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2025年6月14日00時00分 〜
記事 [政治・選挙・NHK297] “結婚したら女性はその家に入る”みたいな考え方が気持ち悪い ラサール石井 東憤西笑(日刊ゲンダイ)

※2025年6月12日 日刊ゲンダイ12面 紙面クリック拡大

“結婚したら女性はその家に入る”みたいな考え方が気持ち悪い ラサール石井 東憤西笑
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/373176
2025/06/13 日刊ゲンダイ


5人の識者や専門家を招いて参考人質疑が行われた衆院法務委員会(C)共同通信社

 選択的夫婦別姓制度を巡り、関連法案が審議されている衆院法務委員会で10日、5人の識者や専門家を招いて参考人質疑が行われた。

「結婚すれば女性が姓を変えなければいけなかったこれまでの通例を、どっちにするかは選べるようにしてくれ」というだけの法案が、なぜこれほど侃々諤々と議論されるのか、よくわからない。

 皇学館大学の椎谷哲夫・特別招聘教授(自民党推薦)は「同一氏(姓)、同一戸籍を維持し、旧姓の使用を法制化すべきだ」と主張した。いやあ、旧姓使用の法制化のほうが面倒くさいのではないかなあ。

 経団連の次原悦子ダイバーシティ推進委員長(国民民主党推薦)は、「選択的夫婦別姓を望む方には、それぞれ異なる事情や思いがある。事業承継、アイデンティティー、尊厳。私たちが求めているのは、あくまで選択の自由だ」と述べた。いや、そうなんだよね。「選択的」なんだから。選ばせてくれって言ってるだけなのに。

 連合の小原成朗・総合政策推進局長(立憲民主党推薦)は、「同氏・対・別氏の議論をしているわけではない。選択制の議論だと理解している」と反論。まさに、これ。反対の人は皆、夫婦全部が別姓になるような議論をするんだよね。

 明治天皇の玄孫として知られる竹田恒泰氏(日本維新の会推薦)は、漫画「サザエさん」を例にあげる。

「もし選択的夫婦別姓を導入したら、サザエさん一家はどうなるか。磯野波平、奥さんは(旧姓の)石田フネ、子どもは石田カツオ、石田ワカメ、石田サザエ、そしてフグ田マスオ、フグ田タラオとですね、表札もかけられないし、『磯野一家』ということもできない。この伝統的な家族観を守るのか守られないのか、これが問われている」って言うんだけど、この例えはどうかなあ。

 表札を3つぐらいかけてる家なんかいくらでもあるし、その家庭がみんな崩壊してるわけでもない。

 だいたい、フネさんは別姓を選ばず、サザエさんは別姓を選んだとしたら、家族はみんな磯野で、マスオさんだけがフグ田になる。そのほうがずっと「磯野一家」ということにならないか。この段階でこの例えは破綻しているではないか。

 前述の小原氏は、家族の一体感や子どもへの影響に対する懸念について、「その家族が考えればよいことで、(別姓を)選ばない方々が選んだ方々に対してまで言う必要はないのではないか」と言ったが、まさにこれだと思う。

 何よりも、結婚したら女性はその家に入る、みたいな考え方がなんか気持ち悪い。

 さらに、この考え方が、旧統一教会の教えと酷似しているのもなんか嫌なんだよなあ。


ラサール石井 タレント

1955年、大阪市出身。本名・石井章雄(いしい・あきお)。鹿児島ラ・サール高校から早大に進学。在学中に劇団テアトル・エコー養成所で一期下だった渡辺正行、小宮孝泰と共にコント赤信号を結成し、数多くのバラエティー番組に出演。またアニメの声優や舞台・演劇活動にも力を入れ、俳優としての出演に留まらず、脚本・演出も数多く手がけている。石井光三オフィス所属。

http://www.asyura2.com/25/senkyo297/msg/486.html

記事 [政治・選挙・NHK297] 斎藤知事と片山元副知事を背任の疑いで書類送検 兵庫県警 2023年の阪神・オリ優勝パレードめぐる“キックバック疑惑” 第三者委などの調査では疑惑は事実認定されず(MBS)


斎藤知事と片山元副知事を背任の疑いで書類送検 兵庫県警 2023年の阪神・オリ優勝パレードめぐる“キックバック疑惑” 第三者委などの調査では疑惑は事実認定されず

2025/06/13 MBS NEWS

2023年に開催された阪神・オリックスの優勝パレードをめぐり、兵庫県の斎藤元彦知事と片山安孝元副知事が、背任の疑いで書類送検されました。

 斎藤知事と片山元副知事は、2023年に神戸市で開催された、プロ野球の阪神とオリックスの優勝パレードをめぐり、元西播磨県民局長の告発文書に『信用金庫への補助金を増額し、それを募金としてキックバックさせ、優勝パレードの資金を補った』などの記述があったことから、市民オンブズマンの代表らが去年10月、背任の疑いがあるとして刑事告発。今年1月、警察が告発を受理していました。

 捜査関係者によりますと、兵庫県警は13日付けで、斎藤知事と片山元副知事を背任の疑いで書類送検したということです。

 斎藤知事は…

 (兵庫県 斎藤元彦知事(13日午後))
 「パレードの件と中小企業への支援は別事業として、それぞれ適切、そして適法に対応しているという認識に変わりありません」

 一方で、元県民局長の告発の内容を調査した百条委員会と第三者委員会は、この疑惑を事実認定していません。

▼MBS NEWS HP
https://www.mbs.jp/news/

http://www.asyura2.com/25/senkyo297/msg/487.html

記事 [政治・選挙・NHK297] 山本太郎「とっとと国債発行でやりゃあ良いじゃねぇか。消費税10%無くなったら、国内は景気良くなりますよ」 



https://x.com/yamamototaro0/status/1932947825589170658

れいわ 山本太郎 消費税廃止!住まいは権利!
@yamamototaro0

だから、とっとと国債発行でやりゃあ良いじゃねぇか。それをやったらどうなりますか? って言ったら、消費税10%無くなったら、申し訳ないけど、国内は景気良くなりますよ。

景気が良くなったら、税収増えるわけでしょ。税収増えたらどうなりますか? って言ったら、
その翌年の国債発行額、減らせばいいじゃないですか。違います?

さっさとやれよ、なんですよ。
全く危機感が無いんですよ。

「物価高でですね、苦しまれている皆さんには、なんとかですね、これは賃金、これね、物価高に負けないような状況を作っていくために、私どもも頑張ってまいりたいと思うんですけれども」って、もう一生眠り続けてくれ、国会で。起きないでくれ。そう思うんですよ。

だって考えてみてください。苦しいのは、物価高だけじゃないだろうって。

物価高で困ってるのは確かだけど、この国の失われた30年は、物価高だけじゃないんだよって。

それを考えた時に、30年の不況にコロナで、そしてまだ立ち直れていない人たちもいて、そこに物価高まで来てるっていう三重苦から、この国をどうやって立て直すんですか? っていうことが、議論されなきゃダメなんです。

国会の中で、そんな議論してるヤツらなんていませんよ。その議論はしないことにしてるんです。
もう気づいちゃっているけど、それはしないことにしている。物価高に特化しちゃってる。

じゃあ、この国の病に対して、対処療法しかしないのか? って。今、ブツブツができてる。ここにクリーム塗って終わる気か? って。
違いますよ。この奥には、とんでもないものが潜んでいるんですよ。
ならば、切開したりとか、いろんなことやっていかなきゃダメでしょ。

まずは最初、底上げしていくためには、徹底した個人消費を喚起していく。

去年よりも今年、先月よりも今月、先週よりも今週、あなたがさらに必要な物を買える状態にする必要があるんですよ。

あなたの消費が、誰かの所得に変わっていくからって、当然でしょ?

この循環が弱まった30年を取り戻すことを、まず最初にやらなきゃダメなんですよ。

れいわ新選組代表 山本太郎

(東京都練馬区 街宣 2025年6月11日より)

フル動画は、
YouTubeをご覧ください>> https://youtube.com/live/a6D-0XFbJJk?si=TZjzefH8wM0phE3o

http://www.asyura2.com/25/senkyo297/msg/488.html

記事 [政治・選挙・NHK297] 都議選スタート…国民民主“沈没で”「小池一派都ファvs進次郎頼り自民」のガチンコ対決勃発(日刊ゲンダイ)


都議選スタート…国民民主“沈没で”「小池一派都ファvs進次郎頼り自民」のガチンコ対決勃発
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/373228
2025/06/13 日刊ゲンダイ


ガチンコ対決!(C)日刊ゲンダイ

「首都決戦」の号砲が鳴った。

 22日投開票の東京都議選(定数127、42選挙区)が13日告示された。結果は参院選に直結するだけに、各党が火花を散らす。目下、小池都知事一派の都民ファーストの会と、コメ対策で走り回る小泉進次郎農相に頼り切りの自民党とのガチンコ対決が予想される。なぜなら、イケイケだった国民民主党が“沈没”したからだ。

「もともと、議席ゼロの国民民主の躍進が予想されていたが、ここへきて山尾志桜里元衆院議員の参院選擁立取り下げ騒動で政党支持率はガタ落ち。当初、『11』としていた目標議席を、7日付の日経新聞のインタビューで都連会長が『5』に下方修正。さらに、10日付の都政新報では都連幹事長が『まずは1議席』と、さらにハードルを下げた。もはや埋没寸前です」(都政関係者)

 結果的に、37人を擁立する小池一派が浮かび上がりそうだ。

「旧来の自民支持層が自民にお灸を据えたい場合、少し前なら国民民主に票が流れていたはず。今の状況では選択肢になりづらい。ただ、都議選の場合、自民も国民民主もイヤな有権者の受け皿として、都ファが浮上するというわけ。善戦する可能性が高まっています」(都政記者)

 一方、42人を立てる自民は裏金問題がくすぶるが、進次郎効果で息を吹き返しつつある。そのため、“劇場型政治”がお得意の小池と進次郎の両氏がしのぎを削る展開が想定されているのだ。

女帝は「聖地」から応援スタート


撃沈…(C)日刊ゲンダイ

 “女帝”小池都知事は鼻息が荒い。13日は、衆院議員時代の選挙区に含まれる豊島区の池袋駅から応援スタート。都ファ顧問で作家の乙武洋匡氏、代表の森村都議、小池知事と近い高際豊島区長が駆け付ける“総力戦”である。

「池袋は知事にとって『聖地』と言えます。平日は公務の合間をぬって応援に入り、土日も精力的に選挙区を回るつもりです。都ファの議席を増やせれば、都政運営がスムーズになりますし、自らの存在感も示すことができる。今回は相当、気合が入っていますよ」(都ファ関係者)

 自民は石破首相が告示日の「第一声」を見送った。「関与し過ぎて議席を減らしたら責任論になりかねない」(自民関係者)ことが原因だという。進次郎氏も初日の応援入りは避けたようだが、今後はガンガン表に出てくる可能性が高い。自民の都連関係者が言う。

「そりゃあ、あれだけコメ対策で目立っているのだから、皆、進次郎さんに応援に来てほしいと思っている。既にオファーも行っていますよ。自民にはプラス要素は彼しかないわけだから、何としてでも引っ張り出す。じゃないとボロ負けですからね」

 都ファ幹部は進次郎氏をこう牽制する。

「進次郎さんは必ず表に出てくるだろうが、裏金議員の選挙区に入れるだろうか。将来的に総理総裁を目指す彼にとって、裏金議員の応援はイメージ的にマイナスだ。どの選挙区に入るのか、今から見ものですね」

「首都決戦」は“劇場化”必至。有権者は冷静に投票を判断すべきだ。

  ◇  ◇  ◇

 関連記事【都議選を占う】は、日刊ゲンダイ独自の情勢分析だから必読だ。

http://www.asyura2.com/25/senkyo297/msg/489.html

記事 [政治・選挙・NHK297] 大阪万博“唯一の目玉”水上ショーもはや再開不能…レジオネラ菌が指針値の20倍から約50倍に!(日刊ゲンダイ)

大阪万博“唯一の目玉”水上ショーもはや再開不能…レジオネラ菌が指針値の20倍から約50倍に!
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/373244
2025/06/14 日刊ゲンダイ


体調不良の連絡も寄せられている(C)日刊ゲンダイ

 開幕から13日で丸2カ月を迎える大阪・関西万博。会場南側にある「ウォータープラザ」の水質改善が難航している。万博協会は10日、ウォータープラザの海水サンプル(7日採取)から、指針値の約50倍のレジオネラ属菌を検出したと発表した。4日の同じ場所の検査結果では、指針値の20倍だった。数値だけみれば、良くなるどころか悪化している。

 広さ3ヘクタールを誇る「ウォータープラザ」には大阪湾の海水が引き込まれており、約300基の噴水が設置されている。昼と夜に開催される水上ショーが人気を博していたが、レジオネラ属菌の検出により4日夜から当面中止となった。次亜塩素酸ナトリウムの投入や配管の清掃などを実施しているというが、目立った効果は表れていない。

 レジオネラ属菌は、発熱や肺炎などの症状が出るレジオネラ症の原因となる。エアロゾルと呼ばれる細かい霧やしぶきを吸い込むことで感染する。万博協会には水上ショーを見た来場者から体調を崩したという連絡が複数寄せられており、因果関係が認められれば医療費を負担するとしている。

 万博協会は10日に「水質管理対策本部」を設置。「水上ショー再開の見通しが立てば、何かしらの方法で通知する」(広報部)とは言うものの、一体いつになったら再開できるのか。いや、そもそも再開可能なのか。

対策には限界が

「前提として人工の閉鎖水系の管理は非常に難しい。井の頭公園の池も、定期的に水を全部抜いて環境を維持しているくらいです。消毒するにしても、水上ショーは水しぶきが人にかかるため、強い薬剤は使えません。循環設備などを新たに増設するにはカネも時間もかかり、そもそも万博の会期はあと4カ月しかない。とても現実的な選択肢とは成り得ません」(建築エコノミスト・森山高至氏)

 水上ショーはただでさえ「目玉がない」と言われてきた万博の唯一に近い目玉だ。再開のメドが立たなければ、来場者の伸び悩みに直結しかねない。

  ◇  ◇  ◇

 万博会場で水トラブルが続出する理由とは? 関連記事【もっと読む】で詳しく報じている。

http://www.asyura2.com/25/senkyo297/msg/490.html

記事 [政治・選挙・NHK297] 石丸現象は完全消滅…都議選で自民党と並ぶ42人擁立も新党「再生の道」は壊滅危機(日刊ゲンダイ)

石丸現象は完全消滅…都議選で自民党と並ぶ42人擁立も新党「再生の道」は壊滅危機
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/373280
2025/06/14 日刊ゲンダイ


熱量も少なめ(C)日刊ゲンダイ

 2024年夏の熱狂が嘘のようだ。東京都知事選で次点だった石丸伸二氏が旗揚げした地域政党「再生の道」は、22日投開票の都議選(定数127)に42人を擁立。第1党の自民党と肩を並べ、数の上では勢いがあるが、当落線上にいる候補者はほぼ皆無だ。既存政党を震え上がらせた「石丸現象」は完全消滅したと言っていい。

 都議選が告示された13日午前11時過ぎ。石丸氏の姿は大手町にあった。梅雨らしいジメッとした天気にもかかわらず、スーツにポケットチーフを差し、颯爽と登場。ワイシャツを腕まくりして臨んだ都知事選の第一声とは打って変わり、汗ひとつかいていない様子だ。

 千代田区(定数1)の候補者の横で5分ほどマイクを握り、「都議会は二元代表制が機能していない」「与党でも野党でもない、右でも左でもない、とにかくいい道を歩もう」「任期は2期8年、党議拘束はかけない」などと支持を訴えた。街宣車周辺に聴衆が30人超いたものの、去年の街頭演説でお決まりだった黄色い歓声はひとつも上がらずじまいだった。

 再生の道は当初、全42選挙区での擁立を目指したが、かなわなかった。港区(定数2)、文京区(定数2)、江東区(定数4)、北区(定数3)、立川市(定数2)、三鷹市(定数2)、青梅市(定数1)は空白地帯。一方で、定数4以上のいわゆる大選挙区に2人ずつ立てるなど、共倒れと隣り合わせだ。出回っている情勢調査を総合すると、再生の道の議席獲得数はゼロとなる公算が大きい。

「石丸氏の第一声は古巣のメガバンク本店がある丸の内を予定していましたが、現場が工事中で人けがないことが判明。直前に変更し、党のX(旧ツイッター)でアナウンスするドタバタだった。これが知事選だったら大荒れだったでしょうが、自分の選挙ではないせいか涼しい顔。勝敗ラインも設定していないし、どこか他人事なんです」(陣営関係者)

 知事選をめぐる公選法違反疑惑の影響もあるのか。石丸氏は朝日新聞(11日付朝刊)のインタビューで〈うちは(候補者選考の)オーディションをするだけの装置で、「あとはがんばってね」〉とアッサリしたものだった。石丸新党は「再生」どころか、壊滅に近づいている。

関連記事
都議選スタート…国民民主“沈没で”「小池一派都ファvs進次郎頼り自民」のガチンコ対決勃発(日刊ゲンダイ)
http://www.asyura2.com/25/senkyo297/msg/489.html

http://www.asyura2.com/25/senkyo297/msg/491.html

記事 [政治・選挙・NHK297] コメと給付で選挙買収…「たった2万円」じゃあ家計の助けにも景気浮揚にもなりゃしない(日刊ゲンダイ)

※2025年6月13日 日刊ゲンダイ1面 紙面クリック拡大


※紙面抜粋


※2025年6月13日 日刊ゲンダイ2面

コメと給付で選挙買収…「たった2万円」じゃあ家計の助けにも景気浮揚にもなりゃしない
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/373242
2025/06/13 日刊ゲンダイ ※後段文字お越し


支持率回復で機嫌よく、たった給付金2万円ぽっちで物価対策気取り(C)日刊ゲンダイ

 政策には目的が必要だが、2万円現金給付は邪な選挙対策でしかない。インフレを放置し、インフレ増税を企み、民間任せの賃上げのお題目を繰り返すだけ。

 無為無策の極みなのに、生活苦から備蓄米をありがたがる国民性に付け込む悪辣。

  ◇  ◇  ◇

「典型的な選挙目当てのバラマキ。『侮辱するな』と声を荒らげたのは、痛いところを突かれたからでしょう」

 永田町取材歴半世紀の政治ジャーナリスト、泉宏氏はこう苦言を呈した。自民、公明の与党が物価高対策として2万〜4万円の現金給付の実施を言い出し、それについて、石破首相が11日の党首討論で追及された時のリアクションである。

 世論の激しいバラマキ批判を受けて、いったん取りやめたはずの“亡霊”の復活だ。10日に自民の森山幹事長と公明の西田幹事長が会談し、現金給付の方向で一致。参院選の公約に盛り込むという。検討されているスキームは、12日の朝日新聞によれば、所得制限を設けず、全国民を対象に1人あたり現金2万円を給付。さらに住民税非課税世帯に対し、2万円を上乗せするという。秋に補正予算を組み、年内に配ることを想定しているらしい。

 総額2兆〜3兆円以上が必要になるが、財源として2024年度の税収の上振れ分を充てるため、「赤字国債」を発行しなくて済むと自公は主張する。23年度の税収上振れ分は2.5兆円弱だった。24年度も同規模はあるとソロバンをはじいているようだが、ちょっと待って欲しい。石破は国会答弁で、「税収の上振れ分を国民にお戻しするような財政状況にはない」と首を横に振っていたんじゃなかったか。

石破首相には哲学がない

 SNSでは「たった2万円」「お年玉レベル」などとブーイングの嵐。そりゃそうだ。今年4月にトランプ関税や物価高対策を理由として全国民を対象にした現金給付案が浮上した際は、5万円とか、10万円なんて額が飛び交っていた。マッチポンプの挙げ句「財政規律重視」と、やらない建前を挙げていたのに、一転、「やっぱりやる。でも2万円」じゃ、バラマキに批判的な人だって腹が立つだろう。

 党首討論で立憲民主党の野田代表がズバリ指摘していたように、政権発足から半年以上、なーんも物価高対策をやってこなかった無策の首相。参院選の目玉公約がなく、悲鳴を上げた参院自民党と公明党から突き上げられ、やらないはずの現金給付が蘇ったのだ。これが実相。だから、石破はバツが悪い。

 党首討論で、野田から自公が現金給付を参院選公約に盛り込むことを問われると、「政府として現在検討している事実はない」とはぐらかす。国民民主党の玉木代表から「還元すべき税収があるなら、選挙前にバラまくのではなく、納税者に減税で返すのが筋だ」と詰め寄られると、「税収が自民党のものだと思ったことは一度もない。侮辱はやめて欲しい。国民にバラまくつもりはない」と冒頭のセリフで反論したのだった。

 前出の泉宏氏が言う。

「石破首相は一時、消費税減税の実施に傾いたが、森山幹事長や宮沢税調会長の言いなりになって、減税を引っ込めた経緯がある。現金給付だ、減税だと繰り返し、両方ともやらないはずだったのに、再び現金給付に戻る。こんなバカな話がありますか。ガソリン税の暫定税率廃止では、自民、公明、国民民主で合意しながら『財源がない』と理屈をつけて先延ばししているのに、現金給付なら財源があるんですか。『骨太方針』では、プライマリーバランス(基礎的財政収支)の黒字化目標を、これまでの25年度から、『25〜26年度を通じて可能な限り早期』へと延期までしたのですよ。言っていることとやっていることが真逆。石破首相の哲学のなさがあらわになったと思います」

備蓄米と現金で国民を幻惑


各地で「整理券」から行列、流通にはほどほど遠い(C)日刊ゲンダイ

「骨太の方針」が議論された今月6日の経済財政諮問会議で石破は、「賃上げこそが成長戦略の要だ」と力説していた。党首討論でも「物価高を上回る賃金上昇に全力で取り組む」と言っていたが、口を開けば「賃上げ」「賃上げ」。しかし、具体的にどう実現させるのか。空念仏じゃないのか。

 政府は2029年度までに、実質賃金が1%程度上昇するのが当たり前の社会にするとの目標を掲げている。だが、今春闘の結果が反映された4月の実質賃金も前年同月比1.8%のマイナスだった。大手企業で満額回答が相次ぎ、現金給与総額はアップしたものの、物価高がそれを上回り、依然として賃上げ分が物価上昇に追いつかないのだ。

 それに、そもそも民間企業の賃上げに政府がどこまで関与できるのか。専制国家じゃあるまいし、トランプ関税の行方も不透明な中で、お題目を唱えるだけじゃ実現しない。

 本来、政府がやるのは物価を下げる、物価高騰に苦しむ国民生活を支えることだろう。ところが、もう3年も実質賃金はマイナスなのだ。3年以上続くインフレが放置され、結果的に物価上昇にともなう消費税分の支払い増で事実上のインフレ税まで発生。自公がバラマキの財源にしようとしている税収の上振れ分には、このインフレ税が含まれるわけで、それを与党の選挙目当てで国民に還元って、詐欺的手法にすら思える。

 そう考えると、自公の現金給付策は、国民がありがたがるような話じゃないし、そもそも2万円ポッチじゃ家計の足しにも、景気浮揚にもなりゃしない。

 法大名誉教授の五十嵐仁氏(政治学)が言う。

「たった2万円ですからね。ないよりはいい、一時的には助かるという程度で、すぐに使ってしまうでしょう。焼け石に水です。減税なら長期的に効果が続くわけなので、天と地ほど違うんですがね。2万円の給付に景気や経済への効果なんてあるわけがなく、目先の効果としては参院選対策だけでしょう。小泉コメ担当大臣の登場で、石破内閣の支持率が多少上向いている今がチャンスだと自公は考えている。安い備蓄米をバラまき、現金をバラまき、参院選に向けて国民を幻惑させようということです」

どこまでも選挙ファースト

 コメと給付で選挙買収──。石破政権が現在進行形でやろうとしているのは、そういうことだ。無為無策の極みを、小泉劇場と現金給付で目くらまし。生活苦から備蓄米をありがたがる国民性に付け込む悪辣。全国各地で備蓄米を求める長い行列ができているのを見て、ほくそ笑んでいるのだろう。

 小泉進次郎農相は12日、無関税で輸入できるミニマムアクセス(最低輸入量、MA)米のうち、主食用枠のコメについて、前倒しで入札を今月27日に実施すると明らかにした。例年は9月に行っているが、コメ高騰対策の一環として3カ月前倒しする。9月には引き渡しが可能だという。

 備蓄米の弾が尽きてきたら、次は輸入米。7月の参院選を乗り切るため、トコトン、コメを利用する。

「安い輸入米が今後さらに入ってくるのではと、生産者にすれば不安でしかない。参院選向けの短期的な発想で、長期的なコメ作りにどんな影響をもたらすか真剣に考えているのでしょうか。後は野となれ、山となれ、ですか」(五十嵐仁氏=前出)

 どこまでも選挙ファーストの石破政権には、農家の声も庶民の声も届かない。

http://www.asyura2.com/25/senkyo297/msg/492.html

   

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