
有線で流れてきてる音をモニターしながら
アナウンスを再生して被せる。でも、これもリスクがあるような。
またはバイロイトの現場から、アナウンス入りの音声が来たとか?

まぁ、エンジニアもアナウンサーもプロだから、
失敗しないというのが前提だったのかもしれませんが。

アセテート盤が連続15分しか録音できないのに、
それより長い楽章もあるし、演奏は1時間を超えているんだから、
DJみたいに皿を回しつつ、盤の交換を気付かせないように
ラジオで放送するのは難しそう。LPなら可能でしょうが。
結局、速攻で数枚のアセテート盤から1時間以上ある
テープに移して、アナウンスは、その際に被せたんじゃ
ないかと思います。そしてテープを放送では?
今回のCDは、そのテープからでは?

370名無しの笛の踊り2021/11/28(日) 21:00:37.44ID:H7QB2rrt

あとの課題はどのライヴが真正かという議論の裏にある

・フルヴェンの演奏活動と記録保護の正確性を求める団体(協会・研究会)
・フルヴェンのレコード芸術の歴史的継承を求める団体(レーベル・レコード雑誌)

等々、それぞれの目的と言い分を切り分ける必要がある。
どちらも目的が違えば議論が平行線なのは当たり前。

そういう意味では、これまで外野だったBISから投げられた波紋で
フルヴェンにまつわる保護とか継承とかいう足枷を
一度リセットする口実にするのも悪くないような気がする。


374名無しの笛の踊り2021/11/28(日) 22:12:26.39ID:H7QB2rrt
>>369
同じ頃のブサンソン音楽祭、NBC放送のライヴなどでも
拍手にアナウンスを被せるのは当たり前だったし
通常はアナウンス入りのほうを放送録音として真正としている。
ただ最後のフェードアウト直後はテープコピー時のものだろうな(プチノイズなし)。
末尾はバイロイト音楽祭の商標を示すようなもの。

以下はその他の疑問点に対するもの

・アセテート録音機は2台連動して切れ目の出ないように録音可能
 途中で盤を入れ替えるのは、片方が録音している最中に行う
・バイエルン版にない放送事故が4楽章で起きている
 これがなければバイエルン盤の配信用コピーだと思った。
・音量レベルがあまりに不安定で後から整えた形跡がない
 実況回線の音声のまま録音・保管されたと考えられる
・テープコピーしたのはアセテート盤を処分したときと思われるが
 音の鮮度から考えてかなり早い時期にダビングされた
・テープに移した理由ははっきりしないが再放送の可能性あり
 (EMI盤が出る前か?)


377名無しの笛の踊り2021/11/28(日) 23:12:28.52ID:hF6ZPLrk

有線で流れてきたライブ音声を、15分しか録音できない
アセテート盤で録音。
例えば、録音機Aでディスク1に録音開始して14分経ったら、
録音機Bでディスク2に録音開始、録音機Bで録音開始してから14分で、
録音機Aでディスク3に録音開始、そうやって1時間強の音声を録音。

放送時に、ディスク1、2、3、4、5を順に再生しても、
ダブりが出てしまうのでは?
演奏のどの部分で、各ディスクが尽きるのかは、運しだい。
結局は、ダブらないように、アセテート盤から慎重に職人技で
テープに移しておいて、放送するのはテープからですよね?

25分録音出来るアセテート盤なら、なんとか各楽章が1枚に、
合計4枚のディスクに入りそう。

放送用音源を録るためのリハなら、15分ごとに演奏を
止めりゃいいわけですが。


378名無しの笛の踊り2021/11/28(日) 23:48:37.98ID:Bde6eL0Y
ニコイチとと言えば49年のブルックナー8盤EMI盤もそうだったんでしょ?
こっちはなんで騒がれないのか
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/838.html#c18

[近代史5] 世界的インフレは株価暴落を引き起こす 2022年株式市場見通し 中川隆
3. 2021年11月29日 04:28:21 : BUydzCKMAI : VG1mMEdiT1NFTjY=[3]
日米株価「12月の大調整」に要警戒。ついにインフレ抑制へと踏み出すパウエルFRB=藤井まり子
2021年11月22日
https://www.mag2.com/p/money/1126350


米国でインフレが止まりません。10月消費者物価指数は30年ぶりの高い数値となりました。中銀はこのインフレを「一時的」と言っていますが、むしろ「加速」しているのではないでしょうか? 12月のFOMCでは、パウエル議長がインフレ抑制策を出すと思われます。この時、そこそこ大きな調整が訪れそうです。(『藤井まり子の資産形成プレミアム・レポート』藤井まり子)

インフレに火が付いたアメリカ
とうとう、アメリカでは高インフレが火を噴き始めました。

11日発表の「10月の消費者物価指数(CPI)」は、総合では前年比6.2%、コアでは前年比4.6%。市場予想を上回って、大きく上昇です。なんとなんと30年ぶりの高さ。さらに、前月比の総合CPIは0.9%もの高さ。

総合は、年率になおすと「二桁の伸び」。さらにさらに、5日発表の「アメリカの10月の雇用統計」では、平均賃金の上昇率は4.9%もの高さ。

賃金とインフレのスパイラル的上昇は、もうすでに始まっている模様です。

「高めのインフレは一時的」どころか、「高めのインフレは加速している」のです。そして、このインフレは放っておくと「長く続くしつこいもの」になりそうなのです。

これでは、もう「高めのインフレは一時的」とか「市場のインフレ懸念は行き過ぎ」とかを、中銀たちが悠長に大合唱している場合ではありません。

バイデン支持率急降下、インフレ抑制策を取るしかない?
バイデン大統領の支持率はここのところ40%へと急落しています。

インフレをなんとかしなければ、来年の中間選挙では民主党は大敗してしまいそうです。政治面からも、パウエルFRB議長はインフレ抑制政策へ動かざるを得なくなってきています。

12月14〜15日のFOMCでは、パウエルFRB議長は「インフレ抑制」へと動くことでしょう(この時、そこそこ大きな調整が訪れそうです)。

債権市場は乱高下、信用を失った中銀
さて、今の債券市場は、「口裏合わせの大合唱」までするようになった中銀たちをまったく信用していません。

国債市場では、ヘッジファンドたちが集まって「インフレ自警団のようなもの」が結成されているような気配さえあります。

今の国債市場は乱高下が激しくて、普通のトレーダーたちは近寄れなくなっていて「極端な薄商い」に陥っているのです。「極端な薄商い」の中では、ちょっとした衝撃でも金利はさらに大きく乱高下しやすくなります。

12月FOMCでは、パウエルFRBは、「インフレ自警団のようなもの」に追い詰められるかのように「テーパリングの加速」と「利上げ見通しの前倒し」を発表してくることでしょう。

この日、FRBがインフレ抑止に動けば、長期金利は急騰して、アメリカ株はそこそこ大きな調整へ向かう可能性があります(もし仮に、この日FRBがインフレ抑止に動かなければ、市場のインフレ懸念はますます高まり、長期金利は暴騰、株価は大暴騰の末に大暴落となる懸念もあります)。

「S&P500」は12月FOMC後に暴落する?
ザックリ目安として、S&P500は、2021年11月末日には4,700ポイントを目指す…つまり、もう横ばいで進むと見ています。

12月末日に向けても、S&P500は、12月FOMCまでは4,800ポイントを目指すのではないでしょうか。その後、4,300ポイントあたりまで調整するのでは?と考えています。

ただし、その後の2022年末には、5,100〜5,200ポイントを目指すと見ています。


http://www.asyura2.com/20/reki5/msg/1325.html#c3

[近代史5] 世界的インフレは株価暴落を引き起こす 2022年株式市場見通し 中川隆
4. 中川隆[-15048] koaQ7Jey 2021年11月29日 05:13:49 : BUydzCKMAI : VG1mMEdiT1NFTjY=[4]

ジム・ロジャーズ氏: コモディティが物価高騰から守ってくれる
2021年11月27日 GLOBALMACRORESEARCH
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/17648


ジョージ・ソロス氏とともにQuantum Fundを立ち上げたジム・ロジャーズ氏がThe Economic Timesのインタビューで物価高騰について語っている。

紙幣印刷がもたらしたインフレ

ロジャーズ氏を含め、著名投資家はほとんど全員が金融緩和に反対だった。

ガンドラック氏、新型コロナでの企業救済とヘリコプターマネーを痛烈批判
ドラッケンミラー氏: 金融緩和こそがデフレの元凶


彼らは筋金入りの資本主義者であり、紙幣印刷から利益を得ることが出来、実際筆者も含めてそうしたのだが、投資家にとって金銭は大した問題ではない。彼らは既にそれを十分持っているからである。

インフレを続ければまずは金融資産、次にエネルギー資源や農作物などのコモディティ、そして最後に日用品の価格が高騰し、社会に酷い混乱をもたらす。一番被害を受けるのは金融市場を使ってインフレから身を守る術を知らない普通の人々である。

それが分かっていたから筆者も含め金融家は中央銀行を痛烈に批判していたのだが、面白いことに量的緩和を支持したのは株式などほとんど持っていない、金融資産ではなく給与所得に依存する普通の人々だった。自民党が過半数を維持した件も含め、彼らはどうやれば政治家を利するために自分を害することが出来るかを本当によく知っている。見事なものである。

こうした人々が現金給付も支持した。そして当たり前のように物価が上昇している。日本では今はガソリン価格ぐらいだが、来年にはスーパーの日用品から電力価格まであらゆるものが上がっているだろう。

ポール・チューダー・ジョーンズ氏: インフレはどんどん酷くなる
中央銀行の問題

インフレは紙幣印刷する政権に投票した人々の自業自得である一方で、政治家や中央銀行の問題でもある。ロジャーズ氏は次のように述べている。

中央銀行家が自分のやっていることを理解していると信じてはならない。世界中どこでも彼らは紙幣を印刷し、資産の買い入れを行なっている。歴史を通してこれがインフレに繋がらなかったことはない。

リーマンショックから十数年、リフレ派の人々は紙幣印刷しても物価高騰や通貨暴落は起きないと言っていたが、事実アメリカではインフレになり、ヨーロッパではユーロの下落が始まっている。

10月の米インフレは年率12%近い高騰、来年は物資不足か
ヨーロッパのインフレ悪化でユーロ下落、スイスフラン上昇
ECB(欧州中央銀行)のラガルド総裁はいまだにインフレは一時的で緩和を緩める必要はないと言い張っているが、金融市場はそれを無視してユーロを下落させている。一方で比較的浪費をしない先進国スイスは勝者となるだろう。

紙幣印刷によってインフレは発生した。単に国の経済が大きいために、人々が困窮するレベルのインフレにまで発展するのに時間が掛かっただけの話なのである。大きいものは少しずつしか動かない。しかし動き始めれば止まることもないのである。リフレ派の人々は巨石を転がしてしまった。

大英帝国のポンドやオランダ海洋帝国のギルダーが紙幣印刷で基軸通貨地位を失うまでにどれだけの膨大な時間が掛かったかを考えれば、リーマンショックからの十数年のあいだインフレなしに紙幣印刷を続けられたことなどインフレ発生までの短期的なラグに過ぎなかったのだと、人々は物価高騰が本当に酷くなってから気付くだろう。

世界最大のヘッジファンド: 大英帝国の基軸通貨ポンドはいかに暴落したか
世界最大のヘッジファンド: 量的緩和で暴落した世界初の基軸通貨


インフレから身を守る方法

ロジャーズ氏は次のように続ける。

現在、中央銀行は「インフレは来ない」「インフレは長期化しない」と主張し続けているが、彼らは単に自分がやっていることを理解していないだけだ。インフレはどんどん酷くなる。

アメリカでは一般の人々もインフレを懸念し始めている。これまでは金融市場で懸念されていただけだったインフレに、一般の人々のパニックが加わるようになるわけである。

インフレから身を守るためには何が出来るだろうか? 金属や農作物などのコモディティについて書籍も出しているロジャーズ氏の答えは次のようなものである。

シルバーやゴールドのようなものはいつもインフレから人々を守ってきた。他のコモディティも同じことができる。

ロジャーズ氏が以前から推してきたのは農作物である。例えばこれから物価高騰が酷くなるとすれば、とうもろこしの価格はこれくらいの上昇では済まないだろう。


一方で、コモディティに賭けるとすれば注意しなければならないのが中国の不動産バブルの崩壊である。とうもろこしも含め、多くのコモディティの主要な買い手は中国であることが多く、中国の不動産バブル崩壊に賭けるポジションを持たずにコモディティに賭けることは危険である。

ロジャーズ氏は中国については次のように述べている。

中国は不動産市場が過熱したためにそれを抑制しようとしている。中国の多くの都市で大きな不動産バブルが形成されていたため、それを抑えるのは正しいことだと思う。

しかし中国政府はそれを軟着陸させられるだろうか、それとも巨大なバブル崩壊となってしまうのか? 分からないが、歴史上バブルを軟着陸させられた政府はほとんど存在せず、崩壊は制御不能なものになることが多い。

よって中国の不動産バブル崩壊にも賭けておくことがやはり必要である。

恒大集団倒産と中国不動産バブル崩壊で空売りすべき銘柄リスト

結論

インフレに対処しようと思えば単にコモディティを買えば良いという状況でもないということが言えるのではないか。複雑なポジションを組める投資家はともかく、一般の人々にはどうしようもない状況である。

しかしそうした状況は紙幣印刷や現金給付を行う政治家を支持した彼ら自身の責任である。筆者を含め投資家は元々これが酷い状況を生むと分かっており、警告していたが、誰も聞かなかったのである。

https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/17648
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